計画的に事業資金を用意したいと思っていても、機械の故障や仕入れの増加など急に資金が必要になってしまう場面は多いでしょう。
低金利で借入できる代表格は銀行融資ですが、審査が厳しく、即日の資金調達には向きません。そのため、現金化のスピードが早い資金調達方法の中で選択する必要があります。
本記事では、即日で資金調達する方法4選と即日入金に対応しているファクタリング会社5選をまとめました。
資金調達の手段を複数知っておけば、いざという時に資金ショートを起こしにくくなります。特性の異なる資金調達方法を組み合わせて、資金繰りの安定性を高めましょう。
事業資金を即日で資金調達する方法4選
事業資金を最短即日で資金調達する方法は以下の4つです。
- ビジネスローン
- カードローン
- 手形割引
- ファクタリング
それぞれどのような特徴があるのか、順番に見ていきましょう。
1.ビジネスローン
ビジネスローンとは、金融機関の融資商品の中でも資金使途を事業目的に限定したローン商品です。
ビジネスローンは、事業を営んでいない消費者は利用できません。法人・個人事業主のみ利用できる融資サービスで、申込みの段階で法人設立・開業を済ませておく必要があります。
借入した資金は事業目的であれば、開業資金・設備投資・運転資金などへ自由に使えます。
ビジネスローンの特徴を下記にまとめました。
項目 | 銀行 | ノンバンク |
入金スピード | 3日〜1週間 | 最短即日 |
金利 | 1%〜15% | 5%~18% |
調達可能額 | 数百万〜数億円 | 10万〜1,000万円 |
主な審査の対象 | 利用者の返済能力 | 利用者の返済能力 |
ビジネスローンを提供しているのは主に銀行・ノンバンクで、即日の資金調達を目指すのであればノンバンクを利用しましょう。
ビジネスローンのメリットは、総量規制の対象外である点です。
総量規制とは、借りすぎ・貸しすぎを防止するために借入限度額を債務者の年収の3分の1までに規制している法律です。そのため、事業拡大などで年収の3分の1を超える資金が必要なシーンであっても利用できます。
デメリットは、借入限度額が少ない傾向にある点です。銀行融資は事業規模によっては億単位で調達できますが、ノンバンクのビジネスローンは10万〜1,000万円と比較的少額です。
2.カードローン
カードローンとは、銀行やノンバンクが個人向けに提供している融資サービスです。
ビジネスローンは事業主限定の融資サービスであるのに対して、カードローンは事業主・個人の両方を利用対象者にしています。
カードローンの特徴を以下にまとめました。
項目 | 銀行 | ノンバンク |
入金スピード | 数日〜数週間 | 最短即日 |
金利 | 2%〜15% | 5%~18% |
調達可能額 | 10万~800万円 | 10万円〜800万円 |
主な審査の対象 | 利用者の返済能力 | 利用者の返済能力 |
主に銀行・ノンバンクがカードローンを提供しており、即日で資金が必要な場合はノンバンクの利用がおすすめです。
カードローンのメリットは利用限度額の範囲内であれば、借入が何度でも行える点です。現金が必要になれば、銀行やコンビニのATMで調達できるので、急に資金が必要となったシーンでも活躍します。
デメリットは、事業目的の資金調達には利用できない点です。
カードローンで借りたお金の使い道は原則自由で、趣味・食費・娯楽などに利用できますが、事業資金については利用不可とされているケースが大半です。
そのため、カードローンで調達資金を直接事業に充てるのではなく、事業の資金繰りが厳しい時に生活費として活用するなど資金の使い方を工夫する必要があります。
3.手形割引
手形割引とは、売掛先との商取引で受け取った約束手形を金融機関に売却して現金化する資金調達方法です。
保有している手形を売却すれば、支払い期日よりも前に現金化できるので資金繰りを安定させやすくなります。手形割引の審査は売掛先の返済能力を重視するので、融資と比べて審査通過率が高い傾向にあります。
手形割引を提供している金融機関は銀行と手形割引業者の2つがあり、サービスの違いは下記のとおりです。
