「銀行はフリーランスや個人事業主というだけで、お金を貸してくれない」。
フリーランスや個人事業主は、資金調達が必要になったとき、銀行や公的金融機関は手続きが煩雑で、さらに審査も厳しいという現実があります。
審査に必要な書類をしっかり揃え、面談の対策もバッチリなのに、なかなか融資につながらない……そんな経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
金融機関からの借入が難しい、融資を断られてしまったという方は、ぜひ「請求書買取サービス」の利用を検討してみましょう。
請求書買取サービスは、入金前の請求書を売却、最短即日で資金化するサービスです。
今回は請求書買取サービスの仕組みやメリット・注意点、フリーランスや個人事業主の方におすすめの請求書買取サービスを解説します。
請求書買取サービスとは
「請求書」とは、商品・サービスの代金を請求する目的で発行する書類です。
企業相手の取引では、現金取引や先払いになることは稀で、商品・サービスを先に納入して、代金の支払いは月末締めの翌月末~翌々月末となる「掛取引」が一般的です。
事業者が後から代金を請求できる権利を売掛債権、後から支払われる代金のことを売掛金と言い、請求書に仕事の内容・個数・決済期日・振込先口座などを記載、取引先(クライアント)あてに発行して、確かに取引が行われたことを証明します。
請求書買取サービスとは、入金待ちの請求書を売却して、決済期日前に現金を受け取るサービスで、「ファクタリング」とも呼ばれています。
一般的な2社間ファクタリングは、フリーランスは利用できないか、利用できたとしても法人より厳しい条件が設定されている場合が少なくありません。
請求書買取サービスは、フリーランス向けに手数料や利用条件が緩和されており、より利用しやすくなっています。
請求書買取サービスの手数料
請求書買取サービスは、取引先(クライアント)が契約に一切関与せず、利用者と買取業者の2社間で契約が成立します。
この契約方式を、取引先の同意が必要な従来のファクタリング「3社間ファクタリング」に対し、「2社間ファクタリング」と呼びます。
一般的なファクタリングの手数料は、2社間ファクタリングで10~20%、3社間ファクタリングで2~9%が相場です。
請求書買取サービスは、2社間ファクタリングの契約方式でありながら、買取手数料は2~10%と、3社間ファクタリング並みの低さで請求書の現金化ができます。
請求書買取サービスの提出書類
請求書買取サービスの運営会社によって多少の違いはありますが、申し込みの際には、おおむね以下の書類の提出が求められます。
- 利用者の本人確認書類
- 売却する対象の請求書
- 銀行の直近7ヶ月分の入出金明細
- 昨年度の決算書(確定申告書)
請求書買取サービスでは、webで書類提出をすることがほとんどですので、紙に出力する必要はありません。
また、創業したばかりで昨年度の決算書がない利用者は、代替書類の提出が求められる場合があります。
請求書買取サービスを利用すべき事業者
以下のようなフリーランス、個人事業主は、ファクタリングを利用すべき事業者に当てはまります。
- 融資の審査が通らない(開業したばかり、信用情報に問題がある等)
- 一刻も早く資金が必要
- 資金調達によって長期的には資金繰り改善が見込める
- 売掛先の支払不能(デフォルト)リスクを回避したい
- 貸借対照表のオフバランス化を図りたい
ファクタリングは緊急の資金調達、短期のつなぎ資金としての用途のほか、長期の資金繰り改善を見込んで利用すると失敗しません。
請求書買取サービスと借入との違い
フリーランスの資金調達方法には、銀行や公的金融機関、ノンバンクからの「借入」もあります。
請求書買取サービスと借入の違いは、以下のとおりです。
資金調達にかかるコスト
借入(金銭消費貸借契約)は、借入金額に応じて金利、返済が遅延した場合は遅延損害金がかかり、上限金利は貸付け額に応じて15~20%と利息制限法で定められています。
一方で、請求書買取サービス(ファクタリング)は債権売買契約ですので、金利ではなく買取手数料がかかります。
ファクタリングの買取手数料を規制する法律はありませんが、原則ファクタリング会社が負うリスクに応じて設定され、手数料の相場は請求書の額面に対して2~20%です。
なお、買取手数料以外にも、ファクタリングサービスによっては、登記費用、担当者の出張費、印紙代などがかかる場合があります。
