
この記事は約21分で読めます。
「銀行に融資の相談をしたが渋い顔をされた……」
「節税対策で計画的に赤字にしているので、融資は希望できない……」
そのようなお悩みを持つ中小企業の経営者様に、融資以外の資金調達方法をご紹介します。
こんにちは、ベストファクターの四ツ柳と申します。
日本の中小企業の資金調達方法と言えば、もっともスタンダードなのが銀行や信用金庫などから融資を受けることです。
しかし、小規模な中小企業ほど返済能力や事業規模が問われるため、希望する融資が受けられない、相談したが断られたという方も多いのではないでしょうか?
企業の資金調達方法には、お金を借りる以外にもさまざまなものがあります。
今回は中小企業の経営者の方、担当者の方に向けて、融資以外の7つの資金調達方法を解説していきます。
記事の目次
- 1 真っ先に試みるべき「遊休資産の売却」
- 2 不動産を売却して賃貸として使い続ける「リースバック」
- 3 回収前の売掛債権を売買「ファクタリング」
- 4 ベストファクターは神奈川県のお客様にも即日対応
- 5 資本から資金を生み出す「第三者割当増資」
- 6 ベンチャー企業におすすめ「ベンチャーキャピタルからの出資」
- 7 資金調達とファン獲得の両立「クラウドファンディング(購入型)」
- 8 国や自治体による事業の支援「助成金・補助金」
- 9 借り換え
- 10 資金調達に成功するための金利以外の重要チェックポイント
- 11 金融機関の選び方:日本政策金融公庫、銀行、消費者金融、信用金庫、それぞれの特徴と選び方
- 12 資金調達以外の選択肢:返済が特に厳しい場合の「債務整理」の概要
- 13 融資以外の資金調達に関するQ&A
- 14 資金調達は「遊休資産の売却」と「ファクタリング」がおすすめ
真っ先に試みるべき「遊休資産の売却」
| 資金調達までの期間 | 1日~ |
| 必要書類 | 売却先による |
| 手数料等 | 条件による |
| おすすめ度 | ★★★★★(5/5) |
遊休資産とは、 土地や建物といった不動産のほか、工場内の機械など、企業が事業目的で取得したにもかかわらず、何らかの理由で稼働を休止している資産のことです。
遊休資産を所有し続けると、事業所税や固定資産税なさまざまなコストがかかります。今後も事業の中で利用・稼働される見込みが完全になくならないかぎりは、固定資産税の申告対象にもなります。
使わないのにコストがかさむくらいなら、資金調達の目的で売却することをおすすめします。
なお、余分な資産を減らしたことによって自己資本比率(自己資本÷総資産)が高くなれば、銀行からの印象も良くなり、融資の交渉が有利になります。
遊休資産を売却するメリット
fa-arrow-circle-rightリスクがほぼゼロ
利用・稼働していない資産を売却するため、ほぼリスク無しで資金調達ができます。
fa-arrow-circle-right融資の交渉、取引の交渉で有利になる
余分な資産を減らして現金にすることで、企業の自己資本比率が高くなります。自己資本比率が高いということは、すなわち企業の安全性・安定性が高いということなので、銀行融資や大手企業との取引の交渉において非常に有利になります。
遊休資産を売却するデメリット
fa-arrow-circle-right買ったときよりも低い価格がつく場合がある
遊休資産を早めに売って現金に変えるには、すぐに買い手がつくような売却価格に設定することが重要です。資金資産の種類によっては、購入時よりも価値が下がっている場合があります。
不動産を売却して賃貸として使い続ける「リースバック」
| 資金調達までの期間 | 14~50日 |
| 必要書類 | 不動産を確認できる書類(不動産登記簿謄本など)、本人確認書類、収入証明書、納税関係書類(固定資産税納付書など)、住宅ローンの確認ができる書類(残高証明書など) |
| 手数料等 |
|
| おすすめ度 | ★★★☆☆(3/5) |
リースバックは「賃貸借契約付き売却」という意味で、工場や倉庫、事務所などの不動産を投資家や不動産会社などに売却、売却先とリース契約を結んで、元の所有者がそのまま住み続けるというサービスのことです。
不動産担保ローンのような融資契約ではなく、不動産売却・賃貸契約であることがポイントで、通常の不動産売却と違い、売却して買取代金を受け取った後も不動産を賃貸として利用可能です。
リースバックの買取代金の使途は自由なので、代表者や個人事業主の自宅をリースバックして事業資金を得ることもできます。
不動産担保ローンに代わる新たな不動産活用の資金調達方法として注目を集めており、専門業者への相談件数も増えているようです。
リースバックのメリット
fa-arrow-circle-right売却後も不動産を使い続けることができる
通常の不動産売却との大きな違いは、リース契約後は賃料を払うことで不動産を利用し続けられることです。
fa-arrow-circle-right不動産を売却したことが近隣に知られない
競売や仲介のように物件の売却情報が公開されないため、近隣に知られることがありません。
fa-arrow-circle-right不動産を買い戻すこともできる
売却した不動産を将来的に買い戻すこともできます。
リースバックのデメリット
fa-arrow-circle-right毎月の賃料が発生する
リースした不動産を利用し続けるためには、賃貸を支払う必要があります。不動産を所有していたときにかかっていた維持費、固定資産税等コストとの比較検討が必要です。
fa-arrow-circle-right通常の不動産売却より売却価格が安い場合がある
リース契約が成立するには、不動産の投資額(購入額)に対して、それを超える賃料が入ったり、転売して利益が出たりすることが求められます。したがって、不動産の価値が低いと通常の不動産売却よりも売却価格が安くなる可能性があります。
回収前の売掛債権を売買「ファクタリング」
| 資金調達までの期間 | 2社間ファクタリング:即日~3日
3社間ファクタリング:2週間前後 |
| 必要書類 | 本人確認書類、銀行通帳、請求書、商業登記簿謄本、印鑑証明書等 |
| 手数料等 | 2社間ファクタリング:債権の買取額面に対して10~20%
3社間ファクタリング:債権の買取額面に対して1~5% |
| おすすめ度 | ★★★★★(5/5) |
ファクタリングは回収前の売掛債権をファクタリング会社(ファクター)が買い取り、手数料分を差し引いて現金化する債権買取サービスです。