項目 | 銀行 | 手形割引業者 |
入金スピード | 最短10日〜 | 最短60分〜 |
金利 | 1.5%〜3.5% | 3%〜20% |
調達可能額 | 手形の額面未満 | 手形の額面未満 |
主な審査の対象 | 利用者の返済能力 | 売掛先の返済能力 |
資金調達を急いでいる場合は、手形割引業者に売却すれば最短即日で現金化が可能です。
手形割引のメリットは銀行融資に比べ審査期間が短く、保証人・担保が不要な点です。また、売掛先の信用力が審査で重視されるので、必要書類の準備が少なくて済みます。
デメリットは、不渡りによる買戻しリスクを利用者が負う点です。売掛先がなんらかの事情で期日までに当座預金口座に入金できなかった場合、利用者が弁済しなければなりません。
利用者が弁済できない場合、不渡りの事実が金融機関に周知されて今後の資金繰りに行き詰まりやすくなります。
4.ファクタリング
ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に売却して早期に現金化する資金調達方法です。
売掛金から手数料を差し引いた金額を最短即日で振込みしてもらえるので、緊急の資金調達が必要なシーンが発生しても資金ショートを回避できます。
手形割引と大きく異なるのは現金化の対象です。手形割引は約束手形を現金化するため、手形取引でないければ資金調達できません。一方、ファクタリングは売掛金があれば現金化が可能です。
ファクタリングの契約形態には、利用者と業者の2社で契約する「2社間ファクタリング」と、2社間に売掛先を交える「3社間ファクタリング」があります。
両者の特徴には以下のような違いがあります。
項目 | 2社間ファクタリング | 3社間ファクタリング |
入金スピード | 最短30分〜 | およそ10日〜 |
手数料 | 10%~30% | 1%~9% |
調達可能額 | 売掛金の額面未満 | 売掛金の額面未満 |
主な審査の対象 | 売掛先の返済能力 | 売掛先の返済能力 |
即日で資金調達を目指すのであれば、2社間ファクタリングが適しています。
ファクタリングのメリットは貸倒れリスクがない点です。売掛先から回収不能となった時に、利用者が弁済の責任を負わないノンリコース契約が基本であるため、商取引で大きな損害を被る心配がありません。
反対にデメリットは、売掛先の業績次第で資金調達できない可能性がある点です。ファクタリングで業者に返金をするのは売掛先であるため、経営状態・財務状況が悪いとファクタリングの審査が不利になる可能性があります。
即日で資金調達するならファクタリングがおすすめ
資金調達を即日でしたいのであれば、ファクタリングがおすすめです。
なぜなら、ファクタリングは審査落ちの心配が圧倒的に少ないからです。前述したように、ファクタリングは売掛先の返済能力が重視されるので、先方が業績悪化を起こしているタイミングでは不利に働くケースもあります。
しかし、ファクタリングで行うのは債権譲渡であるため、融資のように審査に法規制がありません。返済能力を推し量る方法は各ファクタリング会社の裁量に委ねられているので、やはり融資と比べて審査は緩い傾向にあります。
つまり、審査落ちして資金調達が遅れる可能性が低いので、数ある資金調達方法の中でもファクタリングが即日入金を叶えやすいのです。
即日入金に対応!おすすめファクタリング会社比較ランキング5選
ここでは、即日入金に対応している優良ファクタリング会社5選を紹介します。
それぞれのサービスを下記にまとめました。
サービス名 | 入金スピード | 手数料 | 買取可能額 | 公式サイト |
ペイトナーファクタリング | 最短10分 | 一律10% | 1万円〜25万円(初回のみ) | https://paytner.co.jp/factoring |
PayToday | 最短30分 | 1%〜9.5% | 10万円〜上限なし | https://paytoday.jp/ |
QuQuMo(ククモ) | 最短2時間 | 1%〜14.8% | 下限・上限なし | https://ququmo.net/ |