審査で重視される要素
借入の審査では、申込者の返済能力や信用情報が重視されます。
赤字決算や債務超過、税金滞納中などがあれば返済能力が無いとみなされ、また、信用情報を照会して事故情報の記録があれば、審査で不利になってしまいます。
請求書買取サービスは、申込者の返済能力や信用情報よりも、請求書の信用性が重視されます。
請求書の信用性とは、クライアントの信用力や支払いの確実性です。
クライアントが大手企業や国・自治体の機関の場合、支払不能(債務不履行)リスクが極めて低く、請求書の信用性が高いと判断され、高く買い取ってもらえる可能性があります。
また、取引相手が中小企業であっても、遅れることなく、長期にわたって継続した取引が行われている請求書であれば、信用性が高いと判断されます。
返済方法・返済期間
借入の返済方法は、期日一括払いや元利均等返済、元金均等返済、残高スライド方式などがあり、返済期間は1ヶ月から10年程度に及ぶものまであります。
ファクタリングは、売掛金の決済期日に一括支払いが原則です。
3社間ファクタリングの場合はファクタリング会社が直接取引先から回収しますが、2社間ファクタリングの場合は利用者がいったん売掛金を預かり、ファクタリング会社に支払います。
信用情報への影響
信用情報は、クレジットやローンの申込・契約内容や返済・支払い状況、借入残高などが記録されます。
新たに借入の申し込みをした場合は、信用情報が照会され、十分な返済能力が無いと判断されれば、審査に通過することが難しくなります。
ファクタリングは借入とは異なるため、債権買取の可否に関わらず、信用情報に一切影響しません。
請求書買取サービスの仕組み
請求書買取サービスは、取引先(クライアント)が契約に関与しない「2社間ファクタリング」の仕組みが採用されています。
請求書買取サービス(2社間ファクタリング)の仕組みは、以下の図解のとおりです。
請求書発行から契約終了までの流れは、以下のとおりです。
-
- 利用者がクライアントあてに請求書を発行する
- 請求書買取サービスに申し込む(運営会社による審査)
- 請求書の買取代金が支払われる
- クライアントから決済期日に売掛金の入金
- 受け取った売掛金を運営会社が指定する口座に振り込む
契約完了までのプロセスを追って説明します。
①請求書を発行する
フリーランスがクライアントに商品やサービスを納入後、請求書を発行します。
請求書は、確かに取引が成立し、代金を請求したことの証拠となる書類のため、「証憑」と呼ばれます。
BtoB(事業者間取引)は口約束だけでも成立する場合もありますが、後から「取引の事実はなかった」と言われてトラブルにならないよう、証憑を発行してエビデンスを残しておくことが大切です。
②請求書買取サービスに申し込む
請求書買取サービスに申し込むと、利用者が提出した書類をもとに、運営会社によるオンライン審査が行われます。
申し込んだその日のうちに買取代金を受け取りたい場合は、あらかじめ提出書類を揃えておきましょう。
なお、審査では利用者の返済能力や信用情報よりも、請求書の信頼性やクライアントの信用力が重視されます。
③請求書の買取代金が振り込まれる
請求書買取サービスの運営会社より、利用者の指定した金融機関の口座に請求書の買取代金が振り込まれます。
買取代金は、売却した請求書の額面から2~10%の買取手数料を差し引いた金額です。
請求書買取サービスによっては、利用にあたって専用の振込口座の開設が必要なところもあります。
④決済期日にクライアントから代金が支払われる
決済期日が到来すると、先にフリーランスが納入した商品やサービスに対する代金(報酬)がクライアントから支払われます。
万が一、クライアントからの代金の支払いが遅れることがわかったら、すぐに請求書買取サービスの運営会社に連絡しましょう。
⑤回収した代金を振り込む
クライアントから回収した代金は、フリーランスがいったん預かり、指定期日内に請求書買取サービスの口座に振り込みます。
フリーランスが勝手に代金を使い込んだり、別の支払いで自動引き落としされたりした場合は、請求書買取サービスの運営会社のリスクとなってしまいます。
サービスの規約によっては遅延損害金等が発生する可能性もあるため、代金は確実に振り込むようにしましょう。
請求書買取サービスを利用するメリット
請求書買取サービス(ファクタリング)を利用することで、個人事業主やフリーランスは以下のようなメリットが得られます。
