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ファクタリングでは必ず審査がおこなわれます。
しかし「赤字や債務超過で審査に自信がない」という方も多いのではないでしょうか?
ファクタリングは業者によって審査基準が異なりますが、審査が厳しいファクタリング会社は赤字や債務超過では審査に通過できないことがあります。
そこで「他社の審査に落ちても、審査に通過できた」という口コミが多いファクタリング会社を紹介します。
審査が緩いファクタリング会社を探すポイントや、ファクタリングの審査基準についても解説していきますので、ぜひご覧ください。
記事の目次
2025年6月最新!審査が緩いファクタリング会社10選
審査が緩いことで評判のファクタリング会社は次の10社です。
- ベストファクター
- QuQuMo
- ウィット
- ビートレーディング
- アクセルファクター
- 日本中小企業金融サポート機構
- JBL
- ZIST
- ジャパンマネジメント
- みんなのファクタリング
それぞれのファクタリング会社の特徴や審査のポイントなどについて詳しく解説していきます。
ベストファクター
種類 | 2社間ファクタリング |
---|---|
手数料 | 2%~(3社間ファクタリング)
5%~(2社間ファクタリング) |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 30万円~ |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | オンライン(契約は面談が必要) |
公式サイト | https://bestfactor.jp/ |
弊社ベストファクターはお客様との対面での審査を重視しております。
お客様と面と向かって話をすることで、決算書や確定申告書などの数字からは把握できないお客様の特徴や長所などを把握できます。
例えば、決算状況が悪くて他社の審査に落ちてしまったり高い手数料が適用された方も、弊社の対面審査で「人間的には信頼できる人物」「経営者としてのビジョンや行動力には優れているので、今後は事業を拡大しそう」などと判断されれば審査に通過できる可能性があります。
実際に他社の審査に落ちた方や、他社では高い手数料が設定されている方も審査に通過できている事例も多いので、弊社に対して「審査が緩い、審査が甘い」と考えている方も多いようです。
また、弊社はファクタリングありきで話を進めるようなことはいたしましません。
審査ではまずお客様の財務コンサルティングを実施し、お客様の強みや弱みを分析したうえでどのような資金調達方法が最適なのかを検討させていただきます。
そのうえで、ファクタリングがお客様にとって最適だと判断できた場合のみ、ファクタリングを提案させていただきます。
無理やりに高額な手数料のファクタリングの契約を進めるようなことはありませんのでご安心ください。
契約には来店が必要になりますが、弊社の事務所までのご来店が難しいお客様は、弊社担当者が訪問されていただきますのでお気軽にご相談ください。
QuQuMo
種類 | 2社間ファクタリング |
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手数料 | 1%〜14.8% |
入金スピード | 最短2時間 |
買取可能額 | 下限・上限なし |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | オンライン |
QuQuMoは最短2時間で資金調達可能なオンライン完結型のファクタリング会社です。
最短2時間と謳っていながら、実際には入金が翌日になってしまう業者も多いですが、QuQuMoは「本当に必要なタイミングで資金調達できた」「申込から入金までがスムーズだった」などの口コミが多いので、融資スピードにはかなりの強みを持っている業者です。
また、QuQuMoは上限手数料が14.8%とオンライン完結型としてはやや高めに設定されています。
これは、リスクの高い利用者や売掛先企業に対しては高めの手数料を設定することで審査に通過させているためです。
リスクの低い利用者や売掛債権に対しては低めの手数料を設定しているので、必ずしもQuQuMoで高い手数料が適用されるわけではありません。
どんなリスクの人も幅広くカバーしているので、審査が緩いファクタリング会社だといえます。
オンラインの契約時には弁護士ドットコムが監修している、クラウド契約サービスのクラウドサインが利用されるのでセキュリティ面も安心です。
スピードと審査の緩さと安全性を兼ね備えた優良ファクタリングサービスです。
ウィット
種類 | 2社間ファクタリング |
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手数料 | 表記なし |