mentor capital(メンターキャピタル) | 最短即日 | 2%〜 | 下限なし〜1億円 | https://mentor-capital.jp/ |
ベストファクター | 最短即日 | 2%〜20% | 30万円〜1億円 | https://bestfactor.jp/ |
各ファクタリング会社がどのような特徴を持っているのか、詳細を見ていきましょう。
1位.ペイトナーファクタリング
ペイトナーファクタリングは、小口債権に特化した請求書買取サービスです。
ファクタリングの現金化にかかる平均日数は即日〜3日程度ですが、ペイトナーファクタリングは最短10分という圧倒的なスピード対応を実現しています。
初回の買取可能額が1万円〜25万円と少額ですが、利用実績などの諸条件で最大100万円まで資金調達が可能です。
小口債権の取引が多い方には、利用しやすいファクタリングサービスと言えます。
2位.PayToday
PayTodayは、低手数料1%〜9.5%のオンライン完結型ファクタリングです。
手数料の上限が決まっているので、想定以上に調達コストが高くなって後々の資金繰りが苦しくなる心配がありません。
また、PayTodayのファクタリングはオンラインで資金調達に必要な手続きをすべて完結できるので、日本全国どこにいても手軽に売掛債権を現金化できます。
ファクタリング会社のオフィスに向かう時間がない多忙な事業主は、PayTodayの利用を検討しましょう。
3位.QuQuMo(ククモ)
QuQuMoは、幅広い売掛債権の買取に対応している2社間専門のファクタリング会社です。
買取可能額に上限・下限を設定していないため、「つなぎ資金を調達したい」「大口の受注がある」などさまざまな資金調達のシーンで利用可能です。
また、QuQuMoの魅力として必要書類が少ない点が挙げられます。一般的にファクタリングを利用する際には2つ〜7つほど書類の提出を求められますが、QuQuMoは必要最低限である請求書・通帳のコピーの2つのみです。
資金調達の手続きを簡素に済ませたい方は、QuQuMoのファクタリングを検討してみましょう。
4位.mentor capital(メンターキャピタル)
mentor capitalは、低手数料2%〜と即日入金に対応しているファクタリング会社です。
2社間・3社間ファクタリングの両方に対応しており、手数料や売掛先の希望に合わせたサービスの選択が可能です。
また、mentor capitalは赤字決算・債務超過・税金滞納でも利用対象としており、財務状況の悪化が原因で融資落ちした方も高確率で資金調達できます。
公式サイトより24時間無料査定を受け付けているので、買取金額がどれくらいになるかチェックしてみましょう。
5位.ベストファクター
ベストファクターは、財務コンサルティングサービスを提供しているファクタリング会社です。
財務コンサルは無料で提供しているので、ファクタリング利用者は資金調達をしながら、並行して財務体質や経営の課題を解決できます。一時的なつなぎ資金で終わらず、根本的な課題を解消できる点はベストファクターの強みと言えます。
また、手数料2%〜とリーズナブルに設定されており、ファクタリングサービス単体で見ても申し分がありません。
平日10:00〜19:00の営業時間内であれば、電話で5分以内に売掛債権の買取可否を聞けます。「資金繰り改善のアドバイスが欲しい」「リーズナブルな手数料で利用したい」という方に、ベストファクターはおすすめのファクタリングサービスです。
ファクタリングで即日入金を成功させる3つのポイント
ファクタリングで即日入金を成功させるポイントは以下のとおりです。
- オンラインファクタリングを利用する
- 午前中の早い時間帯に申込みする
- 必要書類を揃えておく
どのようなポイントを意識すると即日入金しやすくなるのか、順番に解説します。
1.オンラインファクタリングを利用する
ファクタリングの契約方法には、対面審査・郵送・オンラインの3種類があります。
スピード入金を重視するのであれば、オンライン契約に対応しているファクタリング会社を選びましょう。オンラインファクタリングであれば、書類のやり取りや担当者との日程調整にかかる時間を省略できるからです。
