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手元にお金がないときでも業者を通じてクレジットカードで取引先からの請求書の支払いができるサービスが請求書カード払いです。
請求書カード払いサービスは、事業の経費を支払うものなので「法人しか利用できないのでは?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか?
確かにサービスの中には、法人のみしか利用できないものもありますが、多くのサービスが個人の利用にも対応しています。
この記事では個人利用ができる請求書カード払いサービスを紹介するとともに、個人のサービスの選び方と、注意点などについて詳しく解説していきます。
個人事業主やフリーランスの方で請求書カード払いの利用を検討している方はぜひご覧ください。
記事の目次
個人が利用できるおすすめ請求書カード払いサービス10選
個人が利用できるおすすめの請求書カード払いサービスは次のようなサービスです。
- INVOYカード払い
- 支払い.com
- Money Foward請求書カード払い
- Fintoカード後払い
- DGFT請求書カード払い
- 請求書カード払い JCB×Digital Garage
- Biz Forward請求書カード払い
- 請求書カード払い by GMO
- NP掛け払い 請求書カード払い
- ラボルカード払い
これらのサービスは個人事業主やフリーランスも利用できますし、安心安全に利用できる業者ばかりです。
個人が利用できるおすすめの請求書カード払いサービスの特徴やスペックについて詳しく解説していきます。
INVOYカード払い
運営会社 | FINUX株式会社 |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB |
請求書の支払いスピード | 最短即日〜最長30日後 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3% |
INVOYカード払いは利用者数の多さや支払いスピードに優れた優良請求書カード払いサービスです。
累計利用者数は10万ユーザーを突破し、累計買取額は100億円を超えています。
多くの人が利用しているサービスです。
運営会社であるFINUX株式会社は請求書の作成管理業務などを行う請求書を活用した資金繰り改善のプロなので、請求書カード払いサービスもスムーズに利用できるでしょう。
さらに、INVOYカード払いは最短即日支払いにも対応しています。
申込日当日に支払うことができるので、「どうしても今日支払いをしなければならない」という場面でも、INVOYカード払いであれば必要なタイミングに支払いが間に合うでしょう。
手数料は3%と平均的なので、コストをかけずに支払いができます。
さらにVISA、Mastercard、JCBの国際ブランドに対応しているので、国内発行のクレジットカードが多く利用できます。
入金スピードと利用者数の多さを重視したい方にINVOYカード払いはおすすめです。
支払い.com
運営会社 | 株式会社クレディセゾン 株式会社UPSIDER |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、セゾンカード |
請求書の支払いスピード | 最短1営業日 |
利用者 | 法人、個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 不要 |
手数料 | 4% |
運営会社の安全性やサービスそのもの知名度を重視したいのであれば支払い.comがおすすめです。
支払い.comは大手信販会社のクレディセゾンと、大手法人向けカード会社の株式会社UPSIDERが共同で運営するサービスになります。
豊富な広告によってサービスそのものの知名度も高く「名前くらいは聞いたことがある」という方も多いのではないでしょうか?
最短1営業日で取引先企業の口座へ支払いをおこなうので、急いで支払いをしたい方にもおすすめです。
利用できるカードはVISA、MasterCard、セゾンカードの3つです。
セゾンカード会員の方はセゾン・アメックス(ビジネス)・カードの利用ができるので、普段からセゾンアメックスカードを利用している方は重宝します。
さらに支払い.comは社会保険料の支払いができる唯一のサービスです。法人限定にはなるものの支払い.comであれば法人に請求された社会保険料の支払いが可能です。
ただし、手数料は4%とやや高めです。頻繁に利用するとコストが大きくなるので、利用回数は控えめに本当に手元にお金がなく、支払いに困る場合のみ利用するようにしてください。
Money Foward請求書カード払い
運営会社 | マネーフォワードケッサイ株式会社 |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB |
請求書の支払いスピード | 最短2営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 不要 |
手数料 | 2.7% |
Money Foward請求書カード払いは大手会計システム会社のマネーフォワードの関連会社であるマネーフォワードケッサイが運営する請求書カード払いサービスです。
