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大きな受注が入ったが、手元に資金がなくて受けられないという経験を持つ個人事業主は少なくありません。
注文書ファクタリングは仕事の受注段階で資金化できるため、資金力が乏しい個人事業主でも大きな仕事を請けられる強力な手段です。
本記事では注文書ファクタリングの仕組み、個人事業主が利用できる業者、メリット・デメリット、審査基準まで網羅的に解説します。
記事の目次
- 1 注文書ファクタリングとは|請求書ファクタリングとの違い
- 2 個人事業主は注文書ファクタリングを利用できる?
- 3 注文書ファクタリングの5つのメリット
- 4 注文書ファクタリングの3つの注意点
- 5 個人事業主が注文書ファクタリングを利用すべき3つのケース
- 6 注文書ファクタリングの審査基準4つの視点
- 7 個人事業主でも利用できる注文書ファクタリング会社5選
- 8 法人におすすめの注文書ファクタリング2社(個人事業主は利用不可)
- 9 注文書ファクタリングが向いている業種
- 10 個人事業主が注文書ファクタリング前に検討すべき資金調達手段
- 11 個人事業主の注文書ファクタリングについてよくある質問
- 12 まとめ|注文書ファクタリングで個人事業主の事業を加速させよう
注文書ファクタリングとは|請求書ファクタリングとの違い
注文書ファクタリングとは、取引先から受け取った注文書(発注書)を売掛債権とみなして早期に資金化するサービスです。
仕事に取り掛かる前の受注段階で資金調達できる点が、納品後に発行する請求書を売却する請求書ファクタリングとの大きな違いです。
| 項目 | 注文書ファクタリング | 請求書ファクタリング |
|---|---|---|
| 資金化のタイミング | 受注直後(仕事開始前) | 納品後(請求書発行後) |
| サイト短縮効果 | 最大180日 | 最大90日 |
| 手数料相場 | 5%〜20% | 2社間:5%〜20% / 3社間:1%〜8% |
| 主な用途 | 受注時の運転資金確保 | 納品後のキャッシュフロー改善 |
注文書ファクタリングの方が長い期間前倒しで資金を受け取れるため、資金繰り改善効果は請求書ファクタリングより大きいのが特徴です。
個人事業主は注文書ファクタリングを利用できる?
個人事業主も注文書ファクタリングを利用できますが、対応業者が限られる点と審査が法人より厳しくなる点に注意が必要です。
個人事業主の利用可否のポイント
- 注文書ファクタリングは原則として債権譲渡登記が必要
- 債権譲渡登記ができるのは法人のみ
- そのため法人限定としている業者が多い
- 個人事業主対応を明記している業者を選ぶ必要あり
法人より厳格な審査の理由
- 債権譲渡登記不可で二重譲渡リスクが高い
- 架空債権作成のリスクが法人より高い
- 赤字や資金繰り悪化時は審査通過が困難
- 業況が悪化する前の早めの申込が必須
個人事業主が注文書ファクタリングを利用するには、業者選びと申込タイミングの両方が成功の鍵となります。
注文書ファクタリングの5つのメリット
注文書ファクタリングの主なメリットは次の5つです。
① 仕事の受注段階で資金調達できる
- 原材料の仕入れ・機械レンタル・外注費・人件費を確保
- 増加運転資金を売上発生前に手当て可能
- 大型案件の受注機会を逃さない
これまで資金力不足で断っていた大口受注も、注文書ファクタリングを活用すれば受注可能になります。
② 発注元企業に秘密で利用できる
- 2社間契約のため発注元への通知不要
- 発注元との信頼関係を維持できる
- 資金繰りの不安を悟られるリスクを回避
③ 発注元企業の信用で審査を受けられる
- 主な審査対象は売掛先企業の支払能力
- 個人事業主でも優良企業との取引なら高額調達可能
- 銀行融資では難しい規模の資金調達が実現
④ 代金の未回収リスクを回避できる
- 償還請求権なし(ノンリコース)が原則
- 発注元倒産時もファクタリング会社が損失を負担
- 連鎖倒産のリスクヘッジに有効
償還請求権ありで取り扱う業者は実質貸付の闇金のため絶対に取引してはいけません。
