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経営状況が悪化し、取引先へ支払いができないとき「破産しようかな?」と一度は考えたことがあるという方も少なくないのではないでしょうか?
しかし、破産と言っても、なんとなく「借金をチャラにすること」「人生の手段」などとネガティブに考えている人も多いですが、実は破産にもメリットがあります。
また、もしかすると他の方法での資金調達を試せば、破産をしなくても資金繰りができるかもしれません。
この記事では、中小企業や個人事業主などの小規模事業者が破産する方法やメリットとデメリット、破産しそうなときでも資金調達できる可能性がある方法について詳しく解説していきます。
記事の目次
中小企業の破産とは
中小企業の破産とは、会社が債務を返済できなくなり、裁判所に破産を申し立て、法的に会社の財産を清算して債権者へ分配する手続きをいいます。
支払い不能な状態になったときに選択される最終的な手段であり、経営者の意思だけでなく、債権者側から申し立てられることもあります。
破産が認められると、法人格は消滅し、事業は原則として継続できなくなります。
破産はどんな時に起こる?
破産は単に支払いができなくなったから起こるだけではありません。
小規模事業者が破産に陥ってしまう原因には次のようなものがあります。
- 資金繰りの悪化が慢性化した場合
- 多額の借入金を返済できなくなった場合
- 売掛金の未回収が相次いだ場合
- 市場環境の急激な変化に対応できなかった場合
- 経営判断の誤りが続いた場合
破産は基本的には企業から支払いのお金がないときに起こることです。
破産が起こる5つの原因について詳しく解説していきます。
資金繰りの悪化が慢性化した場合
売上の減少や原材料費・人件費・光熱費などの固定費の上昇が重なり、毎月の支出が収入を上回る状態が続くと、資金繰りは徐々に圧迫されていきます。
一時的な借入や支払いの延滞でしのげたとしても、根本的な売上改善やコスト削減が伴わなければ、いずれ資金ショートに陥ります。
とくに中小企業の場合、大企業に比べて内部留保が少なく資金の余力も限られているため、資金繰り悪化が数か月続くだけで経営が立ち行かなくなることもあります。
このような状態が慢性化し、金融機関からの追加融資も難しくなると、破産を検討せざるを得ない状況になります。
多額の借入金を返済できなくなった場合
創業時の借入や設備投資資金、運転資金のための融資など、事業を続けるために借入金は必要不可欠ですが、その返済負担が売上に見合わないほど大きくなると、経営は一気に苦しくなります。
月々の返済額が大きすぎると、利益が出ていても手元資金が不足してしまい、従業員の給料や仕入れの支払いに影響が出ることもあります。
さらに、新たな融資を受けて返済を先延ばしする「自転車操業」に陥ると、借入金だけが膨らみ続ける結果となり、どこかのタイミングで資金調達がストップしてしまったら支払いは不可能です。
このように返済不能な状態に陥った場合、中小企業は破産という選択肢に向き合うことになります。
売掛金の未回収が相次いだ場合
中小企業の経営において、売掛金は重要な資金源ですが、取引先の支払い遅延や倒産により売掛金が回収できなくなると、資金繰りに深刻な影響を与えます。
帳簿上では利益が出ていても、実際に手元にお金が入ってこなければ、仕入れや人件費、家賃などの支払いができなくなります。
特に一件あたりの取引金額が大きい場合や、売上の多くを特定の取引先に依存している場合、その未回収リスクは致命的になりかねません。
売掛金の未回収が続くと、借入にも頼れなくなり、最終的に破産に追い込まれるケースは少なくありません。
市場環境の急激な変化に対応できなかった場合
社会情勢の変化、技術革新、消費者ニーズの変化、競合の参入などにより、市場環境は常に変化しています。
しかし、その変化に対応できず、従来のビジネスモデルに固執してしまうと、急激に売上が落ち込むことがあります。
たとえば、インターネット販売の普及により実店舗の売上が激減した業種や、法規制の強化によって収益構造が崩れた業種などがこれに該当します。
