この記事は約12分で読めます。
「すぐにお金が必要」「消費者金融や銀行カードローンの審査に落ちた」
このような時に、「融資ではなくファクタリングなので100%入金」「審査なしで即日入金」などと広告して、領収書の買い取りをおこなう業者が存在します。
しかし領収書買取をおこなう業者は、違法な闇金の可能性が高いので絶対に取引してはなりません。
万が一、取引をしてしまうと法外な手数料を要求されるだけでなく、家族や勤務先の同僚が危険な督促を受ける可能性があります。
領収書買取の危険性や手数料相場について詳しく解説していきます。
記事の目次
領収書買取とは
領収書買取とは、会社員などの給与所得者が先払いして後精算の領収書を業者が買い取り、会社が精算する前に資金化する方法です。
領収書買取の手順は以下のとおりです。
- 会社の経費を立て替える
- 立て替えた経費の領収書を業者へ売却
- 業者から領収書の金額から経費を控除した金額が入金される
- 会社から経費を精算される
- 利用者が領収書買取業者へ領収書の金額を支払う
経費の精算を後精算でおこなう会社は、経費を立て替えてから数日から次の給料日になるまで入金にならないのが一般的です。
しかし領収書買取を利用すれば、経費が会社から精算される前に、前払いした経費相当額を受け取れるので、すぐに資金が必要なタイミングでも有効に利用できます。
そして、立て替えた経費は会社に対する債権です。
つまり、このスキームでは「個人が会社に対して所有する債権を業者に売却しているだけ」という仕組みなので、貸付ではありません。
そのため、領収書買取は「ブラックでも審査に通過できる」「審査なしで100%入金」などと広告していることが一般的です。
また、単に個人が会社に対して立て替えた経費の領収書を買取るだけですので即日入金が可能です。
実際に、信用情報に問題があり、ブラックの人でも領収書買取であれば資金調達駅ます。
領収書買取の手数料相場
領収書買取の手数料相場は20%〜40%程度です。
取り扱っている業者の数はそれほど多くないので、詳細な相場は不明ですが、給料ファクタリングの手数料相場と同じであると考えられます。
領収書買取の場合、1週間〜1ヶ月程度で経費が会社から精算されるので、年利に換算すると非常に高額になる点に注意が必要です。
例えば1週間先に精算になる経費を手数料40%で領収書買取で現金化した場合、1日あたりの手数料は(40%÷7日)×365日=2,086%にもなります。
まさに超高金利になるので、領収書買取は給料ファクタリングよりも非常に高い手数料が発生すると理解しておきましょう。
領収書買取の危険性
領収書買取について、金融庁などが直接的に危険であるとは明言していません。
しかし、その仕組みは給料ファクタリングと酷似しているため、給料ファクタリングと同様に危険な闇金からの借入と実際には同じであると理解しておいた方がよいでしょう。
給料ファクタリングの違法性や危険性から領収書買取の危険性についても認識しておきましょう。
金融庁の給料ファクタリングに対する警告
金融庁は「ファクタリングの利用に関する注意喚起」という文章の中で、給料ファクタリングについて次のように注意喚起をしています。
「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します。
貸金業登録を受けていないヤミ金融業者により、年率換算すると数百~千数百%になる手数料を支払わされたり、大声での恫喝や勤務先への連絡といった私生活の平穏を害するような悪質な取立ての被害を受けたりする危険性があります。
また、高額な手数料を支払ってしまうと、本来受け取る賃金よりも少ない金額の金銭しか受け取れなくなるため、経済的生活がかえって悪化し、生活が破綻するおそれがあります。
ヤミ金融業者を絶対に利用しないでください。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起
金融庁は給料ファクタリングについて手数料高額であることと、悪質な取り立てを受ける可能性があることから「闇金」と断定しています。
あまりにも手数料が高額で利用したことによってかえって生活が苦しくなることを警告していることから、給料ファクタリングは利用すべきではありません。
衆議院における答弁
国会においても給料ファクタリングについて次のような答弁がおこなわれています。
金融庁においては、いわゆる給与ファクタリング(個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うものをいう。)を業として行うことが貸金業に該当することを令和二年三月六日に公表し、その後、インターネット検索サービスを扱う会社やSNSを提供する事業者等に対し、貸金業者としての登録を受けずにいわゆる給与ファクタリングを業として行う者の広告の削除や当該者のウェブサイトが検索の結果として表示されないようにすることなどについて一般的な要請を行っているところであるが、当該要請に応じて削除された情報の件数については、把握していない。