請求書の早期資金化が可能|メリット1
請求書買取サービスを利用することで、請求書の決済期日を待つことなく、早期の資金化が可能です。
たとえば、大口の仕事を受注した際に、先に資材の仕入れの支払いが必要になって手元の資金が不足した場合や、報酬が入金されるまで期間が空くためにキャッシュフローが回らない場合など、急な支払いへの対応や事業のつなぎ資金調達に請求書買取サービスが活用できます。
煩雑な手続きや厳しい審査もないため、事前の準備をしっかり行えば、申し込みの当日に現金を受け取ることも可能です。
信用情報に一切影響しない|メリット2
請求書買取サービス(ファクタリング)は、銀行融資やビジネスローンのような金銭消費貸借契約ではなく、売掛債権という資産を売買する債権売買契約です。
借入と違って利用者の信用情報が照会されることがなく、請求書買取サービスを利用しても信用情報に登録されることは一切ありません。
たとえば、利用者が総量規制ギリギリまで借入をしていたり、信用ブラックの状態であったりしても、信用力の高いクライアントの請求書があれば、問題なく請求書買取サービスが利用できます。
「借りない」資金調達の請求書買取サービスであれば、審査時に自身の返済能力や信用情報は重視されないため、銀行融資やビジネスローンに頼れない個人の資金調達方法として非常に有効です。
クライアントに知られることがない|メリット3
請求書買取サービスの契約方式は、利用者とファクタリング会社の2社間で契約を結ぶ「2社間ファクタリング」です。
請求書を売却するにあたって、クライアントに一切の通知および同意を得る必要がないため、「請求書の売却をクライアントに知られたら、今後の取引に支障が出るのではないか?」という信用不安を払拭することができます。
オンラインで完結する|メリット4
請求書買取サービスの多くは、面談不要、郵送による書類の送付も不要、スマホやPCからオンラインで手続きが完結するものがほとんどです。
オンラインで完結するということは、運営会社は店舗の維持コストや人件費が少なくて済むということに他なりません。
したがって、請求書買取サービスの運営会社は、店舗を構えて運営しているファクタリング会社よりも、手数料を安く抑えることができるのです。
売掛金の支払不能(デフォルト)リスクを回避できる|メリット5
請求書買取サービスを利用して支払い期日前に請求書を売却すれば、売掛金の(デフォルト)リスクを回避することができます。
デフォルトリスクとは、債務者たるクライアントや取引先が倒産等の理由で売掛金を支払えなくなる(債務不履行)ことを指します。
売掛金の支払いが行われなければ、債権者たるフリーランスには資金が入ってこないため、事業に必要な支払いができなくなり、最悪の場合は倒産に陥る可能性もあります。
請求書買取サービスでは、運営会社9510がデフォルトリスクごと買い取るため、利用者は買取手数料を差し引いた分の現金を手元に残すことができるのです。
請求書買取サービスの注意点
2~10%の手数料がかかる|注意点1
請求書を買い取ってもらうにあたり、請求書額面の2~10%の手数料がかかります。
利用者にとっては、売却した請求書の額面が大きいほど手数料の影響は大きくなります。
たとえば、30万円の請求書を10%の買取手数料で売却すると、手数料として差し引かれるのは3万円、手元に残る現金は27万円です。
ギリギリの資金繰りで操業しているフリーランスや個人事業主にとっては、資金不足を引き起こす引き金となる可能性もあるため、請求書買取サービス利用後の経営改善計画をしっかりと立てておく必要があります。
決済期日を過ぎた請求書は買い取ってもらえない|注意点2
買い取ってもらえる請求書は、あくまでも決済期日が確定している請求書です。
決済期日が過ぎた請求書は「不良債権」となり、請求書買取サービスで現金化することはできません。
フリーランスにおすすめの請求書買取サービス
資金繰りに悩むフリーランスや個人事業主に、おすすめの請求書買取サービスをご紹介します。
クラウドファクタリング|OLTA(オルタ)
手数料 | 2~9% |
入金スピード | 最短24時間以内 |
買取限度額 | 無制限 |
提出書類 |
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URL | https://www.olta.co.jp/ |
OLTA(オルタ)は2017年創業とファクタリング業界では後発ながら、創業2年で申込金額が100億円を突破、いま勢いに乗るファクタリング会社です。
