資金調達サービスを利用するのであれば、あらかじめ必要な金額や費用の内訳を理解しておくと安心です。
融資で行われるのは「お金の貸し借り」ですが、ファクタリングは「売掛債権の売買」です。その性質の違いからファクタリングには金利が存在しません。
今回の記事では、ファクタリングに金利が発生しない理由・ 融資との金利比較・ 手数料の安いファクタリング会社10選について解説します。また、ファクタリング手数料が決まる要素についてもまとめました。
本記事を読めば調達コストへの理解が深まり、コストを抑えて資金調達する方法がわかります。手数料を最大限に抑えて、自社の資金繰りを効率よく改善しましょう。
ファクタリングとは?
ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に売却して早期に現金化できる資金調達方法です。
企業間取引における「掛取引」では、商品の納品完了から1ヶ月〜3ヶ月後の入金となるのが一般的ですが、ファクタリングを利用すれば最短即日で現金化が可能です。
一般的に資金調達と言えば銀行融資が挙げられますが、ファクタリングは売掛債権の譲渡契約なので、同じ資金調達でも法的な性質が異なります。
性質に違いがある分、取引の仕組み・資金調達にかかる費用・審査の対象など両者には様々な違いがあります。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングとは、ファクタリング会社と利用者の2社間で契約を行う取引方法です。
売掛先にファクタリングの利用が知られないので関係悪化のリスクが少なく、ファクタリング利用者の多くは2社間契約を選びます。
2社間ファクタリングの取引は以下のように行われます。
- 商品やサービスの提供で売掛債権が発生
- ファクタリング会社へ申込み
- ファクタリング契約の締結
- ファクタリング会社から利用者へ買取代金の振込み
- 売掛先から売掛金の入金
- 売掛金をファクタリング会社へ返金
2社が契約内容に合意すればすぐに支払いに進めるので、1〜4までのステップにかかる期間は最短即日です。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングとは、ファクタリング会社・利用者・売掛先の3社間で契約を行う取引方法です。
ファクタリング会社の貸倒れリスクが低く、調達コストを抑えられるのが特徴です。売掛先との信頼関係が構築できている場合は3社間を選択したほうが返金の負担を軽減できます。
3社間ファクタリングの取引は下記のように行われます。
- 商品やサービスの提供で売掛債権が発生
- ファクタリング会社へ申込み
- 売掛先へ債権譲渡の通知の送付・承諾を得る
- ファクタリング契約の締結
- ファクタリング会社から利用者へ買取代金の振込み
- 売掛先からファクタリング会社へ売掛金を送金
3社間契約では売掛先への通知と承諾を得るステップが加わるので、資金調達に平均1週間〜10日程度かかります。
ファクタリングに金利は発生しない
融資には金利が発生しますが、ファクタリングに金利は存在しません。
なぜならファクタリングは法的な性質が「債権譲渡」だからです。取り締まる法律が異なるのでファクタリングと融資では様々な違いがあり、代表的な違いの1つが調達コストである金利(手数料)です。
以下で詳しく見ていきましょう。
ファクタリングは金利ではなく手数料
ファクタリングを利用する際にかかるのは、金利ではなく手数料です。
一般的にファクタリング手数料は融資と比較して高い傾向にあります。その理由の1つとして、融資取引では定められている「利息制限法」が適用されないからです。
利息制限法とは、融資取引においてお金を借りる側を保護するために、貸す側が高金利を設定できないように上限を定めた法律です。
利息制限法第1条では、以下のように金利の上限が定められています。
融資額 | 上限金利 |
〜10万円 | 年20% |
10万円〜100万円 | 年18% |
100万円〜 | 年15% |
ファクタリングにはこのように上限を定めた法律がなく、ファクタリング会社の裁量で手数料◯%といった形で売掛金額から差し引かれます。
次に、ファクタリングの手数料相場について解説します。
ファクタリング手数料の相場
ファクタリングの手数料相場は、2社間・3社間のどちらの契約を締結するかで大枠が決まります。
両者の手数料相場は以下のとおりです。
- 2社間ファクタリング:10%~20%
- 3社間ファクタリング:1%~9%
金利と同様に「%」で表しますが、金利で適用するのは「年率」・ファクタリング手数料は「月率」です。そのため、調達コストを正確に比較するのであれば、ファクタリング手数料を金利に換算する必要があります。
金利に換算するには「ファクタリング手数料 × 12」で計算すれば、簡単に換算できます。例えば、ファクタリング手数料が10%であれば、年率に換算すると120%です。
ファクタリング手数料と他融資の金利を計算して比較
ファクタリング手数料を金利に換算して、他融資との比較を以下にまとめました。
資金調達方法 | 年率 |