入金スピード | 最短2時間 |
買取可能額 | 〜500万円 |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | オンライン |
ウィットは少額買取を専門にしたオンライン完結型のファクタリングサービスです。
買取可能額は500万円以下の少額専門と明記されているので、売上規模が大きくない個人事業主やフリーランスなどに多く利用されています。
ウイットには手数料の表記がありません。
これはリスクの低い人には低い手数料を提示する一方、リスクの高い人には高い手数料を提示することで幅広いリスクをカバーしているためです。
手数料の上限が高いファクタリング会社の審査に通過できない方も、ウィットであれば高めの手数料で審査通過できる可能性があります。
入金スピードは最短2時間と速いので急いでいる方も必要なタイミングで資金が間に合うでしょう。
ビートレーディング
種類 | 2社間ファクタリング |
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手数料 | 2%~12% |
入金スピード | 最短2時間 |
買取可能額 | 3万円~7億円の実績あり |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | オンライン
来社・訪問 |
ビートレーディングは数あるファクタリング会社の中でも最も知名度と実績のある店舗型ファクタリング会社の代名詞的な存在です。
2025年3月末時点で、累計取引社数は7.1万社、累計買取金額は1,550億円を突破しており、圧倒的な実績を誇ります。
日本全国に店舗を構えており、東京、仙台、名古屋、大阪、福岡の全国5箇所でファクタリングの相談ができます。
審査では財務コンサルティングを実施しているので、現在赤字や債務超過の事業者でも、支払いに問題がないと判断されれば審査に通過できるでしょう。
対面型なので審査に融通がきき、審査が緩いという評判も数多くあります。
またビートレーディングはオンライン完結型にも力を入れています。
オンライン完結型であれば、日本全国どこからでも最短2時間で資金調達できるので、入金スピードにも強みをもったファクタリング会社です。
対面型のファクタリング会社として審査に融通が効くだけでなく、オンラインでのスピード入金にも対応した優良ファクタリングサービスです。
アクセルファクター
種類 | 2社間ファクタリング |
---|---|
手数料 | 2%~12% |
入金スピード | 最短2時間 |
買取可能額 | 3万円~7億円の実績あり |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | オンライン
来社・訪問 |
アクセルファクターは利用者からの口コミが非常に高い、ファクタリング専門の店舗型のファクタリングサービスです。
国が中小企業支援の専門家として認定している経営革新等支援機関なので、決算書や確定申告書から安全性やリスクを確認するだけでなく、その企業の付加価値や成長性や経営者の資質なども的確に把握して、審査をおこなってくれます。
他社とは異なる視点で審査がおこなわれるので、他社よりも審査が緩いと感じる方も多いようです。
入金スピードにもかなりこだわっており、ホームページには次のように明記されています。
アクセルファクターでは、ファクタリングの大きな魅力である「スピード」を最大限に活かすべく、即日2時間での振込をモットーに業務を実施。
実際にお申込みいただいたお取引のなんと半数以上が即日中の決済となっています。
引用:アクセルファクター|即日ファクタリングのアクセルファクター「資金調達の新たなスタンダード」
最短2時間で資金調達が可能で、実際に利用者の半数以上が即日入金に成功しているので、急いで資金調達をしたい方にも向いています。
店舗型でありながら上限手数料も低めの設定になっているので、安心できる業者からコストを抑えてスピーディーに資金調達をおこないたい方に向いている業者です。
日本中小企業金融サポート機構
種類 | 2社間ファクタリング |
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手数料 | 2%~ |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 上限・下限なし |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | オンライン
電話 |
日本中小企業金融サポート機構は法人形態が一般社団法人という非常に珍しいファクタリング会社です。
一般社団法人は株式会社とは異なり非営利法人です。
そのため、審査に通過しやすくさらに手数料も低くなっています。
