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Factoring(ファクタリング)の意味や基礎知識を解説、賢く利用するためのポイントを紹介いたします。
こんにちは、ベストファクターの四ツ柳と申します。
「Factoring(ファクタリング)」は、賢く利用すればスピーディーな資金調達が可能になるだけでなく、自社の資金繰りを改善させる一手にもなり得る資金調達方法です。
そのための第一歩として、まずはファクタリグの意味や基礎知識について学んでみませんか?
今回はファクタリングの語源や歴史から、資金調達の仕組み、重要なポイントである手数料まで、利用前に知っておきたい基礎知識を解説します。
「ファクタリングに興味はあるが、どのような資金調達なのかわからないので不安」という事業者様は、ぜひ本稿をご参考になさってください。
記事の目次
Factoring(ファクタリング)とは
Factoring(ファクタリング)のサービスの全容を知るために、まずはその語源や歴史について解説します。
Factoringの意味
Factoringの文法情報 | 動詞 「factor」の動名詞系まはた現在分詞 名詞 「factoring(複数形 factorings)」 |
---|---|
Factoringの意味 | 分析 因数分解 売掛債権買取 |
Factoringの音節 | fac • tor • ing |
Factoringの発音 | fǽktəriŋ |
Factoringの語源
Factoring(ファクタリング)という単語を構成する動詞の”factor”には、基本的な意味として「因数分解する」がありますが、もうひとつ「〈債権を〉売却する」という意味があります。
つまり”Factoring”は、「〈債権を〉売却する」という意味の”factor”に、動名詞を表す接尾辞”-ing”が付いた動名詞で、「債権を売却すること」という意味で使われます。
語源からもわかるように、ファクタリングはあくまでも債権の売却であり、負債を増やして現金を借りる融資とは全く異なる資金調達方法です。
日本であまり耳馴染みのない言葉ですが、欧米圏では融資と並んで一般的な資金調達方法として活用されています。
Factoringの歴史
ファクタリングの起源は紀元前のメソポタミア文明の時代にまでさかのぼりますが、「債権を売却する」というサービスは1300年代のイギリスで衣料品商人や交易商人のための資金調達法が原型とされています。
当時のファクタリングは「ファクター」と呼ばれる債権買取の営業組織が、商人たちに現金の前貸しを提供する一方、信用による資金提供を購入者にまで広げ、購入者の信用力を保証するサービスを行っていたそうです。
現代的な「債権の早期資金化」サービスのファクタリングは、19世紀のイギリスとアメリカで発展します。当時のイギリスはアメリカに対して大量の毛織物製品を輸出しており、その請求書を活用して早期資金化のサービスを提供していたようです。
ファクタリングは産業革命によって欧米圏に瞬く間に広まり、高い信用力を有する企業が活用する金融サービスとして普及していきました。
現在では欧米圏を中心にメジャーな資金調達方法として活用されており、日本でも経済産業省が推奨しているように、徐々に注目を集めています。
Factoringの仕組み
ファクタリングには大きく分けて「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類があります。
両者ともFactoring(ファクタリング)が意味するところの「債権を売却する」という仕組みは同じですが、契約主体(関係者)、手数料、債権譲渡の通知の有無など、様々な要素で異なります。
2社間(Two-company contract factoring)
2社間ファクタリングは契約主体が「事業主様」と「ファクタリング会社」の2社間で行われます。
お取引先(売掛先)に債権を売却する事実を通知、および同意を得る必要がなく、最短で即日~1日後の資金調達が可能です。
売掛先との取引関係を悪化させたくない、急ぎの資金調達が必要といった中小企業、個人事業主の方が主に利用されています。
ただし、手数料が売却する債権の額面に対して10%~20%とやや高めに設定されているため、資金繰りを圧迫しないように財務状況を考慮して利用する必要があります。
※ベストファクターの2社間ファクタリングでは、手数料2%から買い取りを実施しております。
3社間(Three-company contract factoring)
3社間ファクタリングは契約主体が「事業主様」と「ファクタリング会社」と「売掛先」の3社間で行われます。
