事業資金の調達方法
個人給料のファクタリングはNG!給料ファクタリングの仕組みとリスクを解説
logo
ファクタリング【即日スビード資金調達】

個人の給料はファクタリングできません。

給料日前の未払いの給料は従業員にとって、会社に対する債権ということができます。

この給料債権を売却して給料日前に資金化する給料ファクタリングというサービスがありますが、給料@ファクタリングは絶対に利用してはなりません。

安易に利用することによって、人生を大きく損ねてしまう可能性もあるため、特徴やリスクを理解して絶対に利用しないことが重要です。

給料ファクタリングの特徴や利用の流れ、利用した場合のリスクや対処法について詳しく解説していきます。

個人の給料はファクタリングできる?

個人の給料はファクタリングで売却することはできます。

これを給料ファクタリングといいます。

インターネット上には給料ファクタリング業者がいくつか散見され、これらの業者へ問い合わせをおこなうことで、個人の給料をファクタリングして、給料日前に早期資金化することが可能です。

しかし、給料ファクタリングは危険ですので、利用すべきではありません。

給料ファクタリングとは?

給料ファクタリングとは、未払分の給料を債権とみなして「ファクタリング」することです。

ファクタリングとは、企業などの事業者が保有する売掛債権を入金前に業者へ売却して早期資金化を図ることです。

この給料バージョンともいえるのが給料ファクタリングになります。

給料ファクタリングについてまずは詳しく解説していきます。

給料を債権とみなして手数料を支払って早期売却

給料ファクタリングでは給料を債権とみなして、この債権を業者へ売却する行為です。

民法上の債権とは「債務者である他社に対して一定の行為を要求できる権利」のことです。

すでに金額が確定している給料は、会社に対して給料日に支払いを求められる権利があります。

そのため、給料は会社に対する債権と見做すことが可能です。そして、債権は譲渡可能です。

(債権の譲渡性)
第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
引用:民法|e-Gov法令検索

民法では債権譲渡が認めれているので、ファクタリングにおいてはこの条文が法的な根拠となっています。

通常のファクタリングと同様に、民法第466条を根拠に個人の給料を買い取りをおこなうのが給料ファクタリングです。

そして、業者は手数料を控除した金額を利用者へ支払います。

給料が20万円で手数料が30%の場合、手数料6万円を控除した14万円が利用者の口座へ支払われます。

借入ではないので審査通過率が高い

給料ファクタリングは借入ではありません。給料日になれば会社が利用者へ支払う給料債権を売却して期日前に資金化しているだけですので、債務者は勤務先であるという解釈で業者は給料債権の買取を実施しています。

資金調達後の債務者は利用者ではなく勤務先ですので、審査で重視されるのは最終的に債務者となる勤務先の信用という解釈が成り立ちます。

そのため、利用者の信用は重視されず、個人信用情報がブラックでもすでに総量規制をオーバーしていても審査に通過できます

カードローンなどの場合には、信用情報ブラックでは融資を受けるのが困難ですし、総量規制オーバーの人は貸金業者からの借入は絶対に不可能です。

給料ファクタリングは絶対に融資での資金調達が不可能な人も資金調達できる可能性が高いという特徴があります。

給料前払いサービスとの違い

給料ファクタリングと似た言葉として、給料前払いサービスがあります。

給料前払いサービスとは、会社が従業員への福利厚生的な目的で導入しているサービスです。

給料前払いサービスを提供している決済代行業者などと会社が提携し導入します。

従業員の勤怠状況がサービス提供業者のシステムに即時反映され、前払いを希望する従業員はすでに働いた分の給料の支払いを申請できるというものです。

会社によっては独自のシステムで前払いに対応しているものもあります。

給料ファクタリングと比較して手数料もほとんどかかりません。サービス提供業者も大手の決済代行業者などですので安心して利用できます

ただし、給料前払いサービスは会社発で導入されるものです。給料前払いサービスを導入している会社に勤務していないと給料の前払いを受けることはできません

給料ファクタリングの3つの特徴

給料ファクタリングには次の3つに特徴があります。

  • 在籍確認や個人信用情報などの審査が行われない
  • 手数料が高い
  • 資金調達できるのは短期間だけ

実質的に審査なしで利用できますが、短期間だけの資金調達のために高い手数料を支払わなければなりません。給料ファクタリングの3つの特徴について詳しく解説していきます。

