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「取引先へ支払う代金がない」「手元にお金がない」など、請求書の代金を支払うお金に困った経験をお持ちの人も多いのではないでしょうか?
そのような方は請求書支払い代行サービスを利用することで、手元資金がなくても期日の遅れることなく支払いが可能です。
また、資金の流出を最大60日間遅らせることができるので、資金繰り改善にも活用できます。
ただし、支払いができる限度額が限られており、使えるカードも限定されている場合があるので注意が必要です。
請求書支払い代行サービスの特徴やメリット・デメリット、おすすめの業者について詳しく解説していきます。
記事の目次
請求書支払い代行サービスとは?
請求書支払い代行サービスとは取引先に対する請求書代金を、請求書支払い代行サービス業者へクレジットカードが利用者が決済、請求書支払い代行サービス業者が請求書の代金を取引先へ支払う方法です。
これによって手元にお金がなくても、請求書の代金を支払うことが可能です。
請求書支払い代行の特徴は次のとおりです。
- クレジットカードさえあれば利用できる
- どんな支払いも可能
- 最大60日間延長可能
請求書支払い代行サービスの特徴を詳しく解説していきます。
請求書支払い代行サービスの流れ
請求書支払い代行サービスは次の流れで利用します。
- 請求書支払い代行サービス業者の利用登録をする
- 取引先の振込先情報を入力
- 請求書の代金+手数料をクレジットカードで決済する
- 請求書支払い代行サービス業社が利用者名義で取引先に請求書代金を振り込む
- クレジットカードの引き落とし日に請求書金額+手数料が引き落とされる
基本的には業者のサイトへアクセスして登録をおこない、取引先の情報を入力して、代金+手数料を決済するだけです。
あとは業者が取引先へ利用者名義で代金を振り込んでくれるので、クレジットカードの引き落とし日に請求書支払い代行サービスへカードで決済した代金が、他のカード利用代金と一緒に引き落としになります。
とても簡単に請求書の代金を支払える点が大きな特徴です。
クレジットカードさえあれば利用できる
請求書支払い代行サービスはクレジットカードさえあれば、簡単に利用できます。
取引先からの請求書の代金を支払うお金が手元になくても、クレジットカードされあれば取引先への支払いが可能です。
申し込みは簡単ですし、審査もないので、非常に簡単に取引先への支払いができます。
取引先への支払いに遅れてしまったら、取引先からの信用を失い、取引継続が難しくなるような可能性もあります。
しかし、請求書支払い代行サービスを利用することで、クレジットカードさえあれば期日通りの支払いが可能です。
どんな支払いも可能
請求書支払い代行サービスは基本的に請求書であればどんな支払いも可能です。
事業の経費にかかる支払い、法人や個人事業主の事業に関する経費の支払いなど、様々な支払いができます。
融資を受ける場合、使い道がかなり制限されるので、借りたお金を必ずしも自由に使えるわけではありません。
しかし、請求書支払い代行サービスであれば、事業用の請求書であれば基本的にはどんな使途にも利用できるので、使い道の幅が広く、非常に多くの経費に利用できる点は融資と比較した場合のメリットです。
最大60日間延長可能
請求書支払い代行サービスはクレジットカードで請求書代金を支払うことによって、最大60日間支払い期間を延長できます。
たとえば、月末締め、翌月末払いのクレジットカードで4月1日に請求書支払い代行サービスを利用して請求書の代金を支払った場合、カードの利用代金が引き落とされるのは5月31日です。
本来であれば4月1日に流出した資金が、5月31日までの最大60日間確保できるので、資金繰り改善効果は非常に大きくなります。
取引先への支払いに遅れることなく、支払いサイトを60日間延長できる点は大きなメリットだといえるでしょう。
請求書支払い代行サービスのメリット
請求書支払い代行サービスには次の6つのメリットがあります。
- 審査なしで利用できる
- 提出書類不要
- 手元にお金がなくても支払いできる
- 手数料が低い
- クレジットカードのポイントが貯まる
- クレジットカードによっては分割やリボにできる
請求書支払い代行サービスの6つのメリットについて詳しく解説していきます。
審査なしで利用できる
請求書支払い代行サービスは審査がほぼありません。
利用者登録をするだけで、クレジットカードさえあれば誰でも利用できます。