利用会社とファクターの2社間で取引する「2社間ファクタリング」を利用すれば、売掛先に一切知られることなく最短即日でまとまった資金が調達できます。
一方の「3社間ファクタリング」では、債権譲渡に関して売掛先の承諾が必要となりますが、手数料が1~5%と低めで債権回収業務は利用会社に代わってファクターが行います。
ファクタリングは融資とは異なる債権売買契約で金利の負担がなく、金融機関から融資を断られていたとしても利用可能です。
万が一、売掛先の倒産等で売掛金が回収不能となっても、利用者に代わってファクタリング会社が貸し倒れリスクを負担します。
ファクタリングのメリット
fa-arrow-circle-right審査の可決率が高い
ファクタリングの審査では売掛先の信用力が重視されます。利用会社が赤字決算や債務超過等で金融機関から融資を断られていたとしても、回収前の売掛債権があればファクタリングで資金調達が可能です。
fa-arrow-circle-right売掛先に知られずに現金化ができる(2社間)
2社間ファクタリングでは、売掛先に債権譲渡の通知および承諾を得る必要がありません。資金繰りに窮していることを売掛先に知られ、信用不安を招くというリスクを回避することができます。さらに、売掛先へ通知~同意を得るまでの時間が短縮されるため、最短即日の現金化が可能となります。
fa-arrow-circle-right債権回収業務を外注できる(3社間)
3社間ファクタリングでは、債権回収にかかる業務は全てファクターが行うため、調達した資金を使って本業に集中することができます。
fa-arrow-circle-right利用会社に貸し倒れのリスクがない
万が一、売掛先の倒産等で売掛債権が回収できず「貸し倒れ」になったとしても、損失はファクターが負担します。手形割引等と違って、利用者に買取代金の返済義務はありません。
ファクタリングのデメリット
fa-arrow-circle-right買取手数料が高い(2社間)
2社間ファクタリングの買取手数料は、売掛債権の額面に対し10~20%が相場です。支払期日まで待てば満額受け取れるところを、ファクタリングで額面の8~9割の現金しか受け取れないため、資金調達と並行して資金繰り・財務体質の改善に取り組む必要があります。
fa-arrow-circle-right売掛債権の額面以上は現金化できない
ファクタリングを利用して調達できる現金は、売掛債権の満額未満の金額です。仮に未回収の売掛債権が100万円とすると、調達できる現金は100万円未満となります。
おすすめのファクタリング会社10選
ファクタリングは融資ではない方法で唯一即日資金調達ができる方法ですが、ファクタリング業を営むためには許認可も登録も不要なので業者の中には悪徳業者や違法業者が混在しています。
そのため、安全な業者を選択することがかなり重要になります。
初めてファクタリングを利用する人でも安心して利用できる業者は次の10社です。
- ベストファクター
- 電子請求書早払い
- ビートレーディング
- フリーナンス
- アクセルファクター
- ラボル
- OLTA
- ペイトナーファクタリング
- 日本中小企業金融サポート機構
- PMG
それぞれのファクタリング会社の特徴やメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
ベストファクター
| 種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
| 手数料 | 2%~ |
| 入金スピード | 最短当日 |
| 買取可能額 | 30万円~1億円 |
| 個人事業主の利用 | 利用可能 |
| 手続き方法 | オンライン・電話・出張訪問 |
| 公式サイト | https://bestfactor.jp/ |
ベストファクターは融資審査に通過できない事業者の方、すぐにお金が必要な方などに多くお申し込みをいただいております。
ベストファクターは審査の際に必ず利用者様と担当者が面談またはヒアリングを実施し、担当者とお客様が直接話をします。
会話の中で申込者の人間性を信頼できるかという数字からは判断できない部分を審査するので、ベストファクターはオンライン完結型などの決算書重視のファクタリング会社よりも審査に通過しやすい業者です。
また、手数料の上限が設定されていないので、他社で審査に通過できない方もベストファクターであれば高めの手数料で利用できる可能性もございます。
ベストファクターは顧客の人間性などを確認したうえで審査を実施するので契約の際には必ず面談が必要です。
東京・大阪・福岡の店舗への来店が難しい方は、ベストファクターの担当者が訪問の上で契約手続きを実施します。お気軽にお申し付けください。
電子請求書早払い
| 種類 | 2社間ファクタリング |
| 手数料 | 1%〜6% |
| 入金スピード | 最短2営業日 |
| 買取可能額 | 〜1億円 |
| 個人事業主の利用 | 不可 |
| 手続き方法 | オンライン |
電子請求書早払いは2社間ファクタリングの中で最も手数料が低いサービスです。
上限6%の手数料は数あるファクタリングサービス中でも最低水準です。
3社間ファクタリング並みの低い手数料で利用できるので、コストを抑えて資金調達したい方に向いています。
また、運営業者はGMOペイメントゲートウェイとインフォマートという2つの東証プライム上場企業なので、業者の安全性という点でもトップクラスのサービスです。
手数料が低い分、審査は時間をかけて行なっています。
申込から入金完了までは最短2営業日かかり、初回利用時には5営業日も必要です。
また、個人事業主やフリーランスは利用できず、法人のみが利用できます。
手数料やコストを抑えて利用したい、時間に余裕のある法人にはかなりおすすめのサービスです。
ビートレーディング
| 種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
| 手数料 | 2%~12% |
| 入金スピード | 最短2時間 |
| 買取可能額 | 上限なし |
| 個人事業主の利用 | 利用可能 |
| 手続き方法 | オンライン・対面・出張訪問 |
ビートレーディングは独立系の店舗型ファクタリング会社として最も有名で実績豊富なファクタリング会社です。
大手新聞や地上波にも度々登場しており、ファクタリングを利用したことがない人でもその名前を知っている方は多いのではないでしょうか?
