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「最短即日」が可能な資金調達方法「事業者ローン」と「ファクタリング」どちらを選択するべきなのでしょうか?
こんにちは、ベストファクターの四ツ柳です。
銀行融資や日本政策金融公庫などさまざまなサービスがあるなかで、審査や資金調達までのスピードに着目した場合、事業者ローンとファクタリングという2つの選択肢が挙げられます。
今回は、個人事業主や中小企業の資金調達方法として重宝される事業者ローンとファクタリングを比較、利用方法や審査の内容、メリット・デメリットを解説していきます。
記事の目次
ファクタリングとは
ファクタリングとは事業者は保有する売掛債権をファクタリング会社へ売却して資金調達する方法です。
売掛債権という資産を売却して資金に換えているだけですので、会計上では会社が保有する土地などの資産を売却して資金化することを大きくは変わりません。
ファクタリングは融資ではない資金調達方法ですが、メリットとデメリットがかなりはっきりしているので、まずはメリットとデメリットを理解しておきましょう。
ファクタリングのメリット
ファクタリングには次の5つのメリットがあります。
- 売掛先企業の信用で審査を受けられる
- 最短即日入金が可能
- 借入ではない
- 売掛先企業に秘密で資金調達できる
- 担保や保証人が必要ない
融資では得られないさまざまなメリットをファクタリングであれば享受できます。
ファクタリングの5つのメリットについて詳しく解説していきます。
売掛先企業の信用で審査を受けられる
ファクタリングは売掛先企業の信用で審査を受けられる点が大きな特徴です。
売掛債権を売却したあと、ファクタリング会社にとって重要なのは、「売掛債権が期日通りに入金されるかどうか」です。
そのため、売掛先企業の業績が良好で支払いに問題がないと判断できる企業であれば審査に通過できる可能性は高いでしょう。
銀行融資であれば、赤字や債務超過など、業績が悪い企業は審査に通過することが難しいですが、ファクタリングであれば、業績や財務状況の悪化によって融資審査に通過できない企業でも、支払能力に問題がない売掛先企業に対する売掛債権さえ保有していれば審査に通過して資金調達できる可能性があります。
最短即日入金が可能
2社間ファクタリングは最短即日で資金調達できる点も大きなメリットです。
銀行融資では2週間〜3週間程度、日本政策金融公庫の融資では3週間〜4週間程度の時間が融資までには必要です。一般的に事業者ローンの資金調達には時間がかかります。
しかしファクタリング会社と利用者の2者のみで契約する2社間ファクタリングであれば、審査通過後すぐに契約手続きを完了させることで最短即日入金が可能です。
融資による資金調達では、「今日中にどうしても資金が必要」というような緊急時に資金が間に合いませんが、ファクタリングであれば緊急時にも問題なく資金調達できるので重宝します。
借入ではない
ファクタリングは借入ではありません。
そのため利用しても貸借対照表の負債が増えることがありませんし、貸借対照表が大きくなることもありません。
事業者ローンで資金調達した場合、借入額は負債として計上されるので、その分貸借対照表は大きくなります。また、負債が増えれば自己資本比率も下がります。
貸借対照表の総額を小さくするオフバランス化が評価される時代ですし、自己資本比率も高い方が外部から評価されます。
ファクタリングで資金調達すれば、貸借対照表の総額が大きくならず、自己資本比率も下がらないので、外部からの評価を下げることなく必要な資金調達ができる点はメリットです。
売掛先企業に秘密で資金調達できる
2社間ファクタリングは売掛先企業に秘密で資金調達が可能です。
利用者とファクタリング会社との2者のみで契約するため、売掛先企業の同意や売掛先企業との契約が必要ないため、売掛先企業は自社が債務者になっている売掛債権が売却されたことを知りません。
売掛先企業にファクタリングを利用したことを知られてしまうことは「資金繰りが悪い」「銀行から資金調達できず倒産寸前」など、売掛先から自社に対してネガティブな印象を持たれてしまうことが少なくありません。また、そのような噂が他社にまで広まるリスクがあります。
2社間ファクタリングであればファクタリングで資金調達したことを知っているのは、自社とファクタリング会社のみですので、自社の評価を下げることなく資金調達できる点は大きなメリットです。
担保や保証人が必要ない
ファクタリングでは担保や保証人が必要ありません。
必要なものは支払能力に問題がない売掛債権のみです。