⑤ 安全な業者が多い
- 注文書ファクタリングは手続きが複雑で参入障壁が高い
- Tranzax連携など電子記録債権化が必要
- 請求書ファクタリングと比べて悪徳業者が混入しにくい
注文書ファクタリングの3つの注意点
注文書ファクタリングには次の3つの注意点もあるため、理解しておきましょう。
① 請求書ファクタリングより手数料が高い
- 請求書ファクタリングより1〜2割手数料が高い
- 入金までの期間が長くファクタリング会社のリスクが大きい
- 業務未完遂のリスクも上乗せされる
② 対応しているファクタリング会社が少ない
- 主要業者は10社程度しか取り扱いなし
- 業者間の競争が少なく手数料が下がりにくい
- 選択肢が限られるため業者選びが難しい
③ 個人事業主が利用できない会社が多い
- GMO BtoB早払いなど大手は法人限定が多い
- 個人事業主対応を明記する業者を選ぶ必要あり
- 申込前に対象事業者を必ず確認
個人事業主が注文書ファクタリングを利用すべき3つのケース
個人事業主が注文書ファクタリングを利用する際に向いているのは次の3つのケースです。
① 大口の受注を受けたが手元に運転資金がない
- 原価率の高い大口案件で増加運転資金が不足
- 売上規模を超える受注の運転資金確保
- 仕事の幅を広げる戦略的な活用が可能
② 銀行融資の審査に通過できない
- 赤字決算・債務超過でも利用可能
- 発注元の信用が高ければ審査通過の可能性が高い
- 融資の代替手段として有効
③ 手元に請求書がない
- 納品前で請求書ファクタリングが利用できない場合
- 注文書さえあれば資金調達可能
- 営業活動の成果を即座に資金化できる
注文書ファクタリングの審査基準4つの視点
注文書ファクタリングの審査のポイントは主に次の4つです。
① 発注元企業の業況
- 売掛先の支払能力が最重要視される
- 大手企業・優良企業・官公庁宛は審査で有利
- 赤字・債務超過の発注元は審査落ちのリスク
② 発注元企業との取引歴
- 長期継続取引のある売掛先は高評価
- 初めての取引先は審査で不利になる可能性
- 過去の入金履歴を通帳コピーで提示するのが有効
③ 受注金額
- 売上規模に対して自然な金額が有利
- 不自然に大きい金額は架空債権を疑われる
- 毎月継続的な受注の方が審査通過しやすい
④ 利用者の業況や営業歴
- 2社間契約のリスクヘッジで利用者も審査対象
- 業務遂行能力(納期通りに完遂できるか)が重視される
- 赤字継続や資金繰り悪化時は審査通過困難
注文書ファクタリングは資金繰り悪化前の早めの申込が成功の鍵。状況が悪化してからでは審査に通らない可能性が高くなります。
個人事業主でも利用できる注文書ファクタリング会社5選
個人事業主が利用できるおすすめの注文書ファクタリング5社をご紹介していきます。
ベストペイ
| 取り扱いサービス | 2社間ファクタリング |
|---|---|
| 契約方式 | 対面 |
| 手数料 | 5%〜 |
| 入金スピード | 最短即日 |
| 買取限度額 | 〜3億円 |
| 公式サイトURL | https://best-pay.jp/ |
ベストペイはベストファクターを運営する株式会社アレシアの注文書ファクタリング専門サービス。面談を必須とすることで決算書の数字だけでは見えない人間性や経営者ビジョンを審査に加味するため、他社で審査落ちした個人事業主でも通過する可能性があります。
ベストファクターの財務コンサルティングノウハウを継承しており、契約時には資金繰りや経営状態の改善アドバイスも受けられます。来店が難しい方には担当者による出張買取も実施しているため、地方の個人事業主も利用可能です。
ビートレーディング
| 取り扱いサービス | 2社間/3社間/注文書/医療報酬債権 |
|---|---|
| 契約方式 | 対面/オンライン |
| 手数料 | 2%〜 |
| 入金スピード | 最短2時間 |
| 買取限度額 | 下限上限なし |
累計取引社数1.1万社超・月間契約1,000件超の独立系ファクタリング会社の最大手。