マネーフォワード決済はファクタリング業務などもおこなっており、請求書を活用した資金繰り改善に定評があります。
手数料2.7%と相場よりもかなり低い点が特徴的で、コストを抑えて利用したい方に向いています。
また、VISA、MasterCard、JCBの3つのクレジットカードに対応しているので、国内発行の多くのクレジットカードが利用できるでしょう。
クレジットカード決済から取引先企業の口座への着金までには最短2営業日とやや速めですが、支払日が5日、10日、15日、20日、25日、月末日と決められているため、申込日によっては支払いまでに5営業日以上かかってしまうことがあります。
例えば4日に申し込みをした場合、5日の支払いには間に合わないので最短の支払日が10日になってしまいます。
いつ申し込むのかによって、支払日がかなり先になってしまうので、利用する際には支払い期日に間に合うかどうかを必ず確認するようにしてください。
Fintoカード後払い
運営会社 | トラボックス株式会社 |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、セゾンカード |
請求書の支払いスピード | 最短1営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 2.55% ※5万円未満の決済は、一律1400円 |
Fintoカード後払いは流通業者と荷物を運んで欲しい業者をつなぐサービスを運営しているトラボックス株式会社が運営するサービスです。
トラボックス株式会社は東証プライム上場のビジョナルグループなので安心して利用できるでしょう。
最大の特徴は2.55%の手数料です。
請求書カード払いサービスの手数料相場は3%なのでFintoカード後払いの手数料は相場よりもかなり低くなっています。
主要な請求書カード払いサービスの中でも最低水準なので、コストを抑えて請求書カード払いサービスを利用したい方におすすめです。
Fintoカード後払いはVISA、Mastercard、セゾンカードの3つのクレジットカードが利用できます。
セゾンカード会員の方は、アメックスビジネスが利用できる点もメリットです。
クレジットカード決済から取引先企業への支払いまでには最短1営業日なので、非常にスピーディーに支払いができる点も特徴です。
手数料の低さと支払いスピードの速さの両立ができる優良なサービスなので活用しましょう。
DGFT請求書カード払い
運営会社 | 株式会社デジタルガレージ |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB、セゾンカード、ダイナース |
請求書の支払いスピード | 最短3営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3% |
DGFT請求書カード払いは法人向け決済サービス大手の株式会社デジタルガレージが運営する請求書カード払いサービスです。
株式会社デジタルガレージは請求書カード払いに非常に高いノウハウを持っており、JCBとネットプロテクションズという2つの大手企業と共同で請求書カード払いサービスを運営しています。
そのデジタルガレージが直接運営するのがDGFT請求書カード払いなので、安心かつスムーズに利用できるでしょう。
最大の特徴は利用できるカードの種類の多さです。
VISA、Mastercard、JCB、セゾンカード、ダイナースが利用でき、特質すべきはダイナースカードが利用できる点です。
ダイナースが利用できるサービスはDGFT請求書カード払いだけなので、付帯サービスが充実したハイステータスカードのダイナースを利用したいという方はDGFT請求書カード払いの利用を検討するとよいでしょう。
また、手数料は3%と平均的ですので、特別コストが高くなることはありません。
支払いまでには3営業日とそれなりに時間がかかるので時間に余裕を持って計画的に利用するようにしてください。
請求書カード払い JCB×Digital Garage
運営会社 | 株式会社ジェーシービー |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 40日 |
対応国際ブランド | JCB |
請求書の支払いスピード | 最短3営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 2.98% |
請求書カード払い JCB×Digital Garageは大手カード会社のJCBと法人決済サービス大手の株式会社デジタルガレージが共同で運営する請求書カード払いサービスです。
利用できるクレジットカードはJCBが発行したJCBオリジナルカードのみとなっています。
加盟店などが発行した提携カードはいくら国際ブランドがJCBであっても利用できないので、請求書カード払い JCB×Digital GarageはJCBの会員向けのサービスだといえるでしょう。
手数料が2.98%と相場よりもやや低めなので、コストを抑えて利用できます。
先延ばしできる日数が最長40日で、クレジットカード決済から取引先口座への着金までには最短3営業日かかります。
資金繰り改善効果はそれほど高くなく、着金までには時間がかかるので、JCB会員がコストを抑えて利用したいという場合にのみ活用できるサービスだといえるでしょう。