上限手数料10%ですし、審査によってはさらに低い手数料で利用できる可能性もあるので、コストを抑えて利用したい方にもおすすめです。
また日本中小企業金融サポート機構も、中小事業者支援の専門家である認定経営革新等支援機関として、国から認定されている法人です。
高い専門性と国が認定した信頼度があるので、安心して利用できるでしょう。
コンサル会社兼ファクタリング会社なので、以前は対面か郵送で契約するしかありませんでしたが、最近ではオンライン契約にも力を入れています。
日本中小企業金融サポート機構が運営するオンライン完結型のサービスである、FACTORUはAIが審査をおこなうので、申込から審査完了までは最短10分で、申込から入金までは最短40分という圧倒的なスピードを誇ります。
対面では財務コンサルティングなどの経営支援を受けることができ、オンラインではスピード入金を受けられる優良ファクタリング会社です。
JBL
種類 | 2社間ファクタリング |
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手数料 | 2%~ |
入金スピード | 最短2時間 |
買取可能額 | ~1億円 |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | オンライン
来社・訪問 |
JBLはオンライン専門のファクタリング会社です。
上限手数料の表記がないので、リスクの高い売掛債権は高めの手数料で買取を実施しているので、審査に通りやすいファクタリング会社として知られています。
申込から入金完了までは最短即日ですが、平均的には2〜3日程度と明記されているので、急いでいる場合に必ず当日中に資金調達できるとは限らないので注意しましょう。
オンライン契約時には弁護士ドットコムが監修するクラウドサインで契約をおこないます。
セキュリティ面も配慮されているので、安心して利用できます。
オンラインでの申し込みは24時間受け付けており、チャットボットで最短10秒程度で査定結果が得られます。
気軽に申し込めるサービスなので、「審査に通るかどうか心配」という方はまずはチャットボットで申し込みをおこなってみましょう。
ZIST
種類 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 2社間ファクタリング:5%~15%(300万円調達の場合手数料は5%)
3社間ファクタリング:2%〜7% |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 30万円~5,000万円以上 |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | 来社・訪問 |
ZISTは対面専門のファクタリング会社です。
面談によって、決算書などの数字からのみでは判断できない情報を審査するので、他社の審査に落ちてしまった方でおZISTであれば審査に通過できる可能性があります。
ZISTには資金調達専門パートナー、企業経営アドバイザー、財務戦略パートナーなどの専門家が多数在籍しているので、他社よりも専門的な視点で審査が可能です。将来的な企業価値や成長性なども審査で加味してもらえるので、オンライン完結型などよりも審査に通過しやすく、専門的なアドバイスを受けられます。
300万円超の売掛債権を売却する場合には、手数料が5%とかなり低い水準に固定されます。
300万円超であれば、手数料はかなり低いサービスなので、高額の売掛債権を早期に資金化したい方におすすめです。
契約にはZISTの事務所への来店が必要になりますが、希望すれば自社へ担当者が訪問してくれるので、忙しくてファクタリング会社の事務所まで訪問している時間がないという方も安心です。
ジャパンマネジメント
種類 | 2社間ファクタリング |
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手数料 | 2社間ファクタリング:10%〜20%
3社間ファクタリング:3%〜10% |
入金スピード | 最短1営業日 |
買取可能額 | ~5,000万円 |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | 来社・訪問 |
ジャパンマネジメントは東京と福岡に店舗を構える店舗型のファクタリングサービスです。
2社間ファクタリングの上限手数料は20%と、かなり高くなっています。
だからこそ、ジャパンマネジメントは他社よりも審査が甘く、他社ではリスクが高すぎると判断されて審査に通過できない売掛債権でも買い取りに応じてもらえる可能性が高いでしょう。
他社の審査に断られてしまった方はジャパンマネジメントでファクタリングを利用することを検討してください。