注文書ファクタリングにも対応し、個人事業主・フリーランスも利用可能です。
原則は対面契約ですがオンライン契約にも力を入れており、最短2時間で資金調達できるスピードが魅力。
クラウドサインで契約し、Salesforceで顧客情報を管理する徹底した情報セキュリティも安心材料です。
日本中小企業金融サポート機構
| 取り扱いサービス | 2社間/3社間/注文書ファクタリング |
|---|---|
| 契約方式 | 対面・オンライン |
| 手数料 | 2%〜10% |
| 入金スピード | 最短40分 |
| 買取限度額 | 下限上限なし |
非営利型の一般社団法人として運営される珍しいファクタリング会社。国認定の経営革新等支援機関で、ファクタリング以外にも経営改善・補助金申請・M&Aなどの相談が可能。
上限手数料10%と低水準で個人事業主にも対応しています。オンライン完結型のFACTORUは最短10分審査・最短40分入金という業界トップクラスのスピードを誇ります。
けんせつくん
| 取り扱いサービス | 2社間ファクタリング/注文書ファクタリング |
|---|---|
| 契約方式 | オンライン |
| 手数料 | 表示なし |
| 入金スピード | 最短2時間 |
| 買取限度額 | 下限上限なし |
建設業専門のオンライン完結型ファクタリングで、個人事業主の建設業者から中堅法人まで幅広く対応。
建設業出身のスタッフが業界事情を勘案した審査を行うため、工期や支払サイトが長い建設業特有の事情で他社の審査に落ちた事業者でも通過する可能性が高い点が強みです。
運営会社は口コミ評価の高いウィットで、申込から最短2時間で資金化できます。
ファクタリングのTRY
| 取り扱いサービス | 2社間ファクタリング/注文書ファクタリング |
|---|---|
| 契約方式 | 対面・オンライン |
| 手数料 | 3%〜 |
| 入金スピード | 最短2時間 |
| 買取限度額 | 10万円〜5,000万円 |
10万円から対応する少額買取が魅力で、売上規模の小さな個人事業主でも利用しやすいサービス。日本全国に対応し、対面希望の方にはTRYの担当者が訪問します。
他社からの乗り換えなら手数料3%優遇のため、すでに他社利用中で手数料が高いと感じる方にもおすすめです。LINEでの相談受付にも対応しています。
法人におすすめの注文書ファクタリング2社(個人事業主は利用不可)
法人におすすめの注文書ファクタリングは次の2社です。
GMO BtoB早払い
| 取り扱いサービス | 2社間/3社間/注文書ファクタリング |
|---|---|
| 契約方式 | 対面・オンライン |
| 手数料 | 注文書:2.5%〜12.0% / 請求書:1.5%〜10.0% |
| 入金スピード | 最短2営業日 |
| 買取限度額 | 100万円〜1億円 |
東証プライム上場のGMOペイメントゲートウェイが運営する法人専用サービス。専任担当者制で安心感が高く、継続タイプを選べば手数料がさらに下がる仕組み。
法人で継続的に注文書ファクタリングを利用する方には最適です。
トップマネジメント
| 取り扱いサービス | 2社間/3社間/注文書/ゼロファク/電ふぁく |
|---|---|
| 契約方式 | 対面・オンライン |
| 手数料 | 注文書:3.5%〜12.5% / 電ふぁく:1.8%〜8.0% |
| 入金スピード | 最短即日 |
| 買取限度額 | 下限上限なし |
創業15年超・累計5.5万社の実績を持つ老舗。請求書・注文書のほか、補助金申請とファクタリングを同時実施するゼロファク、2.5社間ファクタリングの電ふぁくなど多彩なサービスを展開。
注文書ファクタリングは法人限定の点に注意が必要です。
注文書ファクタリングが向いている業種
注文書ファクタリングが向いている業種は主に次のような業種です。
建設業・工務店・リフォーム業
- 工期が長く資材費・外注費・人件費の先行支払いが必要
- 発注元が官公庁や大手建設会社で審査で有利
- 注文書ファクタリングと最も相性が良い業種
製造業
- 材料仕入れから納品まで長い製造リードタイム
- 大手メーカーとの取引で支払サイトが長い
