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ファクタリングの仕組みに関する疑問を、よくある質問からを参照してご紹介します。
私どもベストファクターでは、日頃よりお客様からファクタリングに関するご相談をいただいております。
まだまだ日本では資金調達の方法として浸透しているとは言い難いファクタリングですので、不安を抱える方が多いことも当然かと存じます。
今回は、そのようなファクタリングの仕組みに関する疑問をわかりやすく解説させていただきます。
お客様の資金調達や事業改善のご参考になれば幸いです。
記事の目次
- 1 ファクタリングというサービスについて
- 2 ファクタリングの買取型と保証型の違い
- 3 2社間ファクタリングと3社間ファクタリング
- 4 ファクタリングのメリットをわかりやすく解説
- 5 ファクタリングのデメリットをわかりやすく解説
- 6 ファクタリングを利用する流れ
- 7 ファクタリングの審査について
- 8 審査に必要な書類について
- 9 売掛先(取引先)企業との関係について
- 10 ファクタリングの手数料について
- 11 債権譲渡登記について
- 12 契約後に売掛先の企業が倒産等した場合について
- 13 ファクタリングを利用すべき5つの状況をわかりやすく解説
- 14 ファクタリング会社選びのポイント
- 15 ファクタリングを活用しやすい業種とは?
- 16 ファクタリングは違法?ファクタリングの法的根拠について
- 17 まとめ
ファクタリングというサービスについて
ファクタリングをわかりやすく例えるなら、「(仕事の対価100万円としたとき)3ヶ月後か6ヶ月後に100万円の報酬を受け取れる権利をファクタリング会社に売却、手数料分を差し引いた90万円を即日~1週間以内に調達するサービス」と言えます。
後日支払いを受ける権利である、売掛債権という資産の代表格が売掛金です。
負債を増やして資金を調達する融資は、支払い期日や利息が会社の経営を圧迫するリスクをはらんでいますが、売掛金という資産を活用するファクタリングは支払い期日も利息もない真っ当な資金調達方法として、経済産業省も利用を推奨しています。
ファクタリングの買取型と保証型の違い
ファクタリングは大きく分けて「買取型ファクタリング」と「保証型ファクタリング」という2つの種類があります。
一般的に「ファクタリング」という言葉を指す際には、買取型ファクタリングを指しますが、保証型ファクタリングも上手に活用することで、企業の取引を円滑化させることが可能です。買取型ファクタリングと保証型ファクタリングの違いについて理解しておきましょう。
買取型ファクタリングとは
買取型ファクタリングとは事業者は保有する売掛債権をファクタリング会社が買い取ることによって、早期に資金化する方法です。
例えば、3月末に支払い予定の売掛債権を2月末にファクタリングで売却することで、1ヶ月早く売掛債権相当額の入金を受けられます。
ファクタリング会社が売掛債権を買い取ることで事業者が早期に資金調達できる方法が「買取型ファクタリング」の特徴です。
買取型ファクタリングには買い取る対象の売掛債権によって次のような種類に分かれます。
ファクタリング | 内容 |
---|---|
請求書ファクタリング | 企業が発行した請求書を買い取り早期資金化する |
注文書ファクタリング | 企業が受け取った注文書を買い取る。受注時に資金調達できるので業務に取り掛かる前に資金調達できる |
医療報酬ファクタリング | 医療報酬、介護報酬、調剤報酬などを買い取る |
それぞれの買取ファクタリングでリスクが異なるので、手数料が異なります。
保証型ファクタリングとは
保証型ファクタリングとは、ファクタリングの機能の1つである「売掛債権の未回収リスクをファクタリング会社が負う」という部分のみ事業者へ付与するファクタリングです。
つまり、特定の売掛債権に対してファクタリング会社が保証をおこなうもので、万が一、当該売掛債権が未回収になった場合、ファクタリング会社が利用者に対して代金を支払います。売掛債権に保険をかけるイメージでしょう。
そのため、早期に資金化する方法ではありません。次のような売掛債権に対して利用すると効果的です。
- 支払いが心配な売掛債権
- 初めて取引する企業に対する売掛債権
- 取引先企業の与信を知りたいとき
保証ファクタリングは審査のプロであるファクタリング会社が審査するので、取引先や取引を検討している企業に対して、専門家の目線で審査をおこなってもらえます。
初めての取引を検討している企業や、既存取引先の与信限度額などを知りたい場合に活用すると効果的です。
売掛債権の早期資金化は必要ないものの、売掛債権の未回収リスクは排除したいという場合に、保証ファクタリングは活用できます。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリング
買取型ファクタリングには契約当事者の違いによって2社間ファクタリングと3社間ファクタリングという2つの種類があります。
それぞれ、手数料や売掛先企業に知られるかどうかによって違いがあります。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの特徴や違いについて詳しく解説していきます。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングとは利用者とファクタリング会社の2者のみで契約するファクタリングです。