契約には東京か福岡の店舗への来店が必要になりますが、ジャパンマネジメントは訪問による買い取りも実施しています。
事務所まで訪問する時間がないという方は来店も依頼しましょう。
なお、審査完了までには最短即日ですが、資金調達までには最短1営業日必要です。
即日入金には対応していないので注意してください。
みんなのファクタリング
種類 | 2社間ファクタリング |
---|---|
手数料 | 表示なし |
入金スピード | 最短60分 |
買取可能額 | 表記なし |
個人事業主の利用 | 利用可 |
手続き方法 | オンライン |
みんなのファクタリングは2社間ファクタリングに特化したオンライン完結型のファクタリングサービスです。
手数料の表記がないので、リスクの低い人には低い手数料で買取に応じ、リスクの高い人には高い手数料を設定することで審査に通過できる審査が甘い業者だといえます。
買取金額についても表記がないので、数万円程度の少額買取から、高額買取まで幅広く対応しています。
個人事業主やフリーランスの方から、中小企業の方まで幅広く利用できる点が大きなメリットです。
さらに、みんなのファクタリングは業界トップレベルに振込対応時間が優れています。
土日祝日も営業しており、毎日18時までの申し込みであれば、最短60分で振り込みをおこなってくれます。
独自のAI審査をおこなっており、電話連絡もありません。
オンライン完結型、AI審査型のサービスの中では最も審査が緩いファクタリング会社だといえるでしょう。
ファクタリングの審査基準
ファクタリングの審査は基本的に次のようなポイントでおこなわれます。
- 売掛先企業の決算状況
- 売掛先企業と利用者の取引歴
- 売掛先企業の入金実績
- 売掛債権の入金期日までの時間
- 売掛債権の金額
- 利用者の決算状況
ファクタリングの審査は主に売掛債権の信用に対しておこなわれます。
ファクタリングの審査基準について詳しく解説していきます。
売掛先企業の決算状況
ファクタリング審査で最も重視されるのは売掛先企業の決算状況です。
売掛先企業の決算状況が赤字や債務超過の場合は、売掛債権が期日通りに支払われるかどうかが不透明になるためです。
売掛先企業の決算が黒字やキャッシュフローにも問題ないのであれば、売掛債権が期日通りに支払われる可能性が高いと判断され審査には有利です。一方、赤字や債務超過の場合には審査に通過できない可能性もあります。
また、売掛先企業が地元の優良企業、上場企業、官公庁などであれば「売掛債権の支払いに問題ない」と判断されやすいので、審査に通過できる可能性は高いでしょう。
手持ちの売掛債権の中で、最も安全性が高く業績良好な企業が発行した売掛債権をファクタリングすることで審査に通過しやすくなります。
売掛先企業と利用者の取引歴
売掛先企業と利用者の取引歴も審査では重視されます。
初めて取引をする企業の場合には、その企業が支払いに遅れるのか期日を守るのかなどの信頼性を評価するのが難しいため審査では不利になるのです。
そのため、できる限り長い取引期間があり、毎月のように取引が発生しているお得意様に対する売掛債権を売却した方が審査では有利になります。
支払能力に不安がある、初めての取引先に対する売掛債権を売却した方がリスク管理にはなりますが、そのような売掛債権は審査で不利になる点に注意しましょう。
売掛先企業の入金実績
売掛先企業の入金実績は決算状況と並んで審査で最も重視される点です。
これまでの取引で入金に遅れがなければ、ファクタリングで売却した売掛債権も支払期日に遅れることはないと判断されるので審査では有利になります。
一方、過去に支払いに遅れたことがある売掛先に対する売掛債権は審査で不利になりますし、毎月のように支払いに遅れている売掛債権の場合は審査に通過できないこともあります。
ほとんどのファクタリング会社の審査で、通帳や銀行取引明細書の写しの提出が要求されるのは、この入金実績を確認しているためです。
毎月のように取引が発生し、毎月遅れなく支払いをおこなっている取引先に対する売掛債権を売却することでファクタリング審査が有利になるでしょう。
売掛債権の入金期日までの時間
売掛債権の入金期日までの時間が短ければ短いほどファクタリング審査では不利になります。
売掛債権の入金期日までの時間が短いと、期日になるまで売掛先企業の業況が悪化して、売掛債権が未払いになるリスクが少ないためです。
一方、売掛債権の入金期日までの時間が長い場合には、期日になるまでに売掛先企業の業況が悪化して売掛債権が未払いになるリスクが高まります。
そもそも、それほど長い支払いサイトを設定する時点で、その業者の資金繰りが健全なものであるとは判断されにくくなります。
期間が異なる複数の売掛債権を保有している場合には、最も入金サイト(入金期日になるまでの日数)が短い売掛債権を売却した方が審査では有利になるでしょう。