銀行融資の審査では担保や連帯保証人の提供が求められることがありますし、また無担保ローンの審査においても会社に有力な資産があったり代表者に個人的な資産があったりする方が審査で融資になります。
しかし、創業間もない企業や、中小企業では、優良な担保や保証人を用意するのが難しいのが実情です。
ファクタリングであれば、審査基準の大部分が「売掛債権の支払能力に問題ないかどうか」だけですので、資産状況や代表者の個人資産などは審査で影響しません。
資産がない企業でも平等に資金調達できる点はファクタリングのメリットです。
ファクタリングのデメリット
即日入金や銀行融資の審査に通過できない場合にも資金調達できるなどの特徴があるファクタリングですが、次のような点はデメリットですので注意が必要です。
- 手数料が高い
- 本質的に資金繰りは改善しない
- 調達可能額が少ない
- 悪徳業者・違法業者が混じっている
ファクタリングはデメリットも大きいので、デメリットについてもしっかりと把握したうえで利用することがとても大切です。ファクタリングの4つのデメリットを詳しく見ていきましょう。
手数料が高い
ファクタリング最大のデメリットが手数料の高さです。
ファクタリング | 手数料 |
---|---|
2社間ファクタリング | 5%〜20%程度 |
3社間ファクタリング | 1%〜5%程度 |
上記の手数料は年利ではありません。したがって1ヶ月先が入金期日の売掛債権をファクタリングしても上記の手数料が発生します。1ヶ月先が入金期日ということは1ヶ月間お金を借りたことと同じですので、手数料10%でファクタリングした場合の年利は10%×12ヶ月=120%です。
銀行融資の年利は1%〜3%台程度が相場ですので、ファクタリングの手数料は銀行融資の100倍程度になることもあると理解しておきましょう。
無計画に利用することによって、手数料負担が高額になり、かえって資金繰りや収益が圧迫される可能性があります。
本質的に資金繰りは改善しない
ファクタリングでは本質的に資金繰りが改善されることはありません。
ファクタリングは将来の売掛金の入金期日になれば入金になる債権を売却し、前倒しで資金を受け取っているだけです。
そのため、ファクタリングを利用したことで当初の入金期日には入金がなくなってしまうので、再び資金繰りが苦しくなる可能性があります。
ファクタリングによって資金繰りが改善するのは、利用してから当初の入金期日までの短期間のみで、その後は資金繰りがさらに苦しくなるので、再びファクタリングに手を出し、高額な手数料を負担し続けなければならなくなってしまいます。
ファクタリングでは本質的に資金繰りが改善しないということをよくよく認識し、ファクタリングで調達した資金が手元にある間に銀行から長期借入金を調達するなど、本質的な資金繰り改善方法を検討しましょう。
ファクタリングはあくまでも短期的に資金が必要になるタイミングのみ活用するようにしてください。
調達可能額が少ない
ファクタリングで調達できる金額は売掛債権額が限度です。
売掛債権を売却して資金調達する方法ですので、当然ながら売掛債権を超える金額の調達はできません。
ファクタリングでは銀行融資のように月商の数ヶ月分の運転資金を借りたり、年商を超えるような高額な設備資金を借りたりすることは不可能です。
ファクタリングで調達できる金額はせいぜい1ヶ月分の売り上げが限度であると理解しておきましょう。
悪徳業者・違法業者が混じっている
ファクタリング業者の中には悪徳業者や違法業者が混じっています。
ファクタリング業を営業するためには許認可や登録や免許などは必要ないため、どんな業者でも営業できるためです。
そのため、実質的な貸付をおこなう違法業者や法外な手数料を設定する悪徳業者が混在しています。
売掛債権が未回収になったときのリスクを業者が負わない「償還請求権あり」のファクタリングは実質的な貸付をおこなう違法業者(闇金)ですし、手数料が20%を超える業者は悪徳業者であると判断できます。業者を選ぶ際に①ノンリコース(償還請求権なし)②手数料20%以下の2点を意識して安全な業者を選びましょう。
金融庁もファクタリング業者については次のように注意喚起をおこなっています。
一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
しかし、近時、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されています。また、ファクタリングとして行われる取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものは、貸金業に該当するおそれがあります。