在籍確認や個人信用情報などの審査が行われない

給料ファクタリングの審査は、融資審査ではほぼ必ずおこなわれる勤務先への在籍確認や個人信用情報への照会、さらには年収の確認などの審査はほとんど行われません。

過去の直近の給料明細などの給料がわかる書類を提出して、給料の金額を確認するのが主な審査です。

融資審査では在籍確認ができない場合には審査が完了できません。

また、個人信用情報で次のような情報が出てきた場合は審査通過が難しくなります。

  • 多重債務
  • 債務整理
  • 延滞中

さらに年収を確認し、すでに年収の3分の1を超える借入をおこなっている総量規制オーバーの人も審査通過は不可能です。

給料ファクタリングは信用情報ブラック・多重債務・総量規制オーバーなどを理由として審査通過が難しい人でも審査に通過できる可能性が高く、どこからでもお金を借りられない人も資金調達できる可能性があります。

手数料が高い

給料ファクタリングは手数料が非常に高く設定されています。

業者によって異なるものの、手数料の相場は30%〜40%と言われています。

20万円の給料に対して6万円〜8万円もの高額な手数料が発生し、手元に振り込まれるのは12万円〜14万円程度と非常に少ない金額です。

また、たった最大1ヶ月の資金調達のために30%〜40%の手数料が発生するということは年利に換算すると360%〜480%もの超高金利です。

カードローンであれば年利15%〜18%程度で借入できることを鑑みれば、給料ファクタリングの手数料は圧倒的な高コストであることが分かります。

審査難易度が非常に低い給料ファクタリングですが、その分手数料コストは高額になります。

資金調達できるのは短期間だけ

給料ファクタリングで資金調達できるのは「次の給料日まで」という非常に短い期間だけです。

借入金であれば、数ヶ月から数年かけて分割の返済ができますが、給料ファクタリングは給料の前払いを受けているだけですので、給料日になったら業者へ代金を支払わなければなりません。

短期間の資金調達しかできないので、まとまったお金を調達して、少しずつ返済するようなことはできず、あくまでも一時的の資金不足を補う程度の目的でしか使用できないので注意しましょう。

給料ファクタリングの利用が広まった背景とは?

給料ファクタリングが世間に広まってしまった背景には次のような理由があります。

  • 総量規制の導入
  • 審査が甘い
  • 最短即日で資金調達できる
  • 勤務先や家族に秘密にできる

借入の代わりとして利用される場面が多くなったことが、給料ファクタリングが広がった背景であると考えられます。

給料ファクタリングが広がった4つの理由を解説します。

総量規制の導入

給料ファクタリングが広まった背景として最も有力なものが総量規制の導入です。

国は貸金業法を改正し、消費者金融などの貸金業者からの借入は総額で年収の3分の1以内と定めました。

これによって、これまでは貸金業者からお金を借りて生活をしていた人の一部は、新たな借り入れが不可能になります。

そして、闇金に対する規制や罰則も貸金業法改正によって厳しくなり、世間も闇金に対する警戒感が強くなったため、新たに貸付ではない資金調達方法と謳って給料ファクタリングが登場したものと考えられます。

詳しくは後述しますが、給料ファクタリングは闇金の隠れ蓑です。

総量規制導入と闇金に対する規制強化を背景に、融資ではない資金調達方法として給料ファクタリングが普及しました。

審査が甘い

給料ファクタリングは審査が甘いという特徴があります。

給料ファクタリングは給料債権の売却であるため、審査対象は債務者である勤務先とされています。

そのため、利用者の信用は問われないと謳っています。

実際には闇金と同様にどんな人でも審査に通して暴利を得ることが目的ですが、それでも信用情報ブラックや多重債務者であることを理由として借り入れ審査に通過できない人にとっては魅力的です。

給料ファクタリングは、信用情報ブラック、多重債務、総量規制オーバーなどを原因として審査に通過できない人でも審査に通過できるので、どこからもお金を借りられない人に広まったものと考えられます。

最短即日で資金調達できる

給料ファクタリングは最短即日で資金調達が可能です。

安定して給料を受け取っている人であれば、実質的には審査なしで融資を受けられます。

そのため、申込後すぐに資金を調達でき、商品によっては申し込みから1時間程度で入金を受けられるケースもあります。

給料ファクタリングは急いで資金が必要で、大手消費者金融の審査に通過できない人の受け皿になるので、この点も利用者が急速に増えた背景であると言えるでしょう。

勤務先や家族に秘密にできる

給料ファクタリングは自宅や勤務先へ本人確認や在籍確認の電話が来ることはありません。

つまり、勤務先や家族に秘密で資金調達が可能です。

融資の審査の際には勤務先への在籍確認が多いので、勤務先にカードローンの借り入れがバレてしまうと不安に感じる人は多いですが、給料ファクタリングを利用する際にはそのような心配はありません。