設備投資や新規事業への転換を行うにも資金が必要なため、対応が遅れると経営の立て直しが困難になり、結果として破産に至ることがあります。
経営判断の誤りが続いた場合
経営者の判断は、企業の将来を大きく左右します。
しかし、不十分な市場調査のまま新規事業に参入したり、過剰な人材採用や設備投資を行ったりすると、固定費が急増して経営を圧迫します。
また、赤字事業から撤退する決断が遅れ、損失を垂れ流してしまうことも少なくありません。
これらの判断ミスが一度であれば挽回できる可能性もありますが、複数回にわたって重なると財務状況は深刻化します。
その結果、資金繰りは悪化し、借入にも頼れなくなり、最終的に中小企業は破産せざるを得ない状況に追い込まれてしまいます。
中小企業が破産する流れ
中小企業は次のような流れで破産手続きをおこないます。
- 支払い不能状態の発生
- 弁護士への相談と破産申立て準備
- 裁判所への破産申立て
- 破産管財人による財産調査
- 清算と法人の消滅
破産をすると言っても裁判所の許可がなければ破産手続きを進めることはできません。
中小企業が破産する流れについて詳しく解説していきます。
①支払い不能状態の発生
破産手続きが始まる前段階として、「支払い不能状態」に陥っていることが前提になります。
これは、一時的な資金不足ではなく、継続的に債務の返済ができなくなっている状態を指します。
売上が大幅に減少したり、赤字決算が続いたりする中で、仕入先への支払い、従業員への給与、税金や社会保険料の納付などが滞り始めます。
この時点で取引先や金融機関からの信用も低下し、新たな資金調達が難しくなります。こうした状況が続くと、経営者は現実的に破産を選択肢として考え始めることになります。
②弁護士への相談と破産申立て準備
支払い不能状態になった場合、多くの中小企業経営者は弁護士に相談します。
弁護士は財務状況を確認し、破産以外の選択肢がないかも含めてアドバイスを行います。
破産を選択する場合には、債権者一覧、資産一覧、負債の内容、過去の取引履歴など、膨大な資料を作成する必要があります。
これらの資料は裁判所に提出され、破産手続き開始の判断材料となります。
正確な情報を整理しなければならないため、この準備段階には相応の時間と労力がかかりますが、適切に進めることで手続きが円滑になります。
③裁判所への破産申立て
必要書類が整うと、弁護士を通じて裁判所へ破産申立てが行われます。
裁判所は、会社が本当に支払い不能の状態にあるのかを審査し、その結果、破産手続開始決定を出します。
この決定が出されると、会社の資産は経営者の自由には扱えなくなり、債権者から直接請求されることも原則としてなくなります。
差押えや督促も停止され、以降の手続きは裁判所および破産管財人の管理下で進められます。ここから本格的な清算プロセスが始まります。
④破産管財人による財産調査
破産手続開始決定後、裁判所が選任した破産管財人が会社の財産や取引履歴を詳しく調査します。
不動産、設備、在庫、売掛金、預金など、すべての資産を把握し、換金可能なものは売却されます。
さらに、過去の取引に不審な点がないか、不正な財産移動がなかったかも確認されます。
不正があった場合には、経営者が法的責任を問われる可能性もあります。
管財人の役割は、債権者へ公平に分配するために資産を管理・整理することです。
⑤清算と法人の消滅
すべての資産が処分され、債権者への配当が完了すると、会社は正式に清算されます。
これにより法人格は消滅し、企業としての活動はすべて終了します。
事業所は閉鎖され、従業員との雇用関係も終了します。長年続けてきた会社が法的に終わるという確認がここでなされます。
しかし、経営者個人の人生が終わるわけではなく、この清算をひとつの区切りとして、新たな道を模索する可能性が開かれます。
精神的には辛い過程ですが、再出発のスタート地点にもなり得ます。
中小企業が破産するメリット
中小企業が破産することには次のようなメリットがあります。
- 過剰な負債から解放される
- 返済のための無理な経営から解放される
- 法的に整理されるためトラブルを防げる
- 再チャレンジの機会が得られる
- 心理的な負担が大きく軽減される
破産というとネガティブなイメージを多く持っている人が多いですが、破産には多くのメリットがあります。