引用:衆議院|答弁本文情報
国は、給料ファクタリングは貸金業であること、無登録で給料ファクタリングをおこなう業者の広告や検索結果からの削除などの取り組みを進めています。
給料債権は売却できない
そもそも給料債権は売却できない債権だと考えられています。
労働基準法では、給料は「労働者本人に直接支払わなければならない」と定めているためです。
(賃金の支払)
第二十四条賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。
引用:e-Gov法令検索
給料には従業員本人に直接支払わなければならない「直接払いの原則」が定められています。
したがって、ファクタリングによって給料債権が売却されたからといって、勤務先は従業員以外の人に支払うことはできず、この点から給料債権はそもそも売却することができない債権です。
給料ファクタリングついて最高裁判所は以下のような判例を出しています。
(参考:給与ファクタリングに関する最高裁決定の抜粋)
本件取引で譲渡されたのは賃金債権であるところ、労働基準法24条1項の趣旨に徴すれば、労働者が賃金の支払を受ける前に賃金債権を他に譲渡した場合においても、その支払についてはなお同項が適用され、使用者は直接労働者に対して賃金を支払わなければならず、その賃金債権の譲受人は、自ら使用者に対してその支払を求めることは許されないことから、被告人は、実際には、債権を買い戻させることなどにより顧客から資金を回収するほかなかったものと認められる。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起
そもそも売却できない債権なのだから、業者は利用者に対して債権を買い戻させることなどの方法で、顧客から直接資金を回収することを前提とした取引であるとしています。
「顧客から直接資金を回収すること」というのは、顧客から返済を受けるということですので、給料ファクタリングは利用者本人からの回収を目的とした実質的な貸付であると最高裁は判断しています。
手数料が出資法と利息制限法違反
給料ファクタリングの手数料は20%〜40%程度です。
最大で1ヶ月だけ資金を融通する給料ファクタリングの手数料は年利に換算すると240%〜480%もの超高金利になります。
業としてお金を貸す場合には利息制限法の上限金利を遵守しなければなりません。利息制限法の上限金利は次のとおりです。
融資金額 | 利息制限法の上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 20% |
10万円以上100万円未満 | 18% |
100万円以上 | 15% |
また、業としてお金を貸し付けず、個人的にお金を貸し付ける場合には出資法の上限金利である109.5%を守らなければなりません。
給料ファクタリングの金利は利息制限法に違反しているのはもちろん、出資法の上下金利にも違反しています。
給料ファクタリングが業として貸付をおこなっているかどうかに関わらず、そもそも出資法の上限金利を超えるような高額な手数料を設定しているので、給料ファクタリング業者は出資法違反で逮捕されるケースが多いのです。
給料ファクタリングの逮捕事例
給料ファクタリング業者については実際の何件か逮捕されている事例があります。
給料ファクタリング大手「ZERUTA(ゼルタ)」(東京都新宿区)の社長、足立慎吾容疑者(34)=東京都新宿区四谷4丁目=ら男女7人を貸金業法違反(無登録営業)と出資法違反(超高金利)の容疑で逮捕し、14日発表した。
引用:朝日新聞デジタル|給料ファクタリング、全国2例目の摘発 容疑の7人逮捕
「給料を支給日前に受け取れる」などとうたい無登録で金を貸し付けたとして、大阪府警生活経済課は29日、コンサルタント会社「SONマネジメント」(東京都)の社員、岩田俊一容疑者(29)=山形市=ら男女4人を貸金業法違反(無登録営業)の疑いで逮捕した。
引用:日本経済新聞|給料ファクタリング初摘発 貸金業法違反疑いで業者4人逮捕
給料ファクタリングについては、実際に逮捕者が何人も出ており、金融庁の注意喚起も相まって「違法である」という認識が社会的に広まっています。
そこで、給料ファクタリングから形を変えた領収書買取が広まったものと考えられています。
領収書買取と給料ファクタリングの類似性
このように、そもそも売却できない債権である給料を売却した形にしているだけの給料ファクタリングは実質的な貸付であると国は注意喚起をおこなっています。