手数料が売却する債権の額面に対して1%~5%と低めに設定されており、ファクタリング会社が利用者に代わって売掛先から債権を回収します。
ただし、お取引先(売掛先)に債権を売却する事実を通知、および同意を得る必要があるため、資金調達までに15~30日間の時間を要します。
主に数千万円~数億円の債権を売却して資金調達をするような大企業に利用されています。
Factoringの手数料
債権をファクタリング会社に売却するには、2社間で10%~20%、3社間で1%~5%の手数料がかかります。
高すぎる手数料は資金繰りを圧迫するため、ファクタリングに依存する体質かつ業績悪化から抜け出せなくなってしまいます。
次の「手数料が変動する要因」と手数料の相場を参照しながら、どうすれば手数料を抑えられるかを検討しましょう。
- 売掛先の信用が高い
- 買取債権額が多い
- 債権の支払い期日が短い
- ファクタリングの利用回数が多い
- ファクタリング会社
1.売掛先の信用が高い
大手企業や国の機関など、倒産等のリスクが限りなく低い売掛先の債権は未回収リスクが低いため、手数料が低めに抑えられます。
ただし、売掛先が中小企業であっても長年に渡って正常な取引を継続していることを請求書等で証明できれば、手数料が低くなる可能性があります。
2.買取債権額が多い
ファクタリング会社にとって、金額が大きい債権は買い取ったときの利益が大きくなります。
たとえば、100万円の債権と1,000万円の債権であれば、どちらも買い取りに要する手間は同じですが、後者の方がファクタリング会社に入ってくる利益が大きいいため、手数料を低くしてでも買い取りたい債権ということになります。
3.債権の支払い期日が短い
債権の支払期日は短いほど確実に回収できる可能性が高くなるため、ファクタリング会社は買取手数料を低めに抑えます。
支払期日が長いと、売掛先の経営不振や倒産などの未回収リスクが高くなるため、ファクタリング会社は手数料を高くせざるを得ません。
4.ファクタリングの利用回数が多い
ファクタリングの利用回数が多いほど、問題なく取引ができる利用者とみなされるため、審査における評価が高くなり、手数料を低く抑えることができます。
5.ファクタリング会社
同じ債権でも、どのファクタリング会社に売却するかよって手数料が変わります。
たとえば、建設業、運送業、医療・介護などファクタリング会社には得意とする業種があり、利用者の業種と一致すれば債権の買取手数料が低くなる場合があります。また、債権譲渡登記を行わないファクタリング会社であれば、登記費用分の手数料を抑えられます。
債権を売却するときは複数のファクタリング会社に見積もりを依頼し、手数料を抑えられて、なおかつ信頼できる売却先を選びましょう。
ファクタリング会社選びは高手数料に注意!
ファクタリング会社は銀行や証券会社のように開業のための許可や資格が必要ないため、基本的にだれでも事業を始めることができます。
この参入障壁の低さからどれだけ高い手数料設定でもファクタリング会社を設立して営業することが可能なのです。
過去には、金融免許がないにもかかわらずファクタリング会社を装い、利用者から手数料ばかりではなく遅延損害金として金利を取っていた事件も起こっています。
相場よりも遥かに安い手数料を提示したり、担当者の顔が見えなかったりするファクタリング会社には十分に警戒する必要があります。
利用者の方にとって大切な「資産」である債権は、信頼できるファクタリング会社に売却を依頼しましょう。
貴社に最適な利用プランをご提案いたします。
わが国のファクタリングは、数年前に比べて普及率・利用率は高くなっているものの、中小企業の資金調達方法のひとつとして見れば、まだまだ「金融機関からの借入」の足元にも及ばない状況です。
実際に弊社でも、「ファクタリングとはどのような資金調達方法なのか知りたい」ということでご相談いただくご利用者様も少なくありません。ファクタリング会社の中には残念ながら「債権を買い取らせてくれたら、すぐに資金を融通できる」と、言葉巧みに契約時に高い手数料を押し付けようとする業者も存在しています。
ファクタリングの利用には、調達スピードや手数料も大切ですが、第一に信用できるファクタリング会社と契約することが重要です。
弊社ではご利用者様の大切な債権を買い取らせていただくため、契約時には必ず面談を実施、十分にご納得いただいたうえで契約へと進めさせていただいております。
また、ファクタリングで債権を売却して現金を調達できたら終了……では、その場しのぎにしかなりません。弊社は債権の買取のみならず、計画的にご利用者様に無償で財務コンサルティングやバックオフィス業務代行サービス等をご提案。利用者様の会社の資金繰り改善や事業再生に責任を持ちます。
債権買取の可否の確認や、見積もりのご相談だけでも構いません。ぜひお気軽にお問い合わせください。