無理して経営を継続するよりも破産した方がよい場合も少なくありません。
破産のメリットについて詳しく解説していきます。
過剰な負債から解放される
中小企業が破産すると、会社が抱えていた多額の借入金や未払い金は法的に整理され、原則として返済義務がなくなります。
資金繰りに追われ、毎日のように支払いや督促の心配をしなければならない状況から解放されるため、経営者の精神的な負担は大きく軽減されます。
借金返済のためだけに事業を続ける必要がなくなり、これ以上損失が拡大するのを防ぐこともできます。
特に自転車操業状態に陥っていた場合には、これ以上借入が膨らまずに済むという点でも、破産は一つの区切りとして有効な手段になるといえます。
返済のための無理な経営から解放される
資金繰りが厳しくなると、本来取りたくない仕事を低単価で引き受けたり、無理な値引きで売上を確保したりと、負のスパイラルに陥りがちです。
しかし、破産を選択すると、こうした返済目的だけの不本意な経営判断から解放されます。
これ以上会社を赤字経営で引き延ばす必要がなくなり、経営者は冷静に今後の人生やキャリアについて考える時間を持つことができます。
損失をこれ以上拡大させないという意味では、早めの破産は結果的にダメージを最小限に抑える決断になる場合もあります。
法的に整理されるためトラブルを防げる
中小企業の破産は裁判所の管理下で進められるため、債権者からの個別の請求や督促、差し押さえなどが原則としてストップします。
これにより、複数の取引先や金融機関と一つひとつ交渉する必要がなくなり、トラブルや紛争の拡大を防げます。
また、資産の配分も法律に基づいて公正に行われるため、特定の債権者のみに支払ってしまうといった問題も生じません。
感情的な対立を避け、法的に整理された形で終結できる点は、経営者と債権者双方にとって大きなメリットです。
再チャレンジの機会が得られる
破産というと「終わり」のイメージが強いですが、実際には「再スタートのためのリセット」ともいえます。
過大な負債を抱えたままでは、新しい挑戦をする余裕は生まれませんが、破産によって債務が整理されれば、数年後には再び事業を始めたり、雇用される立場として働いたりする道が開けます。
過去の失敗から学んだ経験は、次の仕事やビジネスに必ず活かされます。
実際に破産後に再起し、成功している経営者も少なくありません。
心理的な負担が大きく軽減される
資金繰りに追われる日々は、経営者にとって非常に大きなストレスとなります。
眠れない、常に不安がつきまとう、人間関係もうまくいかないといった状態が長く続くケースも少なくありません。
破産という決断は勇気が必要ですが、一度決断すると「もう返せないお金のことを考え続けなくてよい」という安心感が生まれます。
これにより精神的な安定を取り戻し、家族との時間や自分の人生を見つめ直す余裕が生まれるようになります。
中小企業が破産するデメリット
中小企業が破産することにはやはり多くのデメリットもあります。
- 会社の信用が大きく失われる
- 長年築いた事業やブランドが消滅する
- 従業員や取引先に影響を与える
- 個人保証をしている場合、個人破産になる可能性
- 将来の活動に制限が生じる場合がある
破産には多くのデメリットがあり、デメリットから回復することは容易ではありません。
中小企業が破産することの5つのデメリットについて詳しく解説していきます。
会社の信用が大きく失われる
中小企業が破産すると、会社としての信用はほぼ完全に失われます。
これまで取引していた顧客や仕入先、金融機関との関係は解消され、同じ業界内でも「破産した会社」という認識が広まることになります。
また、経営者自身の信用情報にも影響が出る可能性があり、一定期間はクレジットカードの作成や新たな融資が難しくなります。
将来的に再びビジネスを始めたいと考えた場合でも、過去の破産歴がハードルになることがあります。
長年築いた事業やブランドが消滅する
中小企業の多くは、長い年月をかけて顧客との信頼関係やブランドイメージを築いてきています。
しかし、破産をすると、こうした無形の資産もすべて失われます。
店舗や商品、サービスに愛着を持っていた顧客との関係も断たれることになり、「これまでの努力が無駄になった」と感じる経営者も少なくありません。