独自のオンライン完結型「クラウドファクタリング」なら、個人・法人問わず誰でも利用できて、買取金額に上限も下限もありません。
さらに、一般的な2社間ファクタリングは手数料10~20%が相場のところ、クラウドファクタリングは2~9%と非常に利用しやすい手数料が設定されています。
同サービスを継続して利用すると、優待内容がグレードアップしていく独自のシステムもあり、手数料カットや利用金額アップなどの優待が受けられます。
初めて請求書買取サービスを利用する方でも、OLTAなら安心して取引ができるでしょう。
即日払い|FREENANCE(フリーナンス)
手数料 | 3~10% |
入金スピード | 最短即日 |
買取限度額 | 1万~1,000万円 |
提出書類 | 請求書(即日払いの審査時) |
URL | https://freenance.net/ |
FREENANCE(フリーナンス)は、GMOクリエイターズネットワーク株式会社が提供するフリーランス・個人事業主向けの事業支援サービスです。
仕事中の事故を補償する「あんしん補償」、請求書買取サービスの「即日払い」という2つのサービスを提供しています。
「即日払い」は買取限度額1,000万円で、手数料は3〜10%です。
サービスを利用するには、事前にフリーナンスに個人情報を登録(要審査)して、請求書の振込先を「フリーナンス振込専用口座」にする必要があります。
クライアントから支払われる売掛金は、フリーナンスの振込専用口座に振り込まれるため、クライアントが支払い遅れやデフォルトにならない限り、フリーナンス側が回収不能リスクを被ることはありません。
このようなリスク対策があるからこそ、手数料を抑えた請求書買取サービスを提供できているのです。
請求書ファイナンス|Freee(フリー)
手数料 | 2~9% |
入金スピード | 1営業日以内 |
買取限度額 | 要確認 |
提出書類 |
|
URL | https://www.freee.co.jp/finance/invoice-finance/ |
請求書ファイナンスは、会計ソフトで知られる「freee」が登録済みユーザーに提供する、買取手数料2~9%の請求書買取サービスです。
同サービスを利用するには、あらかじめfreeeに財務データ、売掛債権データを登録しておく必要があります。買取申し込み後、freeeによって買取可能性の高い売掛債権が自動試算され、買取オファーが出されます。
なお、買取オファーを受けるためには、法人あての請求書であること、請求書に振込期日(入金予定日)の記載があること、freeeに正しい試算表が登録済みであることが条件です。
オファー後は最終申込手続きを経て、最終審査(OLTAによる審査)の結果が開示され、利用者が同意すれば買取成立となります。
申し込みに必要な書類がやや多いため、申し込み当日に現金を受け取りたい場合は、あらかじめ書類を揃えておくようにしましょう。
MF KESSAI アーリーペイメント
手数料 | 2~9% |
入金スピード | 1営業日以内 |
買取限度額 | 要確認 |
提出書類 |
|
URL | https://www.freee.co.jp/finance/invoice-finance/ |
請求書ファイナンスは、会計ソフトで知られる「freee」が登録済みユーザーに提供する、買取手数料2~9%の請求書買取サービスです。
同サービスを利用するには、あらかじめfreeeに財務データ、売掛債権データを登録しておく必要があります。買取申し込み後、freeeによって買取可能性の高い売掛債権が自動試算され、買取オファーが出されます。
なお、買取オファーを受けるためには、法人あての請求書であること、請求書に振込期日(入金予定日)の記載があること、freeeに正しい試算表が登録済みであることが条件です。
オファー後は最終申込手続きを経て、最終審査(OLTAによる審査)の結果が開示され、利用者が同意すれば買取成立となります。
申し込みに必要な書類がやや多いため、申し込み当日に現金を受け取りたい場合は、あらかじめ書類を揃えておくようにしましょう。
Chatwork 早期入金|チャットワーク
手数料 | 2~9% |
入金スピード | 最短24時間以内 |
買取限度額 | 無制限 |
提出書類 |
|
URL | https://lp.chatwork.com/ja/factoring/ |