ファクタリングの利用にあたって売掛先企業の同意が必要ないので、売掛先企業に知られずに資金調達できます。
また、利用者とファクタリング会社が契約するだけですので、最短即日入金が可能です。
売掛債権の期日になると、売掛先企業から利用者に対して代金が支払われるので、利用者がファクタリング会社へ代金を送金します。
2社間ファクタリングは売掛先企業の同意を得ずに利用できる反面、ファクタリング会社にとっては次のようなリスクがあります。
- 売掛先企業から支払われた代金をファクタリング会社へ送金しない
- 架空の売掛債権を売却する
- すでに他社へ売却した売掛債権を二重に譲渡する
そのため、2社間ファクタリングの手数料相場は5%〜20%程度と、3社間ファクタリングよりもかなり高めに設定される点が特徴です。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングとは、契約時に売掛先企業の同意を得て、利用者・売掛先企業・ファクタリング会社の3者で契約するファクタリングです。
あらかじめ売掛先企業の同意が必要になるので、売掛先企業にファクタリングの利用を知られてしまいます。ファクタリングについて理解のある取引先に売掛債権を保有している場合に、3社間ファクタリングは活用できます。
なお、ファクタリング会社と売掛先企業が契約する時間が必要になるので、入金までには1週間程度の時間が必要です。
売掛債権の入金期日には売掛先企業が直接ファクタリング会社へ代金を支払うので、利用者は何もする必要がありません。
そのため3社間ファクタリングは利用者が代金流用をしたり、架空債権や二重譲渡のリスクがないので2社間ファクタリングと比較して手数料が非常に低く、1%〜5%程度です。
売掛先企業にファクタリングの利用を知られてもよく、入金までに時間的余裕がある場合は、3社間ファクタリングの利用を検討するとよいでしょう。
ファクタリングのメリットをわかりやすく解説
ファクタリングのメリットは主に次の5つです。
- 最短即日で入金できる
- 売掛先企業に秘密にできる
- 売掛先企業の信用で審査を受けられる
- 貸借対照表の評価が下がらない
- 担保や保証人が必要ない
スピーディーに入金でき、売掛先企業の信用で審査を受けられるなど、銀行融資にはないメリットが多数あります。
ファクタリングの5つのメリットをわかりやすく解説します。
最短即日で入金できる
2社間ファクタリングは最短即日で入金が可能です。
特にオンライン完結型のファクタリング会社は、審査が数十分〜1時間程度で完了し、そのままWEB上で契約手続きができるので、自宅や会社にいながら申込日当日中に資金調達が可能です。
銀行融資であれば、申込から入金まで2週間〜3週間程度の時間が必要になるので、緊急で資金が必要になったときには間に合いません。
「月末の支払いに予定していた入金がなくなった」「今日入金しないと手形や小切手が不渡りになる」このように緊急で資金が必要になった場面では、申込日当日に資金調達できる2社間ファクタリングが活用できます。
売掛先企業に秘密にできる
2社間ファクタリングは売掛先企業に秘密で資金調達できます。
ファクタリングを利用したことを取引先に知られてしまうと、「資金繰りが悪い企業」「経営状況が悪化している」などと自社をネガティブに評価される可能性があります。
そして、自社の経営状況が悪いと判断されてしまうと、今後の取引に悪影響を及ぼすケースも少なくありません。
2社間ファクタリングであれば、契約当事者は利用者とファクタリング会社だけですので、売掛先企業にファクタリングの内容を知られることはありません。自社の経営状態や資金繰りなどについて知られることなく、必要な資金を調達できる点は2社間ファクタリングの大きなメリットです。
売掛先企業の信用で審査を受けられる
ファクタリングは売掛先企業の信用で審査を受けられます。ファクタリングは売掛債権を売却して資金調達する方法ですので、審査のポイントは「期日通りに入金される売掛債権かどうか」という点です。
そのため、売掛先企業の業況や支払能力に問題がないと判断されれば高い確率で審査に通過できるでしょう。
銀行融資の審査基準は申込企業の決算状況や財務状況のみが重視されるので、いくら優良な売掛債権を保有していても、赤字や債務超過の場合には審査通過は非常に難しくなります。
一方、ファクタリングであれば優良な売掛債権を保有していれば、赤字や債務超過の企業でも必要な資金を調達できる可能性があります。
銀行融資に落ちてしまった場合の資金調達手段としてファクタリングは活用できるでしょう。
貸借対照表の評価が下がらない
ファタリングを利用しても企業の貸借対照表の評価が下がることがありません。
ファクタリングは売掛債権という資産を売却して資金化しているだけです。そのため、貸借対照表に新たな負債が計上されることはありません。
一方、借入金によって資金調達した場合、貸借対照表には新たな負債が計上され、負債が増えることによって自己資本比率をはじめとしたさまざまな経営指標が低下します。
また、負債が増加した分だけ貸借対照表の総額が増加し、貸借対照表の評価が下がってしまいます。
今は、貸借対照表はできる限り小さくし、不要な資産も負債も持たないオフバランス経営が評価される時代です。
ファクタリングで資金調達した場合、貸借対照表が大きくなることがないので、銀行をはじめとした外部機関からの評価が下がることがありません。
また、取引銀行にファクタリングで外部から資金調達したことも知られにくいので、この点でも銀行からの評価下がりにくいといえるでしょう。