2025年3月末で累計取扱件数は7.1万社、累計買取実績は1,550億円と豊富な実績を誇ります。
東京・仙台・名古屋・大阪・福岡の5箇所に支店を構えており、店舗ではファクタリングの相談ができるだけでなく、財務コンサルティングなども受けられます。
さらにビートレーディングはオンライン完結型のファクタリングにも力を入れており、オンライン完結型であれば最短2時間で資金調達が可能です。
店頭では高い専門性があり、オンラインでは急いでいる時にも活用できるサービスです。
フリーナンス
| 種類 | 2社間ファクタリング |
| 手数料 | 3%~10% |
| 入金スピード | 最短即日 |
| 買取可能額 | 〜1,000万円 |
| 個人事業主の利用 | 利用可能 |
| 手続き方法 | オンライン |
フリーナンスは大手インターネットグループのGMO傘下のGMOクリエイターズネットワークが運営するサービスです。
ファクタリングだけでなく、個人事業主やフリーランスなどの小規模事業者の業務に活用できる次のようなサービスの提供を受けられます。
| 即日払い | 2社間ファクタリングサービス |
|---|---|
| あんしん補償 | 業務上生じた賠償責任等を補償 |
| フリーナンス口座 | 屋号やペンネームなどで口座を作成できる |
| バーチャルオフィス | 銀座や福岡のバーチャルオフィスを格安料金で利用可能 |
2社間ファクタリングサービスの即日払いは屋号やペンネームで口座を作れるフリーナンス口座を利用すればするほど手数料が下がる仕組みです。
利用状況によっては一桁台半ばの手数料で2社間ファクタリングが利用できる場合もあるようなので、せっかくフリーナンスで即日払いを利用するのであれば活用を検討しましょう。
フリーナンス口座を利用していない人も、上限である10%が適用されるので全体としてかなり手数料が低いサービスだといえます。
あらかじめアカウントを作成しておけば請求書のアップロードから最短30分で審査が完了し、そのまま即日入金を受けられます。アカウント作成だけで、あんしん補償に加入できたり、バーチャルオフィスを利用できるなどのメリットがあるので、緊急時に備えてまずはアカウント作成をしておくとよいでしょう。
アクセルファクター
| 種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
| 手数料 | 2社間ファクタリング:1%〜12% 3社間ファクタリング:0.5%〜10.5% |
| 入金スピード | 最短2時間 |
| 買取可能額 | 30万~1億円 |
| 個人事業主の利用 | 利用可能 |
| 手続き方法 | オンライン・対面 |
アクセルファクターは店舗型の独立系ファクタリング会社の中でも担当者の高い専門性と、入金スピードの2点で利用者からの評判が非常に高いサービスです。
口コミには「本当に2時間で資金調達できた」「必要なタイミングで資金を調達できて助かった」など、入金スピードに関連したものが多くなっており、アクセルファクターのホームページには次のような記載があります。
アクセルファクターでは、ファクタリングの大きな魅力である「スピード」を最大限に活かすべく、即日2時間での振込をモットーに業務を実施。
実際にお申込みいただいたお取引のなんと半数以上が即日中の決済となっています。
引用:アクセルファクター|アクセルファクターが選ばれる理由
ホームページにここまで具体的に入金速度について明記していることから、よほど入金スピードに自信を持っていることがわかります。
また、アクセルファクターは国が中小企業支援の専門家として認定している認定経営革新等支援機関なので、高い専門性があると同時に国が認定している業者なのでファクタリングに不安を感じている方も安心して利用できでしょう。
ラボル
| 種類 | 2社間ファクタリング |
| 手数料 | 10% |
| 入金スピード | 最短60分 |
| 買取可能額 | 1万円〜上限なし |
| 個人事業主の利用 | 可 |
| 手続き方法 | オンライン |
ラボルはオンライン完結型のファクタリングサービスの中でも最も対応力に優れた優良な業者です。
365日24時間最短60分で入金可能なオンライン完結型のファクタリングに対応しています・
土日祝日でも早朝から深夜まで24時間資金調達できるので、土日や深夜に急にお金が必要になった際の大きな味方になるでしょう。
手数料は10%で固定されているので、高額な手数料を後から要求されるような心配がないので安心です。
1万円から上限なしで買取に対応しているので、売上規模の小さな事業者から大きな事業者まで幅広く利用できるファクタリングサービスです。
運営している株式会社ラボルは東証プライム市場上場企業の株式会社セレスの100%子会社です。
実質的に上場企業が運営しているサービスなので、初めてファクタリングを利用する方も安心して利用できるでしょう。
OLTA
| 種類 | 2社間ファクタリング |
| 手数料 | 2%〜9% |
| 入金スピード | 最短即日 |
| 買取可能額 | 下限上限なし |
| 個人事業主の利用 | 利用不可 |
| 手続き方法 | オンライン |
OLTAはオンライン完結型のファクタリングの中で最も有名な業者です。
日本で最初にオンライン完結型のファクタリングをはじめた会社で、OLTA登場以降、そのほかのファクタリング会社もオンライン完結に対応するようになりました。
店舗を持たないので手数料の上限は9%と、個人事業主が利用できるサービスの中では最低水準です。
あらかじめアカウントを作成した状態で、請求書をアップロードすると24時間以内に審査結果が届き、そのまま最短即日入金が可能です。
さらに、OLTAは日本全国の地方銀行や信用金庫と提携し、銀行の窓口でファクタリングの申し込みができるようになっています。
信用を売り物にしている金融機関が提携するほどの業者なので、OLTAは運営業者の安全性という点でも非常に信頼できるファクタリング会社です。
ペイトナーファクタリング
| 種類 | 2社間ファクタリング |
| 手数料 | 10% |
| 入金スピード | 最短10分 |
| 買取可能額 | 最大100万円まで |
| 個人事業主の利用 | 利用可能 |
| 手続き方法 | オンライン |
入金スピードの速さを求めるのであればペイトナーファクタリングがおすすめです。
ペイトナーファクタリングは申し込みから入金まで最短10分という圧倒的なスピードを誇っています。
申込から入金までのスピードは大手消費者金融のカードローンよりも速いので、急いで資金が必要な方にはかなりおすすめのファクタリングです。
また、ペイトナーファクタリングは個人事業主やフリーランスなどの法人以外の事業者に対して発行した請求書が売却できる数少ないファクタリングサービスです。
他のファクタリング会社は原則として法人に対する請求書しか売却できないので、個人事業主やフリーランス相手にビジネスをしている方にも向いています。
手数料は10%で固定されているので、法外な手数料を要求されるような心配はありません。
買取限度額が100万円で初回は25万円までとなっているので、売上規模が高額の事業者は利用不可能です。
個人事業主やフリーランスが急いで資金が必要なタイミングで活用できる優良サービスです。
日本中小企業金融サポート機構
| 種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