数字だけでなく、想いや歴史までもが消えてしまう点は、破産の大きなデメリットのひとつです。
従業員や取引先に影響を与える
破産によって会社が清算されると、従業員は職を失うことになります。
生活に直結する問題であり、経営者にとっては非常に心苦しい結果です。
また、取引先にとっても未回収の売掛金が発生する可能性があり、相手企業の資金繰りにも悪影響を与えかねません。
特に地域密着型の中小企業の場合、破産は自社だけでなく、地域経済全体にも影響を及ぼすことがあります。
周囲へ与える影響の大きさは、破産の大きなデメリットといえます。
個人保証をしている場合、個人破産になる可能性
多くの中小企業では、金融機関からの借入に対して経営者が個人保証をしています。
会社が破産しても、この保証債務が消えるわけではないため、経営者個人に返済義務が残る場合があります。
その結果、会社の破産だけでは問題が解決せず、自身も個人破産を検討するケースがあります。
個人の財産や生活にも影響が及ぶため、会社の破産は経営者個人にとっても大きなリスクを伴います。
将来の活動に制限が生じる場合がある
破産後、一定期間は金融機関との取引が難しくなり、新たな融資を受けることはほぼできません。
また、会社役員への就任に制限がかかる期間もあります。
携帯電話の分割購入や賃貸契約など、日常生活の場面でも不便を感じることがあります。
再スタートは可能ではあるものの、すぐに以前と同じような経済活動ができるわけではないことを理解しておく必要があります。
破産する前に検討したい資金調達方法
破産するほど経営状況が悪化している企業は銀行や日本政策金融公庫から融資を受けることが難しくなります。
しかし、次のような方法であれば、破産を検討している企業でも資金調達や支払いができる可能性があります。
破産を決める前に、これらの方法で資金調達することができれば、破産を免られる可能性もゼロではありません。
破産を検討するほど経営状況が悪化している企業でも資金調達できる可能性がある5つの方法について詳しく解説していきます。
親戚・知人からの借入
親戚や友人など、信頼関係のある相手からの借入は、比較的低い金利、あるいは無利子で資金を用意できる可能性があります。
審査もなく、スピーディーに資金を調達できる点は大きなメリットです。
ただし、万が一返済できなくなった場合、人間関係に深刻な亀裂を生む可能性があります。
口約束ではなく、きちんと借用書を作成し、返済計画を明確にしたうえで利用し、返済期日には絶対に遅れないようにすることが大切です。
ビジネスローン
ビジネスローンは、銀行やノンバンクが提供する事業者向けの融資です。
担保や保証人が不要な商品も多く、比較的手続きが簡単でスピーディーに資金を確保できます。
一方で、金利は一般的な銀行融資より高めに設定されていることが多く、返済負担は大きくなります。
すでに資金繰りが悪化している場合に安易に利用すると、かえって負債を増やし破産リスクを高めてしまう可能性もあるため慎重な判断が必要です。
生命保険の契約者貸付
解約返戻金のある生命保険に加入している場合、その一部を「契約者貸付」として借りることができます。
審査はほぼ不要で、手続きも比較的簡単なため、急な資金ニーズに対応しやすい方法です。
解約せずに借りられる点はメリットですが、借りた金額と利息は将来的に保険金や返戻金から差し引かれるため、保障額が減ることになります。
あくまでも一時的な資金繰り対策として検討すべき方法です。
請求書カード払いサービス
請求書カード払いサービスとは、本来は銀行振込で支払う予定の仕入れ代金や外注費などを、クレジットカードで支払えるようにするサービスです。
請求書カード払い業者へ、請求書の代金をクレジットカードで支払い、業者が取引先に対して利用者名義へ支払いをおこなってくれます。
代金の支払いはクレジットカードの支払日に、他のカード利用代金と一緒におこなわれます。
これにより、実際の引き落とし日まで支払いを先延ばしでき、資金繰りに余裕を持たせることができます。
ただし、1%〜4%程度の手数料が発生するため、利用はコスト負担が大きくなります。
短期的な資金繰り改善の手段として、一時的に活用するのが現実的です。
リースバック
