事業資金の調達方法
スタートアップの資金調達方法は?種類やラウンド別におすすめの方法も解説!
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スタートアップで資金調達する方法が分からず、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?スタートアップの資金調達は、ビジネスの成長段階に応じてさまざまな方法があります。しかし、各手法にメリット・デメリットがあるため、自社に適した方法を選ぶのが大切です。

本記事では、スタートアップの資金調達方法を種類・ラウンド別のおすすめとともに解説します。本記事を読めば、事業の段階に応じた適切な資金調達方法を理解できます。資金調達を成功させ、事業を早期に安定化させましょう。

スタートアップに必要な資金調達とは?

スタートアップにおける資金調達は、新しいビジネスを立ち上げて成長させるために必要な資金を集めるのがメインです。スタートアップが事業を始めるためには、製品開発・マーケティングなどの費用がかかります。

上記の費用を自己資金でまかなえる場合は、資金調達は必要ありません。しかし、ほとんどの企業は自己資金だけで創業時にかかる費用をまかなえないため資金調達が必要となるケースが多いです。

実績がなくても資金調達はできる?

実績がないスタートアップでも、資金調達は可能です。例えば、以下のようなスタートアップを対象とした資金調達手段を利用する方法が挙げられます。

  • 日本政策金融公庫で創業融資を受ける
  • 創業時を対象とした補助金・助成金の利用
  • エンジェル投資家・スタートアップからの出資

ただし、創業時は事業実績がないため、経営が安定している時期と比較して資金調達の選択肢が少なくなります。また、事業実績がない分、投資家・金融機関に対してビジネスの将来性・利益性を十分に説明する必要があります。

資金調達時は、事業計画・市場調査の分析結果などを用いて事業の安定性を示すのが重要です。また、起業家自身の経験・知識も評価されます。

資金調達のメリット・デメリット

資金調達にはメリット・デメリットがあります。メリットは、資金調達した資金を活用して事業を早いスピードで成長させられる点です。また、エンジェル投資家・ベンチャーキャピタルから出資を受ける場合、彼らが持つ人脈・ビジネスの経験・知識に基づくアドバイスを受けられます。

デメリットは投資家から出資を受ける場合、株式を一部譲渡しなければならない点です。株式を譲渡してしまうと、経営の意思決定に関する自由度が下がってしまう恐れがあります。

また、金融機関から借入を行った場合、返済義務が生じる点がデメリットです。資金調達する際は、各手法のメリット・デメリットをよく理解して自社に合った方法を選択しましょう。

スタートアップにおける資金調達の動向

スタートアップの資金調達は、年々増加している傾向です。一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会の調査によると、2012年以降スタートアップによる資金調達額は右肩上がりに推移しています。2018年には3,880億円もの金額が資金調達で動いており、1社あたりの平均調達額も3億2,310万円と過去最高を記録しています。

同調査では2018年における企業ごとの具体的な資金調達額も報告されており、具体的には以下の通りです。

  • JapanTaxi:123億円
  • CLOUDIAN:104億円
  • FOLIO:69億円
  • お金のデザイン:65億円
  • freee:65億円
  • Spiber:61億円
  • FINATEXT:60億円
  • Paidy:58億円
  • FiNC Techonologies:55億円
  • メルカリ:50億円

出典:国内スタートアップ資金調達動向と日本ベンチャーキャピタリスト協会の活動|一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会