Biz Forward請求書カード払い
運営会社 | 株式会社Biz Forward |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB |
請求書の支払いスピード | 最短2営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 2.8% |
Biz Forward請求書カード払いは三菱UFJ銀行、三菱UFJファクター、マネーフォワードが共同出資で設立したジョイントベンチャーです。
国内最大の銀行である三菱UFJ銀行をはじめとして超大手企業が出資しているため運営業者の安全性は抜群です。
また、Biz Forwardは請求書作成管理、ファクタリング業務なども運営しているので請求書を活用した資金調達には定評があります。
手数料2.8%は平均的な相場である3.0%よりもかなり低くなっているので、コストを抑えてファクタリングを利用したい方におすすめです。
VISA、Mastercard、JCBブランドのクレジットカードが利用できるので、ほとんどの方が手持ちのクレジットカードで利用できるでしょう。
支払いまでは最短2営業日ですが、支払日が月に7日しかないので、支払いのタイミングによっては取引先企業の口座へ着金するまでに5営業日以上の時間がかかってしまうことがある点に注意してください。
請求書カード払い by GMO
運営会社 | GMOペイメントゲートウェイ株式会社 |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | Visa、MasterCard、アメックスのビジネス・カード |
請求書の支払いスピード | 最短即日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3.0% 最低手数料として1,500円 |
請求書カード払い by GMOは決済サービス大手のGMOペイメントゲートウェイが運営する請求書カード払いサービスです。
東証プライム上場企業ですしGMOグループの中核企業なので、運営業者の規模や信頼度は抜群です。
最大の特徴はアメックスビジネスカードが利用できる点です。
付帯サービスが圧倒的に充実したハイステータスのクレジットカードとしてアメックスビジネスカードは多くの経営者に愛用されています。
請求書カード払い by GMOはアメックスビジネスカードが利用できる唯一の請求書カード払いサービスなので普段使いのアメックスビジネスカードで請求書の支払いをしてポイントを貯めたいという方も活用できます。
さらに最短即日支払いなので緊急で取引先への支払いが必要な方も活用できるでしょう。
手数料3%と平均的なので、コストが高くなる心配もありません。
アメックスビジネスカードを利用したい方、急いで支払いをしたい方におすすめのサービスです。
NP掛け払い 請求書カード払い
運営会社 | 株式会社ネットプロテクションズ |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、MasterCard、JCB |
請求書の支払いスピード | 最短3営業日後 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3% |
NP掛け払い 請求書カード払いはネットショッピングなどの後払いサービス「NP後払い」を提供している株式会社ネットプロテクションズが運営する請求書カード払いサービスです。
ネットプロテクションズの持ち株会社であるネットプロテクションズホールディングスは東証プライム上場企業です。
さらに請求書カード払いの分野で非常に高いノウハウも持つ、株式会社デジタルガレージが共同で運営しているサービスなので、安全性と操作性に非常に優れたサービスだといえます。
そのため、申し込みからクレジットカードでの決済完了までには最短5分程度と非常に速くなっており、提出書類もありません。
VISA、MasterCard、JCBブランドのクレジットカードに対応しているので、国内発行の多くのクレジットカードが利用できます。
請求書の支払いまで最短3営業日とそれなりに時間がかかるので、時間に余裕を持って計画的に利用するようにしてください。
ラボルカード払い
運営会社 | 株式会社ラボル |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB |
請求書の支払いスピード | 最短60分 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3.0%〜3.5% |
ラボルカード払いを運営する株式会社ラボルはオンライン完結型のファクタリングサービスを提供していることで有名な会社です。
親会社は東証プライム上場企業の株式会社セレスです。ラボルカード払いは実質的に上場企業が運営しているサービスなので安心して利用できます。
ラボルカード払いの最大の特徴は支払スピードの速さです。最短60分支払いと時間まで明記されている請求書カード払いサービスはラボルカード払いだけなので、ラボルカード払いは数ある請求書カード払いサービスの中でも最も支払いスピードが速いサービスと言っても過言ではありません。