そして、領収書買取と給料ファクタリングは次の点で酷似しています。
- 個人が保有する債権を売却している
- 実質的に売却できない債権を売却している
- 手数料が法律の上限を超えている
個人が保有する債権を売却するという形をとっているだけで実質的には個人に対する貸付を違法金利でおこなっているという点で酷似しています。
領収書買取と給料ファクタリングの3つの共通点を解説していきます。
個人が会社に対して保有する債権を売却している
給料ファクタリングも領収書も買取も「個人が会社に対して保有する債権を売却している」という点で一致しています。
ファクタリングとはそもそも事業者が事業者に対して保有している売上債権を売却するして資金化する行為ですので、個人が保有する債権の売却は前提としていません。
個人が保有する債権の売却という点で、領収書買取は給料ファクタリングと同じく違法性が疑われる取引であるといえるでしょう。
売却できない債権を売却している
給料ファクタリングで売却対象となる給料債権は実際には売却できません。
給料には「直接払いの原則」があるためです。
また、従業員が会社に対して保有している領収書の債権も実際には売却することが困難だと考えられます。
そもそもそも「本当に会社に対して立て替えた領収書なのか」という証明が不可能です。
例えば、個人が手元に保有している領収書を「会社に対して立て替えた経費だ」と主張すれば、それ以上の証明は不可能です。
この点で、領収書買取は実質的には本人からの返済を前提とした貸付であると判断できます。
また、会社によっては従業員が立て替えた経費を給料と一緒に精算するケースも少なくないので、この場合は「直接払いの原則」が適用され、やはり譲渡不可能です。
給料ファクタリングも領収書買取も売却不可能な債権を売却しているので、実質的な貸付であると判断されます。
手数料が法律の上限を超えている
給料ファクタリングと領収書買取も手数料の上限が年利200%を超えるような高金利を設定しています。
年利200%を超えるような手数料は、利息制限法と出資法の上限を超過しています。
給料ファクタリングと領収書買取が、実際には利用者本人からの返済を前提として実質的な貸付であるのであれば、利息制限法または出資法違反ということになります。
違法な手数料を設定しているという点でも給料ファクタリングと領収書買取は酷似しており、この点でも本人からの返済を前提として違法金利で貸付をおこなう闇金であるといえるでしょう。
給料ファクタリングと領収書買取は共通点が非常に多いので、給料ファクタリングが違法であるのであれば、領収書買取も違法であると判断できます。
領収書買取を利用してしまったときの対処法
領収書買取は極めて違法性の高い資金調達方法ですので、利用することは闇金からお金を借りることと同義です。
そのため、万が一利用してしまった場合は次のような方法で対処しましょう。
- まずは違法性を確認する
- 公的機関に相談する
- 弁護士に相談する
もしも利用してしまっても、適切に対処すれば問題ありません。
領収書買取を利用してしまった場合の3つの対処法をご紹介していきます。
まずは違法性を確認する
まずは取引に違法性があるかどうかを確認しましょう。
領収書買取は貸金業法、利息制限法、出資法などさまざまな法律に違反する可能性のある行為です。
しかし、貸金業法や利息制限法に違反するかどうかを明確に判断するには専門的な知識が必要です。
そのため、もっとも簡単に違法性を確認する方法が出資法に違反しているかどうか確認する方法になります。
出資法の上限金利は109.5%ですので、領収書買取の手数料を年利に換算し、その金利が109.5%を超えていたら出資法違反であると判断できます。
年利には次の計算式で簡単に換算できます。
手数料÷業者への支払日までの日数×365日
この計算で109.5%を超えていたら出資法違反の可能性が非常に高いので、取引してはなりません。
また、そもそも領収書を現金で買取る業者は合法的な安全性の高い業者であるとはいえないので、違法性の確認をおこなうか否かに関わらず、取引しない方がよいでしょう。
公的機関に相談する
領収書買取を利用してしまったら公的機関に相談する方法もあります。
相談できる公的機関は次のとおりです。
- 警察・警察相談専用電話
- 消費生活センター
- 貸金業相談・紛争解決センター
- 金融庁 金融サービス利用者相談室
- 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター
警察に相談しても、民事不介入を理由に動いてくれない可能性がありますが、どのように対処すればよいか適切な方法のアドバイスを受けることができます。
