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「ファクタリングの手数料が高く、このまま契約して良いのか判断が難しい……」
こんなお悩みをお持ちではありませんか?
実は、ファクタリング会社は手数料や買取額アップの交渉に応じてくれる場合があります。
ファクタリング会社が契約において最も懸念しているのが「貸し倒れリスク」です。ファクタリングには償還請求権がないために、売掛先が倒産したり、契約会社が使い込んだりしてしまうとファクタリング会社が全損リスクを被ることになってしまいます。そのため、ファクタリング会社は手数料で貸し倒れリスク分を充てているのです。値下げを交渉するのであれば、如何にしてファクタリング会社に信用してもらい、貸し倒れリスクを下げるかがポイントとなります。
ファクタリングと交渉について
ファクタリングは、売掛金の売買を主とした商取引、つまりビジネスです。そのため、ファクタリング会社が重視していることをアピールすることで条件の向上や、より良好な関係を築くことができるようになります。
以下は、ファクタリング会社との交渉に向けて望まれる、「自社への問い」です。
とは言え、ファクタリング会社の営業マンは、毎日多くの経営者と接し、時には重い面談や取引となるケースを熟しているプロのファクターです。経営を良く見せようとしたりなどの虚言は、見抜く手法を得ており誠実性を欠くと判断されてしまいます。
- ファクタリング会社は、ちゃんと支払いを行ってくれるかどうかを見極めようとします。
- 利用企業は、買取率の高さや、ファクターの信頼性を見極めようとします。
従って、買取率を上げるためには、ファクターにしっかりと支払いや約束を守ると信頼してもらう必要があり、その結果、優良顧客にはファクターから信頼ある条件や行動が提示されることとなります。
では、その交渉に必要なイメージトレーニング「自社への問い」を見ていきましょう。
ファクタリング会社との交渉に役立つ7つの問い
- 売掛先は信用力の高い企業ですか?
- ファクタリングでは売掛先と売掛債権の信用力が重視されます。貸し倒れリスクの主な原因は売掛先の経営不振や倒産による入金遅延、債務不履行なので、交渉の場では売掛先企業の安全性・信頼性をアピールしましょう。当然ながら、売掛先が有名な大手企業だったり、国や自治体の機関などであれば手数料が下げられる可能性があります。
- 3社間ファクタリングで契約できますか?
- 2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは、後者の方が現金化までの時間はかかるものの、手数料は大幅に下げることができます。3社間ファクタリングを選択する場合は、売掛先が債権譲渡を承諾してくれること、現金調達までに1~2週間ほど時間がかかることを確認しておくことが重要です。 >>「3社間ファクタリング」について詳しく知る
- より高額な債権を買い取ってもらえますか?
- ファクタリングの手数料は、買い取る債権額によっても変動します。基本的に買取金額が大きくなるほど、ファクタリング手数料は下げられる傾向にあります。
- 過去の取引実績は良好ですか?
- ファクタリングでは売掛先の信用力と同じく、利用会社(利用者)が売掛先と良好な取引を継続していることが重視されます。銀行通帳など入出金の履歴がわかる書類で、遅延や未回収のない良好な取引を継続していることをアピールしましょう。
- 利用者本人の人柄は誠実ですか?
- ファクタリング会社と利用会社(利用者)との間でも、良好な信頼関係を構築できることが重要です。担当者は面談で顧客がどのくらい誠実で信頼できるかを見極めて、手数料率を決定する材料のひとつとしています。
- 他社からの乗り換えはできますか?
- 他社から乗り換えることで、手数料や買取金額を優遇するファクタリング会社が増えてきています。ファクタリング会社側からすれば、他社で複数ヶ月にわたって継続的にファクタリング利用実績がある顧客は、今後も安定して支払いを続ける可能性が高いため、優良顧客と判断できるからです。>>「ファクタリング会社の選び方」について詳しく見る
- 登記なしで契約できますか?
- ファクタリングの契約には手数料の他に、債権譲渡登記に必要な印紙代、登記に必要な司法書士手数料がかかります。債権譲渡登記は二重譲渡防止と対抗要件のために必要となりますが、ファクタリング会社の中には、登記無しでファクタリングを実施してくれる柔軟なところもあります。「登記なし」にした場合に手数料の引き下げは可能か、交渉してみると良いでしょう。 >>「ファクタリングの債権譲渡登記」について詳しく見る
こうした問いの先にある実際のファクタリング会社との交渉では、ファクタリング会社の事情をよく推し量る必要があります。求めていることはしっかりと利益に繋がる優良顧客との取引です。例えば優良顧客はどの様な対応や取引をするでしょうか。それは誠実性ではないでしょうか。誠実でない企業・誠実でない人間とは誰しも付き合いをしたくないものです。誠実な対応は企業や人間を動かします。
この記事で紹介した問いは、どれもノウハウに過ぎないかもしれません。しかし、問いの中で、もし何かしら応えを得られたならば、これからのビジネスにもきっと役立っていく筈です。