リスクを負うのはカード業者であって請求書支払い代行サービス業者にはリスクがありません。
請求書支払い代行サービス業者はクレジットカードによって支払いを確実に受けられるので、審査をおこなう必要がないのです。
そのため、融資やファクタリング審査に落ちてしまった事業者でも、請求書支払い代行サービスであればほぼ確実に利用できます。
「取引先へ支払うお金がないが、どこからもお金を借りられない」というときに請求書支払い代行サービスを利用するとよいでしょう。
提出書類不要
請求書支払い代行サービスは申し込みの際に、書類を提出する必要もありません。
審査がないため、決算書などから確認するようなこともないためです。
融資やファクタリングであれば、申し込みの際に次のような書類の提出が必要になることがあります。
- 決算書
- 確定申告書
- 取引先との取引基本契約書
- 資金繰り表
- 請求書
- 納税証明書
- 印鑑証明書
業者や資金調達の種類によって、必要になる書類は異なりますが、これら多くの書類を用意するだけでも大変ですし、さらにオンライン完結型の場合、これらの書類をデータ化して送付することも困難です。
請求書支払い代行サービスであれば、これらの書類提出の手間が一切かからないので、非常に簡単に手続きできる点は大きなメリットだといえるでしょう。
手元にお金がなくても支払いできる
請求書支払い代行サービスを利用すれば手元にお金がなくても、期日に遅れることなく取引先への支払いができます。
手元に支払いのお金がないときには、融資であれば申込から入金まで2週間以上かかりますし、ファクタリングは売掛債権がなければ利用できません。
請求書支払い代行サービスでは、クレジットカードさえあればサービスによっては即日で取引先へ代金を支払えます。
手元にお金がなくても、取引先がBtoBカード決済に対応していなくても、簡単かつスムーズに支払いができる点は大きなメリットです。
手数料が低い
請求書支払い代行サービスはファクタリングと比較して手数料が低い点もメリットです。
サービスによって手数料は異なりますが3%前後の手数料で利用できます。
ファクタリングの手数料相場は契約形態によって次のようになっています。
- 2社間ファクタリング:5%〜20%程度
- 3社間ファクタリング:1%〜8%程度
ファクタリングと比較して、請求書支払い代行サービスは明らかに手数料負担が低いので、低コストで資金繰りを改善したいと考える方は、ファクタリングよりも請求書支払い代行サービスがおすすめです。
クレジットカードのポイントが貯まる
請求書支払い代行サービスを利用することでクレジットカードのポイントが貯まります。
請求書支払い代行サービスへクレジットカードで支払ったものは、通常のクレジットカードの支払いと同じようにポイント還元の対象になるので、クレジットカードで代金を支払えば、その分だけポイントが付与されます。
還元率の高いクレジットカードであれば1%以上のポイント還元を受けられることもあるので、その分だけ実質的な手数料負担を下げることが可能です。
例えば手数料3%の請求書支払い代行サービスを還元率1%のクレジットカードで利用した場合、実質的な手数料負担は2%となります。
振込などによって支払いをおこなってもポイントが貯まることはありませんが、請求書支払い代行サービスであれば取引先への支払いによってポイントが貯まる点はメリットです。
クレジットカードによっては分割やリボにできる
支払いの内容やクレジットカードによっては支払方法を分割やリボに変更することができます。
クレジットカードによっては支払い内容を後から分割やリボへ変更できるものがあるためです。
そのため、取引先への支払いを分割払いにできるケースがあるのです。
通常、取引先から請求が届いた時に、取引先に対して「分割にしてもらえませんか?」と頼んだとしても、まず分割払いに応じてもらえることはありませんし、その時点で取引先からの信頼を失う可能性が高いでしょう。
しかし、請求書支払い代行サービスを利用すれば、取引先に知られることなく、支払いを分割やリボへ変更できることがあるので、この点は非常に大きなメリットです。
ただし、分割やリボ払いには高額な手数料が発生し、一度利用すると残高がなかなか減少しないので、くれぐれも利用する際は計画的におこないましょう。
請求書支払い代行サービスのデメリット
請求書支払い代行サービスには次のようなデメリットがあります。
- 60日を超える延長はできない
- クレジットカードの限度額を超える支払いはできない
- 支払いに遅れると信用情報に傷がつく
- 手数料が発生する