- 大量発注時の運転資金確保に有効
IT・システム開発会社
- 要件定義からリリースまで期間が長い
- SES案件など人件費が継続発生する業務
- 外注費の先行支払いに対応可能
物流・運送業
- 大型物流案件で人件費・燃料代の負担が大きい
- 下請けドライバーへの支払いに対応
- 急な案件増加にも即応できる
広告制作会社・デザイン・印刷
- 制作期間中のスタッフ人件費・外注費が先行
- 大型案件で機材・タレント確保のための資金が必要
- 大手企業の広告は支払サイトが長い
卸売業・小売業
- 大量仕入れに対応する仕入資金確保
- 卸売業は入金サイトが長い
- 小売業の創業期の資金繰り改善に有効
建築資材・設備関連の販売業
- メーカー発注で先行支払いが必要
- 受注生産の商品で発注から納品まで時間がかかる
- 発注企業が大手で審査で有利
個人事業主が注文書ファクタリング前に検討すべき資金調達手段
注文書ファクタリングは手数料が高額なので、注文書ファクタリングを利用する前に、コストが低い他の手段で資金調達を検討すべきでしょう。
個人事業主が注文書ファクタリングを利用する前に検討すべき資金調達手段をご紹介していきます。
銀行の引当融資
- 注文書に対応した運転資金を融資
- 金利1%〜3%台と低コスト
- 審査に2〜3週間かかり緊急対応は不可
- 個人事業主は審査通過が困難
請求書カード払い
- 請求書をクレジットカードで決済
- 手数料2%〜5%台と低コスト
- クレジットカード限度額の空きがあれば誰でも利用可能
- 外注費の支払いに最適
請求書ファクタリング
- 納品後の売掛金を最短即日で資金化
- 注文書ファクタリングより審査が甘い
- 注文書ファクタリングの審査落ち時の代替手段
請求書ファクタリングを利用するならベストファクターがおすすめ。財務コンサルティング・最短即日入金・低手数料・全国対応など、個人事業主にも使いやすいサービスを展開しています。
個人事業主の注文書ファクタリングについてよくある質問
個人事業主の注文書ファクタリングについてよくある質問をご紹介していきます。
注文書はどのようなものが使用できる?
取引先からの正式な発注を証明できる書類なら問題ありません。「注文書」「発注書」など名称が異なっても、正式な発注時に交付される書類であれば対象です。
見積書でも資金化できる?
原則として見積書では利用できません。見積書は契約前段階の書類のため、債権としては認められないのが一般的です。ただしファクタリング会社により対応が異なるため、注文書を紛失した場合は相談してみる価値があります。
ファクタリングで嘘をついたらバレる?
必ずバレると考えてください。架空債権の作成や決算粉飾は詐欺罪(懲役10年以下)に該当します。期日に支払いができなくなれば嘘が発覚し、刑事責任を問われるため絶対に虚偽申告してはいけません。
個人事業主の注文書ファクタリングに必要な書類は?
- 本人確認書類
- 通帳のコピー
- 注文書
- 取引先との基本契約書
- 納税証明書または納付済証
- 確定申告書
必要書類はファクタリング会社により異なるため、申込前に確認しましょう。
フリーランスも注文書ファクタリングを利用できる?
利用可能です。フリーランスは法的に個人事業主と同じため、個人事業主対応の業者なら利用できます。ただし業者により対応が異なるため、申込前に対象事業者を必ず確認してください。
まとめ|注文書ファクタリングで個人事業主の事業を加速させよう
個人事業主も法人と同様に注文書ファクタリングを利用でき、取引先からの発注段階で売上相当額を資金化できるため、手元資金がなくても大きな受注に対応可能です。
融資審査に通過できない場合の重要な資金調達手段にもなります。
ただし注文書ファクタリングは取り扱い業者が少なく、個人事業主対応の業者はさらに限られます。
本記事で紹介したベストペイ・ビートレーディング・日本中小企業金融サポート機構・けんせつくん・ファクタリングのTRYの5社は、個人事業主でも安心して利用できる優良サービスです。
資金繰りが悪化する前の早めの申込で、注文書ファクタリングを賢く活用してください。