売掛債権の金額
売掛債権の金額が利用者の売上規模に合ったものかどうかという点もファクタリング審査では重視されます。
例えば、利用者の年商が1,000万円であるにも関わらず、ファクタリングで500万円の売掛債権を売却するようなケースは「金額的に不自然」と判断される可能性が高いでしょう。
年商の半分もの金額が1つの売掛債権から生じることは一般的に考えて不自然だからです。
ファクタリングで売却する売掛債権は1つの取引先企業に対する1ヶ月分の売上です。
そのため、基本的には月商程度が売却できる金額の限度で、月商を超える金額の融資を受けることは難しいと理解しておきましょう。
利用者の決算状況
2社間ファクタリングでは利用者の決算状況も審査されます。
2社間ファクタリングは赤字や債務超過の企業でも審査に通過できるケースは多々あります。
しかし今日にも明日にも資金ショートが懸念されるような資金繰りが非常に悪化した企業は審査に落ちることもあります。
2社間ファクタリングは売掛先企業の同意を得ずに契約し、売掛債権の回収は利用者がおこなうので、あまりにも資金繰りが悪い企業には次のようなリスクがあるためです。
- 架空の売掛債権を売却する
- 他社へ譲渡済みの売掛債権を二重に譲渡する
- 売掛先から支払われた代金をファクタリング会社へ支払わずに流用する
2社間ファクタリングにはこれらのリスクがあるので、あまりにも資金繰りが悪化した企業は審査で落とされてしまう可能性があるのです。
赤字や債務超過でもファクタリング審査には通過できることが多いですが、資金繰りに余裕がある間に申し込みをした方がよいでしょう。
審査が甘いファクタリング会社の選び方
審査が甘いファクタリング会社には次のようなポイントがあります。
- 上限手数料が高い
- 利用金額の幅が広い
- 債権譲渡登記なし
- 個人事業主が利用できる
- 必要書類が少ない
- 上場企業が運営していないサービス
これらのポイントを満たしているファクタリング会社を選択することで、審査に通りやすくなるでしょう。
審査が甘いファクタリング会社を選択するポイントについて詳しく解説していきます。
上限手数料が高い
上限手数料が高めに設定されているファクタリング会社は審査が緩い傾向があります。
ファクタリングでは手数料は売掛債権の未回収リスクに対するリスクプレミアムです。
そのため、高い手数料を設定している業者は、高いリスクを許容できるということです。
オンライン完結の場合には10%程度が手数料の相場ですが、それよりも高い手数料を設定している業者は審査が緩いと考えて問題ありません。
ただし、悪徳業者や違法業者はリスクとは無関係に高額な手数料を設定しています。
2社間ファクタリングの手数料の上限は20%程度が相場なので、20%を超える手数料を設定する業者は悪徳業者と判断し、取引しないようにしてください。
利用金額の幅が広い
利用金額の幅が広い業者も審査が緩いといえます。
例えば1万円〜3億円などと、取り扱い金額に幅があるファクタリング会社は、売上規模の異なるさまざまな企業を顧客層として想定しているものと考えられます。
売上規模が小さく業況も不安定な個人事業主やフリーランスから、中堅程度の企業まで申し込みができるので、規模に関わらず柔軟な審査をおこなっているものと思われます。
反対に審査が厳しい企業は、高額専用になっているケースが少なくありません。
利用可能額の幅が広いファクタリング会社は柔軟な審査をおこなっている可能性が高いでしょう。
債権譲渡登記なし
債権譲渡登記なしで取り扱うファクタリングも審査が緩い傾向にあります。
債権譲渡登記とは、売掛債権が譲渡されたことを登記するものです。
債権譲渡登記をすることで、もしもファクタリングで買い取った売掛債権が二重に譲渡されたとしても、「すでに当社が譲渡を受けたものだ」と主張することができ、ファクタリング会社は二重譲渡を防ぐことができます。
しかし、債権譲渡登記ができるのは法人のみで、個人事業主やフリーランスは登記ができません。
つまり、債権譲渡登記が必須になっているファクタリング会社は法人よりもリスクが高いとされる個人事業主やフリーランスへの取り扱いはおこなっていないということです。
債権譲渡登記なしのファクタリング会社は、個人事業主や法人に対しても積極的に取り扱いをしている業者なので、比較的リスクの高い個人事業主やフリーランスも審査に通る可能性があります。
審査が緩いファクタリング会社を探しているのであれば、債権譲渡登記なしのファクタリングを選択するとよいでしょう。
個人事業主が利用できる
個人事業主が利用できるファクタリング会社も審査が緩い業者としての目安です。
個人事業主は法人よりも事業規模が小さく、不安定で、生活と一体化しているので、決算書の内容も必ずしも事業実態を反映していません。
これらの理由から、個人事業主は法人よりもファクタリングや融資の審査では「リスクが高い」と判断される傾向があります。