2社間ファクタリング(面談) | 120%~240% |
2社間ファクタリング(オンライン) | 24%~144% |
3社間ファクタリング | 12%〜108% |
銀行融資 | 1%〜4% |
消費者金融 | 3%〜18% |
ビジネスローン | 1%~18% |
なお、上記の年率換算は30日間の売掛債権をファクタリングした場合です。60日間だった場合は表の半分の年利になります。
同じ融資のカテゴリーの中でも、どこの金融機関から借入するかで金利は異なります。
このように、調達コストの表示を揃えて正確に比較をすれば、資金調達方法を柔軟に組み合わせながら活用できるのです。
ファクタリング手数料を決定する5つの要素
ファクタリング手数料を決定する要素は、下記の5つです。
- 売掛先の信用
- 利用者の信用
- 売掛債権の金額
- 利用実績
- 支払い期日までの日数
前述したように、手数料相場は契約形態で大枠が決まります。その他の決定要素にはどのような項目が含まれているのかを解説します。
1.売掛先の信用
約束通り支払いを行ってくれる売掛先なのかどうかは、手数料を決める上で重要な要素です。
そのため、問題なく支払える企業なのかは審査で入念にリサーチされます。具体的には、法人登記情報・帝国データバンク・東京商工リサーチなどを活用して、売掛先の支払い能力を推し量ります。
その結果、貸倒れが発生しそうと判断されれば手数料が高くなる、もしくは買取を断られるのです。
売掛先が小規模企業などで公開されている会社情報が少ないのであれば、過去の取引履歴など信用につながる資料を追加で提示すれば手数料を抑えやすくなります。
2.利用者の信用
ファクタリング手数料の決定要素には、利用者の信用も関わります。
とくに2社間契約では重要です。2社間ファクタリングの契約は「回収委託契約」も締結します。これは、売掛金の回収を利用者に委託する契約で、売掛金を送金したり、遅延があれば催促したりする業務を担うと約束するものです。
そのため、回収した売掛金を持ち逃げしないのはもちろんのこと、万が一遅延が起きたときに協力的になってくれるかどうかを見られます。具体的には利用者の財務状況と人柄です。
これらを見て、ファクタリング会社からリスクを懸念されると手数料は高くなる傾向にあります。
3.売掛債権の金額
売掛債権の金額もファクタリング手数料に影響し、額が大きいほど手数料が低くなります。
ファクタリング会社によっては、100万円以下は10%〜・101万円〜500万円は5%〜・501万円〜1,000万円は2%〜といったように金額に応じて安くなる場合もあります。
このように手数料率がスライドするのは、1回あたりの契約にかかる事務手続きなどの諸経費が変わらないからです。売掛債権の金額が高いほど、ファクタリング会社の利益率が高くなるので手数料が下がる傾向にあります。
4.利用実績
過去にファクタリングの利用実績があれば、初回利用と比べて手数料は安くなりやすいです。
例えば、同じ売掛先との売掛債権であれば、初回ほど信用調査に手間と費用がかかりません。また、すでに初回の取引で約束通り返金した実績があるので、リスク対価として手数料を上乗せする必要がなくなります。
良好な利用実績が積み重なると、手数料をはじめとしたファクタリング契約の内容自体が好条件になる傾向にあります。
5.支払い期日までの日数
請求書の締め日から支払い期日までの日数を支払いサイトと言います。
売掛金の支払いサイトが長い場合も、ファクタリングの手数料は高くなりやすいです。支払いサイトが長ければ回収までの期間が空き、その期間中に売掛先が倒産などのトラブルを起こす可能性が高くなるからです。
もし、売掛先が倒産した場合、ファクタリング契約の場合はファクタリング会社が貸倒れリスクを負うことになります。そのため「支払いサイトが長い = 手数料が高い」と評価されやすいのです。
また、資金繰りが安定している売掛先であれば、支払いサイトが短くても買掛金を支払えるはずです。
ファクタリング契約の平均である30日〜60日サイトよりも長い売掛債権は、売掛先の財務状況への懸念が生じるので手数料が高くなる傾向にあります。
手数料が安いおすすめの優良ファクタリング会社10選
ここでは、手数料が安いおすすめの優良ファクタリング会社10選を紹介します。
ベストファクター
種類 | ・2社間ファクタリング
・3社間ファクタリング ・注文書ファクタリング |
手数料 | 2%~20% |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 30万円~1億円 |
手続き方法 | オンライン・電話 |
公式サイト | https://bestfactor.jp/ |
ベストファクターは審査通過率92.25%を誇る柔軟審査が強みのファクタリング会社です。
買取可能額が30万円〜1億円と、小口・大口のどちらの債権にも対応しているので幅広い資金調達のシーンで活用できます。また、業界最安の低手数料2%〜でサービスを展開しているのも、資金繰りに頭を悩ます事業主にとっては魅力の1つです。