上記のように多額の資金調達を実施する企業も増えており、国内のスタートアップにおける資金調達は勢いを増しています。

国内スタートアップの資金調達額ランキング一覧

STARTUPS JOURNALが公表している、2023年1月〜7月の国内スタートアップにおける資金調達額ランキングを見てみましょう。

順位 社名 事業内容 調達金額
1 Telexistence 半自律型遠隔操作ロボット「Model H」 230億円
2 FRDジャパン 水替え不要の養殖システム「閉鎖循環式陸上養殖システム」など 210億円
3 キャディ 製造業の受発注プラットフォーム「CADDi」 118億円
4 Synspective 小型SAR衛星の開発・運用など 50億円
5 フロンティア・フィールド 病院向けスマートフォンサービス「日病モバイル」など 39億円
6 クリーンエナジーコネクト 法人向けグリーン電力ソリューション事業など 31.8億円
7 アイ・グリッド・ソリューションズ 太陽光発電によるVPP事業など 30億円
8 デイブレイク 特殊冷凍テクノロジーの製品企画・開発など 20億円
9 パワーエックス 超急速EV充電用蓄電池「Power

X Hypercharger」の製造・販売など

19.2億円
10 EX-Fusion レーザー核融合商用炉の開発 18億円
11 フォトラクション 建築・土木向け生産支援クラウド「Photoruction」など 17億円
12 アルファコード イマーシブ・エクスペリエンス・プラットフォーム「Blinky」の運営 16.2億円
13 アソビュー 遊び予約サイト「アソビュー!」など 15億円
14 Olive Union 聴覚サポートイヤホン「Olive Smart Ear」など 11億円
15 Mint Town Web3ゲーム・Web3ゲームプラットフォームの企画開発〜販売・運営など 10億円
16 CHITOSE BIO EVOLUTION バイオテクノロジーを活用した研究開発 10億円
17 ノベルクリスタルテクノロジー β型酸化ガリウムの開発、製造、販売 9.5億円
18 GVA TECH リーガルテックサービス「GVA」 8億円
19 サイキンソー 腸内フローラ検査サービス「マイキンソー」 8億円
20 Citadel AI AIの品質保守ツール「Citadel Rader」 5.2億円

出典:国内スタートアップ資金調達金額ランキング(2023年1月〜7月)|STARTUPS JOURNAL 

1位は人工知能を搭載した遠隔操作ロボットを開発するTelexistenceで、230億円を調達しました。2位は海から離れた陸上でも魚の養殖ができる「閉鎖循環式陸上養殖」を手がけるFRDジャパンで、210億円を調達しています。3位は部品調達プラットフォームなどを展開するキャディで、118億円を調達しました。

全般的には、AI・ロボットを活用した新技術を用いて商品・サービスを提供する企業が多くランクインしています。昨今の人材不足・環境問題の解決につながる事業を運営する企業が、多額の資金調達を成功させています。

資金調達には「短期資金」と「長期資金」がある

資金調達は、一般的に以下2種類の方法に分けられます。

  • 短期資金
  • 長期資金

上記の資金調達方法について、後述の見出しで詳しく見ていきましょう。

短期資金とは

短期資金は、1年以内に返済される予定の資金です。企業が日々の運営資金を確保し、キャッシュフローを改善するために使用されます。

例えば、以下の用途で短期資金を使用するケースが多いです。

  • 開業時に店舗の商品在庫をまとめて仕入れる
  • 資金繰りが悪くなり、一時的に給与の支払いに充てる

短期資金の調達方法には、ビジネスローンファクタリング・手形貸付などがあります。

長期資金とは

一方、長期資金は1年以上の長期間で返済する資金です。企業が自社ビジネスの成長を目的として、長期的な投資を行うために使用されます。

例えば、以下の用途で長期資金を使用するケースが多いです。

  • 設備投資
  • 研究開発への投資
  • 新製品の開発
  • 事業拡大

長期資金の調達方法には、銀行からの借入に加えて株式・債券の発行などがあります。

主な資金調達は3種類ある

資金調達には、主に以下の3種類が存在します。

  • アセットファイナンス(資産売却)
  • デットファイナンス(借入)
  • エクイティファイナンス(出資・増資)

アセットファイナンス(資産売却)

アセットファイナンスは、企業が所有する資産を売却して資金を調達する方法です。売却する資産は、主に以下の2種類に分けられます。

  • 不動産・機械設備などの有形資産
  • 特許・商標・売掛債権などの無形資産

アセットファイナンスは、資産が売却できれば必要な資金をすぐに調達できるメリットがあります。一方で、売却した資産を再度取得したい場合、コストが発生する点がデメリットです。