担保や保証人が必要ない
ファクタリングを利用する際には担保や保証人は一切不要です。
売掛債権さえ保有していれば、どんな事業者も利用できます。
銀行融資においては、借入の際に不動産を担保として提供しなければならなかったり、代表者が連帯保証人として要求されるケースが多々あります。
しかし、ファクタリングであれば担保や保証人は必要ないので、資産状況に関わらず優良な売掛債権さえ保有していればどんな事業者でも資金調達が可能です。
代表者が個人保証をする必要がないので、万が一の場合も、代表者やその家族の生活に悪影響を及ぼす可能性がなく安心です。
ファクタリングのデメリットをわかりやすく解説
審査に通りやすく、スピーディーな資金調達が可能なファクタリングですが、次の3点はデメリットですので、よく認識した上で利用を検討しましょう。
手数料が高額
調達額が限られる
悪徳業者・違法業者も多い
融資と比較して高額な手数料を負担しなければなりませんし、必要な金額を確実に調達できるとも限りません。また業者選びには十分な注意が必要です。ファクタリングの3つのデメリットについてわかりやすく解説します。
手数料が高額
ファクタリング最大のデメリットが手数料です。
ファクタリングの手数料相場は2社間ファクタリングの場合で5%〜20%程度です。
1ヶ月間だけ資金調達する場合も上記の手数料が要求されるため、例えば手数料10%で1ヶ月先が入金期日の売掛債権をファクタリングした場合、年利に換算すると10%×12ヶ月=120%もの超高金利となります。
銀行融資の場合は年利で1%〜3%台ですので、ファクタリングの資金調達コストは銀行融資の100倍程度になることも少なくありません。
ファクタリングは銀行融資と比較して資金調達にかかるコストが圧倒的に高いため、無計画に恒常的に利用することで手数料負担によって収益が圧迫されるリスクがあります。
ファクタリングは本当に資金が必要な時に臨時で利用するなど、利用場面を検討しましょう。
調達額が限られる
ファクタリングで調達できる金額は無限ではありません
ファクタリングで調達できる金額は売掛債権の範囲内です。つまり1つの取引先に対する1ヶ月分の売上額が調達可能額の限度ですので、月商や年商を超えるような高額な資金調達をおこなうことは不可能です。
ファクタリングで調達できる金額は、あくまでも1ヶ月分の運転資金のうちの一部のみと理解しておきましょう。
銀行融資であれば、長期運転資金で半年〜1年分程度の売上を調達できますし、設備資金であれば年商を超えるような高額な借り入れも可能です。
ファクタリングは手元に保有している売掛債権の売却ですので、調達可能額が限られてしまいます。少額の資金調達しかできない点はファクタリングの大きなデメリットです。
悪徳業者・違法業者も多い
ファクタリング業者の中には悪徳業者や違法業者も混じっているため、業者選びに注意しなければなりません。
ファクタリング業を営むには許認可も免許も登録も不要なので、どんな業者でも営業できるためです。そのため中には実質的な違法貸付をおこなう闇金も存在します。
金融庁はファクタリング業者について次のように注意喚起をおこなっています。
一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
しかし、近時、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されています。また、ファクタリングとして行われる取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものは、貸金業に該当するおそれがあります。
事業者の皆様におかれては、こうした偽装ファクタリングを利用することのないよう、十分注意してください。
(中略)
ファクタリング業者から受け取る金銭(債権の買取代金)が、債権額に比べて著しく低額である
といったケースは、偽装ファクタリングの疑いがありますので、ヤミ金融を利用しないよう、十分注意してください。
(中略)例えば、譲渡した債権の回収(集金)がファクタリング業者から売主に委託されており、売主が集金できなかった場合に、
○ 売主が債権を買い戻すこととされている
○ 売主自身の資金によりファクタリング業者に支払をしなければならないこととされている
などといったようなものについては、貸金業に該当するおそれがあります。
引用:金融庁|ファクタリング利用に関する注意喚起
金融庁の注意喚起を要約すると
①法外な手数料を設定する業者
②売掛債権が未回収になった際の損失を売主(利用者)に負わせる業者
これらは悪徳業者または違法な闇金と考えられます。
貸金業者のように、登録制度によって安全な業者が一目でわかるわけではありません。そのため、インターネットの口コミなどから安全な業者を自己責任で選択しなければならない点に注意しましょう。
ファクタリングを利用する流れ
ファクタリングはとても簡単に利用できます。
契約形態やファクタリング会社によってファクタリング利用の流れは若干異なるものの基本的には次のような流れで利用します。
- 申込み
- 審査結果の案内
- 契約
- 入金
- 回収
ファクタリングを利用する流れについて詳しく解説していきます。
①申込み
まずは申し込みを行います。
ほとんどのファクタリング会社がインターネットのホームページ上から申し込みを受け付けていますので、まずは気軽に申し込みをおこなってください。
ファクタリングの申し込みに必要な情報は次のような情報です。
- 会社名