リースバックとは、企業が保有する不動産や設備を売却し、売却後はリースバック業者から賃借して、当該資産の使用を継続する方法です。
まとまった資産売却代金を調達できる上に、売却後も資産を使用を継続できるので、事業に支障をきたすことはありませんし、取引先や従業員から資産の売却について知られてしまう心配もありません。
さらに、将来的に買い戻すことも可能です。
会計上は資産の売却なので、決算状況や代表者の個人信用情報が悪くても資金調達できる方法です。
ただし、売却額は通常の不動産売却よりも低くなり、家賃は相場よりも高くなる傾向があるので注意が必要です。
ファクタリング
ファクタリングとは、保有している売掛金(請求書)を業者に売却し、入金日を待たずに資金化する方法です。
借入ではないため新たな負債が増えず、赤字決算や債務超過の状態であっても利用できる可能性があります。
審査では自社よりも取引先の信用力が重視されるため、銀行融資が難しい中小企業にとって非常に有効な資金調達手段といえます。破産を回避するための現実的な選択肢のひとつです。
破産前にファクタリングの利用を検討すべき理由
破産をする前の資金調達して、ファクタリングがおすすめです。
ファクタリングが経営悪化時や資金繰りが厳しい場面でおすすめの理由は次のとおりです。
赤字や債務超過でも資金調達できる
赤字や債務超過でも資金調達できる
銀行融資では、自社の財務内容が厳しく審査されるため、赤字や債務超過の状態ではほぼ通過できません。
しかし、ファクタリングでは主に売掛先の信用力が審査対象となるため、自社が厳しい状況でも資金を調達できる可能性があります。
営業赤字・債務超過・税金滞納などがあると、まず融資審査には通過できませんが、ファクタリングであれば審査に通過できます。
すでに経営状態が悪化している中小企業にとって、現実的に利用できる資金調達手段は限られていますが、ファクタリングはその数少ない選択肢のひとつとなります。
最短即日資金調達できる
ファクタリングはスピードが非常に速く、申込みから入金まで最短で即日対応が可能な場合もあります。
銀行融資のように数週間から数か月かかることはなく、緊急の支払いにも間に合わせることができるのが大きな特徴です。
家賃や給与、仕入れ代金などの支払いが迫っている場合、このスピード感は破産を回避するための重要な要素になります。時間的な猶予を作る手段として非常に有効です。
破産を検討するほどの企業は、資金繰りについてかなり差し迫った状況に追い込まれている可能性がありますが、ファクタリングであれば最短即日資金調達できるので、緊急で支払いが必要になった場面で活用できるでしょう。
取引先の与信管理ができる
ファクタリング会社は、売掛先の信用調査を行ったうえで取引の可否を判断します。
そのため、ファクタリングの審査結果は、自社の取引先の信用力を知る一つの指標にもなります。
もし審査が通らない場合には、その取引先との今後の取引条件を見直すきっかけにもなります。
支払いが心配な取引先や、初めて取引する取引先に対する売掛債権をファクタリングすれば、取引先の与信を判断でき、審査に通過できない取引先との取引は控えるという判断ができます。
資金調達だけでなく、リスク管理の観点でも役立つのがファクタリングの特徴です。
売掛債権の未回収リスクを回避できる
ファクタリングはノンリコース型(償還請求権なし)で実施されるのが大前提です。
ノンリコース型(償還請求権なし)とは、もしも売掛債権がファクタリング後に回収不能になった場合、その損失をファクタリング会社が負うというものです。
万が一取引先が倒産し、売掛金が回収できなくなった場合でも、その損失を利用者が負担する必要はありません。
これは中小企業にとって非常に大きなメリットです。
ファクタリングを利用すれば、売掛債権の未回収リスクを考慮することなく、積極的に営業でき、経営危機を回避することも可能です。
売掛金の未回収は資金繰り悪化や破産の大きな原因になるため、そのリスクを事前に回避できることは、経営の安定性を高めるうえで非常に有効です。
借入ではない
ファクタリングは融資ではなく、あくまでも売掛債権の売却です。
そのため、決算書上の負債が増えることはなく、財務バランスを大きく崩さずに資金調達ができます。