また、脅迫や暴力を振るわれたのであれば、被害届を出すことも可能です。
そのほかの窓口も、業者との間に入って仲介してくれることはありませんが、当該業者に違法性があるのかどうか、適切な対処方法、督促が止まらないときの対処法などについてアドバイスを受けられます。
一人で悩んだり、脅迫的な督促に怯えているのであれば、まずは無料で相談できる公的機関へ相談してみましょう。
弁護士に相談する
督促を直接的にストップしたい、業者と直接やり取りしたくないという方は、弁護士へ相談するのがおすすめです。
弁護士へ相談することによって、弁護士が業者とやりとりしてくれるので、以後利用者に対して業者から督促がおこなわれる心配はなくなります。
そして、多くの場合、弁護士から業者へ連絡がいくと、業者は足がついて警察に摘発されることを恐れて、以後督促がおこなわれなくなります。
未精算の元本があったとしても、闇金からの借入については元本すら返済する必要はありません。
闇金からの借入は、自己破産をしても解決できません。
領収書買取をはじめとして、闇金や違法業者からお金を借りてしまった人は、闇金問題に強い弁護士や司法書士へ相談することだけが唯一の解決方法であると理解しておきましょう。
安全に利用できる!領収書買取アプリとは?
領収書買取サービスは違法な闇金です。
しかし領収書買取アプリは安全に利用できるサービスです。
領収書買取アプリとは、買い物をした際に発行されるレシートをスマホで撮影し、アプリにアップロードすることでポイントがもらえるアプリです。
レシートには顧客が実際にどのような商品を購入しているのかの情報が掲載されています。
企業はマーケティングとして、顧客の生の買い物情報を集めるために、領収書やレシートを提供したユーザーに対してポイントを還元しています。
代表的な領収書買取アプリは次のとおりです。
- ONE(ワン):レシート買取枚数、累計10億枚突破
- CODE(コード):レシートをCODEアプリで撮影し、レシートに記載のある商品のバーコードをスキャンするだけで簡単に登録可能
- CASHb(キャッシュビー):たまったCBポイントはコンビニや銀行口座で現金に換えられる
- 楽天パシャ (Rakuten Pasha):レシートを撮って送ると楽天ポイントがもらえる
- レシーカ:レシートを登録するだけでTポイントが貯まる
- itsmon(いつもん):レシート送金でコイン付与。コインは人気商品と交換できる
これらのサービスは、領収書やレシートを送信するだけでポイントやコインを受け取れます。
また、運営業者も楽天などの大手であることが多いので安心して利用できます。
ただし、領収書買取アプリではすぐに現金を受け取ることはできません。
ポイントはあくまでもコツコツ貯まっていくものですで、領収書やレシートを送信するだけで即高額な資金調達ができるわけではない点にも注意しましょう。
領収書買取サービスの代わりに利用すべき資金調達方法
領収書買取サービスの代わりに利用すべき資金調達方法は個人と事業者によって次のように異なります。
- 個人:消費者金融カードローン
- 事業者:請求書ファクタリング
それぞれの資金調達方法の特徴や、入金スピードや手数料や金利の相場について詳しく解説していきます。
個人:消費者金融カードローン
個人がすぐにお金が必要な場合には領収書買取ではなく、消費者金融や銀行のカードローンがおすすめです。
特に消費者金融カードローンは即日融資に強いという特徴があります。
アコム・プロミス・アイフル・レイク・SMBCモビットなどの大手消費者金融は申込から最短30分以内で融資を受けられるので緊急でお金が必要になった際にすぐに必要なお金を用意できます。
消費者金融カードローンの金利相場は18%程度と法定金利ギリギリに設定されています。
しかし、大手消費者金融のアコム・プロミス・アイフル・レイクは無利息期間がついているので、初回借入時や契約時から一定の期間内に返済をしてしまえば利息負担なしでお金を借りられる場合もあります。
借入には審査があり、信用情報ブラックの場合や、すでに年収の3分の1の借入をおこない総量規制に抵触している場合には借入ができません。
しかし、信用情報に問題なく、総量規制の枠が残っており、継続的に収入があるのであれば審査に通過できる可能性は高いといえます。
お金が必要な方は領収書買取や給料ファクタリングではなく、カードローンへの申し込みを遣唐してみましょう。
事業者:請求書ファクタリング
法人や個人事業主・フリーランスなどの事業者の方は請求書ファクタリングの利用を検討しましょう。
請求書ファクタリングとは、企業が取引先に対して保有する売掛金などの売掛債権をファクタリング会社と呼ばれる業者へ売却し、早期に資金化する方法です。