「ファクタリング会社が家の近くにない」「仕事が多忙でまとまった時間を確保できない」といった方も、オンラインファクタリングの利用をおすすめします。
2.午前中の早い時間帯に申込みする
即日入金を成功させるには、午前中の早い時間帯にファクタリング会社に申込みをしましょう。
最短即日で入金できるファクタリング会社でも、相談される売掛債権やオフィスの混雑状況によっては、当日中に振込みできない可能性があるからです。
一般的なファクタリング会社は、平日9:00〜18:00が営業時間です。公式サイトで営業時間を確認して、午前中の早い時間帯に申込みを済ませましょう。
3.必要書類を揃えておく
資金調達を急いでいる場合は、前もって必要書類を準備しておきましょう。
ファクタリングは必要書類が揃っていなければ審査に進めないからです。
一般的に提出を求められる書類は以下のとおりです。
- 身分証明書
- 入出金がわかる通帳
- 請求書などの成因資料
- 決算書
- 確定申告書
- 登記簿謄本
- 印鑑証明書
- 納税証明書
このうち、公的機関で取得する必要があるのは、登記簿謄本(法務局)・印鑑証明書(法務局)・納税証明書(税務署)です。いずれも窓口・郵送・オンラインに対応していますが、当日中に受け取れるのは窓口申請です。
取得のハードルが高い公的な書類は、早めに準備しておきましょう。
即日で資金調達する方法についてよくある質問
即日で資金調達する方法についてよくある質問に回答します。
- ビジネスローンで開業資金は借入できますか?
- 今すぐお金が必要なのですが、無審査で借入できる融資先はありますか?
- 個人事業主でも利用できるファクタリング会社はありますか?
申込みする前に疑問を解消し、自社に合った資金調達方法を選びましょう。
ビジネスローンで開業資金は借入できますか?
ビジネスローンは法人設立・開業をしていれば開業資金も借入できますが、金融機関によっては業歴2年以上など条件付きの場合があります。
そのため、開業資金の借入であれば、創業融資の代表格である日本政策金融公庫の「創業融資制度」を利用しましょう。創業融資制度であれば、実績の少なさが原因で資金調達できない事業主に対しても前向きに審査をしてもらえます。
創業融資制度の利用条件は以下のとおりです。
- 新たに事業を始める人
- 事業開始後税務申告を2期終えていない人
- 創業資金総額の10分の1以上の自己資金が用意できる人
ただし、日本政策金融公庫で融資を受けられるのは、申込みから2週間〜1ヶ月程度かかります。
急ぎの資金調達であれば、開業資金の借入に対応しているビジネスローンを検討しましょう。
今すぐお金が必要なのですが、無審査で借入できる融資先はありますか?
審査なしで借入できる金融機関はありません。
貸付を生業にしている貸金業者は、貸金業法第13条第1項によって申込者の返済能力となる収入・借入状況・資力などの調査が義務付けられているからです。
そのため、借入をするには仮に5万円程度の少額融資であっても審査は省略できません。無審査を謳う業者は、悪徳業者である可能性が高いので利用しないでください。
ファクタリングは個人事業主でも利用できますか?
個人事業主でも利用できるファクタリング会社は多いです。
ただし、法人を利用対象者に絞っているファクタリング会社もあるので、事前に公式サイトで確認しましょう。
なお、本日紹介した5社はすべて個人事業主に対応しています。
即日で資金調達するならファクタリングの活用を検討しよう!
即日で資金調達をしたいのであれば、ファクタリングをおすすめします。
資金調達法にはビジネスローンや手形割引などさまざまな手段があります。その中でも、ファクタリングは審査落ちの懸念が少なく、即日で資金調達を叶えやすいからです。
また、ファクタリングは借入ではないので、申込みや利用によって今後の融資審査に影響を与える心配がありません。
資金調達方法をいくつか組み合わせれば、資金ショートは圧倒的に回避しやすくなります。融資審査に落ちた時に備えて、ファクタリングの利用も検討しましょう。