- 代表者名
- 会社住所
- 会社電話番号
- 代表者住所
- 代表者電話番号
- 年商
- 年収
- 営業年数
- 業種
- 調達希望額
- 売掛先企業名
ファクタリング会社の中にはよりさらに入力情報が少ない業者も存在します。
ほとんどのケースで年商などを申告しなければならないため、手元に決算書などを用意したうえで間違いのないように申し込みをおこなってください。
決算書・代表者の本人確認書類・請求書・売掛先企業からの入金が確認できる通帳の写しなどの必要書類も申し込み後に、インターネット上からアップロードかFAXなどの方法で提出します。
②審査結果の案内
申し込みをおこない、必要書類を提出すると、審査結果が通知されます。
審査結果の通知方法はファクタリング会社によって異なり、メールか電話で通知されることが一般的です。
早いファクタリング会社の場合、申し込み完了から10分程度で審査結果が通知されますし、平均的には1日程度で審査の回答があります。
この際に手数料・掛目などが通知されるので、利用条件をしっかりと確認しておきましょう。
③契約
ファクタリング会社の審査結果や利用条件に同意できれば契約手続きをおこないます。
契約方法はファクタリング会社によって異なり、オンライン完結型のファクタリングの場合には、インターネット上のクラウド契約システムなどを活用し、オンラインで契約締結可能です。
対面契約が必須になる弊社のようなファクタリング会社の場合、店舗までご来店いただくか、担当者が訪問するなどの方法で契約をおこないます。
また、ファクタリング会社の中には郵送で契約する場合もあります。
基本的には契約が完了しないと売掛債権の売却代金が入金されません。そのため、自社にとってもっともスムーズに契約完結できる方法でファクタリングを利用しましょう。
④入金
ファクタリング契約が完了すると、ファクタリング会社から代金の入金があります。
入金額は次のように算出された金額になります。
売掛債権金額×掛目ー手数料
ファクタリングでは売掛債権の金額の全額を買い取るわけではなく、掛目を乗じた金額を買い取ります。
掛目が80%であれば、売掛債権の額面の80%を買い取り、残りの20%は代金回収時に利用者が受け取ります。そこから手数料を控除した金額が入金額です。
掛目と手数料から、いくら入金になるのかをあらかじめ確認しておきましょう。
⑤回収
売掛債権の期日になると、ファクタリング会社は買い取った売掛債権の代金の回収をおこないます。
回収手続きは2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで異なります。
2社間ファクタリングの回収方法
2社間ファクタリングは売掛先企業に秘密で契約するため、売掛債権の入金期日に売掛先企業から通常通りに利用者の口座へ入金があります。
その代金を利用者がファクタリング会社へ送金することで、ファクタリング会社は代金の回収が完了します。
2社間ファクタリングでは売掛債権の代金が一度利用者の口座を経由すると理解しておきましょう。
3社間ファクタリングの回収方法
3社間ファクタリングはあらかじめ売掛先企業とファクタリング会社が契約するため、売掛債権の入金期日に売掛先企業がファクタリング会社の口座へ直接入金をおこないます。
利用者はファクタリングを利用した後は何もする必要がないので、利用後の手続きは3社間ファクタリングの方が簡単です。
ファクタリングの審査について
ファクタリングは融資ではないため、銀行融資やビジネスローンの審査に落ちた方、税金等の滞納がある方でも回収見込みの売掛金をお持ちであれば、審査後最短で即日の入金が可能です。
さらに、ファクタリングによって売掛金を売却しても 信用情報 ※には登録されませんので、近い将来に融資や増資の審査を受ける場合も影響がありません。
※信用情報とは、クレジットやローンなどの信用取引に関する契約内容や返済・支払状況・利用残高といった客観的な取引事実が登録された情報です。支払いの遅延や債務超過があれば、融資の際の審査に不利となります。
審査に必要な書類について
- 本人確認書類(免許証・パスポートなど)
- 入出金の通帳(WEB通帳含む)
- 請求書・見積書・基本契約書(取引先との契約関連書類)
以上の書類をご準備いただきます。
ファクタリングの審査で最も重要視されるのが、「売掛債権の種類」と「売掛先の信用力」です。
お客様ご本人の個人情報はもちろん、それらを確認させていただくための書類をご提出いただきます。
ファクタリング会社にとってのリスクは、万が一売掛先の企業が倒産等で債務不履行(デフォルト)に陥った場合に、買取代金の回収ができなくなることです。
そのため、私どもファクタリング会社はお客様の信用力よりも売掛先の企業の信用力の方を重要視するポイントにしております。
売掛先(取引先)企業との関係について
2社間ファクタリングの最大のメリットが、ファクタリングで売掛金を売却した事実を売掛先に通知せずに契約、資金調達ができることです。
ファクタリングの事実を売掛先に知られて会社の信用を棄損したくないお客様が、売却通知が不要な2社間契約を選択されています。
ベストファクターのお客様は中小企業が多く、なおかつ売掛金の売却を取引先に知られることを好ましく思われない方が多いため、2社間ファクタリングを利用される方がほとんどです。
ファクタリングの手数料について
ファクタリングの手数料はお客様一人ひとりによって異なります。
先ほども解説したように、ファクタリング会社は売掛先の信用力を重視するため、売掛先が大手企業であったり、国や自治体の機関であったりする場合は手数料が低くなる可能性があります。