売掛債権は入金期日になるまで資金化できない債権ですが、請求書ファクタリングによって売却することによって、売掛債権の期日を待たずに早期に資金化できます。
また、請求書ファクタリングには契約当事者によって2社間と3社間の2つの契約形態があります。
2社間ファクタリング | 3社間ファクタリング | |
---|---|---|
契約当事者 | ・利用者 ・ファクタリング会社 |
・利用者 ・ファクタリング会社 ・売掛先企業 |
手数料相場 | 5%〜20%程度 | 1%〜8%程度 |
入金スピード | 最短即日 | 1週間〜2週間程度 |
売掛先企業への通知 | なし | あり |
2社間ファクタリングであれば、最短即日で資金調達できるうえに、売掛先企業への通知もなしで契約できるので売掛先企業に秘密で利用できます。
また、請求書ファクタリングについては、国も認めている資金調達方法ですので、領収書買取や給料ファクタリングのような違法性はありません。
事業者の方が緊急で資金が必要な場合には、請求書ファクタリングの利用を検討するとよいでしょう。
安全安心に利用できる請求書ファクタリング5選
請求書ファクタリングは合法な取引ですが、業者の中には悪徳業者や違法業者も存在しているので業者選びが非常に重要です。
国もファクタリング会社の選択については次のような注意喚起をおこなっています。
一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。
しかし、近時、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されています。また、ファクタリングとして行われる取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるようなものは、貸金業に該当するおそれがあります。
事業者の皆様におかれては、こうした偽装ファクタリングを利用することのないよう、十分注意してください。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起
業者の中には、法外な手数料を設定したり、貸金業者登録をしていないのに実質的な貸付をおこなったりするケースもあるので注意が必要です。
利用者の口コミや評判が良好で、トラブルの報告もない、安全に利用できる請求書ファクタリング業者は次の5社です。
- OLTA
- ベストファクター
- ラボル
- ペイトナーファクタリング
- フリーナンス
それぞれのファクタリング会社のスペックや特徴について詳しく解説していきます。
OLTA
種類 | 2社間ファクタリング |
---|---|
調達可能額 | 下限・上限なし |
手数料 | 2%~9% |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | オンライン |
OLTAはオンライン完結型のファクタリング会社の代名詞的な存在です。
日本で最初にオンライン完結型のファクタリングを広め、OLTA登場以降、多くの業者がオンライン完結のファクタリングを開始し、全体的に手数料も低くなりました。
そのため注目のスタートアップとして、ベンチャーキャピタルや大手企業から出資を受け、今は資本金150億円を超えています。
また、銀行や地方銀行などと提携し、金融機関の顧客に対してもファクタリングを販売しています。
これらの点から、OLTAは業者としての信頼性は抜群で安心して利用できるといえるでしょう。
またOLTAは手数料の安さにも定評があります。上限9%の手数料は業界最低水準となっており、店舗を持たないオンライン完結型だからこそといえます。
請求書のアップロードから24時間以内に審査結果が通知され、そのまま即日融資を受けられるので急いで資金が必要な際にも活用できます。
ベストファクター
種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
---|---|
調達可能額 | 下限・上限なし |
手数料 | 2%〜 |
入金スピード | 最短即日 |
手続き方法 | 対面 |
弊社ベストファクターは、担当者とお客様がしっかりと対話をし、お客様にとっての最適解を一緒に考えさせていただいております。
審査では財務コンサルティングや面談を実施し、お客様にとってどんな方法で資金調達をするのがベストなのかを検討させていただきます。
その中で、ファクタリングがベストな方法であると判断できた場合のみファクタリングを提案させていただき、他の方法の方がよいと判断した場合には、他の資金調達方法を提案させていただきます。
業者の中にはファクタリングありきで手続きを進めようとするケースも多いようですが、弊社はそのようなアプローチで手続きをすることはありません。