VISA、Mastercard、JCBの3つの国際ブランドに対応しているので、さまざまなクレジットカードを幅広く利用できます。
手数料は3.0%〜3.5%とやや高めになっているので、頻繁に利用するのではなく緊急でお金が必要になった場合に活用したいサービスです。
個人が請求書カード払いサービスを選ぶ際のポイント
個人事業主やフリーランスの方が請求書カード払いサービスを選択する際には次のようなポイントで自分に適した業者を選択するとよいでしょう。
- 支払期日に間に合うか
- 手数料は許容範囲内か
- 保有するカードが使えるか
- 支払いたい支出を支払えるか
- 安全な業者か
どんなに優良なサービスでも、自分が保有するカードで支払いたい支出を期日までに払えなければ意味がありません。
個人の方が請求書カード払いサービスを選ぶ際に重視すべき5つのポイントについて詳しく解説していきます。
支払期日に間に合うか
まずは支払期日に間に合うかどうかが最も重要なポイントです。
手数料を支払っても請求書カード払いサービスを利用する理由について、ほとんどの人は「手元にお金がなくても期日通りに取引先に対して支払いをしたいから」というものです。
にもかかわらず、支払期日に間に合わなかったら、手数料を支払って請求書カード払いサービスを利用した意味がありません。
請求書カード払いはサービスによって支払期日が異なるので、請求書に記載された期日に間に合うサービスを選択するようにしてください。
手数料は許容範囲内か
手数料は許容できる範囲内かどうかも確認してください。
請求書カード払いサービスの手数料はサービスによって異なりますが、おおよそ相場は3%前後です。
そのため、基本的には相場程度のサービスを選択するようにしてください。
ファクタリングよりも請求書カード払いサービスは手数料が低いですが、毎月のように利用していると手数料は負担は膨大になります。
例えば3%の請求書カード払いサービスを毎月利用した場合、年利で36%もの手数料負担になります。
少ないように見えて、利用回数が重なると請求書カード払いサービスの手数料負担は高額なので、できる限り手数料が低いサービスを利用した方がよいでしょう。
保有するカードが使えるか
保有するクレジットカードが利用できる請求書カード払いサービスかどうかという点も重要です。
請求書カード払いサービス業者によって利用できるクレジットカードは異なります。
例えばVISAやMasterCardであればほとんどの請求書カード払いサービスで利用できますが、アメックスやダイナースカードなどは利用できるサービスがかなり限られます。
当然ですが、請求書カード払いサービスで利用できないクレジットカードでは、請求書のカード払いはできません。
保有しているクレジットカードで利用できるかどうかを確認し、自分が利用したいクレジットカードに対応している請求書カード払いサービスを選択してください。
支払いたい支出を支払えるか
支払いたい支出を支払えるかどうかも必ず確認してください。
国内の企業が発行し、国内の金融機関を振込先として指定している請求書であれば、どのサービスでも大抵は振り込むことができます。
しかし次のような支払いについては取り扱いが請求書カード払いサービスによって異なるので注意が必要です。
- 家賃
- 税金
- 社会保険料
- 水道光熱費
これらの支払いをクレジットカードでおこなうことを希望する方は、まずは利用を検討しているサービスがこれらの支払いに対応しているかどうかを確認しましょう。
安全な業者か
安全な業者かどうかの確認も重要です。
請求書カード払いサービスを提供する業者はファクタリングと比較して、大手の安全な業者が多くなっています。
しかしそれでも悪徳業者や違法業者が存在する可能性はゼロではありません。
請求書カード払いはインターネット上でクレジットカードの情報を業者へ提供するサービスです。
そのため、悪徳な業者へ情報を渡してしまったら、クレジットカード情報などが悪用されるリスクがあります。
請求書カード払いを利用する際には安全に利用できる業者を選択するようにしてください。
個人が請求書カード払いを利用するメリット
個人事業主やフリーランスの方が請求書カード払いサービスを利用することには次のようなメリットがあります。
- 資金繰りが改善する
- 手元にお金がなくても支払いができる
- 取引先に知られない
- クレジットカードのポイントが貯まる
- ファクタリングよりもコストが低い
- 最短即日で支払いができる
- 審査がなく申し込みが簡単
個人が請求書カード払いサービスを利用する際のメリットを詳しく解説していきます。
資金繰りが改善する
請求書カード払いを利用することによって資金繰りが改善します。
請求書カード払いサービスは支払いを最長60日間先延ばしにできます。
例えば、月末締め翌月末払いのクレジットカードで4月1日に請求書カード払いを利用して取引先へ支払いをした場合、締日は4月30日で、支払日は5月31日となるので、本来であれば4月1日に流出していたはずの資金が5月末まで手元に残ります。
1日でも長く手元に資金を確保しておくことが資金繰り改善には有効なので、請求書カード払いサービスを利用することによって資金繰りが改善するでしょう。
融資などを受けられない個人事業主やフリーランスの方でも、請求書カード払いサービスを利用することでクレジットカードさえあれば簡単に資金繰り改善ができます。