さらに2回目以降のご利用であれば、すでにお客様と正常にお取引ができているという事実があります。
ファクタリング会社にとっては、売掛金の未回収リスクが低いと判断でき、これも手数料が低くなる要因のひとつです。
私どもベストファクターは2社間の手数料相場よりも低い「2%~」の手数料でのお取引も可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
債権譲渡登記について
二重譲渡の防止を目的として、通常はファクタリングの契約で債権譲渡登記を行います。
取引先などに通知するわけではありませんが、第三者でも閲覧可能な情報となることや、登記手続き自体に1両日かかるため、登記を希望されない方も多くいらっしゃいます。
私どもベストファクターではそのようなお客様に配慮して、登記をせずにファクタリングをご利用いただくことも可能ですので、ぜひご相談ください。
契約後に売掛先の企業が倒産等した場合について
「償還請求権」とは、売掛先の企業が倒産や廃業などによって売掛金が入金されなかった場合、ファクタリング会社が利用者(お客様)に対して支払いを請求できる権利のことを言います。
つまり「償還請求権なし」とは、売掛金が入金されなかったとしてもお客様に支払いの義務が発生することはなく、すべての損失はファクタリング会社が負うということです。
そのため、ファクタリング会社の負うリスクが大きい2社間ファクタリングでは、売掛先の企業の信用力が審査に大きく影響し、3社間よりも手数料が高めに設定される要因となっているのです。
ファクタリングを利用すべき5つの状況をわかりやすく解説
ファクタリングを利用した方がよい5つの状況は次のような場面です。
- 緊急で資金が必要
- 銀行融資の審査に通らない
- 借入で資金調達したくない
- 売掛金の入金サイトを短縮したい
- 売掛債権の回収事務をアウトソーシングしたい
ファクタリングは緊急時や銀行融資の審査に通過できなかったとき以外にも、さまざまな場面で活用できます。
ファクタリングを利用した方がよい5つの場面をわかりやすくご紹介していきます。
緊急で資金が必要
緊急で資金が必要になった場合にはファクタリングが活用できます。
2社間ファクタリングであれば最短即日で入金できるので、当日中に資金が必要なタイミングでも活用できます。
「どうしても今日中にお金が必要」という緊急時には銀行融資に申し込んでも、まず資金は間に合いません。銀行融資は申込から入金までに2〜3週間程度の時間がかかるためです。
一方、2社間ファクタリングであれば最短即日入金に対応しているので、緊急時の資金調達に最適です。
すぐにお金が必要な場合にはファクタリングを有効に活用しましょう。
銀行融資の審査に通らない
銀行融資の審査に通過できない場合もファクタリングを利用すれば審査に通過できる可能性があります。
ファクタリングの審査基準は売掛債権の回収可能性が高いかどうかという点ですので、優良企業や上場企業や官公庁に対する売掛債権であれば、高い確率で審査に通過できます。
銀行融資は利用者の決算状況や財務状況が審査で重視されるので、赤字や債務超過の企業は審査通過が困難です。
ファクタリングであれば、赤字や債務超過、税金滞納などが原因で審査に通過できない場合も、資金調達できる可能性があります。
銀行融資の審査に通過できない場合もファクタリングを利用しましょう。
借入で資金調達したくない
借入で資金調達したくないと考える事業者もファクタリングで資金調達するのがおすすめです。
借入によって資金調達すると、貸借対照表の負債が増加するので、自社の財務状況が悪化したと外部の機関に評価されます。例えば、銀行から大型の設備資金を借りる直前に負債が増えてしまうと、設備資金融資がダメになってしまう可能性があるでしょう。
このようなタイミングでファクタリングを利用すれば、負債を増やさずに資金調達できます。
また、外部から資金調達をしたことを知られない可能性も高いので、銀行からの評価が下落するリスクを軽減できます。
借入による資金調達の弊害を無くしたい場合も、ファクタリングで資金調達することがおすすめです。
売掛金の入金サイトを短縮したい
売掛金の入金サイトを短縮し、恒常的に資金繰りを改善したい場合もファクタリングが向いています。
ファクタリングは売掛債権の入金を前倒しできるので、手元の資金繰りが楽になります。
毎月継続的に取引が発生する売掛先に対して3社間ファクタリングを利用すれば、低い手数料で資金繰りを円滑化させることが可能です。
取引先の中に入金サイトが長い企業があるのであれば、取引先と交渉して3社間ファクタリングを利用して恒常的に入金サイトを短縮させることで資金繰りが改善するでしょう。
売掛債権の回収事務をアウトソーシングしたい
3社間ファクタリングは売掛債権の回収事務をアウトソーシングすることにも繋がります。
3社間ファクタリングは利用後は、売掛先企業が直接ファクタリング会社へ支払いをするので、入金管理や消し込みや督促などは全てファクタリング会社がおこないます。
売掛債権回収にかかる利用者の業務をファクタリング会社へ投げられるので、利用者は売掛債権の回収事務をアウトソーシングできます。
アウトソーシングによって空いたリソースを他の業務へ回すことによって、さらに企業の収益力を高めることも可能です。
売掛債権の回収事務に負担を感じている企業は、3社間ファクタリングを活用することで、事務コストを軽減できる点もメリットがあります。