この点から、多くのお客様から信頼をいただいております。
弊社はお客様との対話やコミニュケーションを重視しているため、契約には面談が必須となっております。
東京新宿の弊社店舗までのご来店が難しいお客様に対しては、弊社の担当者が訪問させていただきます。
当日中にご来店いただけるお客様に対しては最短即日入金も実施していますので、お気軽にご相談ください。
ラボル
種類 | 2社間ファクタリング |
---|---|
調達可能額 | 1万円〜上限なし |
手数料 | 10% |
入金スピード | 最短60分 |
手続き方法 | オンライン |
ラボルは東証プライム上場企業の100%子会社が運営するファクタリングサービスです。
公共的責任を負っている上場企業が実質的に運営しているファクタリング会社ですので、業者としての信頼性は抜群です。
またラボルは24時間365日最短60分入金に対応している、対応力に圧倒的に優れたファクタリング会社として知られています。
土日祝日でも早朝から深夜までいつでも資金調達ができるので、緊急で資金が必要になった際に最も活用できます。
手数料は10%固定と、あらかじめコストがわかり、法外な手数料を設定される心配もないので安心です。
さらに1万円から上限なしで利用できるので、どんな規模の企業でも必要な資金を調達できます。
運営会社の安全性・対応力と入金スピード・手数料の低さなどあらゆる面で優れた優良なファクタリング会社です。
ペイトナーファクタリング
種類 | 2社間ファクタリング |
---|---|
調達可能額 | 1万円〜100万円(初回は25万円まで) |
手数料 | 10% |
入金スピード | 最短10分 |
手続き方法 | オンライン |
ペイトナーファクタリングはAIによる自動審査によって最短10分という圧倒的なスピードで資金調達できるファクタリング会社として知られています。
あらかじめアカウントを作成することで、請求書のアップロードから最短10分で審査結果が届きます。
審査結果に問題がなければ、そのまま登録した口座へ買取代金が振り込まれる仕組みです。
最短10分入金は大手消費者金融のカードローンよりも速いので、急いで資金が必要なタイミングで活用できます。
ペイトナーファクタリングも数多くの企業やベンチャーキャピタルから出資を受けている注目の企業ですので、運営業者の安全性という点でも優れています。
また、手数料は10%固定ですのであらかじめコストが分かり、高額な手数料を要求される心配もありません。
さらに、ペイトナーファクタリングは個人事業主に対する請求書の買取を実施している唯一の主要ファクタリング会社ですので、個人事業主に対して発行した請求書を早期資金化したい方にもおすすめです。
買取額の上限は100万円で初回は25万円までとなっているので、少額取引専用のファクタリング会社です。
売上規模が小さな個人事業主やフリーランスの資金調達方法として活用できるでしょう。
フリーナンス
種類 | 2社間ファクタリング |
---|---|
調達可能額 | 1万円〜100万円(初回は25万円まで) |
手数料 | 10% |
入金スピード | 最短10分 |
手続き方法 | オンライン |
フリーナンスはGMOグループのGMOクリエイターズネットワークが運営する個人事業主やフリーランスなどの小規模事業の支援サービスで、さまざまなサービスの一環として「即日払い」という2社間ファクタリングサービスを実施しています。
なんといっても大手インターネットグループのGMOの関連会社が運営するサービスですので、運営業者の信頼性は業界トップクラスだといえるでしょう。
フリーナンスには屋号やペンネームで口座を作成できる「フリーナンス口座」という口座を無料で作成できます。
フリーナンス「即日払い」はこのフリーナンス口座の利用実績に応じて手数料が決まるという特徴があります。
フリーナンス口座を利用すればするほど手数料が下がっていきます。また、フリーナンス口座を利用しない方は10%の手数料で利用できるので、手数料の低さを重視する方におすすめです。
あらかじめアカウントを作成しておくことで、請求書のアップロードから最短30分で審査結果が届き、即日入金を受けられるので、急いで資金が必要な方も活用できるでしょう。
フリーナンスはアカウントを作成するだけで、無料で保険に加入できたり、バーチャルオフィスを格安で利用できるなどのサービスが充実しています。
すぐに資金が必要ない方も、アカウント作成だけしておいて損はありません。
領収書買取の相場についてよくある質問
領収書買取の相場についてよくある質問は次のとおりです。
- 領収書を買いたい・あげますという業者は危険ですか?