| 手数料 | 1.5%~10% |
| 入金スピード | 最短40分 |
| 買取可能額 | 上限下限なし |
| 個人事業主の利用 | 利用可能 |
| 手続き方法 | オンライン・対面 |
日本中小企業金融サポート機構はコンサルティング業とファクタリング業を取り扱う一般社団法人です。
法人形態が非営利法人である一般社団法人なので、手数料を引き下げて利用することができます。
上限10%で審査によっては一桁台半ばの手数料で利用できる場合もあります。
また、コンサル業としては、国が中小企業支援の専門家として認定している認定経営革新等支援機関なので、高い専門性と信用を誇っています。
ファクタリング以外にも財務コンサルティング、資金繰り改善、経営改善、M&A、事業承継、補助金申請など、さまざまなコンサルティングを受けられるので、資金調達しながら経営改善指導も受けたい方におすすです。
また日本中小企業金融サポート機構はオンライン完結型のサービスであるFACTORUというAIファクタリングも取り扱っています。
審査時間が非常に速く、最短10分で完了し、その後は最短40分で入金まで受けることが可能です。
オンラインでも店頭でもそれぞれにメリットの大きなファクタリングサービスです。
PMG
| 種類 | 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング |
| 手数料 | 2%〜 |
| 入金スピード | 最短2時間 |
| 買取可能額 | 最大2億円 |
| 個人事業主の利用 | 利用可能 |
| 手続き方法 | オンライン・FAX |
PMGは東京・札幌・仙台・千葉・横浜・さいたま・名古屋・大阪・広島・福岡の全国に店舗を構える全国規模のファクタリング会社兼コンサルティング会社です。
全国の店舗では、ファクタリングの申し込みだけでなく、次のような経営サポートを受けられます。
- 企業健康診断
- 銀行格付け
- 税金/社保等猶予申請支援
- 税理士マッチング
- 人財コンサルティング
- 経費削減
- 販路先/協業先の紹介
- 補助金助成金の紹介
- M&Aコンサルティング
- 不動産コンサルティング
- 会計業務フロー改善
またオンライン完結にも対応しているので、申込から入金まで最短2時間で資金化することも可能です。
PMGは2025年2月の東京商工リサーチの調査で独立系ファクタリング会社売上No1にも選ばれています。
とても多くの人が利用する信頼あるファクタリング会社なので、業者の安全性や担当者の専門知識の豊富さなどで自社に合った業者を選びたい方におすすめです。
ベストファクターは神奈川県のお客様にも即日対応
神奈川県在住の事業者の方におすすめの優良ファクタリング会社をご紹介しました。
私どもベストファクターは「全国出張対応」「全業種対応」で30万円からの少額利用に対応、最短即日のファクタリングを業界最低基準の手数料「2%~」で承っております。
資本から資金を生み出す「第三者割当増資」
| 資金調達までの期間 | 2日~1週間 |
| 必要書類 | 株主総会と取締役会の議事録、株式の申込書、払込の証明書、資本金の額の計上に関する証明書 |
| 手数料等 | 増加する資本金の0.007%の登録免許税(最低3万円) |
| おすすめ度 | ★★★☆☆(3/5) |
企業が株式会社の場合には、自社の株式を使った資金調達方法である「増資」という選択肢があります。
増資は株式会社が新規に株式を発行することによる資金調達方法で、誰に株式を発行するかによって「株式割当増資」「第三者割当増資」「公募増資」の3種類に分けられます。
第三者割当増資は、取引先や個人投資家に対して株式を発行する増資で、スタートアップ期の中小零細企業の資金調達手段として活用されています。
株式を購入してもらうためには、投資家に自社の成長性や株価の上昇を説明、共感してもらう必要があります。増資によって調達した資金は借入ではなく純資産(資本)となり、返済も不要です。
ただし、第三者割当増資によって新株を発行するということは、「経営者の持株比率が下がる=経営者の議決権(経営権)が弱まる」ということですので、経営権を失わない割合に抑える必要があります。
第三者割当増資のメリット
fa-arrow-circle-right資金の返済義務がない
増資で得た資金は負債ではなく純資産に計上されるため、返済不要です。ただし、資本金が1,000万円以上になると納税額が上がります。
fa-arrow-circle-right企業価値や信用力が上がる
企業と投資家の双方が業績アップによる企業価値の向上を共通の目的とするため、両者の信頼関係が強化されます。
第三者割当増資のデメリット
fa-arrow-circle-right持株比率が低下する
既存株主がいる場合は、その持株比率に希薄化をもたらすことになるため、経営の議決権、つまり会社の意思決定に影響を及ぼす可能性があります。
fa-arrow-circle-right資金調達までに多くの手間がかかる
第三者割当増資を実施するには、募集事項の決定、内容の公示、割当ての決定、株式の発行、登記の変更などさまざまな手続きが必要となります。
ベンチャー企業におすすめ「ベンチャーキャピタルからの出資」
| 資金調達までの期間 | 6ヶ月~ |
| 必要書類 | 定款、登記簿謄本、決算書・納税証明書、事業計画書、資金繰り表ほか |
| 手数料等 | 特になし |
| おすすめ度 | ★★★☆☆(3/5) |
ベンチャーキャピタル(VC)は、ベンチャー企業が未上場時に出資を行い、上場後のキャピタルゲインを目的とした機関のことです。企業経営者や起業家出身者が多く、経営コンサルティングを提供して投資先企業の成長支援や経営力強化も行います。
VCが投資を行うにあたっては、投資家が自己資金を出資するケースと、ファンドと呼ばれる投資家団体を設立し、投資家から資金を集めて出資するケースがあります。いずれもベンチャー企業側が自社の成長性や市場の発展性をVCに認められれば、スタートアップから数千万~数億円の多額の資金を調達することができます。
ただし、VCはキャピタルゲインを出資の目的としているため、出資先に対して積極的な成長支援・経営力強化で積極的に経営に介入してくることがあります。方法論はVCごとに異なりますが、ベンチャー企業側はVCの意向に沿った経営を余儀なくされます。
ベンチャーキャピタルからの出資のメリット
fa-arrow-circle-right資金の返済義務がない
VCの出資で得た資金は純資産に計上されるため、返済義務がありません。
fa-arrow-circle-right成長支援が受けられる
VCは企業経営者や投資家から成る組織ですので、百戦錬磨の経営のプロから具体的な成長支援が受けられます。
ベンチャーキャピタルからの出資のデメリット
fa-arrow-circle-right自由な経営ができなくなる
VCの出資の目的はキャピタルゲインですので、出資先の経営に積極的に介入してくる場合があります。経営者はVCの意向に沿う必要があるため、自由な経営ができなくなります。
fa-arrow-circle-right前倒しで資金回収をされるリスク
VCが出資先の成長は見込めないと判断すれば、前倒しで資金回収をされる可能性があり、事業の継続が難しくなる可能性があります。
資金調達とファン獲得の両立「クラウドファンディング(購入型)」
| 資金調達までの期間 | 6ヶ月前後 |