ファクタリング会社選びのポイント
ファクタリング会社を選ぶ際には次のようなポイントを重視して業者を選択するとよいでしょう。
- 手数料は相場の範囲内か
- 償還請求権なしか
- 必要なタイミングで資金調達できるか
- 2社間か3社間か
- 必要な金額が調達できるか
- オンライン契約可能か
ファクタリング会社の数は無数にあるので、ファクタリング会社を選ぶポイントを理解して、自社に合った業者を選択することが重要です。
ファクタリング会社を選ぶ際に重視したい6つのポイントを解説していきます。
手数料は相場の範囲内か
手数料が相場の範囲内かどうかでファクタリング会社を選択しましょう。
金融庁も「手数料が異常に高い業者」については注意喚起をしています。
2社間ファクタリングの手数料相場は5%〜20%程度ですので、20%を超える手数料を設定する業者とは取引しない方がよいでしょう。
また、手数料は業者によってかなり異なるので、信頼できる業者を見つけられるまでは、契約する前に複数の業者から相見積もりを取り、最も手数料の低い業者と契約するのがおすすめです。
なお、ファクタリングの手数料には消費税はかかりません、ファクタリング契約にかかる様々な事務コストも手数料に含まれていると解されています。
そのため、手数料の他に消費税等のさまざまな費用を要求する業者は悪徳業者であると判断し、取引しないでください。
償還請求権なしか
ファクタリングは「償還請求権なし」で実施されるのが大原則です。
「償還請求権なし」とは、万が一、売却した売掛債権が回収不能になっても、その損失をファクタリング会社が負うというものです。
ファクタリングは売掛債権の回収リスクまで一緒に売却しているので、借入とは異なり、そのため借入金の金利よりもだいぶ低い金利で利用できるとされています。
そのため「償還請求権あり」のファクタリングや「回収不能になった場合の利用者の買戻義務」などが契約に付帯されているファクタリングは実質的な貸付です。
実質的な貸付であるならば、利息制限法を遵守し、業者は貸金業者登録が必要ですが、ほとんどのファクタリング会社が利息制限法を超える手数料を設定し、貸金業者登録もおこなっていません。
つまり「償還請求権なし」ではないファクタリングは、闇金と同じです。
運営している業者も闇金を運営する反社と同じような業者である可能性が非常に高いので、契約する前には必ず償還請求権の有無を確認し、「償還請求権あり」の業者とは絶対に取引してはいけません。
必要なタイミングで資金調達できるか
自社が必要といているタイミングで資金調達できるかどうかもファクタリング会社を選択するうえでは非常に重要です。
最短即日入金と明記されているファクタリング会社であっても、実際には契約には対面が必要になるので、入金までに数日かかるケースや、審査回答に時間がかかるケースも少なくないためです。
できれば審査時間や最短入金時間について具体的な数字が記載されているファクタリング会社を選択した方が安心でしょう。
平均的には入金までにどの程度の時間がかかるのかを口コミなどから調べ、自社が必要としているタイミングに資金が間に合う業者なのかどうかも慎重に検討してください。
2社間か3社間か
2社間ファクタリングを選択するのか、3社間ファクタリングを選択するのかによって、選択すべき業者も異なります。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングは次のようにメリットとデメリットが大きく異なります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
2社間ファクタリング | 最短即日入金 売掛先に秘密にできる |
手数料が高い |
3社間ファクタリング | 手数料が低い 自社の信用が審査にほぼ影響しない |
入金までに1週間程度の時間が必要 売掛先企業の同意が必要 |
資金が必要なタイミングが許容できる手数料、売掛先への通知など、異なる点が多いので、利用者によって2社間と3社間どちらが向いているのかは異なります。
自社が必要としている契約形態を取り扱っているファクタリング会社を選択し、申し込むようにしてください。
必要な金額が調達できるか
自社が必要としている金額が調達できるかどうかも重要です。
ファクタリング会社によって最小買取額と最大買取額が異なるためです。
たとえばペイトナーファクタリングは初回は25万円までしか買取をおこなっていないので、売上規模の大きな企業はほぼ利用できないでしょう。
一方、GMO BtoB早払いは最小買取金額が100万円ですので、ある程度の売上規模がある企業でないと利用できません。
このように、ファクタリング会社によって買取対応額にはかなりの幅があるので、自社が必要としている金額を調達できるファクタリング会社を選びましょう。
オンライン契約可能か
オンライン契約可能かどうかもファクタリング会社によって異なります。
オンライン契約に対応しているファクタリング会社であれば、申込、必要書類の提出、契約手続きなどが全てオンライン上で完結できるので、会社や自宅にいながらファクタリングの契約手続きが完結できます。
来店する必要もないので、審査通過後速やかに資金調達できるでしょう。
一方、来店が必要なファクタリング会社では、不明点を聞きながら契約できるなどのメリットはあるものの、当日中に来店できない場合には、即日入金は不可能です。
手軽かつスピーディーに資金調達したい方は、オンライン完結に対応したファクタリング会社を選択するとよいでしょう。
ファクタリングを活用しやすい業種とは?