- 利用できない国際ブランドがある
- 法人のみしか利用できないことがある
利用限度額が限られており、先延ばしにできる期限にも限度があります。
請求書支払い代行サービスの6つのデメリットについて詳しく解説していきます。
60日を超える延長はできない
請求書支払い代行サービスでは60日を超える支払いの先延ばしは不可能です。
クレジットカードの締日や支払日の関係で、どうしても60日を超える猶予は生まれないためです。
また、クレジットカードによっては最大で50日程度の先延ばししかできないものもあります。
2ヶ月すれば、支払い期日が到来するので、それほど長期の資金繰り改善効果は期待できません。
融資であれば数年程度の時間をかけて分割払いができることと比較すると、請求書支払い代行サービスは資金繰り改善効果が低い点はデメリットです。
クレジットカードの限度額を超える支払いはできない
請求書支払い代行サービスではクレジットカードの限度額を超える支払いはできません。
クレジットカードで請求書の代金支払いを決済する方法ですので、当然ですが、支払限度額はクレジットカードの限度額の範囲内です。
事業の支払いは数千万円を超えるような高額な支払いが発生することもありますが、請求書支払い代行サービスではそこまでの高額の支払いはできません。
基本的には数万円〜数十万円程度、多くても100万円〜300万円くらいの支払いしか、請求書支払い代行サービスで先延ばしができないと理解しておきましょう。
売上規模の大きな事業者は請求書支払い代行サービスでは必要な支払いができない可能性があります。
支払いに遅れると信用情報に傷がつく
請求書支払い代行サービスで決済した代金は後日クレジットカード会社から請求されます。
この支払いに遅れてしまうと個人信用情報に傷がついてしまうので注意が必要です。
クレジットカードの支払いに遅れると個人信用情報には「遅れた」という記録がつきます。
そして、2ヶ月を超える滞納をすると、「延滞」という異動情報が記録され、個人信用情報がブラックになり、以後、新規の借入やクレジット契約が不可能になります。
また、利用している代金の一括返済請求もおこなわれる可能性があるので注意しなければなりません。
通常、取引先への支払いに遅れるだけでは、個人信用情報に傷がつくことはありませんが、請求書支払い代行サービスでは間にクレジットカードが介在するので支払いに遅れた場合のリスクが甚大です。
請求書支払い代行サービスはクレジットカードで支払いができるので、手元にお金がなくても支払いができるメリットがありますが、支払いに遅れた場合のリスクは請求書支払い代行サービスを利用しない場合よりも大きい点に注意しましょう。
手数料が発生する
請求書支払い代行サービスを利用すると手数料が発生します。
確かに請求書支払い代行サービスの手数料はファクタリングよりも低く3%前後です。
しかし、年利に換算すると18%〜36%程度の高額になるので、融資と比較するとかなり大きなコスト負担になります。
銀行融資の場合は年利2%前後ですので、請求書支払い代行サービスの10分の1〜20分の1程度のコストです。
請求書支払い代行サービスを毎月のように利用すると資金調達コストが大きくなってしまうので、請求書支払い代行サービスは、本当にお金に困ったときだけ短期的に利用するようにしてください。
利用できない国際ブランドがある
請求書支払い代行サービスでは、サービスによって利用できるクレジットカードの国際ブランドが決まっています。
VISAやMasterCardなどの国際ブランドはほとんどのサービスで利用できます。
しかし、American Expressやダイナースなどの国際ブランドが利用できる、請求書支払い代行サービスはそれほど多くありません。
普段からAmerican Expressやダイナースを利用している方は、利用を検討している請求書支払い代行サービスが自分が利用している国際ブランドに対応しているかどうかを必ず確認するようにしてください。
法人のみしか利用できないことがある
請求書支払い代行サービスの中には、法人しか利用できないサービスがあります。
そのようなサービスでは個人事業主やフリーランスの方は利用できません。
そのため個人事業主やフリーランスの方が請求書支払い代行サービスを利用する際には、まず「自分でも利用できるか」という点を確認することが最も重要です。
すべてのサービスが個人事業主や法人の利用に対応しているわけではない点に十分注意してください。
安全に利用できるおすすめサービス10選