| 必要書類 | 申請書類、事業計画書、決算書・納税証明書、本人確認書類、履歴事項全部証明書ほか |
| 手数料等 | 調達額の10~20%(決済手数料含む) |
| おすすめ度 | ★★☆☆☆(2/5) |
クラウドファンディングとは、アイデアやプロジェクトを実現したい企業や個人が、専用のインターネットサイトを通じて不特定多数の個人から出資を募り、出資者に商品やサービスを提供して資金調達をする仕組みのことです。当初は社会貢献事業に関するプロジェクトが主流でしたが、現在では中小企業の活動や事業に対するファンディングが増えつつあります。
クラウドファンディングには購入型、寄付型、投資型、融資型の4種類があり、もっともスタンダードで手続きも簡単なのが購入型です。起案者は専用のインターネットサイトで支援を募り、支援者は一口数百円から出資、商品やサービスなどのリターンを得ます。
最近では東京都の「クラウドファンディングを活用した資金調達支援」など、政府や各自治体が中小企業の創業や商品・サービスの創出を支援して地方経済を活性化しようという動きもあります。
さらに、クラウドファンディングの出資者は商品やサービスに魅力を感じた「見込み客」でもあるため、ファンや顧客の獲得といった側面にも注目が集まっています。
クラウドファンディングのメリット
fa-arrow-circle-right広告・宣伝効果がある
クラウドファンディングはSNSとの親和性が高く、ネット上で拡散されれば商品やサービスが広く認知され、多くの資金を集めることができます。
fa-arrow-circle-right誰でも資金を募ることができる
クラウドファンディングでの募集は特別な資格などが必要なく、通常のビジネスでは資金調達が難しいプロジェクトでも、出資者に魅力が伝われば誰でも資金調達を行うことが可能です。
クラウドファンディングのデメリット
fa-arrow-circle-right支援者の共感が得られなければ資金が集められない
クラウドファンディングで資金を集められるかどうかは、企業のネームバリューや社会的意義よりも、起案者の熱意やプロジェクトの魅力が出資者に十分に伝えられるかにかかっています。出資者が共感してくれなければ、どれだけ素晴らしいプロジェクトであっても資金を集めることはできません。
fa-arrow-circle-right管理コストが高い
クラウドファンディングのプロジェクトページを魅力的に見せるためには画像/動画の作成が必要となり、また出資者へのリターンの送付やサービスの提供を行う責任があります。これら管理コストは決して安いものではありません。
国や自治体による事業の支援「助成金・補助金」
| 資金調達までの期間 | 1年~ |
| 必要書類 | 応募申請書、事業計画書、経費明細書、事業要請書、交付申請書、経費見積もりほか |
| 手数料等 | 特になし |
| おすすめ度 | ★★★★☆(4/5) |
政府が推し進める雇用促進や労働環境の改善、経済・地域の活性化などに寄与した民間企業に対し、国や地方自治体が交付する返済義務のないお金が「助成金」と「補助金」です。助成金は一定の条件を満たすことで必ず支給され、補助金は期間内に応募して採択されたら支給されます。
いずれも雇用のための賃金支払い後、設備などの購入後に要件を満たしていることが認められれば(採択されれば)交付されるもので、事業を始める前に助成金・補助金で資金調達をするということはできません。あくまでも「行った事業が要件を満たしているから申請する」ということです。
また、請求してすぐに入金というわけではなく、事業期間が完了した後に支払われることがほとんどですので、計画性を持って事業を進めていく必要があります。
助成金・補助金のメリット
fa-arrow-circle-right資金の返済義務がない
助成金・補助金で交付された資金は返済義務がありません。
fa-arrow-circle-right税金がかからない
助成金・補助金で得た資金は売上ではなく雑収入になるため、消費税の非課税対象です。
ベンチャーキャピタルからの出資のデメリット
fa-arrow-circle-right提出書類が多い、書類審査や面接を通過する必要がある
申請時、採択時(補助金)、交付時、中間報告時と、交付を受ける前・受けた後で多くの書類が必要となります。また、補助金は書類審査や面接を通過しなければ交付を受けられません。
fa-arrow-circle-right入金まで時間がかかる
助成金・補助金は受給要件を満たしていて、なおかつ実際に要求される事業を一定期間継続した後で、はじめて交付されます。入金されるまで、短いものでも3~6ヶ月、長いものになると1年以上かかる場合もあります。
借り換え
複数の借入金がある場合、その複数のローンを借り換えることによって、新規の資金を調達できる場合がありますし、毎月の返済額も楽になる場合があります。
例えば、次のローンの返済を抱えている場合を考えてみましょう。
| 融資残高 | 毎月返済額 | |
|---|---|---|
| ローンA | 200万円 | 45,000円 |
| ローンB | 150万円 | 30,000円 |
| ローンC | 300万円 | 65,000円 |
この3つのローンを合計し、650万円を金利2%で借りて、7年で返済した場合の毎月返済額は約82,000円と、借り換え前よりも60,000円程度安くなります。
借り換えローンによっては借り換える額+αで融資をおこなってくれる場合があり、例えば、800万円を金利2%で借りて7年返済した場合は毎月返済額は102,000円と、借り換える前より少なくなります。
複数の借入金をすでに抱えている場合は、借り換えを活用することで返済を抑えつつ、新規の資金調達ができる場合があります。
借り換えローンの申し込みから実行までの具体的な流れは次のとおりです。
- ステップ1:必要書類の準備と申し込み
- ステップ2:審査と在籍確認
- ステップ3:契約手続きと融資実行
借り換えの際に必要になる書類には次のようなものがあります。
- 借入金の返済予定表
- 決算書・確定申告書
- 代表者の本人確認書類
- 資金繰り表
このほかにも契約時には印鑑証明書などが必要になりますが、申し込みや相談段階では上記の書類だけでも十分です。
銀行の場合は申込から審査完了まで1週間〜2週間程度、日本政策金融公庫の場合は2週間〜3週間程度の時間をみておいた方がよいでしょう。
銀行も日本政策金融公庫も契約手続きは原則として店頭でおこなうのが基本です。
契約時には印鑑証明書等も必要になるので、あらかじめ必要書類を確認し、漏れのないよう申し込みをおこなってください。
借り換え完了までの標準的な期間と注意点
借り換えローンの融資を受けるまで3週間〜1ヶ月程度の時間がかかります。
さらに、元々のローンを借りていた金融機関と借り換え先の金融機関が異なる場合は、既存借入先に対して「借入金を完済したい」という連絡をしなければなりません。
返済の日程は金融機関によって異なりますが、場合によっては1ヶ月程度先になることもあるので、実際に申し込みをおこなってから借り換えが完了するまでには1ヶ月〜2ヶ月程度先になります。
なお、既存借入金の返済が先になると、借り換えローンと既存借入金の返済が被ってしまう可能性があります。
その場合、返済がかなり大変になるので、約定返済が借り換えローンと既存ローンで被らないようには注意しましょう。
「借り換え」と「おまとめローン」の違い:あなたの状況に合うのはどっち?