アセットファイナンスによる資金調達には、主に以下の方法があります。

  • 不動産などの固定資産売却
  • 特許・商標権の売却
  • リースバック
  • ファクタリングで売掛債権を売却

リースバックとは保有している不動産を売却して現金化し、売却した不動産と賃貸契約を結ぶ資金調達方法です。一時的に不動産の所有権を放棄してしまいますが、事業が安定すれば将来買い戻せる可能性もあります。

デットファイナンス(借入)

デットファイナンスは、銀行などの金融機関から借入を行って資金を調達する方法です。デットファイナンスには、以下2つの特徴があります。

  • 返済義務がある
  • 利息が発生する

デットファイナンスは利息負担が発生しますが、株式の譲渡が必要ないため、経営の自由を確保したまま大きな資金を調達できるメリットがあります。一方で、借入に加えて利息も返済する必要があり、返済が滞った場合は信用力が落ちて新たに資金調達しにくくなる点がデメリットです。

デットファイナンスによる資金調達には、主に以下の方法があります。

  • 銀行・信用金庫からの融資
  • 日本政策金融公庫
  • ビジネスローン
  • 社債発行
  • 自治体の制度融資

日本政策金融公庫・制度融資は金利が低く設定されており、融資条件も銀行融資と比較して柔軟になっている特徴があります。

エクイティファイナンス(出資・増資)

エクイティファイナンスは、新たに株式を発行して投資家から出資を受けて資金調達する方法です。具体的な資金調達方法としては、主に以下の3つが挙げられます。

  • ベンチャーキャピタル
  • エンジェル投資家
  • 株式公開(IPO)

エクイティファイナンスの特徴は、返済の必要がない点です。投資家による出資であるため調達した資金の返済負担がなく、資金繰りを安定させやすいメリットがあります。

一方で、出資と引き換えに株式を譲渡するため経営の自由度が下がってしまう点がデメリットです。株式配当を支払わなければならない点も、エクイティファイナンスならではの特徴であり注意が必要です。

その他の資金調達方法

上記の他にも、以下の資金調達方法があります。

  • クラウドファンディング
  • 補助金・助成金

クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、不特定多数の人を対象にインターネット上で出資を募る資金調達方法です。クラウドファンディングにはさまざまな形態があり、具体的には以下の3つに分けられます。

  • 商品・サービスをリターンとして提供する「購入型」
  • 社会貢献目的などリターンのない「寄付型」
  • 金銭的なリターンを提供する「金融型」

クラウドファンディングは特定のプロジェクトに対して出資を募るため、収支計算など一定の事務コストが発生する点に注意が必要です。

補助金・助成金

補助金・助成金とは、国・自治体が特定の目的に対する取り組みを対象に資金を給付する制度です。融資とは異なり返済義務がなく、安定した資金繰りを実現できるメリットがあります。一方で、取り組みを報告した後に給付となるケースが多いため資金調達に時間がかかる点がデメリットです。

スタートアップを対象とした補助金・助成金も数多くあり、具体的には以下の制度が挙げられます。

補助金・助成金の利用には必要書類を提出する必要があり、作成に時間がかかります。補助金・助成金を利用する場合は、早めに手続きに向けて動きだしましょう。

スタートアップの資金調達におけるラウンド(シリーズ)とは

資金調達のラウンド(シリーズ)とは、投資先の企業におけるビジネスの成長段階を示したものです。ビジネスの成長段階に応じていくつかのラウンドがあります。具体的には、以下のラウンドに分かれています。