ベストファクターの公式サイトでは、7つの項目に答えるだけで売掛金の手数料がわかる簡易診断シミュレーターが用意されています。
簡易シミュレーターは30秒・電話での問い合わせは最短5分で買取額が聞けるので、ファクタリングを検討中の方はベストファクターに一度相談してみましょう。
OLTA
種類 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 2%~9% |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 下限・上限なし |
手続き方法 | オンライン |
公式サイト | https://www.olta.co.jp/ |
OLTAは、オンライン契約に対応している2社間ファクタリング専門の優良会社です。
AI審査による自動化で、他社よりも圧倒的に安い手数料2%〜9%を実現しています。2社間ファクタリングの相場は2%〜12%なのでOLTAの調達コストは非常に良心的と言えます。
また、買取可能額に上限・下限が設定されていないのも嬉しいポイントです。ファクタリングは同じ業者での利用回数を重ねると手数料が安くなるのが通例です。
OLTAは扱える売掛債権が幅広いので、一度利用すると長く付き合いがしやすい1社と言えます。
PAYTODAY
種類 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 1%~9.5% |
入金スピード | 最短30分 |
買取可能額 | 10万~ |
手続き方法 | オンライン |
公式サイト | https://paytoday.jp/ |
PAYTODAYは、申込みから資金調達までの所要時間が最短30分と、脅威のスピード対応を実現しているファクタリング会社です。
PAYTODAYのファクタリングはオンライン完結型なので、必要書類さえ揃っていれば日本全国どこからでも資金調達の手続きが行えます。
また、手数料が1%〜9.5%と元々低く設定されているのに加えて、ファクタリングに必要な費用は利用金額・手数料の2つのみです。印紙税や事務手数料といった余分な諸経費を支払う必要がありません。
基本的に契約はオンラインですが、希望があれば面談にも対応しています。初回は不安だから面談・2回目以降は簡素に済ませたいからオンラインといったように、シーンに合わせて利用できます。
QuQuMo
種類 | 2社間ファクタリング |
手数料 | 1%〜14.8% |
入金スピード | 最短2時間 |
買取可能額 | 下限・上限なし |
手続き方法 | オンライン |
公式サイト | https://ququmo.net/ |
QuQuMoは、法人・個人の資金繰りを圧倒的な速さで解決する2社間専門のファクタリングサービスです。
QuQuMoの魅力はなんと言っても手続きまでのスピーディーさです。手続きは、申込み・見積もり・契約の3ステップのみで、最短2時間で現金化が叶います。
また、Web上で契約締結が完結するクラウドサインを導入しており、提出書類は請求書・直近3ヶ月分の入出金明細の2点だけです。
必要書類の準備をしたり、ファクタリング会社のオフィスへ向かったりする時間がない事業主は相談すべき業者と言えます。
日本中小企業金融サポート機構
種類 | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
手数料 | 1.5%〜10% |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 上限・下限なし |
手続き方法 | オンライン・電話・郵送 |
公式サイト | https://chushokigyo-support.or.jp/ |
日本中小企業金融サポート機構は、一般社団法人ならではの低手数料1.5%〜10%を提供しているファクタリング会社です。
非営利団体である日本中小企業金融サポート機構で、中小企業をメインに事業資金サポートを提供しており、事業再生やM&Aなど経営支援も提案しています。
契約方法はオンライン・電話・郵送に対応しているので、スマホ・PCさえあれば自宅から手軽に資金調達できます。
手持ち資金に余裕がない・現金化と同時に経営サポートを受けたい方は、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。
GMOBtoB早払い
種類 | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング ・注文書ファクタリング |
手数料 | 1%〜10% |
入金スピード | 最短2営業日で入金 |
買取可能額 | 100万円〜1億円 |
手続き方法 | オンライン・電話 |
公式サイト | https://www.gmo-pg.com/lpc/hayabarai/ |
GMOBtoB早払いは注文書買取にも対応している法人に特化したファクタリングサービスです。
注文書買取とは、本来の期日より約120日間早く現金化できるファクタリングを指します。通常のファクタリングは、①受注②仕入れ③製造④納品⑤請求⑥決済⑦入金と合計7ステップが必要なので、請求書の発行まで辿り着かないと債権の売却ができません。