借り換えとおまとめの違いについても理解し、適切に使わいけられるようになりましょう。
借り換えの定義と主な目的
借り換えとは、複数のローンか1つのローンか否かを問わず、金利等の融資条件の好転を目的に他のローンへ借り換えることです。
例えば金利5%のローンAを、金利2%のローンBを借りて返済することを借り換えといいます。
ローンAとローンCをローンBに借り換えることもできますし、ローンAをローンBに借り換えることも可能です。
主に金利の引き下げを目的として、既存の借入金を他の借入金へ借り換えることを借り換えといいます。
おまとめローンの定義と主な目的
おまとめとは、複数のローンを1つのローンへまとめることです。
一般的にローンは借入本数の数だけ返済額が多くなります。
そのため、複数のローンを1つにまとめることによって多くのケースで毎月返済額が軽減します。
つまり、借り換えが融資条件の好転を目的として実施するものであるのに対して、おまとめは毎月返済額の軽減を目的におこなうものです。
もちろん、金利の低いおまとめローンを利用すれば、借り換えと同じ効果があります。
金利負担を下げたい場合は、借り換えで、複数の借入金をまとめて返済額を減らしたい場合はおまとめを利用しましょう。
いずれのローンも、借り換えやおまとめ額以上の金額を借りて、新規の資金を追加借入できる場合もあります。
資金調達に成功するための金利以外の重要チェックポイント
資金調達に成功するためには金利以外にも次のポイントを比較する必要があります。
- 事務手数料等の諸費用
- 繰り上げ返済等の条件
- 返済条件
- 担保や保証人
お金がないときは「とにかくすぐにお金が必要」「借りられればなんでもよい」という心理状態に陥ってしまいがちですが、上記の条件を確認しておかないと、後から再度資金繰りに困窮する可能性がるので注意が必要です。
資金調達に成功するために確認しておきたい4つのポイントについて詳しく解説していきます。
事務手数料等の諸費用
融資などで発生する費用は金利だけではありません。
融資によっては収入印紙代や取扱事務手数料がかかったり、不動産担保ローンの場合には不動産担保評価手数料などが必要になることがあります。
また、ファクタリングは手数料以外には消費税も含めたすべての費用がかからないのが原理原則ですが、悪徳業者の中には事務手数料や消費税を要求する業者もあります。
融資で許容できる費用は収入印紙代のみで、ファクタリングでは手数料以外の費用は許容すべきではありません。
闇金や悪徳業者に引っかからないよう、よくわからない事務手数料などの費用が発生する金融機関やファクタリング会社とは取引をしないようにしてください。
繰り上げ返済等の条件
融資の場合には繰り上げ返済の条件についても確認しておきましょう。
金利負担を軽減し、スムーズに借入金の返済を進めるために必要な方法が繰り上げ返済です。
毎月発生する利息や約定返済時に支払っているので、繰り上げ返済は返済額のほとんどが元金の返済に回ります。
すると融資残高が減少し、約定返済時の利息負担が軽減するという好循環が発生します。
早期に完済するためにも利息負担を軽減するためにも繰り上げ返済はとても重要です。
しかし、融資によっては繰り上げ返済時に高額な繰り上げ返済手数料が必要になることがあります。
繰り上げ返済の都度高額な手数料が発生していたら、繰り上げ返済のメリットが希薄化してしまいます。
できる限り繰り上げ返済手数料が発生せず、オンラインで簡単に繰り上げ返済できるようなローンを選択するとよいでしょう。
返済条件
融資を利用して資金調達する場合、その融資の返済条件を確認しておくことも非常に重要です。
一時的にお金が必要なのであれば手形貸付で融資を受け、一括で返済していくのがおすすめです。
また、設備資金を借り入れる場合には、当該設備の減価償却期間内に設備から生み出す利益から返済していくのが基本です。
そのため、設備資金を借り入れる場合には、設備の減価償却期間内で分割返済をおこなっていきます。
長期運転資金を借りる場合も、長期間かけて返済するのが基本です。
「分割返済していくつもりだったのに、一括返済のローンを借りてしまった」ということがないよう、あらかじめ返済条件を確認し、自社の資金繰り計画等にマッチした方法で借入をしてください。
担保や保証人
融資によっては担保や保証人を要求されるものがあります。
なお、銀行や日本政策金融公庫の融資の場合、担保や保証人は必要ないケースがほとんどです。
設備資金を借りて不動産を購入する場合には、当該不動産を担保に入れますが、それ以外で関係のない不動産を担保に取ることはまずありません。
また、今は無関係の第3者を連帯保証人にすることもなくなり、法人が借入をする場合の代表者保証すら要求しないことも多くなっています。
ノンバンクのビジネスローンは、融資とは関係のない不動産を担保に取ったり、第3者を連帯保証人にして融資を実施することがありあすが、そのようなローンはあまり健全とはいえません。
できれば、融資や事業者とは無関係な担保を要求するローンや、第3者を連帯保証人とするようなローンは利用しないでおきましょう。
借金の借り換え審査でチェックされる具体的な項目
借入金の借り換え審査で確認される具体的な項目は次の3つです。
- 返済能力
- 信用情報
- 借入状況
それぞれ、具体的にどのようなポイントが確認されるのか、詳しく解説していきます。
「返済能力」を示す3つの要素
借金の借り換え審査において、金融機関が最も重視するのは、申込者が滞りなく完済できる能力、すなわち返済能力です。これを判断するために、主に以下の3つの要素が詳細にチェックされます。
- 安定した収入と年収額:毎月、安定的に収入があること、そしてその年収額が借入総額に対して十分であることが重要です。勤続年数の長さや勤務先の安定性も、収入の継続性を測る上で評価されます。
- 債務状況(現在の借入総額と件数): 借り換え前の借金総額が年収に対して過大でないか(目安として年収の3分の1以内)、また借入先が多すぎないか(目安として4件以上は多重債務と見なされやすい)を確認します。これにより、返済負担率が適正かを見極めます。
- 信用情報: 主にビジネスローンの審査では、代表者の過去の返済履歴や金融事故情報(延滞、債務整理など)が記録された個人信用情報機関の情報が照会されます。長期的な延滞がないか、「異動情報」がないかなど、金融に対する姿勢が厳しくチェックされます。これらの要素を総合的に判断し、融資の可否や金利・限度額が決定されます。
「信用情報」の延滞・異動情報
借り換え審査における信用情報は、申込者の金融取引における信頼性を示す成績表のようなものです。この中で特に重要視されるのが延滞情報と異動情報です。