事業者の皆様におかれては、こうした偽装ファクタリングを利用することのないよう、十分注意してください。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起
銀行や貸金業者のように行政の監督のもとに営業されているわけではないので、ファクタリング業者を選ぶ際には業者選びは慎重におこなってください。
事業者ローンによる即日資金調達
事業者ローン・ビジネスローンは、法人経営者向けの「無担保ローン」を指します。
無担保、保証人なし、事業性資金であれば使途は問わないということで、個人事業主や中小企業など会社規模が比較的小さい事業者に重宝される資金調達方法です。
事業者ろローンは、審査通過と一定の基準をクリアできれば即日の資金調達が可能です。
現時点で、ビジネスローンのサービスを提供する金融機関は、銀行よりも大手消費者金融会社やノンバンク、信販会社などが中心となっています。
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事業者ローンを利用するメリット
事業者ローンを利用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?主なメリットは以下の2点です。
- 審査のスピードが速い
- 無担保・無保証でも利用可
銀行や日本政策金融公庫の融資のデメリットである融資までに時間がかかる点や、担保や保証人を求められるなどの課題を解決できる融資が事業者ローンのメリットだといえるでしょう。
事業者ローンを利用する2つのメリットについて詳しく解説していきます。
審査のスピードが早い
消費者金融会社やノンバンクが提供している事業者ローンは、システムによる自動審査「スコアリングシステム」を採用しています。
スコアリングシステムとは、利用者の申し込み情報や信用情報、決算情報などを入力するだけで、自動的に融資の可否や融資可能額(限度額)が決定される仕組みです。
わざわざ担当者が利用者の信用情報や書類等を吟味して融資の可否などを審査する必要がないため、早ければ即日で審査が完了、融資が可能となります。
また、多くの事業者ローンでは審査担当者と経営者の面談がありません。審査通過後はすぐに契約手続きができる点も、事業者ローンの融資スピードが速い大きな利用の1つでしょう。
銀行融資では申込から入金までに2週間〜3週間程度の時間がかかりますが、事業者ローンではそれほど長い時間がかからない点も大きなメリットです。
無担保・無保証でも利用可
基本的に事業者ローンは不動産などの担保を必要とせず、第三者の保証人がいなくても融資が可能です。
有力な資産を持っていない事業者や、代表者に個人的な資産がない会社でも会社の決算や代表者の個人信用情報に問題さえなければ審査に通過可能です。
そのため、中小企業や個人事業主などの事業規模が小さく、信用度の低い事業者も安心して利用できるでしょう。
ただし、「不動産担保ビジネスローン」というサービスもあり、こちらは決算書等だけでなく不動産担保力も重視されます。
不動産担保ビジネスローンであれば、金融機関側の貸し倒れリスクが下がるため、金利を抑え、なおかつ融資可能額がアップする可能性があります。
事業者ローンを利用するデメリット
一方、事業者ローンを利用する場合は次のようなデメリットについても把握しておく必要があります。
- 金利が高い
- 必要書類が多い
- 審査通過率が低い
銀行や日本政策金融公庫などの事業資金融資と比較して金利が高いですし、ファクタリングよりも書類が多く審査通過率は高くなっています。
事業者ローンの3つのデメリットについて解説していきます。
金利が高い
大手銀行や日本政策金融公庫などの融資と比較すると、消費者金融会社やノンバンクの事業者ローンの金利は「6.0%~18.0%」と非常に高いというデメリットがあります。
銀行や日本政策金融公庫の金利が1%〜3%台というのが相場ですので、事業者ローンの金利は銀行や日本政策金融公庫の5倍〜10倍です。
今すぐ事業資金を必要とする会社が事業者ローンを利用する場合、融資は可能でも高い金利がネックとなってしまいます。
金利が高いことで長期の借入には不向きと言えますので、あくまで緊急時の資金調達として活用されることをおすすめします。
ただしファクタリングよりは資金調達コストは低くなっているので、銀行融資の審査に落ちたらファクタリングへ申し込む前に利用を検討した方がよいでしょう。
審査に各種書類が必要