手元にお金がなくても支払いができる
請求書カード払いを利用すれば手元にお金がなくても支払いができます。
請求書の金額を超えるクレジットカードさえ手元に持っていればとても簡単に支払いをすることが可能です。
取引先への支払期日に遅れてしまうと、取引先からの信用を失い、場合によっては企業経営の継続にとって非常に重要な取引先との取引にも支障をきたしてしまう可能性もあります。
しかし、請求書カード払いサービスを利用することによって、手元にお金がないときでも、期日通りに代金の支払いをおこなうことが可能です。
融資やファクタリングで資金を用意する方法もありますが、融資はファクタリングには審査があり時間もかかるので、100%資金を用意できるとは限りません。
しかし請求書カード払いサービスであればクレジットカードさえあれば期日通りの支払いが可能です。
手元にお金がないときにも取引先への支払いに遅れることがないので、取引先企業からの信用を失わずに請求書の支払いができる点が非常に大きなメリットです。
取引先に知られない
請求書カード払いサービスは取引先企業に知られることなく請求書の支払いができます。
取引先企業の口座には利用者名義で振り込みをおこなうためです。
振り込みの際には振込人名義を自由に設定することができます。そのため請求書カード払いサービスでは請求書カード払い業者の名義で振込をおこなうことは絶対にありません。
取引先企業から見ると、利用者が自らの資金で振り込みをおこなったようにしか見えないので、「請求書カード払い業者を利用する資金繰りの悪い企業」などと、自社を悪く評価されるような心配は皆無です。
請求書カード払いサービスは取引先企業に知られることなく、請求書の支払いができるという点もメリットです。
クレジットカードのポイントが貯まる
請求書カード払いを利用することでクレジットカードのポイントを貯められます。
請求書カード払いサービスはクレジットカードで請求書の支払いをおこなうサービスです。
そのため、クレジットカードでショッピングをしたときと同じように、請求書の代金×還元率のポイントを貯められます。
事業における請求書の金額は大きいので、請求書カード払いサービスを利用することで多くのポイントが貯まります。
特に個人事業主やフリーランスの方は、普段から個人用として利用しているクレジットカードのポイントを貯められるので、事業の支払いで個人のポイントを貯められるのはメリットです。
ポイント還元によって実質的な手数料負担を下げられる点は請求書カード払いサービスの大きなメリットだといえるでしょう。
ファクタリングよりもコストが低い
請求書カード払いサービスはファクタリングよりもコストが低くなっています。
請求書カード払いサービスの手数料相場は3%程度です。
ファクタリングの手数料相場は2社間ファクタリングの場合で5%〜20%程度で、多くの人が利用するオンライン完結型のファクタリングでは10%前後が相場となっています。
請求書カード払いサービスはファクタリングよりもかなりの低コストで資金繰りができるので「融資以外の方法で資金繰り改善をしたい」と考える方におすすめです。
最短即日で支払いができる
最短即日で支払いができる点も請求書カード払いサービスのメリットです。
INVOYカード払い、請求書カード払い by GMO、ラボルカード払いなどのサービスは、申込日当日に支払いができる即日支払いに対応しているサービスです。
「どうしても今日、支払いをしなければならない」というタイミングで支払いができるので、緊急時にも活用できます。
銀行融資であれば申込から資金調達まで2週間〜3週間程度の時間がかかってしまいます。
請求書カード払いは審査がないので、最短即日で支払いができる点はメリットです。
なお、請求書カード払い業者によって取引先企業への着金までの時間は異なるので注意してください。
審査がなく申し込みが簡単
請求書カード払いサービスには審査がありません。
- 請求書の金額を超える限度額のクレジットカードがある
- 請求書の内容が請求書カード払いサービス業者のルールに合致している
この2つの条件が満たされていれば、確実に支払いができます。
クレジットカードで決済さえできれば請求書カード払い業者にリスクがないためです。
また、ほとんどの請求書カード払いサービスでは提出する書類もありません。
融資やファクタリングであれば、決算書・確定申告書、請求書、取引先との契約書、資金繰り表など、数多くの書類を提出しなければなりませんが、請求書カード払いでは面倒な書類提出は一切不要です。
条件さえ満たせば確実に審査に通過でき申込手続きも簡単なので、請求書カード払いサービスは融資やファクタリングと比較して、より確実性が高く、より簡単に資金繰りできる点が大きなメリットです。
個人が請求書カード払いサービスを利用する際の注意点
個人事業主やフリーランスの方が請求書カード払いサービスを利用する際には次のような点に注意しましょう。
- 手数料が発生する
- 個人用の支出は支払えない
- 業者の安全性を確認する必要がある
- 全てのクレジットカードが利用できるとは限らない
- 個人向けの支払いは利用できない
- 海外への送金はできない
- 原則として支払いは一括のみ
全ての請求書やクレジットカードが利用できるとは限りませんし、それほど高くないにせよコストも発生します。