法人よりもリスクの高い個人事業主に対しても取り扱っているファクタリング会社は、法人専門としているファクタリング会社よりも審査が緩いと考えられます。
審査が緩いファクタリング会社を探しているのであれば、個人事業主が利用できるかどうかを確認するようにしてください。
必要書類が少ない
審査の際に提出する書類が少ないファクタリング会社は審査が緩いと言われます。
必要書類が少ないということは、それだけシンプルに審査をおこなっているということです。
例えば、請求書と通帳の写しのみを提出するだけのファクタリングでは、売掛先企業が期日通りに入金しているかどうかを主に確認し、遅れがないのであれば審査に通過できる可能性が高まります。
一方、利用者の決算書の提出を求めるファクタリング会社は、利用者が赤字や債務超過などの業績不振の場合には審査に通過できないこともあります。
審査の際に提出する書類ができる限り少ないファクタリング会社を選ぶとよいでしょう。
上場企業が運営していないサービス
運営会社が上場企業以外のファクタリングサービスの方が審査が緩い傾向があります。
上場企業やその関連会社が運営するサービスは、審査を厳格におこない、低めの手数料で取り扱う傾向があるので、審査基準は厳しくなっているのが一般的です。
一方、上場企業が運営していない独立系のファクタリング会社は、ファクタリングでしっかりと利益をあげるために、独自の審査基準で取り扱っています。
上場企業が運営するファクタリングの審査に落ちた人でも、非上場の独立系ファクタリング会社でも審査に通過できる可能性があります。
運営会社が上場企業であれば安心して利用できますが審査は厳しくなるので、非上場の独立系ファクタリング会社が運営するファクタリングを選択した方が審査に通りやすいでしょう。
審査が甘いファクタリング会社を利用する際の注意点
審査が甘いファクタリング会社を利用する際には次の点に注意が必要です。
- 高すぎる手数料
- 償還請求権あり
- 悪徳業者・違法業者
審査が甘いファクタリング会社を利用する際には、高額な手数料負担や違法業者に引っかからないようにすることが重要です。
審査が甘いファクタリング会社を利用する際の3つの注意点を詳しく見ていきましょう。
高すぎる手数料
ファクタリングは手数料が高額です。
ファクタリングの手数料相場は2社間と3社間によって異なり、それぞれ次のとおりです。
- 2社間ファクタリング:5%〜20%程度
- 3社間ファクタリング:1%〜8%程度
注意しなければならないのは、ファクタリングの手数料は年利ではないという点です。
そのためファクタリングの手数料を年利に換算すると手数料負担はさらに高額になります。
たとえば、1ヶ月先が入金期日の売掛債権を手数料10%でファクタリングした場合、年利に換算すると10%×12ヶ月=120%です。
銀行や日本政策金融公庫の融資の金利相場が2%前後なので、ファクタリングの手数料は融資の50倍から時には100倍程度になります。
さらに、審査が甘い業者は手数料が相場よりも高額に設定されていることがあるので、さらに手数料負担が高額になる可能性があります。
毎月のように利用すると、手数料負担によって収益や資金繰りを大幅に悪化させてしまう可能性があるので、ファクタリングは本当にお金に困ったタイミングでスポットで利用するようにしてください。
償還請求権あり
審査が甘いファクタリング会社の中には償還請求権ありで取り扱う業者も存在します。
償還請求権とは、ファクタリングによって売掛債権を譲渡した後に売掛債権が回収不能になった場合、譲受金(ファクタリング会社)が譲渡人(ファクタリング利用者)へ損失補填や売掛債権の買い戻しを請求できる権利のことです。
償還請求権ありで取り扱うのであれば、ファクタリング会社にはリスクがないので、審査が緩くて当然です。
そして、償還請求権ありのファクタリングは実質的な貸付なので、貸金業者登録をしていなければ違法貸付をおこなう闇金ということになります。
「審査が甘い」と言いながら、実際には売掛債権のリスクを負わない違法貸付を取り扱っている可能性があるので、償還請求権ありのファクタリングは絶対に利用しないようにしてください。
悪徳業者・違法業者
「審査が甘い」「100%審査に通る」などと謳っている業者は違法業者や悪徳業者の可能性があります。
ファクタリング業を運営するには、免許も許認可も登録も一切不要です。
どんな業者でも運営できるのでファクタリング会社の中には悪徳業者や違法業者が混じっています。
金融庁は次のような業者が違法業者・悪徳業者だとしています。
- 手数料が相場を超えている業者
- 償還請求権ありのファクタリング
安全に利用するため、手数料が20%以下で「償還請求権なし」で利用できるファクタリングを選択するようにしてください。
ファクタリングの審査に必要な時間