しかし、注文書ファクタリングは受注時点で債権の売却ができるので、資金繰り改善へのアプローチを段違いに早く行えるのが特徴です。
先々の万が一に備えて早期に資金調達しておきたい事業主は、GMOBtoB早払いの利用を検討すべきと言えます。
ビートレーディング
種類 | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング ・注文書ファクタリング |
手数料 | 2社間:4%~12%程度 3社間:2%~9%程度 |
入金スピード | 最短5時間 |
買取可能額 | 上限・下限なし |
手続き方法 | オンライン・電話・メール |
公式サイト | https://betrading.jp/ |
ビートレーディングは、46,000社超えの豊富な取引実績をもつ老舗ファクタリング会社です。
どのような業種でも売掛先が法人の売掛債権であればファクタリング契約の対象者としており、利用者が赤字決算・税金滞納でも利用可能です。
月間800件の売掛債権を取り扱っているからこそ、一人ひとりに合わせた柔軟な審査が行われていると考えられます。
また、ビートレーディングのファクタリング利用者からも、売掛金の入金遅れ・大型案件の受注によって急遽必要になった資金調達をスピーディーに解決したという好評な口コミが多数寄せられています。
緊急で現金が必要な方は、審査完了まで最短30分・入金まで最短5時間のスピード対応可能なビートレーディングに相談してみましょう。
事業資金エージェント
種類 | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
手数料 | ・2社間:5〜20% ・3社間:1.5〜9% |
入金スピード | 最短3時間(〜500万円の場合) |
買取可能額 | 10万円〜2億円 |
手続き方法 | オンライン・電話・メール |
公式サイト | https://js-agent.com/ |
事業資金エージェントは、業界最安水準の1.5%〜でファクタリングを利用できる優良会社です。
低手数料もさることながら、500万円までの申込みであれば来店・面談なしに最短3時間で資金調達を叶えられるので、緊急時でも頼りになる業者と言えます。
2社間・3社間の両方のファクタリング契約に対応しているので、利用者のニーズに合わせた資金調達方法を選択できるのも魅力です。
資金調達へコスパの良さ・スピーディーさを求める事業主にとって、事業資金エージェントは非常に心強い存在だと言えます。
アクセルファクター
種類 | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
手数料 | ・2社間:3%~10% ・3社間:1%~8% |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 30万円~1億円 |
債権譲渡登記の有無 | なしでも可 |
手続き方法 | オンライン・郵送 |
公式サイト | https://accelfacter.co.jp/ |
アクセルファクターは、審査通過率93%と柔軟な対応に定評のあるファクタリング会社です。
一般的にファクタリング契約では、必要書類が揃わないと審査に進めません。しかし、やむをえず必要書類が揃えられないなどの事情を汲み取り、アクセルファクターでは代替書類を提案するなど柔軟な姿勢でクライアントと向き合います。
利用者の5割以上が即日入金を達成しており、審査や対応が柔軟に行われている証拠であるとも言えます。
また、ファクタリング会社によっては利用できない業種など制限があるのに対し、アクセルファクターではすべての業種が利用対象者です。
他社のファクタリング審査で落ちてしまった方は、一度アクセルファクターへ相談してみることをおすすめします。
ファクタリングのTRY
種類 | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング |
手数料 | 3%〜 |
入金スピード | 最短即日 |
買取可能額 | 10万円〜5,000万円 |
手続き方法 | オンライン・電話・メール |
公式サイト | https://www.factoring-try-sko.co.jp/ |
ファクタリングのTRYは、低手数料3%〜と即日入金対応が強みのファクタリング会社です。
調達可能額も10万円〜5,000万円と幅広く、手数料の安さ・対応の速さ・買取対象の幅広さの3つが揃った申し分のないファクタリングサービスと言えます。
また、TRYではBtoBのマッチングサービスも提供しており、資金調達をすると同時に新規の受注や事業の展開も期待できます。
問い合わせの電話・メールは365日24時間受け付けているので、平日の日中が忙しい方には相談しやすい1社です。
ファクタリングの金利についてよくある質問
ここでは、ファクタリングの金利についてよくある質問に回答します。
ファクタリングとでんさいの違いはなんですか?