  • シードステージ
  • アーリーステージ
  • シリーズA
  • シリーズB
  • シリーズC
  • シリーズD

上記のラウンドについて、以下の見出しで詳しく見ていきましょう。

シードステージ

シードステージはビジネスのアイデアを具現化し、商品・サービスを開発していくための初期段階です。事業実績がない段階であるため、資金調達しにくいラウンドとなります。

シードステージでは、事業立ち上げに向けた以下の資金を調達するケースが多いです。

  • 法人の設立費用(登記費用など)
  • 人件費
  • 商品・サービスの開発費用

他のラウンドと比較して必要な資金は少ない傾向にあるため、エンジェル投資家などから少額の投資を受けるケースが多くあります。他にも創業時を対象とした補助金・助成金を活用するのも選択肢の1つです。

アーリーステージ

アーリーステージは、商品・サービスが市場に流通して顧客からフィードバックを得ている段階です。顧客のフィードバックを参考に商品・サービスの改善を繰り返している段階で、まだ事業が安定していないケースが多くあります。

収益が思ったように上がらず赤字経営のケースも多いため、信用度が低く資金調達しにくい段階です。一般的に資金不足で倒産するケースが多いのも、アーリーステージの特徴です。シードステージと同様、エンジェル投資家・ベンチャーキャピタルから少額の資金を調達するケースが多くあります。

シリーズA

シリーズAは商品サービスが市場で一定の成功を収め、さらなる成長・拡大を目指す段階です。投資家・金融機関から事業の将来性が評価されやすい段階で、シード・アーリーステージよりも資金調達しやすい傾向にあります。

シリーズAでは、ベンチャーキャピタルなどから数千万円〜数億円の比較的大規模な投資を受けるのが一般的です。調達する資金は、販路拡大に向けた広告費用などに利用します。

シリーズB

シリーズBはビジネスが安定した成長を遂げ、さらなる市場浸透・拡大を目指す段階です。シリーズBでは、テレビ向けCMの放映など事業規模拡大に向けて規模の大きい施策を行っていきます。

認知度向上・事業規模拡大を図るのがメインであり、追加の設備投資・販促費などで今までのラウンドよりも多額の資金が必要です。事業実績を証明できるため、シードステージやアーリーステージと比較して資金調達はしやすくなります。シリーズBでは、数億円〜十数億円の投資を受けるのが一般的です。

シリーズC

シリーズCはビジネスが大規模な成長・拡大を遂げ、新規市場への進出・企業買収を目指す段階です。企業によっては収益が安定し、新規の資金調達が必要ないケースもあります。ただし、急激な市場の変化により売上が落ちる可能性もあるため資金調達が急遽必要となるケースもある段階です。

また、海外進出を行う場合は追加の資金が必要となり、規模によっては数十億円を調達するケースもあります。主な資金調達先は民間銀行・ベンチャーキャピタルが挙げられます。

シリーズD

シリーズDは、IPO(株式公開)や企業買収を具体的に検討する段階です。メインの事業を拡大しつつ、関連事業へ新規参入もすすめており、多くの人員が必要となります。

IPO・企業買収には、十分な売上を出す必要があります。シリーズDでも資金調達を行う企業は多く、数十億円規模になるケースが多いです。

シードステージにおすすめの資金調達方法

シードステージにおすすめの資金調達方法として、以下の5つが挙げられます。

  • 日本政策金融公庫
  • 制度融資
  • エンジェル投資家
  • クラウドファンディング
  • 助成金・補助金

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は国がバックアップする企業で、中小規模の事業者をメインに融資を行っています。日本政策金融公庫は、スタートアップに対しても1%~3%という低利で融資を行っているのが特徴です。

新規事業者向けの「新事業育成資金」「新創業融資制度」は、初期投資を必要とするシードステージのスタートアップにとって有用な資金調達手段となります。他にも、「資本性ローン」と呼ばれる元金の返済を長期間に設定できる融資も利用可能です。

制度融資

制度融資は国・地方自治体が提供する融資制度で、1.5%~3%の低利で長期間の借入が可能です。くわえて、利子補給・保証金支援を提供している自治体もあり、さらに資金調達コストの抑制が可能です。特定の産業・地域・事業内容を対象としたものが多く、シード期のスタートアップにとって貴重な資金調達方法となります。