「Chatwork 早期入金」は、クラウド型ビジネスチャットツールで知られるChatWork(チャットワーク)が、ファクタリング大手のOLTAと提携したサービスです。
同サービスに申し込むには、Chatworkに登録する必要があります。
請求書の買取希望者は、ChatWorkの専用相談フォームに必要事項を記入のうえ送信します。
相談を受けたChatworkがOLTAへ利用者の個人情報、請求書情報を提供し、OLTAから利用者へ請求書の買取について案内が届きます。
取引の仕組みや提出書類、買取手数料はOLTAのクラウドファクタリングと共通です。
yup(ヤップ)先払い
手数料 | サービス利用料10%、振込手数料:250円 |
入金スピード | 即日(正午までに審査が完了した場合) |
買取限度額 | 1万円~ |
提出書類 | 請求書 |
URL | https://lp.yup.jp/ |
yup(ヤップ)先払いは、フリーランス向けの報酬即日払いサービスです
先払いを利用するには、あらかじめyupにアカウントを登録(個人情報・事業者情報の登録)、請求書を登録しておく必要があります。
請求書の買取は、取引先に送った入金前の請求書情報をyupに登録、審査に通過することで買取成立となります。
買取手数料は申請金額の10%+振込手数料で固定となっていますが、他社の請求書買取サービスに比べて提出書類が少なく、手続きも簡素化されています。
インボイスPay
手数料 | 0.8~8% |
入金スピード | 即日 |
買取限度額 | 制限なし |
提出書類 |
|
URL | https://invoice-pay.jp/ |
インボイスPayは「ファクタリングを進化させた即日資金調達スキーム」を標榜し、請求書をスマホで撮影するだけで最短10分の見積もりスピード、2社間でありながら手数料8%以下の圧倒的調達コストの安さを実現しています。
運営会社のスマートヘッジ株式会社は、業界では後発となる2018年にインボイスPayをリリースしていますが、すでに月間買取金額1億円を突破、手数料やスピードは言わずもがな、実績でも申し分ありません。
法人あての請求書があれば、フリーランスでも利用できます。弁護士が監修する電子契約サービスですので、情報流出への対策も万全です。
請求書買取サービスに関するQ&A
請求書買取サービスに関して、よくある質問とその回答をQ&Aにまとめました。
- Q.買い取ってもらえる請求書の種類を教えて下さい。
- A.「法人または官公庁向けの売掛債権」であり、なおかつ支払期日と金額が確定している「確定債権」である必要があります。個人事業主や個人向けの債権は対象外で、決済期日を過ぎた不良債権、入金日が確定していない将来債権の請求書は買い取ってもらえません。
- Q.「貸借対照表のオフバランス化が図れる」とはどういう意味ですか?
- A.バランスシート(貸借対照表)の資産の部から債権を切り離し、総資産額を減らすことを「資産のオフバランス化」と言います。事業で生み出される利益はそのままに、総資産額を減らすことで、利益純資産利益率(ROA)が向上、資産効率が高いとみなされ、企業価値が高まります。
- Q.請求書買取サービスの手数料はどのようにして決まりますか?
- A.クライアント(取引先)の信用力や請求書の信頼性、申込者の利用実績、提出した資料から確認できる財務情報等に基づいて判定されます。買取手数料はファクタリング会社のリスクに応じて決められるため、決済期日に確実に回収できる請求書を売却すれば、手数料を低く抑えることができます。
請求書買取サービスは資金調達の新しい選択肢
これまで、フリーランスの資金調達と言えば、銀行融資や公的金融機関の融資制度、あるいはビジネスローンが主流でした。
しかし、フリーランスは「法人に比べて継続的かつ安定した収入が保証されていない」といった理由で、審査に通過するのが厳しいという現実があります。
請求書買取サービスは、利用者の返済能力や信用情報よりも、クライアントの信用力と請求書の信頼性が重視されるため、銀行等からの借入が難しいフリーランスでも資金調達が可能です。
さらに、法人向けの一般的な2社間ファクタリングに比べて、フリーランスの利用条件が緩和され、買取手数料も優遇される請求書買取サービスもあります。
今回ご紹介したファクタリングの仕組みやメリット・デメリットを確認した上で、自身の利用目的に合った請求書買取サービスを選びましょう。