事業者ローンの利用には、本人確認書類、収入証明書類、事業関連書類が必要となります。
ローンの種類にもよりますが、「確定申告書」や「課税証明書」などの収入証明書類は複数年の一定以上の業歴が必要になる場合もあります。
さらに、「資金計画書」や「事業計画書」など事業関連書類が必要となるケースもあり、最短即日の融資を実現するためには、あらかじめ必要書類を把握、準備しておかなくてはなりません。
審査通過率が低い
事業者ローンは将来にわたり返済の可能性を検証する審査であるため、ファクタリングと比べて審査通過率がかなり低いという特徴があります。
ファクタリングの審査通過率は90%前後と、非常に高くなっていますが、事業者ローンの審査通過率はo大手消費者金融のカードローンと同じ程度と考えた場合、30%〜40%程度でしょう。
貸金業者のローンというと、審査に通過しやすいイメージがありますが、実際には申込者の半数程度しか借入には成功していないため、誰もが簡単に借りれるわけではありません。
審査に通らない場合、資金繰りかけた時間がすべて無駄になってしまいます。
ファクタリングと事業性ローンの共通点
ファクタリングと事業性ローンには次のような共通点があります。
- 担保や保証人が不要
- 即日で資金調達できる場合がある
事業資金を調達するという点は同じですが、その他の点については共通点はあまり多くありません。
ファクタリングと事業性ローンの2つの共通点を解説します。
担保や保証人が不要
ファクタリングも事業者ローンも担保や保証人が原則として不要です。
そのため、資産を持たない中小企業や創業間もない事業者、または個人事業主などでも資金調達しやすくなっています。
また、審査で会社や代表者の資産状況などが大きな影響を及ぼすことはないので、どんな事業者でも安心して融資を受けられる点が大きな特徴になります。
即日で資金調達できる場合がある
ファクタリングも事業者ローンも最短即日で資金調達できる商品が存在します。
どちらの商品も審査時間が速く契約手続きはオンラインで完結するので、申込から入金まで最短即日というスピードで完結します。
銀行や日本政策金融公庫からの借入であれば申込から入金までに3週間前後の時間がかかってしまうことを鑑みると、ファクタリングと事業者ローンは急いで資金が必要なタイミングで活用できる有効な資金調達方法だといえます。
ファクタリングの事業性ローンの違い
ファクタリングと事業性ローンは「事業資金を最短即日で調達できる」という点は同じですが、その他の点は異なる点の方が多くなっています。
主には次のような点が異なります。
- 審査対象
- 調達可能額
- 返済期間と返済方法
- 税金滞納についての考え方
- 借入か否か
ファクタリングのとローンの違いを理解しておくことによって自社にとって最適な方法でスムーズに資金調達が可能です。ファクタリングとローンの5つの違いについて詳しく解説していきます。
審査対象
ファクタリングと事業者ローンの違いの1つが審査対象です。
- ファクタリングの審査対象:売掛先企業
- 事業者ローンの審査対象:利用者の決算状況や代表者の信用情報
ファクタリングでは売掛先企業の支払能力に問題さえなければ、利用者の決算が赤字や債務超過であったり、代表者の個人信用情報がブラックであったりしても審査に通過できます。
一方、事業者ローンで審査されるのはあくまでも利用者の返済能力ですので、赤字や債務超過の場合や代表者の個人信用情報がブラックの場合には審査に通過できません。
そのため、事業者ローンの審査に落ちた人でも、優良な売掛債権さえ保有していれば審査に通過できる可能性があります。
調達可能額
ファクタリングの調達可能額は売掛債権の金額が限度です。
一方、事業者ローンは年商程度までは資金調達できる可能性があります。
そのため事業者ローンの方が高額な資金調達ができるでしょう。ただし、一般的に事業者ローンの融資限度額は300万円〜1,000万円程度です。ファクタリングのように売掛債権の金額に応じて調達額が制限されることはありませんが、銀行融資のように数千万円規模の資金調達は事業者ローンでは難しいと理解しておきましょう。
返済期間と返済方法
ファクタリングの返済期間は売掛債権の支払期日です。たとえば1ヶ月先が入金予定の売掛債権であれば1ヶ月先が融資における返済期日です。
そもそも売掛金はそれほど先の入金期日を設定することができません。そのためファクタリングでは基本的に期間が3ヶ月先までの売掛債権の買取しか実施していません。またファクタリング会社への支払いは一括のみです。分割の支払いを認めるファクタリングは違法業者の可能性が非常に強いので注意しましょう。