制度融資は各自治体のホームページで公表されているケースが多いため、随時情報を確認しておきましょう。自治体は融資に関する知識・ノウハウが少なく、運営を金融機関に委託しています。シードステージでは信用金庫・組合に相談するのがおすすめです。

エンジェル投資家

エンジェル投資家は、自己の資金を使って企業に投資する個人投資家です。ベンチャーキャピタルなど大規模な資金調達先と比較して出資額は低い傾向ですが、投資家自身が判断すればすぐに出資してもらえる点がメリットです。

また、金銭面だけでなく事業家としての経験・ノウハウを活用してスタートアップを支援します。複数人のエンジェル投資家から出資を受けられれば、ある程度まとまった額の資金調達も可能です。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数の人々から少額の資金を集める方法です。購入型・寄付型など、さまざまな形式があります。

クラウドファンディングでは、商品・サービスをリターンとして提供する購入型が一般的です。例えば、リリース予定の商品・サービス開発資金をクラウドファンディングで募り、完成品をリターンとして提供する形が挙げられます。

助成金・補助金

助成金・補助金は、特定の申請条件を満たすと国・地方自治体から支給される返済不要の資金です。創業資金を支援するものから設備投資を支援するものまで、幅広い種類の助成金・補助金があります。

「ものづくり補助金」など中小企業・小規模事業者を対象とした助成金・補助金は数多くあり、スタートアップも問題なく利用可能です。ただし、申請手続きに時間がかかるため社内でリソースを確保する必要があります。

アーリーステージにおすすめの資金調達方法

アーリーステージにおすすめの資金調達方法として、以下の2つが挙げられます。

  • ベンチャーキャピタル
  • クラウドファンディング

ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルはスタートアップを中心に投資を行い、成長を支援する投資会社です。ベンチャーキャピタルは数多くのスタートアップに出資しており、金銭的な支援だけでなく会社を支援した経験・ノウハウを活用して経営を支援してくれます。

また、ベンチャーキャピタルからは比較的大きな資金を調達でき、アーリーステージ以降の資金調達に適しています。アーリーステージであれば、1000万円以上の出資を受けられるケースも珍しくありません。

クラウドファンディング

クラウドファンディングの中でも、株式投資型はアーリーステージの資金調達方法として適しています。株式投資型とは、提供してくれた金額のリターンとして株式を提供するタイプのクラウドファンディングです。

一般の個人投資家から直接出資を受けられるため、クラウドファンディングの中でも多額の資金を調達できます。アーリーステージのスタートアップにとって有効な資金調達方法の1つです。

シリーズAにおすすめの資金調達方法

シリーズAで利用できる資金調達方法は数多くありますが、特におすすめなのは他企業からの出資です。シリーズAの段階では、スタートアップは商品・サービスが市場で一定の成功を収め、さらなる成長と拡大を目指す段階にあります。資金調達方法としては、数億円など多額の資金調達ができる方法がおすすめです。

他企業からの出資

他企業からの出資は、業界内でのパートナーシップを強化したい場合・特定のノウハウを得たい場合に有効な方法です。他企業からの出資を受ければ資金調達だけでなく、パートナー企業の人脈・経験・知識を活用できます。

パートナー企業の人脈・経験・知識をうまく活用できれば、ビジネスの成長を大きく加速させられます。ただし、他企業からの出資を受ける際は株の譲渡条件などをしっかりと確認しましょう。

シリーズBにおすすめの資金調達方法

シリーズBの段階ではスタートアップは安定した成長を遂げ、さらなる市場浸透・拡大を目指す段階にあります。シリーズBでの資金調達方法として特におすすめなのが、銀行融資です。

銀行融資

銀行融資はスタートアップが成長し、一定の収益性・信用力を持つようになった段階で利用しやすくなります。銀行融資のメリットは、低い利息で大きな資金を調達できる点です。また、株式の譲渡がないため経営の自由度が下がらないのも銀行融資の特徴です。