請求書支払い代行サービスを取り扱っている業者は安全な優良業者が多いですが、その中でも特におすすめの業者は次の10社です。
- INVOYカード払い
- 支払い.com
- Money Foward請求書カード払い
- TRABOX
- DGFT請求書カード払い
- 請求書カード払い JCB×Digital Garage
- Biz Forward請求書カード払い
- 請求書カード払い by GMO
- NP掛け払い 請求書カード払い
- 請求書支払い代行サービス
それぞれのサービスの特徴とスペックについて詳しく解説していきます。
INVOYカード払い
運営会社 | FINUX株式会社 |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB |
請求書の支払いスピード | 最短即日〜最長30日後 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3% |
INVOYカード払いは、早ければ最短即日で取引先への振り込みが可能です。
手数料3%なので、平均的なコストで請求書支払い代行サービスを利用できます。
請求書を作成し、取引先へ送付する請求書作成サービスを提供している会社で、登録者は10万人を突破しています。
多くの人が利用しているサービスですので、安心して利用可能です。
また、請求書だけでなく、外注費や家賃や水道光熱費などの経費の支払いにも対応しています。
クレジットカードでの支払いに対応できる幅が広く、債権即日入金ができるので、他社よりも利便性が高いといえます。
公式サイトによると、利用者の96%が1営業日以内の入金を実現できているので、急いで支払いをしたい場合に活用するとよいでしょう。
支払い.com
運営会社 | 株式会社クレディセゾン 株式会社UPSIDER |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、セゾンカード |
請求書の支払いスピード | 最短1営業日 |
利用者 | 法人、個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 不要 |
手数料 | 4% |
支払い.comは請求書支払い代行サービスの中で最も有名なサービスと言っても過言ではありません。
運営しているのは、大手信販会社のクレディセゾンと法人決済サービス大手UPSIDERですので、運営業者の安全性は業界トップクラスです。
また、セゾンカードに対応しているので、セゾン発行のアメックスカードも支払い.comであればクレジットカードでの請求書の支払いが可能です。
入金までの最短1営業日ですので、比較的スピーディーに支払いができます。
納付書があれば社会保険料でも支払いができるので、社会保険料の支払いができない場合、支払い.comであれば送れなく支払えます。
手数料が4%と比較的高額なので、コストは高くなりますが、業者の安全性や入金スピードを重視したい方におすすめです。
Money Foward請求書カード払い
運営会社 | マネーフォワードケッサイ株式会社 |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB |
請求書の支払いスピード | 最短2営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 不要 |
手数料 | 2.4%または2.7% |
会計システム大手のマネーフォワードの関連会社であるマネーフォワード決済が提供する請求書支払い代行サービスです。
手数料が非常に低いのが特徴で、外部投資家(VC,CVC等)からの調達実績があるか、調達予定のある法人企業であれば2.4%、その他の企業でも2.7%で利用できるので、他社よりも低コストで請求書支払い代行サービスを利用できます。
取引先への振込日は5日/10日/15日/20日/25日/末日のいずれかしか選択できないので、たとえば月末に申し込んだ場合には、最短振込日は翌月5日になってしまうので、期日までに支払えない可能性があるので注意してください。
TRABOX
運営会社 | トラボックス株式会社 |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、セゾンカード |
請求書の支払いスピード | 最短1営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 2.55% 月額費用:498円 ※5万円未満の決済は、一律1400円 |