一方、事業者ローンは融資ですので、返済期間も返済方法も柔軟に設定できます。
商品によって異なるものの、無担保ローンの場合には5年〜8年間程度での分割返済を指定できます。
ファクタリングはあくまでも短期間のみの資金調達をおこなうものです。時間をかけて分割返済をしていきたいのであれば事業者ローンを利用しましょう。
税金滞納についての考え方
ファクタリングは税金滞納があってもほとんどの商品で利用できます。
審査の際に納税証明書の提出を求められないため、税金滞納があることすら知られることはありません。
一方、事業者ローンの審査では納税証明書の提出が必要になる商品があり、そのようなローンでは税金滞納があると審査には通過できません。
ただし、事業者ローンの中には納税証明書の提出が不要になっている商品もあるので、税金滞納をしている方は申し込みを検討しているローンに納税証明書の提出が必要か否かをあらかじめ確認しましょう。
借入か否か
ファクタリングは借入ではなく、事業者ローンは借入ではありません。
借入をすることで貸借対照表の負債が増えるので、それに伴い次のようなデメリットが生じます。
- 貸借対照表が大きくなる
- 自己資本比率が下がる
これらはいずれも企業に対する外部からの評価を下げるものです。
自社に対する外部からの評価を下げたくない方は、事業者ローンではなくファクタリングの利用を検討するとよいでしょう。
ファクタリングの利用が適している場面
事業性ローンよりもファクタリングの利用が適している場面は次のようなケースです。
- 赤字や債務超過で銀行融資の審査に通らない
- 税金を滞納している
- すぐにお金が必要
- 借入以外の方法で資金調達したい
- 短期間だけお金が必要
銀行ローンの審査に通過できない方や、急いでお金を必要といている方にファクタリングは向いています。
ファクタリングの利用が向いている5つの場面を解説します。
赤字や債務超過で銀行融資の審査に通らない
銀行融資や事業者ローンの審査に通らない人はファクタリングの利用が向いています。
審査基準は金融機関や商品によって異なるものの、次のようなケースでは融資審査に通過できない可能性が高くなります。
- 赤字
- 債務超過
- 代表者の個人信用情報がブラック
ファクタリングであれば上記の理由で融資審査に通過できない人でも、審査に通過して資金調達できる可能性があります。
ファクタリングの審査では売掛先企業の信用を確認するためです。そのため融資審査に通過できない方ファクタリングの利用を検討するとよいでしょう。
税金を滞納している
税金を滞納している事業者も融資よりもファクタリングが向いています。
銀行や日本政策金融公庫の融資審査では、ほぼ必ず納税証明書を確認するので税金の滞納があるとお金を借りることはまず不可能です。
また事業者ローンでも税金滞納の有無を確認することが多いので、税金滞納があると融資を受けられないケースがほとんどです。
一方、ファクタリングであれば、税金を滞納していても売掛債権の信用にさえ問題がなければ問題なく資金調達できます。
税金を滞納してしまったら、ファクタリングで資金調達し、そのお金で税金滞納を解消し、その上で金利の低い銀行融資などを利用するのがおすすめです。
すぐにお金が必要
急いでお金が必要という方もファクタリングが向いています。
2社間ファクタリングの多くが最短即日入金に対応しており、その中の多くの商品がオンライン完結契約に対応しているため、高い確率で即日資金調達が可能です。
一方、銀行融資は申込から借入まで2〜3週間程度、日本政策金融公庫の融資は3週間〜4週間程度の時間がかかります。
事業者ローンの中にも即日融資に対応しているものもありますが、事業者ローンは提出書類が多くWEB完結契約に対応していない商品も多いので、即日融資と広告しているものの、来店しないと即日融資を受けられない商品も数多く存在します。
ファクタリングの方が即日融資を受けられる可能性が高いので「1日でも速く資金調達したい」という方は2社間ファクタリングを選択しておいた方が無難です。
借入以外の方法で資金調達したい
借入以外の方法で資金調達したい方にはファクタリングがおすすめです。
借入を利用すると、貸借対照表の評価が下がるだけでなく、どこからいくら借りたのかを決算書に記載しなければなりません。
メインバンクは必ず取引先企業の決算書を確認するので、ここで事業者ローンの借入があったことを知られてしまうと、自社の格付けや評価が下がる可能性があります。
このように、借入によって資金調達することにはさまざまな不都合が生じるのが実情ですが、ファクタリングであれば第3者に外部から資金調達したことは知られません。