ただし、銀行融資を受けるためにはビジネスの健全性を示す財務諸表・事業計画の提出が求められます。また、返済計画をきちんと示すなど返済能力が確保されている点も前提です。

シリーズC〜Dにおすすめの資金調達方法

シリーズC〜Dの段階ではスタートアップは大規模な成長・拡大を遂げ、新たな市場への進出・企業買収を目指す段階にあります。シリーズC〜Dでの資金調達方法として特におすすめなのが、プライベートエクイティファンド・ベンチャーキャピタルです。

プライベートエクイティファンド

プライベートエクイティファンドは、非上場企業へ直接投資を行う投資ファンドを指します。成長の余地があるものの売上などの成果が顕在化していない企業に投資し、保有している株式を売却して利益獲得を目指すビジネスです。

他の資金調達方法と比較しても大規模な出資を受けられるため、事業拡大・M&A(合併・買収)に向けた費用を調達できます。ただし、プライベートエクイティファンドからの投資を受けるためには、一定の収益性・ビジネスの規模が求められます。

ベンチャーキャピタル

シリーズC〜Dでは多額の資金調達がメインとなるため、保有する資金の多いベンチャーキャピタルも有効な出資先の1つです。シリーズC〜Dではメイン事業だけでなく関連事業の強化・IPOも視野に入るため、以下の観点で出資先を探すのがおすすめです。

  • 強化する関連事業に精通しているベンチャーキャピタルか
  • 組織体制強化のために人材補充を支援してくれるか

スタートアップの資金調達には「ファクタリング」もおすすめ

スタートアップの資金調達には「ファクタリング」もおすすめです。ファクタリングは売掛債権をファクタリング会社へ手数料を支払って売却し、資金を得る資金調達方法です。

スタートアップにとってファクタリングの最も大きなメリットは、事業実績・信用情報に自信がなくても資金調達できる点です。ファクタリングは売掛債権がメインの審査対象となるため、個人・企業の信用情報は審査対象となりません。

創業時は事業実績が少ないため資金調達できる手段が限られますが、ファクタリングでは売掛債権さえあれば資金調達ができます。入金は即日対応しているファクタリング会社が多く、すぐに資金を調達したいスタートアップにもおすすめです。

スタートアップが資金調達する際の注意点

スタートアップが資金調達する際の注意点として、以下の4つが挙げられます。

  • 経営の自由度が制限される
  • 不利な出資条件を押し付けられるケースも
  • 融資審査は厳格なケースが多い
  • 資金調達までに時間がかかる場合も

資金調達を行う際は、上記ポイントに対して事前に対策を考えておきましょう。

経営の自由度が制限される

ベンチャーキャピタル・エンジェル投資家からの出資を受けると、経営の自由度が制限される可能性があります。出資と引き換えに株式を譲渡するケースが多く、ベンチャーキャピタル・エンジェル投資家が経営に対して一定の影響力を持つためです。

例えば、経営方針・事業戦略を決める時、株主である出資先のベンチャーキャピタル・エンジェル投資家に許可を取らなければならないケースもあります。また、出資先によっては取締役会に参加する権利を求める場合もあります。出資先に株式を譲渡する場合、経営権維持のためにも渡す割合には注意しましょう。

不利な出資条件を押し付けられるケースも

投資家から出資を受ける際、出資条件をしっかりと確認するのが重要です。一部の投資家は、リスクを軽減するために不利な条件を押し付けるケースがあります。例えば、事業が一定の売上水準に満たなかった場合、株式の全額買取を求めるケースなどが挙げられます。