個人が請求書カード払いサービスを利用する際の注意点について詳しく見ていきましょう。
手数料が発生する
請求書カード払いサービスは手数料が発生します。
手数料はファクタリングよりも低い3%ですが、これを毎月のように利用した場合、30日間支払期日を先延ばしした場合は年利36%にもなりますし、60日間限度まで先延ばしした場合でも年利18%にのぼります。
銀行や日本政策金融公庫の融資では年利2%〜3%台のコストで資金調達できるので、1回の利用で3%程度の手数料が発生する請求書カード払いサービスは決してコストの低いサービスとはいえません。
毎月のように利用すると、合計で非常に大きなコストとなってしまうので、請求書カード払いサービスを利用するタイミングは本当にお金に困ったときのみとし、できる限り使用を控えた方がよいでしょう。
個人用の支出は支払えない
請求書カード払いが利用できるのは事業の支出のみです。
個人の支出には使用することができないので注意しなければなりません。
個人事業主やフリーランスの方は、個人用の支出と事業の支出が混在していることがありますが、基本的には個人の支出とみなされるようなものへの使用はできないものと考えておきましょう。
仕入れ業者からの請求書など、明確に個人用の支払いと判断できるものでないと、請求書カード払いには利用できないので注意してください。
業者の安全性を確認する必要がある
請求書カード払いサービスは、融資のように取り扱っている業者の多くが安全であるという確証がありません。
融資を受ける際には、銀行は安全に利用できますし、ビジネスローンの場合も貸金業者しか運営できないので、利用を検討している業者が貸金業者登録をおこなっていることさえ確認できれば安全に利用できます。
しかし、請求書カード払いサービスの場合には、融資や貸金業者のような客観的に安全な指標がないので、運営業者が安全な業者かどうかは自分で調べる必要があります。
請求書カード払い業者はファクタリングとは異なり、上場企業やその関連会社が運営しているケースが多いので、比較的安心ですが、それでも悪徳業者や違法業者が存在する可能性はゼロではありません。
利用する前には運営業者名やその安全性や口コミなどを確認しておくようにしましょう。
全てのクレジットカードが利用できるとは限らない
請求書カード払いサービスではすべてのクレジットカードが利用できるとは限りません。
請求書カード払い業者によって利用できるクレジットカードは異なるためです。
例えば、請求書カード払い JCB×Digital GarageではJCBオリジナルカードしか利用できないので、他のカードを利用することは不可能です。
ご自分が保有しているカードでは希望するサービスを利用できないことがあるので、業者を選ぶ際には「自分が保有しているクレジットカードでも利用できるサービスかどうか」という点を必ず確認するようにしてください。
個人向けの支払いは利用できない
個人向けの支払いは利用できません。
請求書カード払いで利用できるのは、事業の経費のみです。
個人事業主やフリーランスの方は、事業用の支払いでも個人用の支払いでも、個人名義で請求が届きます。
しかし、例えば個人で買い物をした場合の請求書を支払うことなどは不可能です。
請求書カード払いサービスで支払いができるのは、事業用の支払いのみとしっかり理解しておきましょう。
海外への送金はできない
請求書カード払いサービスでは海外への支払いはできません。
基本的にどのサービスも、国内の金融機関に対する支払いのみを取り扱うサービスと理解しておきましょう。
原則として支払いは一括のみ
請求書カード払いは原則として一括払いのみしか利用できません。
請求書カード払いサービスの決済画面で、分割やリボを選択することは不可能で、一括払いしか選択できないためです。
そのため請求書カード払いサービスは締日と支払日の関係で、最大でも60日しか支払いを延長できないものと理解しておきましょう。
なお、カードによっては後から利用代金を分割やリボ払いへ変更できるものがありますが、そのようなカードであれば、後から分割やリボへ変更できる可能性があります。
ただし分割やリボは決して低いとはいえない手数料が発生するので、注意しなければなりません。
請求書カード払いを利用する際のおすすめクレジットカード5選
個人事業主やフリーランスの方が請求書カード払いを利用する際のおすすめのクレジットカードは次の5つです。
- 三井住友カードビジネスオーナーズ
- JCB Biz ONEカード
- バクラクビジネスカード
- セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスカード
- 楽天カード
国際ブランドの異なるカードを4つ、個人向けのカードを1つご紹介していきます。
三井住友カードビジネスオーナーズ
国際ブランド | VISA MasterCard |
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利用限度額 | 500万円 |
年会費 | 永年無料 |
追加カード年会費 | 永年無料 |
ETCカード年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | 1.0% |
三井住友カードビジネスオーナーズは、三井住友カードの個人事業主や小規模法人オーナー向けのクレジットカードです。