TRABOXは請求書作成サービスで、請求書の作成、送付、管理、会計データの仕訳などをおこなっており、そのサービスの一環として請求書支払い代行サービスを実施しています。
手数料が低く設定されているのが特徴で、手数料2.55%で利用できます。
他社よりも低い手数料で利用したい方におすすめです。
また、セゾンカードに対応しているので、セゾン発行のアメックスで請求書カード払いが利用できます。
入金スピードにも定評があり、最短1営業日で支払いできます。
運営業者は東証プライム上場のVisional株式会社の100%子会社となっており、上場企業が運営するサービスですので安心です。
低コストかつ業者の安全性を重視したい方には、TRABOXはおすすめです。
DGFT請求書カード払い
運営会社 | 株式会社デジタルガレージ |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB、セゾンカード、ダイナース |
請求書の支払いスピード | 最短3営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3% |
DGFT請求書カード払いは大手カード会社などと請求書支払い代行サービスを共同運営している大手企業のデジタルガレージが運営しているサービスです。
最大の特徴は対応しているクレジットカードの種類が多いという点です。
セゾンカードに対応しているので、セゾン発行のアメックスが利用できます。また、数ある請求書支払い代行サービスの中でもダイナースカードに対応している請求書支払い代行サービスはDGFT請求書カード払いだけです。
普段から事業用決済カードとして、ダイナースカードを利用している人にはDGFT請求書カード払いがおすすめです。
入金までには3営業日と比較的長めの時間がかかってしまうので注意してください。
請求書カード払い JCB×Digital Garage
運営会社 | 株式会社ジェーシービー |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 40日 |
対応国際ブランド | JCB |
請求書の支払いスピード | 最短3営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 2.98% |
大手信販会社のJCBがデジタルガレージと共同で運営している請求書支払い代行サービスです。
JCBと上場企業のデジタルガレージが共同運営しているので安心して利用できます。
手数料は2.98%と3%を切っているので相場よりは若干低めです。
ただし、先延ばしできる期間は40日までと短めで、取引先には最短で3営業日経過しないと支払いができません。
利用できるのはJCBが発行しているカードのみで、加盟店が発行している提携カードや国際ブランドがJCB以外のものは利用できません。
使えるカードの範囲が著しく狭いので、普段からJCBカードを利用している事業者の方は利用を検討するとよいでしょう。
Biz Forward請求書カード払い
運営会社 | 株式会社Biz Forward |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard、JCB |
請求書の支払いスピード | 最短2営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 2.8% |
株式会社Biz Forwardは、マネーフォワード(51%)、株式会社三菱UFJ銀行(39%)、三菱UFJファクター株式会社(10%)がそれぞれ出資して設立したジョイントベンチャー企業です。
大手企業のジョイントベンチャーなので安心して利用できます。
株式会社Biz Forwardは次の3つのサービスを運営しています。
- ファクタリングサービスの「資金プラス」
- クラウド請求サービスの「請求プラス」
- 請求書カード払いサービスの「Biz Forward請求書カード払い」
入金までは最短2営業日とそれなりの時間が必要になりますが、手数料は2.8%と相場よりもやや低めの設定となっています。
ただし、支払日は5日/10日/15日/20日/25日/末日のいずれかになるので、タイミングによっては入金までに5営業日必要になる点に注意しましょう。
銀行が約4割出資している会社ですので、業者の安全性を重視したい方はおすすめです。
請求書カード払い by GMO