電子記録債権(でんさい)とは、手形・振込みにおける取引の問題点を改善した電子決済手段のことです。
債権を売却して期日より早く現金化できるといった点はファクタリングもでんさいも共通していますが、両者には下記のような違いがあります。
ファクタリング | でんさい | |
貸倒れリスク | ファクタリング会社が負う | 自社が負う |
手数料 | 1%〜20% | 1.5%〜5.5% |
契約方法 | 利用ごとに契約 | 初回利用時のみでんさいネットに登録するのみ |
利用条件 | 売掛先もでんさいの利用が必須 | 2社間ファクタリングは自社の一存で利用可 |
売掛先もでんさいに登録しており、なおかつ同じ売掛先との債権を繰り返し売却するのであれば、でんさいのほうが安く・簡単に契約できます。
ただし、ファクタリング契約のように債権の売却時に貸倒れリスクの移転はできません。万が一に備えたいのであれば、ファクタリングがおすすめです。
ファクタリングを利用するメリットはなんですか?
ファクタリングを利用するメリットは、下記のとおりです。
- 売掛債権を最短即日で現金に変えられる
- 融資ほど自社の信用力を重視されない
- 担保・保証人を用意する必要がない
- 信用情報に影響を与えない
- 売掛先が倒産しても責任を負わない
ただし、手数料の観点では銀行融資のほうが利息は安いので調達コストを抑えられます。
現金が必要な日までに期間があれば銀行融資、緊急で現金が必要であればファクタリングといったようにシーン別に分けて利用するのも1つの選択肢です。
個人事業主でもファクタリングは利用可能ですか?
個人事業主でも利用可能なファクタリング会社はあります。
ただし、基本的にどのファクタリング会社も法人は利用対象者となっていますが、個人事業主は業者によって利用不可の場合もあります。
ファクタリング会社を選ぶ際には、事前に公式サイトで確認しておきましょう。
即日入金で審査なしのファクタリング会社はありますか?
融資より断然審査が柔軟なファクタリングですが、審査なしのファクタリング会社はありません。
もし、審査なしを謳う業者と契約を交わす場合、以下のようなリスクが伴います。
- 相場よりも極端に高い手数料を要求される
- ファクタリングを名乗りながら融資契約に誘導される
- 売掛先に被害を与えるような取り立てをする
- 親族などから資金を調達してくるように迫る
- 未回収となった際に買戻しを請求される
上記は、悪徳業者の典型的な手口です。審査がない背景には、ファクタリング契約を遵守する気がない・いざという時は強引に取り立てるといった、悪質な計画を立てている可能性が非常に高いです。
ファクタリングを利用する際は審査のある業者を選びましょう。なお、即日入金は多くのファクタリング会社が対応しています。
ファクタリングは貸金業に登録してなくても違法じゃないの?
お金の貸し借りを生業とする貸金業者は、貸金業法・利息制限法・出資法といった様々な貸付に関する法律を遵守しなければなりません。
一方、ファクタリング会社が行うのは「お金を貸す」のではなく「債権の買取」です。法的な性質は「債権の譲渡」にあたるので、貸金業の登録は必要がないのです。
ただし、下記のようなケースではファクタリング取引でも貸金業の登録が必要となる可能性があります。
- 売掛先の不払い発生時に利用者の財産が取り立ての対象になっている
- 売掛先の不払い発生時に債権の買戻しの特約がついている
- 売掛債権を給与債権に置き換えた給与ファクタリング
上記のような契約は実質、貸金業で取り扱う「金銭消費貸借契約」と同様とみなされ、貸金業に登録がなければ違法となる可能性が高いです。
相見積もりで比較してファクタリング会社を選ぼう!
ファクタリングを利用する際は相見積もりでサービスを比較して、利用するファクタリング会社を決めましょう。
ファクタリングには、融資のように金利の上限を定める法律がありません。そのため、手数料の設定はファクタリング会社それぞれの裁量にかかっています。
ファクタリング手数料の相場は、2社間で10%〜20%・3社間で1%〜9%で、オンライン契約のファクタリングは2%〜12%です。
手数料相場を念頭においた上で相見積もりをとって、より好条件を提示してもらえるファクタリング会社を選びましょう。