- 給料買取と領収書買取はどちらが安全ですか?
- なぜ領収書を買い取る必要があるのですか?
領収書を買いたい・あげますという業者は危険ですか?
「領収書を買いたい・あげます」などと広告している業者は必ずしも安全ではありませんが、内容によって異なります。
領収書をアップロードするだけでポイントを付与するような業者は安全です。これは領収書買取アプリなどでマーケティングを目的として領収書のデータを集めているだけだからです。
一方、立て替えた領収書を前払いし、会社からの経費精算後に返済を要求する業者は危険です。
これは実質的な貸付に該当するので、運営している業者は闇金ということになります。
安全な業者も危険な闇金も「領収書買います」などと広告しているので、中身をしっかりと確認し、後から返済を求めるような業者とは絶対に取引しないようにしてください。
給料買取と領収書買取はどちらが安全ですか?
給料買取と領収書買取はどちらも危険です。
どちらも給料日や会社からの経費の精算日に、本人からの返済をあてにした実質的な貸付に該当します。
実質的な貸付をおこなうのであれば貸金業者登録をおこなう必要がありますが、給料買取と領収書買取をおこなう業者は貸金業者登録をおこなっていません。
つまり、どちらの業者も闇金であると判断できます。
闇金と取引すると、法外な手数料を設定され、脅迫的な取り立てがおこなれることになるので、絶対に取引しないでください。
なぜ領収書を買い取る必要があるのですか?
業者が領収書買取という方法で実質的な貸付をおこなうのは警察の摘発から逃れるためと考えられます。
今は闇金への規制も厳しくなり、すぐに摘発されるようになりました。
そこで給料ファクタリングという形態で違法な実質的な貸付をおこなってきましたが、給料ファクタリングでも逮捕者が出ており、国も広く注意喚起をおこなっています。
そこで登場したのが領収書買取であると考えられます。
領収書買取は、違法貸付から給料ファクタリングそして領収書買取と、闇金が形を変えた新たな違法貸付ですので、絶対に取引をしないでください。
まとめ
領収書買取とは、会社に勤務する人が前払いした経費の領収書を業者へ売却することで、経費の精算前に前払いした経費を受け取れるというものです。
業者の中には申込日当日に現金化してくれるところもあるので、急いで資金が必要な方も活用できます。
しかし、前払いした経費の会社に対する債権を会社から領収書買取業者が精算を受けることは実質的に不可能です。
つまり、領収書買取は利用者本人からの返済をあてにした実質的な貸付であり、このスキームはすでに逮捕者も出ている給料ファクタリングと全く変わりません。
領収書買取は違法な貸付行為であると理解し、絶対に取引をしないでください。
個人が緊急でお金が必要な場合にはカードローンを利用しましょう。
また、領収書の買取は違法の可能性が高いですが、事業者が商品やサービスを販売したことによって生じる売掛債権を売却する請求書買取(請求書ファクタリング)は合法です。
事業者の方が緊急でお金が必要な場合には、請求書ファクタリングの利用を検討しましょう。