運営会社 | GMOペイメントゲートウェイ株式会社 |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | Visa、MasterCard、アメックスのビジネス・カード |
請求書の支払いスピード | 最短即日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3.0% 最低手数料として1,500円 |
大手インターネット企業のGMOが運営する請求書支払い代行サービスです。
アメックスのオリジナルビジネスカードが利用できる点が大きな特徴です。
付帯サービスが圧倒的に充実したアメックスビジネスを決済用カードとして利用している事業者の方は請求書カード払い by GMOであれば請求書のアメックスクレジットカード払いが可能です。
手数料は3%と平均的ですが、最大の特徴は最短即日入金に対応している点です。
申込日当日に取引先に対してクレジットカード支払えるので、急いで支払いが必要な方でも期日内の支払いに間に合う可能性があるでしょう。
業者の信頼性を重視したい方や、アメックスビジネスで支払いをしたい方、すぐに取引先へ支払いをしたい方におすすめです。
NP掛け払い 請求書カード払い
運営会社 | 株式会社ネットプロテクションズ |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 60日 |
対応国際ブランド | VISA、MasterCard、JCB |
請求書の支払いスピード | 最短3営業日後 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3% |
株式会社ネットプロテクションはNP掛け払いサービスを提供する会社で、NP掛け払いであれば、請求書の発行、請求、督促などの決済プロセスをワンストップで任せられます。さらに売掛金の保証サービスも取り扱っているので未入金リスクを排除できます。
そのネットプロテクションが提供する、請求書支払い代行サービスの「NP掛け払い 請求書カード払い」は利用プロセスが非常に簡単です。
アカウント作成、振込先登録、クレジットカード決済の3つだけですので、面倒な手続き不要ですぐに支払えます。
手数料3%は平均的ですので、コストが高くなる心配はありません。
入金までには3営業日必要になるので、時間に余裕を持って申し込むようにしてください。
請求書支払い代行サービス
運営会社 | 三井住友カード株式会社 |
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契約方法 | オンライン |
先延ばしできる最長期間 | 40日 |
対応国際ブランド | VISA、Mastercard |
請求書の支払いスピード | 最短5営業日 |
利用者 | 法人・個人事業主 |
審査の有無 | 無し |
必要書類 | 無し |
手数料 | 3% |
請求書支払い代行サービスとは、三井住友カードが運営するサービスです。
業者の信頼性を重視する方、三井住友カードを利用している方には利用しやすくなっています。
ただし、三井住友カードを持っていない方は利用までに最短2営業日かかります。すぐに利用することはできないので注意しましょう。
手数料は3%と平均的だといます。
また、すでに請求書支払い代行サービスのアカウントを持っている方でも、申込から取引先へ支払いをおこなうまでには5営業日も必要になります。
急いでいる方にはあまりむ向いていないので、時間に余裕をもって申し込みをしてください。
請求書支払い代行サービスについてよくある質問
請求書支払い代行サービスについてよくある質問は次のとおりです。
- BPSPとはなんですか?
- 請求書代行サービスとはなんですか?
- 請求書代行サービスはいくらですか?
- 請求書支払い代行サービスと請求書カード払いの違いについて教えてください
- 支払い代行サービスとはなんですか?
BPSPとはなんですか?
BPSPとは請求書支払い代行サービスの別称です。
BPSPとはBusiness Payment Solution Providerの略で、カード払いを受け付けていない売り手企業とカード支払いをしたい買い手企業をつなぐ決済方法を指します。
具体的には、間に決済代行会社が入り、売り手企業に対して代行会社が代金を立て替え払いし、決済代行会社に対して買手企業がクレジットカードで支払いをおこなう仕組みです。
つまり、請求書支払い代行サービスと同じです。
請求書支払い代行サービスのことをBPSPとも呼ぶと理解しておけばよいでしょう。
請求書代行サービスとはなんですか?