また、給料ファクタリングは給料日に会社から利用者口座に振り込まれた給料を、利用者自ら業者へ支払う形で返済するので、給料ファクタリング業者から勤務先へ請求がおこなわれるようなことはなく、請求は利用者に対しておこなわれます

また、カードローンであれば自宅へ郵送によってローンカードが届くことが多いですが、給料ファクタリングには郵送物もありません。

どこかからお金を借りたり、お金がないことを勤務先や家族に知られたくないという人は多いですが、給料ファクタリングであれば、家族や勤務先に知られるリスクが低く気軽に利用できるという点も、普及した背景として考えられるでしょう。

給料ファクタリング利用の手順

給料ファクタリングは概ね次のような流れで資金調達と返済をおこないます。

  1. 1ヶ月分働いたら給料ファクタリング業者へ申し込む
  2. 業者による審査が実施される
  3. 審査通過後に業者と契約する
  4. 業者から手数料を控除した金額が振り込まれる
  5. 給料日に業者へ給料を支払う

それぞれの流れの詳細について詳しく解説していきます。

①1ヶ月分働いたら給料ファクタリング業者へ申し込む

1ヶ月分働き、給料を受け取る権利を会社に対して獲得したら、会社に対して給料の支払いを請求する権利=債権が発生するという考えが成り立ちます。

この状態になると債権の売却ができるようになるので、給料ファクタリングへ申し込みをおこないましょう。

給料額が確定してから、仕事を辞めてしまったような場合は、翌月に受け取る給料がほとんど存在しないため、利用できない可能性があるので注意してください。

②業者による審査が実施される

申し込みをおこなうと業者による審査が実施されます。

申し込みの際に必要なものは、本人確認書類と給与明細、給料振込先銀行口座の通帳の写しなどです。

審査は本人口座へ決まった給料が振り込まれているか、勤務先の経営状態に問題がないかを確認する程度の簡単なものですので、それほど時間はかかりません。

ただし、給料ファクタリングは担当者や経営者が1人などで経営していることが多く、場合によっては申し込みをしても数日程度何も反応がないということもあります。この点でも給料ファクタリングは運営業者が非常に怪しいと言えるでしょう。

③審査通過後に業者と契約する

給料ファクタリングの審査に通過すると、業者から審査結果や手数料の利率などが通知されます。

条件に納得できたら契約手続を行います。

契約方法はさまざまですが、業者の中には契約書の締結をおこなわない業者も存在するようです。

詳しくは後述しますが、給料ファクタリングは基本的に闇金ですので、契約方法も契約条件もかなり曖昧です。

どんなにお金がなくても契約しないでください

④業者から手数料を控除した金額が振り込まれる

契約が完了すると、指定した銀行口座へ業者から手数料を控除した金額が振り込まれます。

給料が20万円、手数料率が30%の場合、手数料の6万円が控除された14万円が利用者の口座へ振り込まれます。

このように、手数料は振込時点で控除されるため、別途支払う必要はありません。

給料ファクタリングの手数料は非常に高額です。

⑤給料日に業者へ給料を支払う

給料日になると、いつもと同じように勤務先から給料受取口座へ給料が振り込まれます。

給料ファクタリング利用者はこの代金をファクタリング会社へ支払うことで業者は債権の回収が完了します。

期日に振り込まないと、勤務先に督促が行われる可能性や、強迫的な取り立てが行われることもあるので、この点でも給料ファクタリングは利用すべきではありません。

給料ファクタリングの利用はNG!違法と言われる理由とは?