- 延滞情報: クレジットカードやローンなどの支払いを長期にわたって滞納した履歴です。目安として61日以上または3ヶ月以上の延滞があると、審査で非常に不利になります。頻繁な短期延滞も、計画性の欠如と見なされマイナス評価につながります。
- 異動情報: 一般にブラック情報とも呼ばれ、長期延滞、代位弁済、債務整理(任意整理、個人再生、自己破産)といった重大な金融事故の事実が記録されたものです。この情報が信用情報機関に登録されている期間(通常は5年〜10年)は、借り換えを含む新たな借り入れは極めて困難になります。
信用情報は、金融機関が申込者の過去の返済態度を判断する最も客観的なデータであるため、借り換えを検討する前に自身の信用情報を確認し、不備がないか、ネガティブな情報が残っていないかを把握しておくことが重要です。
借り換え前の借入状況
借り換えの審査では、現在の借入状況(借入件数と総額)を正確かつ正直に申告することが極めて重要です。この情報をもとに金融機関は返済能力の適性を判断し、借り換え後の返済計画をシミュレーションするからです。
- 借入件数:3件以内が目安とされ、4件以上になると多重債務と見なされ、返済管理能力に疑問を持たれやすくなります。件数が多いほど、借り換えによる利便性向上(返済日の一元化など)のメリットは大きいものの、審査では不利になりがちです。
- 借入総額:年収に対する総借入額の割合(返済負担率)が重要です。一般的に、年収の3分の1を超えている場合は、過剰債務と見なされ、借り換え自体が困難になる可能性が高まります。
- 適切な申告:申告内容と、金融機関が照会する信用情報機関の記録に不一致があった場合、虚偽の申告と見なされ、審査は即座に否決される可能性が非常に高いです。たとえ少額の借り入れであっても漏れなく、正確に申告することが、信頼を得て審査を通過するための大前提となります。
金融機関の選び方:日本政策金融公庫、銀行、消費者金融、信用金庫、それぞれの特徴と選び方
借り換え等の方法で資金調達できる金融機関は主に次の4つがあります。
- 日本政策金融公庫
- 銀行
- 消費者金融
- 信用金庫
それぞれの金融機関ごとの特徴について詳しく解説していきます。
日本政策金融公庫の特徴:低金利で民間金融機関とは別枠
日本政策金融公庫とは国が100%出資して設立した金融機関です。
国が中小事業者の資金繰り円滑化を目的として設立しているので、審査に通過しやすい点が特徴です。
銀行や信用金庫などの民間の金融機関の審査に落ちても審査に通過できることがあります。
最大の特徴は、日本政策金融公庫の融資は信用保証協会の保証がつなかいという点です。
銀行や信用金庫が中小事業者の融資をおこなう際には、信用保証協会の保証をつけて融資を実施するのが基本中の基本です。そのため信用保証協会の保証枠を使い切ってしまったり、信用保証協会の保証審査に落ちてしまった場合は、銀行であれば信用金庫であれ融資を受けることはまず不可能になります。
一方、日本政策金融公庫の場合には信用保証協会の保証をつけずに融資をするので、信用保証協会の保証審査に落ちて銀行や信用金庫からお金を借りられない事業者でも審査に通過できる可能性があります。
国が出資している公的金融機関なので金利も低く、審査にも通過しやすい点が特徴です。
既存借入金の返済が困難なのであれば借り換えにも積極的に対応してもらえるでしょう。
銀行系ローンの特徴:低金利と審査の厳しさ
銀行系のローンは信用保証協会の借り換え保証という制度を利用して借り換えを実施するのが基本中の基本です。
借り換え保証とは、信用保証協会の保証付の融資のみを1本にまとめる融資制度です。
借り換え保証制度を利用することによって、複数の借入金を1つのまとめることができるので、毎月返済額の軽減を図ることができます。
また、審査に通過すれば借り換え額以上の金額を借りることもできるので、新規のマネーを調達することも可能です。
金利も低めになっているので、おまとめ効果に加えて借り換え効果もあるのが、銀行系で借り換えを実施するメリットです。
なお、借り換え保証でまとめることができるのは、信用保証協会の保証付融資のみという点に注意しましょう。
消費者金融系ローンの特徴:審査スピードと柔軟性
消費者金融系のローンでも複数の借入金をまとめることができます。
消費者金融系のローンは基本的には事業資金であれば使い道が自由なので、他社の借入金をまとめる目的などにも柔軟に使用できます。
また、消費者金融系のローンは審査スピードが速く、オンライン完結で契約することもできるので、急いでおまとめや追加融資を受けたい場合に活用することが可能です。
ただし、消費者金融のローンは金利が高い点に注意が必要です。
金利の相場は10%〜18%程度なので、このローンで銀行の事業資金をまとめた場合は、まず間違いなく利息負担は大きくなってしまいます。
おまとめによって毎月返済額は軽減できるかもしれませんが、利息負担が高額になる可能性がある点には注意しましょう。
信用金庫の特徴:利用条件と金利優遇
信用金庫や労働金庫(ろうきん)は、地域密着型で非営利の金融機関であり、それぞれに特徴的な利用条件があります。
信用金庫は原則として、事業区域内の個人や中小企業、個人事業主を対象とし、特に小規模事業者への融資に積極的です。
都市銀行よりも低めの金利で融資を受けられる金利優遇制度を設けていることがあります。
特に信用金庫では、地域経済への貢献度や既存の取引実績に応じて、有利な条件での資金調達が可能になる場合があります。
利用を検討する際は、事業所や住居の所在地が営業エリア内であるか、または組合への加入資格を満たしているかを確認することが重要です。
どこに申し込むべきか?状況別おすすめ金融機関
中小企業が資金調達を検討する際、事業の状況や資金使途によって最適な金融機関は異なります。
- 創業初期や実績が少ない場合は、日本政策金融公庫(特に新創業融資制度)が最も有力な選択肢です。政府系金融機関のため、審査の柔軟性が高い傾向にあります。
- 担保・保証人が提供可能で大規模な資金が必要な場合は、メガバンクや地方銀行が適しています。金利は低めですが、審査は厳格です。
- 地域とのつながりを重視し、きめ細やかなサポートを求める場合は、信用金庫や信用組合がおすすめです。地元での取引実績が審査に有利に働くことがあります。
- 比較的少額で迅速な資金調達を望む場合は、ビジネスローンも選択肢に入りますが、金利は高めです。
- 将来性のある技術やビジネスモデルを持つ企業は、ベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家からの出資も検討できます。
事業計画の確実性と返済能力を明確にした上で、まずは取引のある金融機関や地元の信用金庫に相談し、その後、必要に応じて他の金融機関と比較検討するのが効率的です。
資金調達以外の選択肢:返済が特に厳しい場合の「債務整理」の概要