小規模事業者向けと言っても、限度額500万円まで設定できるので、ある程度売り上げ規模の大きな事業者でも金額的には十分に利用できるでしょう。
基本の還元率が1%なので、請求書カード払いに利用することで実質的な手数料負担を引き下げられます。
また、本カードは三井住友カードの個人向けカードである、三井住友カードナンバーレスと併せ持ちすることによってAmazon、ETCカード、JAL、ANAでの還元率が1.5%へとアップします。
高速道路や飛行機を利用する機会が多い方は年会費無料の三井住友カードナンバーレスを利用することでさらに高いポイント還元を受けられるでしょう。
JCB Biz ONEカード
国際ブランド | JCB |
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利用限度額 | 500万円 |
年会費 | 永年無料 |
追加カード年会費 | 追加カードの発行不可 |
ETCカード年会費 | 550円 |
ポイント還元率 | 1% |
JCB Biz ONEカードはJCBが提供する、個人事業主や小規模法人向けのクレジットカードです。
このカードも限度額500万円と非常に大きな金額を作成できるので、売上規模の大きな事業者の方も年会費無料でクレジットカードを作成できます。
JCB Biz ONEカードは基本還元率が通常のJCBカードの2倍の1%と高めですが、さらにAmazon、スターバックス、ビッグカメラなどの提携店舗で利用することによって還元率が最大21倍になります。
提携店舗をあらかじめ確認し、普段から利用しているサービスであれば、JCB Biz ONEカードを利用することによって効率的にポイントを貯められるでしょう。
なお、ETCカードには年会費がかかりますし、追加カードも発行することはできません。
JCB Biz ONEカードは経営者だけがクレジットカードを利用し、ETCカードの利用があまりない事業者に向いているクレジットカードです。
バクラクビジネスカード
国際ブランド | VISA |
---|---|
利用限度額 | 個別対応(5億円以上の実績あり) |
年会費 | 永年無料 |
追加カード年会費 | 無料 |
ETCカード年会費 | 発行なし |
ポイント還元率 | 1% |
バクラクとは請求書の作成や管理をおこなうクラウドサービスを提供している会社です。
バクラクが発行するビジネスカードの「バクラクビジネスカード」には次の特徴があります。
- カードごとに決済制限をつけられる
- AIが経費を自動で照合・仕訳を実施
- 数多くの軽々ソフトと連携
従業員に多くのクレジットカードを発行しても、カードごとに細かく利用制限をかけられるので不正利用の心配がありません。
また、利用した経費を自動で集計、仕訳をおこない連携している会計ソフトに反映してくれるので、経理業務の効率化も図れます。
基本の還元率は1%で、 年会費、追加カード発行費無料なので、多くの従業員を抱える場合にも活用できます。
ただし、ETCカードは発行できないので注意してください。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスカード
国際ブランド | AmericanExpress |
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利用限度額 | 500万円 |
年会費 | 22,000円(初年度無料) |
追加カード年会費 | 3,300円(税込) 最大9枚まで発行可能 |
ETCカード年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | 0.5% |
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックスカードはセゾンが発行するアメックスビジネスカードの最高ランクのカードです。
最高ランクと言っても年会費22,000円はアメックスブランドとしては安く、次のような付帯サービスを受けられます。
- セゾンプレミアムセレクション:一見さんお断りの老舗料亭の利用や、祇園でのお茶屋遊び、美食家が足繫く通う名店からの料理人派遣等のサポート
- コンシェルジュ・サービス:レストランの予約や旅行の手配、その他のお困りごとも、24時間365日、電話やメールでコンシェルジュがサポート
- セゾンプレミアムレストランby招待日和:国内外約240ヵ所の厳選されたレストランを、2名様以上のご利用で1名様分のコース料理を無料で提供
- 海外空港ラウンジ利用
ビジネスや出張に活用できるとても充実した付帯サービスが利用できます。
セニンカードが利用できる請求書カード払いサービスを利用する方はカード所有を検討するとよいでしょう。
楽天カード
国際ブランド | VISA MasterCard JCB AmericanExpress |
---|---|
利用限度額 | 100万円 |
年会費 | 永年無料 |
追加カード年会費 | 1枚まで 年会費無料 |
ETCカード年会費 | 無料 |
ポイント還元率 | 1.0% |
大手通販サイトの楽天が発行するクレジットカードです。
個人向けのカードとして多くの方は所有しているので、すでに楽天カードを持っているという方も多いのではないでしょうか?