どんなにお金に困っても給料ファクタリングは利用してはなりません。

給料ファクタリングは違法な行為であると言われており、金融庁は給料ファクタリングについて次のように警告しています。

「給与ファクタリング」などと称して、業として、個人(労働者)が使用者に対して有する賃金債権を買い取って金銭を交付し、当該個人を通じて当該債権に係る資金の回収を行うことは、貸金業に該当します。
貸金業登録を受けていないヤミ金融業者により、年率換算すると数百~千数百%になる手数料を支払わされたり、大声での恫喝や勤務先への連絡といった私生活の平穏を害するような悪質な取立ての被害を受けたりする危険性があります。
また、高額な手数料を支払ってしまうと、本来受け取る賃金よりも少ない金額の金銭しか受け取れなくなるため、経済的生活がかえって悪化し、生活が破綻するおそれがあります。
ヤミ金融業者を絶対に利用しないでください。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起

金融庁は給料ファクタリングが危険だと注意喚起しているのには次のような理由があります。

  • 給料ファクタリングは貸金業に該当する
  • 業者は無登録の違法業者
  • 利息制限法も遵守していない
  • そもそも給料は売却できない債権

給料ファクタリングは基本的には闇金が運営していると考えましょう。

給料ファクタリングが危険だと言われる4つの理由を解説します。

給料ファクタリングは貸金業に該当する

金融庁の注意喚起の通り、給料ファクタリングは貸金業に該当すると考えられています。

実質的には「給料日に返済する」という約束の元、個人にお金を貸していることと何も変わりません。

そのため、給料ファクタリングは業者側が一方的に「ファクタリング」と名乗っているだけで、実際には借入と同じです。

では、会社などが利用するファクタリングも実質的な融資では?と考える方も多いでしょう。しかし、貸付に該当するのはあくまでも個人が利用する給料ファクタリングだけで、事業者が利用するファクタリングは貸金業には該当しません。

詳しくは後述しますが、個人向けの給料ファクタリングだけが実質的な貸付に該当します。

業者は無登録の違法業者

給料ファクタリングは実質的な貸付です。

そして、貸付をおこなうのであれば、国は都道府県に貸金業者登録をおこなわなければなりません。

しかし、給料ファクタリングを取り扱う業者は貸金業者登録などまずおこなっていません。

つまり、給料ファクタリングを取り扱う業者は、無登録の違法業者になります。

業者が貸金業者登録をしていない時点で、違法ですので、業者が貸金業者登録をおこなっているかどうかを確認しましょう。

なお、業者が貸金業者登録をしているかどうかは金融庁ホームページの登録貸金業者検索サービスで簡単に調べられるので活用してください。

利息制限法も遵守していない

給料ファクタリングは実質的な貸付であるのであれば、貸付を業としておこなう場合は利息制限法を遵守しなければなりません。

利息制限法に定められた上限金利は次のとおりです。

  • 10万円未満:20.0%
  • 10万円以上100万円未満:18.0%
  • 100万円以上:15.0%

給料ファクタリングの手数料相場は30%〜40%程度です。そしてこれはたった1ヶ月程度の資金調達のために発生する手数料なので、年利換算すると360%〜480%になります。

利息制限法の上限手数料を大幅に超える手数料となりますし、個人間で融資をする際の上限金利である109.5%も大きく超える利率です。

つまり、給料ファクタリングの手数料は、完全に違法な利率です。

給料ファクタリングは無登録かつ違法金利で実質的な融資をおこなう悪質な行為だといえます。

そもそも給料は売却できない債権

給料ファクタリングがなぜ実質的な貸付に該当するのかの決定的な理由は、給料は売却できない債権だからです。

給料には「直接払いの原則」というルールがあります。

(賃金の支払)
第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。
引用:e-Gov法令検索|労働基準法

給料は通貨で全額を、労働者へ直接支払わなければなりません

つまり、仮に給料債権を労働者がファクタリング業者へ売却しようとしても、そもそも給料は本人以外に支払うことができないので、売却は不可能です。

そのため、給料日に利用者本人から返済を受けることを前提とした実質的な貸付行為であると考えられています。

企業や個人事業主が保有する売掛債権にはこのようなルールはありません。自由に譲渡ができるので、給料ファクタリングのように貸付行為には該当しません。

給料ファクタリングを利用するリスク

給料ファクタリングは実質的には闇金ですので、もしも利用してしまうと次のようなリスクを負う可能性があります。

  • 支払いができないと脅迫的な取り立てがおこなわれる
  • 職場にも督促される
  • 翌月以降も利用して抜け出せなくなる
  • 自己破産しても債務は無くならない
  • 闇金の間で情報は回ってしまう