ファクタリングの審査に必要な時間はファクタリングの種類によって次のような異なります。
- 2社間ファクタリング:即日〜5日程度
- 3社間ファクタリング:1週間〜3週間程度
売掛先企業の同意を得ずに、利用者とファクタリング会社の2者だけで契約する2社間ファクタリングは契約に時間はかかりません。
一方、3社間ファクタリングはあらかじめ売掛先企業の同意を得て、ファクタリング会社と売掛先企業が契約する時間も必要なので、資金調達までに2週間程度の時間がかかることが一般的です。
なお、オンライン完結型のファクタリングは審査や契約手続きに時間がかからないよう設計されていますので、急いで資金調達したい方はオンライン完結型のファクタリングを選択するとよいでしょう。
ファクタリング審査をスピーディーに完了する5つのポイント
ファクタリングの審査をスピーディーに完結したいのであれば次の5つのポイントが重要です。
- 必要書類を事前に準備する
- オンライン完結型を利用する
- 必要最小限の金額に申し込む
- リスクの低い売掛債権を選択する
- これまで利用実績のあるファクタリング会社に申し込む
事前の準備や利用するファクタリング会社、売却する売掛債権などを注意することでスムーズに審査に通過しやすくなります。
ファクタリングの審査にスピーディーに通過するためのポイントを詳しく見ていきましょう。
必要書類を事前に準備する
あらかじめファクタリングの審査や契約に必要な書類を用意しておきましょう。
ファクタリング会社によって必要書類は異なるものの、次のような書類の提出が必要になります。
- 請求書などの売掛債権成因資料
- 代表者の本人確認書類
- 売掛先企業からの入金が確認できる通帳または銀行取引明細書の写し
- 売掛先企業との取引基本契約書
- 決算書・確定申告書
- 商業登記簿謄本
- 印鑑証明書
ファクタリング会社にこれらの書類を提出する際にはPDF化する必要があるので、かなりの手間になってしまいます。
書類が少ないファクタリング会社であれば、請求書と通帳の写しのみで審査を受けられることも多いので、事前に書類を用意しておくとともに、できる限り必要書類が少ないファクタリング会社と契約しましょう。
オンライン完結型を利用する
オンライン完結型のファクタリング会社を利用した方がスムーズに資金調達できます。
オンライン完結型のファクタリング会社は審査や契約手続きがシステム化されていることが多く、このようなファクタリング会社では、審査にも契約にも時間がかかりません。
最もスピーディーに資金調達できるところでは、最短10分という業者もあるので、オンライン完結型のファクタリング会社はかなりスピードに強みを持っています。
急いでいるのであればオンライン完結型のファクタリング会社を利用するとよいでしょう。
必要最小限の金額に申し込む
ファクタリング会社へ申し込む金額は必要最小限とした方がよいでしょう。
100万円の売掛債権よりも10万円の売掛債権の方がファクタリング会社にとってリスクが低いことは間違いありませんし、金額が大きいと未回収になった場合の損失も大きいので審査は慎重におこなわれます。
つまり、金額が小さな売掛債権のファクタリングは金額が大きな売掛債権と比較して審査に時間がかかりません。
急いで資金が必要なのであれば、必要最小限の金額でファクタリングの申し込みをしましょう。
リスクの低い売掛債権を選択する
手持ちの売掛債権の中でも最もリスクの低い売掛債権を選択することでスピーディーに資金調達できます。
リスクの低い売掛債権は審査時間がかからないためです。
次のような売掛債権はリスクが低いと判断されます。
- 上場企業、官公庁、優良企業に対する売掛債権
- 入金期日までの日数が短い売掛債権
- 継続的に取引があり支払いに遅れたことがない取引先に対する売掛債権
手持ちの売掛債権の中でも最もリスクが低いと判断できる売掛債権を売却し、スピーディーに審査を完了させましょう。
これまで利用実績のあるファクタリング会社に申し込む
過去にも利用したことがあるファクタリング会社に申し込みをすることでスピーディーに審査に通過できます。
過去の取引で、期日通りにファクタリング会社に支払いをしたのであれば「今回も支払いに問題ないだろう」と自社をポジティブに判断してもらえるためです。審査時間もかかりませんし、手数料も低くなる可能性があります。
一方、初めて取引するファクタリング会社は自社について何も情報がないので、審査に時間がかかる可能性があります。
スムーズにファクタリング審査に通過したいのであれば、これまでに利用したことがあるファクタリング会社を選択した方がよいでしょう。
審査の緩いファクタリングについてよくある質問
審査が緩く甘いファクタリングについてよくある質問は次のとおりです。
- 必ず100%審査に通過できるファクタリングはありますか?