借入以外の方法で資金調達したい方にはファクタリングが向いています。
短期間だけお金が必要
短期間だけお金が必要な方にもファクタリングが向いています。
1ヶ月〜3ヶ月程度先が入金期日のファクタリングは、「来月末まで資金が必要」「融資金が入金になるまで資金が必要」という場面で活用できます。また融資と比較して非常に手軽に資金を調達できます。
短期間だけお金が必要という方もファクタリングの利用を検討しましょう。
事業用ローンの利用が向いている場面
ファクタリングではなく事業用ローンの利用が向いている場面は次のようなケースです。
- 資金調達コストを抑えたい
- 分割で支払いをしたい
- 月商を超えるような高額の借り入れをしたい
- 資金が必要なタイミングまでに時間がある
ローンの方が低コストで高額の借入ができるため、ファクタリングよりも向いている場面があります。
ファクタリングよりもローンの利用が適している4つの場面について詳しく解説していきます。
資金調達コストを抑えたい
資金調達にかかるコストを抑えたい方はファクタリングよりも事業者ローンが向いています。
事業者ローンの金利は年8%〜18%程度です。
一方、ファクタリングの手数料は2社間の場合で年60%〜240%程度にもなります。
事業者ローンも銀行融資などと比較すると金利は高いですが、ファクタリングと比較した場合はかなり低くなります。
ファクタリングの資金調達コストは圧倒的に高いので、コストを抑えて資金調達したい方は事業者ローンを利用しましょう。
分割で支払いをしたい
支払いを分割でおこないたい方は、事業者ローンを利用しましょう。
ファクタリングの支払方法は一括のみです。分割での支払いが認められているのは貸付のみですので、もしもファクタリングで分割払いができるのであれば、その業者は違法貸付をおこなう闇金の可能性が非常に高いといえます。
月々、無理のない負担額でコツコツ返済をおこなっていきたいのであれば、ファクタリングではなく事業者ローンが向いています。
月商を超えるような高額の借り入れをしたい
月商を超えるような高額借入を希望する方もファクタリングではなく事業者ローンが向いています。
銀行や日本政策金融公庫よりは借入可能額は少なくなるものの、事業者ローンは数ヶ月分程度の運転資金の借入は可能です。
一方、ファクタリングは売掛債権の金額が調達限度額ですので、いくら多くても月商程度までしか借入ができません。
数ヶ月分の運転資金をまとめて調達したい場合は、ファクタリングではなく事業者ローンの利用を検討しましょう。
資金が必要なタイミングまでに時間がある
資金が必要なタイミングまでに数日程度の時間があるのであれば、コストの高いファクタリングよりも事業者ローンの方が向いています。
事業者ローンは申込から融資までに数日程度の時間がかかります。一方、ファクタリングは最短即日資金調達ができるので、急いでいる際にはファクタリングの方が向いています。
いつまでに資金が必要なのかを確認し、事業者ローンでも間に合うのであれば、ファクタリングよりも少ない負担で調達できる事業者ローンの利用を検討した方がよいでしょう。
ファクタリングによる即日資金調達
ファクタリングは、売掛金をはじめとする売掛債権をファクタリング会社が買い取るサービスです。
次の2つの点で、事業者ローンとは大きく異なります。
ファクタリングは、売掛金という資産の売買取引です。
売掛金は商品と同じように売ることができます。
- 売掛債権(資産)の売却なので融資ではない
- 審査では売掛債権の種類や売掛先の信用力を重視
融資ではないためファクタリングを利用しても負債にはならず、審査では売掛情報が重視されるため、銀行融資や事業者ローンで審査が通らなかった方でも、売掛金があればファクタリングを利用することができます。
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ファクタリングで即日資金調達
事業者ローンとファクタリングの違い、両者のメリット・デメリットをご紹介しました。
資金繰りを考えなければならない状況で、どの資金調達方法が望ましいか、ご理解いただけたかと思います。
銀行などの金融機関による融資は時間がかかる上に厳しい審査を通過する必要があるため、売掛金があるならば、最短即日の資金調達が可能なファクタリングを活用して資金繰りを乗り切りましょう。
私どもベストファクターは財務コンサルティングのプロとして、将来にわたって最適な資金調達の方法をご提案、会社の財政状態を向上させる責任を持ちます。
ぜひお気軽にご相談ください。