給料ファクタリングを利用する5つのリスクについて詳しく解説していきます。

支払いができないと脅迫的な取り立てがおこなわれる

給料ファクタリングは支払いができないと強迫的な取り立てが行われる可能性があります。

給料ファクタリングを運営しているのは、ほとんどのケースで闇金です。

そのため、支払いができないと、闇金からお金を借りて返済できなくなったときと同じような苛烈な督促がおこなわれるものと覚悟しておきましょう。

早朝から深夜にまで及ぶ督促の電話、身体的な危険を感じるような強迫的な文言などの手段で督促がおこなわれ、「お金を支払えば救われる」という精神状態に追い込まれる可能性があります。

支払いができているうちは丁寧ですが、支払いができないと強迫されるので、絶対に利用してはなりません。

職場にも督促される

給料ファクタリングの支払いができないと、職場にも督促電話がかけられる可能性があります。

給料ファクタリングは建前上は会社に対して持っている給料債権の売却ですので、支払いができない場合には債権者である業者は債務者である会社に対して「お宅に対する債務が履行されていない」と、督促する可能性があります。

そして、督促に応じないと、闇金からお金を借りたときと同様に、鳴り止むひまもないほど、督促の電話が続き、同僚や上司などにも罵詈雑言を浴びせて督促をおこなうことがあります。

この時点で会社に対しては、給料ファクタリングを利用したことを知られてしまいますし、同僚や上司に対しても多大な迷惑をかけてしまいます。

場合によっては会社で働き続けられなくなる可能性もあるでしょう。

給料ファクタリングを利用すると勤務先や家族や親族などにも迷惑がかかり、社会生活を送れなくなるリスクもあります。

翌月以降も利用して抜け出せなくなる

一度給料ファクタリングを利用すると、翌月以降も利用しなければお金が回らなくなる可能性があります。

ただでさえ、お金が足りないからと給料ファクタリングを利用した人が30%〜40%もの高額な手数料を支払って給料ファクタリングを利用すれば、次の給料日を待たずしてお金が足りなくなる可能性は非常に高いでしょう。

お金が足りないからと、翌月も給料ファクタリングを利用すれば、また翌月もお金が足りなくなり、さらに早いタイミングで給料ファクタリングを利用しなければならない可能性があり、最終的には給料日直後なのにお金が無くなってしまい、最後は闇金からまとまった借り入れを利用しなければならなくなります。

給料ファクタリングは手数料があまりにも高額すぎて、長期的には資金繰りはさらに苦しくなります。

根本的な解決にはなにもならないので、どんなに苦しくても利用するのはおすすめできません。

自己破産しても債務は無くならない

給料ファクタリングの代金を支払えない場合、もしも自己破産をしても債務がなくなることはありません。たとえ自己破産をしても、支払いをするまで延々と督促がおこなわれます。

自己破産をすると債務が免責になるので、債権者は財産と精算したうえで残った債権を放棄しなければなりません。

しかし債権を放棄して督促をストップさせるのは、あくまでも法律に則った合法な業者だけです。

給料ファクタリングや闇金からの借入は、そもそも貸付自体が違法なので、例え自己破産をしたとしても、闇金からするとそのようは法的な決定は「関係ない」と考えます。つまり、自己破産や個人再生をおこなったとしても、無関係で督促がおこなわれます。

給料ファクタリングを利用して支払いができなかったとしても、自己破産や個人再生などの債務整理では逃れられないと理解しておきましょう。

闇金の間で情報は回ってしまう

給料ファクタリングを利用すると、「お金がない人の情報」として、住所、氏名、電話番号などが闇金の業者界隈で出回ってしまいます。

闇金にとって、お金がない人は格好のターゲットですので、情報が売買されるケースが多いのです。

そのため一度給料ファクタリングを利用すると、心当たりのない怪しい業者から「お金を貸します」というDMや電話が届く可能性があります。

お金を借りなけれ問題ありませんので、無視してください。

給料ファクタリングの判例

給料ファクタリングが違法だと判断した判例をいくつかご紹介していきます。

(最高裁令和5年2月20日第三小法廷決定)
本件取引で譲渡されたのは賃金債権であるところ、労働基準法24条1項の趣旨に徴すれば、労働者が賃金の支払を受ける前に賃金債権を他に譲渡した場合においても、その支払についてはなお同項が適用され、使用者は直接労働者に対して賃金を支払わなければならず、その賃金債権の譲受人は、自ら使用者に対してその支払を求めることは許されないことから、被告人は、実際には、債権を買い戻させることなどにより顧客から資金を回収するほかなかったものと認められる。