ファクタリングを利用しやすい業種として次の3つに業種が挙げられます。
- 建設業
- 製造業
- 医療・介護事業
これらの業種は入金サイトが長く、運転資金も多額になりやすいので、ファクタリングによって早期資金化することで、企業経営を円滑にしやすくなります。
ファクタリングを利用しやすい3つの業種についてわかりやすく解説していきます。
建設業
建設業はファクタリングに適した業種です。
建設業は工期が長く、入金サイトも長いので下請け業者などは、工事に着手してから対応する売上を受け取るまでに数ヶ月〜1年程度の時間がかかることも珍しくありません。
このような時にファクタリングを活用すれば、手元の資金が潤沢になり資金繰りが円滑になります。
また、建設業は親会社の経営が悪化することによって子会社も連鎖倒産に陥ってしまうという事例が過去にありました。ファクタリングを利用して売掛債権を売却しておけば、仮に親会社が倒産したとしても、その煽りを下請け企業が被ることはありません。
また、国は下請け企業が親会社の経営悪化によって連鎖倒産に陥らないように、ファクタリング会社が保証ファクタリングによって子会社の売掛債権を保証する「下請債権保全支援事業」をおこなっています。
参考:国土交通省|下請債権保全支援事業について~下請建設企業・資材業者のみなさんへ~
つまり、建設業者が保証ファクタリングを活用することは国も推奨していることです。建設業はファクタリングを活用し、資金繰りを円滑化させてください。
製造業
製造業もファクタリングが活用できる業種の1つです。
製造業は入金サイトが最も長いことで知られる業種で、1つの受注の売上規模も大きいため、よほど手元に潤沢な資金がない限り、大口の受注があったときほど資金繰りが厳しくなります。
ファクタリングを利用すれば大口の売掛債権を早期に資金化できるので、資金繰りには大きなプラスです。
1つの受注金額が大きな製造業者はファクタリングを活用することで、資金繰りの改善効果を高められるでしょう。
医療・介護事業
医療・介護事業もファクタリングが活用できる業種です。
診療報酬や介護報酬は債権が発生してから入金まで最大3ヶ月もの時間がかかります。
診療報酬や介護報酬は月末に締めて、翌月中旬に国保連へ請求し、請求月の翌月末に入金されるためです。
例えば1月の診療報酬は2月中旬までに請求し3月末に入金になります。そのため1月頭に発生した診療報酬債権は約3ヶ月先の3月末まで入金されません。
医療機関や介護施設は入金サイトが長いので資金繰りが厳しい業界だといえます。
そこで医療報酬や介護報酬ファクタリングを利用すれば、請求後数日で入金されるため、入金サイトを1月半程度の半分へ短縮できます。
また、医療報酬・介護報酬ファクタリングは3社間ファクタリングで実施され、売掛先が国保連などの公的機関ですので、高い確率で審査に通過でき、1%〜3%台程度の非常に低い手数料で利用可能です。
医療事業者や介護事業者は資金繰りが厳しい業界で、低い手数料で利用できるので、ファクタリングに向いている業種だといえます。
ファクタリングは違法?ファクタリングの法的根拠について
ファクタリングは違法なのではないか?貸金業法や弁護士法に違反しているのではないか?と言われます。
結論的にいえば、売掛債権の回収リスクを負っているファクタリングは違法ではありません。
ファクタリングの法的根拠について詳しく解説していきます。
ファクタリングと民法
ファクタリングには業務の詳細を取り決めた、いわゆる業法が存在しません。
そのため、法的根拠は民法になります。
(債権の譲渡性)
第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
引用:e-Gov法令検索|民法
民法で「債権は譲渡できる」と定められていることから、売掛債権を譲渡して資金化するファクタリングも合法な行為である、というのがファクタリングの唯一の法的根拠です。
ファクタリングと弁護士法
ファクタリングを利用すると、ファクタリング会社が売掛先企業に対して回収をおこなったり督促をおこなうことがあります。
これは弁護士法違反になるのではないか?という意見があります。
実際に弁護士法には非弁行為について以下のような条文があります。
(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
(譲り受けた権利の実行を業とすることの禁止)
第七十三条 何人も、他人の権利を譲り受けて、訴訟、調停、和解その他の手段によつて、その権利の実行をすることを業とすることができない。
引用:e-Gov法令検索|弁護士法
債権回収は第72条の非弁行為に該当しますし、ファクタリング会社はファクタリングによって譲り受けた権利を業として実行しているため、弁護士法第73条に違反しているとも解釈できます。
しかし債権回収については債権管理回収業に関する特別措置法という法律によって弁護士以外にも認められています。
そして、法務省が公開している債権管理回収業に関する特別措置法の概要では、サービサーが回収できる債権の事例として以下のように記載があります。
「特定金銭債権」とは次に掲げるものをいう。(2条1項関係)
<1> 金融機関等(金融機関の連合会、政府系機関、保険会社、貸金業者、政令で定めるものを含む。)の有する貸付債権
<2> 金融機関等の有していた貸付債権
(中略)
<15> いわゆるファクタリング業者が有する金銭債権(その業務として買い取ったものに限る。)
引用:法務省|債権管理回収業に関する特別措置法の概要
債権管理については債権管理回収業に関する特別措置法が定められており、ここではファクタリング業者が有する金銭債権も対象の債権と明記されていることから、ファクタリングは弁護士法違反ではないと考えられています。
ファクタリングは貸金業法違反?