- 審査なしのファクタリングはありますか?
- ブラックOKのファクタリングはありますか?
- 即日対応で審査の甘いファクタリングはありますか?
- 個人と法人どちらが審査が甘いですか?
必ず100%審査に通過できるファクタリングはありますか?
100%審査に通過できるファクタリング会社は存在しません。
ファクタリングでは審査がおこなわれる以上は審査に落ちる事業者も存在します。
100%審査に通過できるファクタリング会社は、万が一の場合にリスクを負わない償還請求権ありで取り扱いをおこなう闇金の可能性があります。
100%審査に通過できるファクタリング会社とは取引しないようにしてください。
審査なしのファクタリングはありますか?
審査なしのファクタリングは存在しません。
ファクタリングが償還請求権なしで取り扱われ、万が一の場合のリスクをファクタリング会社が負う以上、審査は絶対に必要です。
そのため「審査なし」と広告している業者は、やはり償還請求権ありで実質的な貸付をおこなう闇金の可能性があるので、絶対に利用しないでください。
ブラックOKのファクタリングはありますか?
ブラックOKのファクタリングは存在します。
そもそも、ファクタリング会社は信用情報機関に加盟していないので、ファクタリング利用者がブラックかどうかを知ることができません。
そして、たとえ信用情報がブラックであったとしても、売掛債権に回収可能性があると判断できれば審査に通過できるでしょう。
「ブラックOK」と広告している業者はあまり目にすることがありませんが、ファクタリング会社が信用情報ブラックの個人事業主の売掛債権を買い取っているケースは少なくありません。
ファクタリングは信用情報がブラックの人でも利用できる可能性がある資金調達手段だと理解しておきましょう。
即日対応で審査の甘いファクタリングはありますか?
オンライン完結型で上限手数料が高いファクタリング会社は審査が甘く、即日対応してくれる可能性があるでしょう。
上限手数料が高いということは、高いリスクを負うことができるので、審査難易度は上限手数料が低いファクタリング会社よりも緩くなっている可能性があります。
たとえばQuQuMoやウィットなどはオンライン完結型でありながら、上限手数料が高い(表記されていない)業者なので、即日対応で審査が甘い業者だといえます。
個人と法人どちらが審査が甘いですか?
一般的には法人の方が個人事業主よりも信用度が高いので、審査が甘くなると言われています。
特にファクタリングにおいては法人であれば債権譲渡登記ができ、ファクタリング会社のリスクを軽減できるので、法人の方が審査が甘いと言われています。
ただし、基本的にファクタリングの審査は売掛債権の信用度に対しておこなわれるので、個人事業主やフリーランスであっても信用度の高い売掛債権であれば問題なく審査に通過できます。
つまり、利用者が法人だからとか個人事業主だからなどはあまり気にしなくても問題ありません。
ただし、ファクタリング会社の中には個人事業主の取り扱いをおこなっていない業者もあるので注意してください。
まとめ
審査が甘い、審査が緩いファクタリング会社は、手数料の上限が高く、必要書類が少ないなどの特徴があります。
そもそもファクタリングの審査は売掛債権の信用に対しておこなわれるので、融資よりもかなり審査が緩くなっていますし、申込者が赤字や債務超過でも利用できます。
そのため、審査の甘さや緩さで業者を探すのではなく、手数料や資金調達のタイミング、業者の安全性などの観点から自社に合ったファクタリング会社を探すことが重要です。
ファクタリングは何社に同時に申し込んでも、融資のように申込情報が蓄積して審査で不利になるということがありません。
複数社に相見積もりを取り、最も有利な条件で利用できる業者を選択しましょう。
ファクタリング会社の中には悪徳業者や違法業者も混じっているので、「審査が甘い」などの文言に乗せられて、悪徳業者や違法業者と取引しないよう注意してください。