負債が増えないことによって自己資本比率が悪化しませんし、貸借対照表が大きくなることもないので、オフバランス化にも寄与して、外部からの評価も高くなります。
金融機関からの評価にも悪影響を与えにくく、将来的な融資の可能性を完全に断ってしまうこともありません。
借金をこれ以上増やしたくない中小企業にとって、大きな安心材料となります。
また、金融機関の借入枠をいざというときのためにとっておくことも可能です。
破産するほど困っているならベストファクターへ
| 種類 | ・2社間ファクタリング ・3社間ファクタリング ・注文書ファクタリング |
|---|---|
| 調達可能額 | 30万円~1億円 |
| 手数料 | 2%~ |
| 入金スピード | 最短即日 |
| 手続き方法 | 対面 |
破産するほど資金繰りに困っているのであればベストファクターを利用するのがおすすめです。
店舗型のファクタリング会社であるベストファクターには他社にはない次のような特徴があります。
最短即日入金
審査に通りやすい
最短即日入金
ベストファクターは、スピーディーな対応に強みを持つファクタリング会社のひとつです。
必要書類が揃っていれば、最短で申込当日に資金化できる可能性があります。資金繰りが限界に近い中小企業にとって、スピードは何よりも重要な要素です。
数日から数週間の遅れが破産につながるケースもあるため、即日対応の可能性がある点は大きな魅力といえます。
審査に通りやすい
ファクタリングでは、自社の決算内容よりも売掛先の信用力が重視されます。
そのため、赤字決算や債務超過の状態であっても利用できる可能性があります。
ベストファクターも、比較的柔軟な審査姿勢を取っているといわれており、他社で断られた場合でも相談する価値があります。
さらにベストファクターはお客様との対話を審査で非常に重視しています。
担当者とお客様がヒアリングを行い、お客様が「信頼でいる人柄かどうか」「経営者としてしっかりとしたビジョンを持っているかどうか」ということを確認し、審査で加点しているので、決算書のみしか判断しないファタリング会社よりも審査で有利なります。
ベストファクターはファクタリング会社の中でも審査に通過しやすい業者です。
銀行融資の審査はもちろん、他のファクタリング会社の審査に落ちてしまった事業者の方もベストファクターであれば審査に通過できる可能性があるでしょう。
財務コンサルティングを受けられる
ベストファクターは、単なる資金提供だけでなく、財務改善に向けたアドバイスやコンサルティングも行っています。
ベストファクターはお客様のとの面談を重視しており、面談の際に財務状況を分析し、改善のための本格的なアドバイスを実施しております。
短期的な資金調達手段の提供だけでなく、根本的な経営課題の解決を目指せるため、ただ延命するだけでなく、再建への道筋を考えるきっかけにもなります。
全国3箇所に店舗がある
ベストファクターは、東京・大阪・福岡の全国3箇所に拠点を構えており、日本全国で相談しやすい体制が整っています。
店頭では、ファクタリングの相談だけでなく財務コンサルティングを実施しておりますし、必要書類を持参すれば、窓口で即日資金調達することも可能です。
オンライン完結のファクタリングでは対応が難しい、細かい不安や疑問を直接相談できる安心感があります。
実際に人と会って話をしたいという経営者にとって、全国の主要都市3箇所に店舗を構えるベストファクターは他社よりに相談しやすい点はメリットといえます。
会社や自宅まで訪問してもらえる
ベストファクターとの契約には担当者との面談が必須になっていますが、東京・大阪・福岡いずれかの店舗へ来店が難しい方や忙しくて店頭まで訪問している時間がないという方のためにベストファクターは担当者が訪問しております。
担当者が会社や事務所まで訪問してくれ、書類の受け渡しや説明を直接受けられるため、スムーズに手続きを進めることができます。
破産を考えるほどに切羽詰まった状況でも対応してもらえる柔軟さは、ベストファクターの大きな安心材料です。
中小企業の破産についてよくある質問
中小企業の破産についてよくある質問は以下のようなものがあります。
中小企業が破産すると経営者の生活はどうなりますか?