請求書代行サービスは、企業の会計ソフトなどと連動し、システムが請求書を作成してくれるサービスです。
会計帳簿に基づいて請求書の作成をおこなってくれるので、請求書作成にかかる手間が不要です。
さらに、システムの中には、取引先へ請求書をメールで送付してくれるものもあるので、請求書発送の手間や費用も削減することもできます。
また、電子送付された請求書にはクレジットカードで支払えるリンクをつけているサービスもあるので、取引先に「クレジットカードで支払う」という選択肢を与えることもできます。
経理の効率化と、取引先へ支払手段の多様性を与えられるのが請求書代行サービスのメリットです。
請求書代行サービスはいくらですか?
請求書代行サービスの料金はシステムによって異なります。
主なサービスの利用料金はそれぞれ次のようになっています
- Paid:請求金額の0.5~3.5%+事務手数料125円/件
- マネーフォワード 掛け払い:月額0~3万円、初期費用0~5万円、手数料300~500円/件
- 掛売決済:債権金額の0.5~3.5%
- 請求まるなげロボ:代行手数料率1.0%〜
- クロネコ掛け払い:~3.5%
- NP掛け払い:~3.6%+請求書発行0~252円/件
- SEIKYU+:0.5~3.5%+請求書郵送料190円/件
- 掛払い.com:1.2~3.6%+請求書発行費用~249円/件
- SAGAWA B2B決済サービス:要問い合わせ
- GMO掛け払い:手数料~3.4%+請求書発行208円/件
- セゾンインボイス:1.5~5.5%+事務手数料150円/件
サービスのよって料金は異なりますが、請求書を発行する程度であれば1通数百円程度です。
請求書発行事務のコストに悩んでいる方は利用を検討してみましょう。
請求書支払い代行サービスと請求書カード払いの違いについて教えてください
請求書支払い代行サービスも請求書カード払いも債務者側発で利用する方法です。
支払義務のある請求書をクレジットカードで支払うことによって手元にお金がなくても期日通りに支払うことができます。
そのため、請求書支払い代行サービスも請求書カード払いも内容は同じです。
このようなサービスを請求書支払い代行サービスとは請求書カード払いと呼ぶことがあります。
なお、請求書代行サービスは債権者発で利用するサービスで、債権者側が債務者に対して請求書を発行する手間を外注するためのサービスになります。
支払い代行サービスとはなんですか?
支払い代行サービスとは取引先への代金の支払いや従業員への給与支払いをまとめて、代行業者がおこなってくれる支払方法です。
一括ファクタリングに近い方法だと言えるでしょう。
支払い先が多い場合、1件1件に間違いなく支払いをおこなうのは大変ですし、非常に大きな事務的な負担になります。
しかし、支払い代行サービスを利用すれば、サービス提供業者に対して支払先のデータや明細を交付しておくことで自動で支払いをおこなってくれます。
業者によってはあらかじめ一定の資金を預けておくデポジット型のものもありますが、立て替え払いをしてくれる業者もあります。
立て替え払いを利用すれば、すぐに資金を流出させることなく支払いができるので、資金繰り改善効果もあります。
「毎月の支払件数が多くて大変」という事業者の方は利用を検討してみるとよいでしょう。
まとめ
請求書支払い代行サービスは、サービス提供業者へクレジットカードで取引先からの請求書の代金を支払うことで、業者が請求書の代金支払いをおこなってくれるサービスです。
手元にお金がなくても、請求書支払い代行サービスを利用すればクレジットカード決済で取引先への支払いを履行できます。
現金の流出を最長60日間先延ばしにできるので資金繰り改善効果も大きな方法です。
ただし、利用限度額がクレジットカードの限度額に限られ、60日を超える延長はできません。
業者によって利用できる国際ブランドも異なるので、サービス提供業者の特徴を抑え、自社に合ったサービスを適切に選びましょう。