ファクタリングは貸金業法違反ではないか?という議論もあります。
しかし、一般的にファクタリングは売掛債権という資産を売却して資金化しているだけですので、貸金業法違反には当たらないと考えられています。
ファクタリングと貸金業法については次のような国会答弁があります。
「ファクタリング」については、その態様は様々であるが、このうち経済的に金銭の貸付けと同様の機能を有しているものを業として行うことは、貸金業法第二条第一項に規定する貸金業に該当し、当該貸金業を営もうとする者は、内閣総理大臣又は都道府県知事の登録を受ける必要がある。
引用:衆議院|ファクタリングの法規制に関する質問主意書
つまり、「経済的に金銭の貸付けと同様の機能を有しているもの」については、貸金業者登録をおこなわない限りは貸金業法違反ということです。
金融庁は、「経済的に金銭の貸付けと同様の機能を有しているもの」について次のように公表しています。
譲渡した債権の回収(集金)がファクタリング業者から売主に委託されており、売主が集金できなかった場合に、
○ 売主が債権を買い戻すこととされている
○ 売主自身の資金によりファクタリング業者に支払をしなければならないこととされている
などといったようなものについては、貸金業に該当するおそれがあります。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起
売掛債権が未回収になった場合のリスクをファクタリング利用者が負わなければならないファクタリングは「経済的に金銭の貸付けと同様の機能を有しているもの」と判断されるので、違法貸付です。
つまり、売掛債権が未回収になった際の責任をファクタリング会社が負う限りは、貸付ではないので、当該ファクタリングは貸金業法にも違反しないと言えます。
給料ファクタリングは違法
給料ファクタリングは違法です。
給料ファクタリングとは、個人が会社から支払われる予定の金額が確定した未払分の給料を給料債権とみなして、ファクタリング会社へ売却し、早期に資金化する資金調達方法になります。
簡単に言えば、給料の前払いをファクタリング会社より受けるイメージですが、これは実質的には給料日までファクタリング会社からお金を借りているだけです。
給料には直接払いの原則があるので、本人以外へ支払うことはできません。
(賃金の支払)
第二十四条賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。
引用:e-Gov法令検索|労働基準法
給料は本人以外へ支払えない債権ですので、そもそも売却することができません。
つまり給料ファクタリングはそもそも売却できない資産をあたかも売却したように見せかけて、実際には個人にお金を貸し付けているだけの行為ですので、実質的な貸付です。
そして、実質的な貸付であるからには貸金業者登録を行い、利息制限法を遵守して手数料を設定しなければなりませんが、いずれも遵守されていません。つまり給料ファクタリングは闇金です。
金融庁も給料ファクタリングについては闇金と断じて次のように注意喚起をおこなっています。
「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します。
(中略)
高額な手数料を支払ってしまうと、本来受け取る賃金よりも少ない金額の金銭しか受け取れなくなるため、経済的生活がかえって悪化し、生活が破綻するおそれがあります。
ヤミ金融業者を絶対に利用しないでください。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起
事業者が利用するファクタリングは合法ですが、給料ファクタリングは違法ですので、絶対に利用しないでください。
まとめ
ファクタリングにまつわるご質問について、極力わかりやすくご説明させていただきましたがいかがでしたでしょうか?
私どもベストファクターではファクタリングに関するご相談はもちろんのこと、資金調達や財務コンサルティングのプロとして、資金繰りや事業の改善に関わるご相談を承っております。
お客様皆さまに会社の事業成長も視野に入れたサポートをご提案させていただいておりますで、ぜひお気軽にご相談ください。