- 中小企業の破産と倒産は同じ意味ですか?
- 破産すると従業員はどうなりますか?
- 破産すると借金はすべてなくなりますか?
- 破産すると借金はすべてなくなりますか?
- 破産以外に会社をたたむ方法はありますか?
中小企業が破産すると経営者の生活はどうなりますか?
会社が破産しても、ただちに経営者個人の生活が立ち行かなくなるわけではありません。
ただし、個人保証がある場合は返済義務が残り、その対応が必要になります。
信用情報にも影響が出るため、クレジットカードの作成や新たな融資は難しくなります。
しかし、就職して収入を得たり、新しい事業を立ち上げたりすることは可能であり、時間をかけて再スタートを切ることは十分に可能です。
中小企業の破産と倒産は同じ意味ですか?
倒産とは、会社が経済的に行き詰まり、事業の継続が困難になった状態の総称です。
破産はその倒産処理の方法のひとつであり、裁判所を通じて法的に清算する手続きです。
他にも民事再生や特別清算などの方法があります。
つまり、破産=倒産ではなく、破産は「倒産の一形態」と理解すると正確です。
破産すると従業員はどうなりますか?
破産手続開始とともに会社は事業を継続できなくなるため、従業員は原則として解雇となります。
未払いの給与や退職金がある場合は、債権として扱われ、一定の範囲で立替払い制度が利用されることもあります。
しかし、全額が必ず支払われるわけではありません。
従業員の生活に大きな影響を与える点は、破産の非常に重い部分と言えます。
破産すると借金はすべてなくなりますか?
会社が破産した場合、法人としての債務は整理されますが、経営者が個人保証をしている借入については、個人の債務として残ることがあります。
そのため、会社の破産=すべての借金が消える、というわけではありません。
個人の状況によっては、別途個人破産や債務整理を検討する必要が出てくるケースもあります。
破産以外に会社をたたむ方法はありますか?
破産以外にも、民事再生、特別清算、任意整理、事業譲渡(M&A)など、会社を整理する方法はいくつかあります。
事業の一部に価値がある場合は、他社へ譲渡することで従業員の雇用や事業の継続が可能になる場合もあります。
必ずしも破産だけが選択肢ではないため、専門家へ相談し、最適な方法を検討することが重要です。
まとめ
中小企業の破産は非常に重い決断ですが、追い込まれた状況を整理し、次の人生へ進むための一つの選択肢でもあります。
しかし、本当に破産しか道がないのかを慎重に見極めることが重要です。
ファクタリングや各種資金調達方法を検討することで、破産を回避できる可能性もあります。
特にベストファクターのようなコンサルティング機能も充実したファクタリングサービスを活用すれば、資金繰り改善と再建の道が見えてくるかもしれません。
まずは冷静に現状を把握し、早めに専門家へ相談することが、最も重要な一歩となります。