また、顧客は、賃金債権の譲渡を使用者に知られることのないよう、債権譲渡通知の留保を希望していたものであり、使用者に対する債権譲渡通知を避けるため、事実上、自ら債権を買い戻さざるを得なかったものと認められる。

そうすると、本件取引に基づく金銭の交付は、それが、形式的には、債権譲渡の対価としてされたものであり、また、使用者の不払の危険は被告人が負担するとされていたとしても、実質的には、被告人と顧客の二者間における、返済合意がある金銭の交付と同様の機能を有するものと認められる。このような事情の下では、本件取引に基づく金銭の交付は、貸金業法2条1項と出資法5条3項にいう「貸付け」に当たる。したがって、被告人について、貸金業法違反及び出資法違反の各罪の成立を認めた第1審判決を是認した原判決の判断は相当である。
引用:金融庁|ファクタリングの利用に関する注意喚起

この最高裁判決では、次の2つの理由によって給料ファクタリングが貸付であると判断しています。

  • 給料は本人以外には支払えないことから実際には利用者から回収するしか回収方法がないこと
  • 勤務先へ秘密にするため(債権譲渡通知を避けるため)に利用者が支払わなければならないこと

また、実際に業者へ手数料の返還を命じた判決もあります。

「七福神」の名称で事業を展開するZERUTA(東京)が実施した「給与ファクタリング」の手数料名目で法外な金利を求める契約は無効だとして、5都県の男女9人が業者に総額約430万円の返還を求めたもので、東京地裁は2021年2月9日、違法と認め、全額を返還するよう命じた。
引用:産経新聞|給与ファクタリングで違法金利、業者に全額返還命令

七福神は2021年当時、日本で最も有名な給料ファクタリング業者の1つでしたが、この判決以降、現在はホームページも閉鎖し、給料ファクタリング自体が下火になりました。

給料ファクタリングは「違法」だとして、裁判所が手数料の返還を求める行為であると認識し、絶対に取引しないようにしてください。

給料ファクタリングを利用してしまった場合の対処法

もしも給料ファクタリングを利用してしまったら、自分だけで対処することは危険です。

次のいずれかの機関へ相談し、適切な対処方法についてアドバイス等を受けましょう。

  • 弁護士・司法書士
  • 警察
  • 金融庁の金融サービス利用者相談室
  • 日本貸金業協会
  • 消費生活センター

それぞれの相談先で相談できる内容などについて詳しくご紹介していきます。

弁護士・司法書士

給料ファクタリングや闇金を利用してしまったら、闇金問題に強い弁護士や司法書士に相談するのがベストです。

弁護士や司法書士へ依頼することで、まず闇金や業者からの督促がストップします。この時点で精神的にはかなり楽になるでしょう。

また、弁護士や司法書士は闇金や給料ファクタリング業者に対して「適切な法的措置をとる」と、毅然として対応するので、業者は逮捕を恐れて足がつく前に逃げてしまうケースがほとんどです。

闇金や給料ファクタリング業者は、できる限り多くの利用者から利息や手数料を脅し取るのが目的ですので、逮捕のリスクがあると考えたらすぐに逃げてしまいます。

この場合、未払いの手数料はおろか、返済していない元本すら返済する必要がありません。

基本的に給料ファクタリングや闇金の問題は弁護士や司法書士しか解決できないので、利用してしまったらできる限り早く相談しましょう。

警察

闇金や給料ファクタリングを利用して、警察が動いてくれる可能性もあるので、警察へ相談するのも解決方法の1つです。

ただし、単に「給料ファクタリングを利用した」というだけでは、警察は民事不介入を理由に動いてくれない可能性があります。次のような刑事事件の可能性がある場合のみ動いてもらえます。

  • 暴力行為や器物破損
  • 脅迫
  • 違法行為への強要(受け子や売春など)

このような場合は、闇金から脅迫された音声や映像など、刑事事件の証拠を持参して、警察へ相談してください。

金融庁の金融サービス利用者相談室

金融庁には「金融サービス利用者相談室」という相談窓口が用意されています。

ここでは、金融サービスなどについて専門の相談員が質問に答えてもらうことができ、次のようなサービスについて相談が可能です。

  • 預金・融資等に関するもの
  • 保険商品・保険制度等に関するもの
  • 投資商品・証券市場制度・取引所等に関するもの
  • 貸金等に関するもの
  • 暗号資産(仮想通貨)等に関するもの