そのような方は、楽天カードを利用して請求書カード払いサービスを利用することで、より効率的に楽天ポイントを貯められます。
また仕入などで楽天市場を利用するという方も楽天カードを利用するのがおすすめです。
- 楽天カードで楽天市場で買い物でポイント+2倍
- 楽天トラベル利用でポイント+1倍
- 楽天モバイル対象プラン契約でポイント+4倍
- 楽天銀行で楽天カードで引き落としにするとポイント+0.5倍
このように楽天カードはさまざまなポイントアッププログラムを用意しています。
楽天経済圏の利用が多い方には請求書カード払いサービスに利用するのもおすすめです。
請求書カード払いサービスの個人の利用についてよくある質問
請求書カード払いサービスを個人の方が利用する際によくある質問をご紹介していきます。
- 会社員でも利用できますか
- 個人の税金を支払うことはできますか?
- 取引先が海外企業なのですがクレジットカードで支払うことができるでしょうか?
- デビットカードやプリペイドカードは利用できますか?
- 分割やリボで払うことはできますか?
会社員でも利用できますか
会社員は利用できません。
請求書カード払いサービスはあくまでも事業の経費をクレジットカードで支払うサービスであるためです。
個人名義で利用できるのは個人で事業を営んでいる場合のみで、会社員が個人的な支払いをクレジットカードで払いたい場合などには活用できない点に注意しましょう。
なお、会社員であっても副業で事業を営んでいる場合には、事業にかかる経費のみ会社員でも利用できます。
事業を営なんでいない会社員は請求書カード払いは利用できません。
個人の税金を支払うことはできますか?
個人の税金を支払うことはできません。
税金を支払うことができるのは基本的には法人宛の請求書のみです。
例え事業に使用した財産に関する請求であっても、請求された人の名義が個人宛の場合には、クレジットカードで支払うことができない可能性が高いので注意してください。
取引先が海外企業なのですがクレジットカードで支払うことができるでしょうか?
取引先企業が海外企業の場合は、基本的に請求書カード払いサービスの利用はできません
請求書カード払いサービスで支払うことができるのは、基本的には国内企業が国内金融機関を支払先として指定した請求書のみです。
そのため、基本的には海外企業が発行した請求書をクレジットカードで支払うことは不可能だと理解しておきましょう。
なお、海外企業が発行した請求書であっても支払先の銀行口座が国内金融機関である場合には、利用できる可能性があるので、詳しくは請求書カード払い業者へ確認してみましょう。
デビットカードやプリペイドカードは利用できますか?
ほとんどの請求書カード払いサービスで、対応した国際ブランドであればデビットカードやプリペイドカードを利用できます。
しかしデビットカードは紐付けされた銀行口座から利用代金が即座に引き落とされるカードですし、プリペイドカードは事前にチャージした金額の範囲内でしか利用できません。
つまり、デビットカードやプリペイドカードで支払いができるのであれば、最初から現金で取引先げ支払いをおこなった方がよいでしょう。
わざわざ手数料を支払ってまでデビットカードやプリペイドカードで請求書カード払いを利用する意味はありませんので、デビットカードやプリペイドカードを利用することは避けた方がよいでしょう。
分割やリボで払うことはできますか?
原則として分割やリボで支払うことはできません。
請求書カード払いサービスの決済画面では1回払いしか選択できないので、請求書カード払いサービスは一括払いのみ利用できると理解しておきましょう。
なお、クレジットカードによってはすでに決済みの代金を分割やリボへ後から変更できるというものがあります。
このようなサービスを利用することで、分割やリボ払いで請求書代金を支払うことができますが、高額な手数料がかかるのであまりおすすめはできません。
まとめ
請求書カード払いは個人事業主やフリーランスでも利用できます。
中には法人しか取り扱っていないサービスも存在しますが、ほとんどのサービスで個人事業主やフリーランスに対しても取り扱いをしているので、個人事業主やフリーランスの方は幅広い選択肢の中から利用できる業者を選択することが可能です。
請求書カード払いサービスは業者によって、手数料、取引先企業の口座へ着金するまでの日数、利用できるクレジットカード、請求書の種類などが異なります。
あらかじめ「どのカードで、いつまでに、どの経費を支払いたいのか」を明確にし、確実に期日までに支払いたい支出が支払えるサービスを選択しましょう。