資金繰りが苦しい場合には、外部から資金調達をする以外にも次のような方法で借金を減らす債務整理という方法も検討すべきかもしれません。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
それぞれの債務整理の特徴やメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
任意整理のメリット・デメリット
任意整理は、裁判所を通さずに債権者(金融機関など)と直接交渉し、主に将来の利息(および遅延損害金の一部)をカットしてもらい、残りの元本を3〜5年程度の分割で返済していく手続きです。
- メリット:
- 将来利息が免除されるため、元本だけを返済すればよくなり、借金総額が大幅に減る。
- 特定の債務だけを選んで整理できる(保証人がついた借金や住宅ローンなどを除外可能)。
- 裁判所を通さないため、手続きが比較的迅速で、官報への掲載がない(ただし信用情報機関には登録される)。
- 自動車や自宅などの財産を原則として維持できる。
- デメリット:
- 信用情報機関に「異動情報」(ブラックリスト)が登録され、完済から約5年間は新たな借入れやクレジットカードの利用が難しくなる。
- 元本自体は減額されないため、借金総額が大きすぎる場合は効果が限定的。
- 債権者が交渉に応じない場合、成立しない。
個人再生のメリット・デメリット
個人再生は、裁判所に申し立てを行い、借金総額を大幅に(原則として5分の1または最大10分の1程度に)減額してもらい、減額された借金を原則3年(最長5年)で分割返済していく手続きです。
- メリット:
- 借金の元本自体を大幅に減額できるため、任意整理では解決が難しいほどの多額の債務を抱えている場合に有効。
- **「住宅ローン特則」**を利用することで、自宅(持ち家)を維持したまま、住宅ローン以外の借金を整理できる(これが最大の特徴)。
- 債務整理の中で、手続きが最も複雑な自己破産と比較して、資格制限がない(警備員や保険外交員などの職業を続けられる)。
- デメリット:
- 信用情報機関に「異動情報」が登録され、完済から約5〜7年間は新たな借入れなどが難しくなる。
- 手続きが裁判所を通すため、複雑で時間と費用がかかる。
- 官報に氏名や住所が掲載される。
- すべての債務が対象となるため、保証人つきの借金がある場合、保証人に一括返済の請求がいく。
- 対象者: 自宅を維持したいが、借金総額が大きく、任意整理では完済が難しい人。あくまでも個人の債務整理方法なので、代表者として個人的に借金が残ってしまう方に任意整理はおすすめです。
自己破産のメリット・デメリット
自己破産は、裁判所に申し立てを行い、法律上、すべての借金の返済義務を免除(免責)してもらう手続きです。究極の救済手段であり、借金がゼロになります。
こちらも個人の債務整理方法ですので、法人が倒産した後に代表者に個人的な借金が残ってしまう場合に利用できる方法になります。
自己破産のメリットとデメリットは次のとおりです。
- メリット:
- すべての借金の返済義務が免除(ゼロ)される(非免責債権を除く)。
- 借金問題から完全に解放され、生活を立て直せる。
- 債権者からの督促が即座に停止する。
- デメリット:
- 信用情報機関に「異動情報」が登録され、完済(免責許可)から約7〜10年間は新たな借入れなどができなくなる。
- 自宅や高価な財産(99万円以上の現金や高額な自動車など)は原則として処分され、債権者に配当される。
- 官報に氏名や住所が掲載される。
- 手続き期間中、警備員、保険外交員、弁護士、税理士などの特定の職業に就くことが制限される(資格制限)。
- 浪費やギャンブルが原因の借金など、免責不許可事由に該当する場合、免責が認められないことがある。
- 対象者: 多額の借金があり、現在の収入や財産では完済の見込みが全く立たない人。ただし、自宅など処分される財産があっても借金をゼロにすることを最優先する人に限られます。
融資以外の資金調達に関するQ&A
融資以外の資金調達に関する疑問にQ&A形式でお答えします。
- Q.節税対策で計画的な赤字決算にしているのですが、ファクタリングは利用できますか?
- A.利用できます。ファクタリングは借入とは異なる資金調達方法ですので、赤字経営や債務超過、税金滞納といった借入の審査で不利になる条件をお持ちの方でも、回収前の売掛債権があれば利用できます。 >>「ファクタリングで資金調達をするメリット」を詳しく見る
- Q.銀行から融資を受ける前にやっておくべき資金調達方法はありますか?
- A.遊休資産の売却あるいはファクタリングで、資産を資金化しておくことをおすすめします。企業の自己資本比率が高くなれば、銀行からの心象が良くなりますので、融資の審査において非常に有利になります。裏を返せば、資金家できる資産があるのにそのままにしておくと、銀行は融資に難色を示す可能性があります。 >>「バランスシートのスリム化」について詳しく見る
- Q.投資型クラウドファンディングについて教えて下さい。
- A.起案者は購入型クラウドファンディングと同様にプロジェクトを提示、出資者はプロジェクトに対して投資、リターンとして株式や利子・配当収入を得られます。たとえば、ゲーム会社が新たなスマホゲームを作る、映画監督がインディペンデント映画を作るといったプロジェクトで活用されています。
- Q.新株を発行する流れを教えて下さい。
- A.募集事項の決定→申込割当or総数引受契約→出資の履行(払込み)→登記の流れで行います。新株発行は司法書士や弁護士などが相談窓口となっています。
- Q.助成金や補助金の情報はどこで確認できますか?
- A.関係省庁や自治体のホームページに記載がありますが、「ミラサポ」というポータルサイトでは助成金・補助金の情報や申請方法等が詳しくまとめられています。
資金調達は「遊休資産の売却」と「ファクタリング」がおすすめ
融資以外で中小企業におすすめの資金調達方法をご紹介しました。
今回ご紹介した7つの資金調達方法を期間、成功率、調達コストで評価すると、以下のとおりです。
以上のことからまとめると、中小企業の資金調達は手始めに資金化できる遊休資産を売却、さらに資金が必要な場合は回収前の債権をファクタリングで売却して資金化の流れがおすすめです。
私どもベストファクターは、中小企業の皆様にスピード重視・秘密厳守の2社間ファクタリングを手数料2%から提供しております。ファクタリングサービスをご利用いただいた企業様には、資金繰りの課題を解決する財務コンサルティングもご提案させていただきます。
資金調達や資金繰りのお悩みは、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。