あくまでも相談を受け付けているのは、一般的な内容ですので、給料ファクタリング業者と直接交渉してもらえるわけではありません。

「このサービスは怪しいかな?闇金かもしれない」などと不安に感じたら、利用する前に相談してみましょう。

日本貸金業協会

日本貸金業協会も相談窓口を設けています。

日本貸金業協会では次の3つの内容の相談が可能です。

一般相談 「 登録業者かどうか確認したい」「契約内容に不明な点がある」「ヤミ金融業者への対処法を教えてほしい」などの相談
債務相談 多重債務者に対する債務状況や返済能力などを把握した上で、必要な助言や情報提供、他の相談機関の紹介
苦情処理 貸金業務等のトラブルに関して、契約者等(申立人)から貸金業者(相手方)に対する不満足の表明があった場合は、苦情として受け付け

基本的には消費者の貸金業者に対する苦情や相談を受け付ける窓口になっています。

しかし一般相談では「闇金かどうか教えてほしい」などの相談もできるので、取引を検討している業者が登録貸金業者なのかどうかを知りたい場合や、闇金や給料ファクタリング業者への対処法を知りたい場合には、日本貸金業協会へ相談してみましょう。

消費生活センター

消費生活センターは消費者と事業者間のトラブルや相談に対応する地方自治体が設置している相談機関です。

トラブルについて事業者と消費者のあっせんをおこなっていますが、給料ファクタリングの場合には、事業者や闇金であるケースがほとんどですので、消費生活センターのあっせんでは解決できないケースがほとんどです。

しかし、消費生活センターに相談することによって、適切な対処方法や、違法な貸付にあたるかどうかのアドバイスを受けられるでしょう。

まとめ

給料ファクタリングとは、個人の給料を債権とみなし、業者へ譲渡することで給料日前にお金を受け取る新たな資金調達方法です。

債権譲渡のため「ファクタリング」という言葉を使用していますが、実際にはファクタリングではなく違法な貸付です。

そもそも給料は譲渡できないので、もしも支払いがなかった場合、業者は利用者の勤務先へ回収をおこなうことは不可能で、結局は利用者自ら支払いをしなければならないためです。

給料ファクタリングの手数料は30%〜40%と異常な高利率ですので、利用しても手元に残る金額はごくわずかです。

また、支払いができないと闇金からお金を借りたときと同様に、苛烈な督促がおこなわれる可能性が高いでしょう。

給料ファクタリングは「ファクタリング」という言葉を使用して合法性を偽装していますが、実際には反社会的勢力が運営する闇金ですので、どんなにお金に困っても絶対に利用しないでください。

ファクタリング買取率シミュレーション

[ ¥請求書を最大98%で買取ります ]

インタビュー記事

interview article

インタビュー記事

請求書を最大98%買取ります
img
logo A社 B社
手数料 2〜20%
売掛金300万円の場合
振込金額240〜294万
15〜30%
売掛金300万円の場合
振込金額210〜255万
7〜25%
売掛金300万円の場合
振込金額225〜279万
申込方法 電話、WEB、出張訪問申込 来店申込 オンライン申込
審査通過率 92.25% 70% 40%
振込までの日数 最短当日 最短翌日 最短4日
ファクタリング
利用額
30万円以上の売掛金が必要 50万円以上の売掛金が必要 200万円以上の売掛金が必要
審査時の
必要書類
  • 身分証明書
  • 入出金の通帳
  • (WEB通帳含む)
  • 請求書
  • 見積書
  • 決算書
  • 売掛先との取引内容履歴の確認事項
  • 売掛先との契約書類
  • 発注書、納品書、請求書など
  • 身分証明書
  • 登記簿贈本(履歴事項証明書)
  • 決算書(税務申告済の押印必須)
  • 売掛先との基本契約書
  • 売掛債権の因果資料
  • 入出金の確認事項
コメント 柔軟に買取利率を指定させていただいている為、業界最高水準の審査通過率と、最高水準の買取額と口コミサイトで高評価を頂いております。最大98%で買取が可能です。 審査基準は緩いが、買取手数料が割高なため、調達できる資金が減少する傾向がある。 銀行系信用情報期間への信用審査あり。黒子決算など業績良好でないと利用できない為、審査経過はなかなか難しい。
お電話でのお問い合わせ

img 0120-772-898 平日 10:00~19:00

無料相談はこちらから

お問い合わせ