出資を依頼する場合は、複数の投資家に相談するのがおすすめです。出資条件を複数から比較すれば、自社に有利な条件で資金調達しやすくなります。

融資審査は厳格なケースが多い

銀行から融資を受ける場合、審査は厳格なケースが多いです。融資は出資とは異なり返済の義務があるため、事業者の返済力があるか厳しく審査されます。

具体的には、事業計画・財務状況・信用情報などを評価して問題なく返済できるか確認します。特にスタートアップで創業間もない時期は、事業の安定性に疑問を抱かれ融資が受けられないケースも少なくありません。融資による資金調達は、ある程度事業が軌道に乗ってきた段階で検討するのがおすすめです。

資金調達までに時間がかかる場合も

資金調達の方法によっては、資金を入手できるまでに時間がかかる場合もあります。日本政策金融公庫・制度融資を活用する場合は平均して2ヶ月〜3ヶ月程度かかるため、すぐに事業資金を確保できないのが難点です。

資金調達時は、緊急度を考慮して方法を選びましょう。日本政策金融公庫・制度融資を利用する場合は、申し込み時に支給時期を確認しておくのがおすすめです。

スタートアップの資金調達でよくある質問

スタートアップの資金調達でよくある質問として、以下の2つを紹介します。

  • スタートアップで資金調達に失敗する理由は?
  • スタートアップの資金調達を勉強するのにおすすめの本は?

スタートアップで資金調達する際は、上記の質問に対する回答を参考にしてください。

スタートアップで資金調達に失敗する理由は?

スタートアップで資金調達に失敗する理由は、主に以下のものが挙げられます。

失敗する理由 概要
自社株式を放出しすぎてしまった 特定の投資家が自社株式の大多数を保有する状態になり、代表者の持分比率が低下し経営の自由度が下がってしまう。
契約書の内容を理解していなかった 契約書の内容によっては「経営方針の決定は出資元の許可を得る必要がある」など、意思決定の自由度・スピードを低下させるような条項が記載されている場合がある。
投資家の償還期限が到来してしまった ベンチャーキャピタルは金融機関・機関投資家から集めた資金を投資し、満期時に利益を上乗せして資金を返す仕組みとなっている。集めた資金の償還期限までに、IPO・M&Aなどを求められる可能性がある。
金融商品取引法に抵触してしまった 金融商品取引法では広く資金調達を募集する場合、有価証券届出書・通知書を財務局に提出する必要があると定めている。必要書類を提出せずに資金調達してしまうと、金融商品取引法違反となり経営に支障が出てしまう。

上記の失敗ケースを理解し、事前に対策を立てておくのが重要です。

スタートアップの資金調達を勉強するのにおすすめの本は?

スタートアップの資金調達を勉強するのにおすすめの本として、以下の3つを紹介します。

おすすめの本 詳細
スタートアップファイナンス 起業で失敗しない「おカネ」とのつき合い方(秀和システム) 多くのスタートアップを支援した税理士が執筆している。税理士の観点でスタートアップに必要なお金の知識を解説しているのが特徴。
起業のファイナンス(日本実業出版社) 事業計画の作成方法・投資家との交渉方法など、スタートアップの資金調達に必要なノウハウを解説している。
スタートアップ失敗の法則(秀和システム) スタートアップが失敗するパターンを中心に解説している。著者の経験がベースとなっており、出資者との関係性・投資の成功率を向上させる方法など事業運営側・出資者側の両視点から解説されている。

スタートアップで資金調達する際は、上記の本を事前に読んでおきましょう。

スタートアップの資金調達は幅広い手段から検討しよう

スタートアップの資金調達は、ビジネスの成長段階に応じてさまざまな方法があります。初期段階では、エンジェル投資家・クラウドファンディングが有力です。成長期には、ベンチャーキャピタル・銀行融資が適しています。

しかし、資金調達には注意点もあります。経営の自由度が制限されて不利な出資条件を押し付けられる可能性があるため、契約内容をしっかりと理解するのが重要です。スタートアップの資金調達を成功させ、事業を早期に軌道へ乗せましょう。

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  • 決算書
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  • 売掛先との契約書類
  • 発注書、納品書、請求書など
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