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資金繰りの改善策として注目されるファクタリング。
しかし「手数料が高そう」「結局いくらかかるのかわからない」と不安を感じている方は少なくありません。
この記事では、ファクタリング手数料の相場・内訳・計算方法から、費用を抑える実践的なコツまでをわかりやすく解説します。
はじめてファクタリングを検討している方も、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- ファクタリング手数料の相場(2社間・3社間別)
- 手数料が決まる5つの要因
- 具体的な計算方法とシミュレーション
- 手数料を抑える4つの方法と勘定科目
記事の目次
ファクタリング手数料とは?金利との違い
ファクタリングの手数料とは、保有する売掛債権をファクタリング会社に売却する際に発生するコストです。
融資における「金利」とは性質が異なり、あくまで「債権の売却にかかる費用」として位置づけられます。
手数料は売掛金額に対する割合(%)で示され、売却時に受取金額から差し引かれる仕組みです。返済義務は生じないため、貸借対照表に負債は計上されません。
銀行融資と比較すると、以下のような違いがあります。
| 比較項目 | ファクタリング手数料 | 銀行融資金利 |
|---|---|---|
| 性質 | 売掛金売却コスト(費用) | 借入利息(負債) |
| 相場 | 2〜18%(1回あたり) | 1〜3%(年利) |
| 返済義務 | なし | あり |
| スピード | 最短即日 | 数週間〜 |
| 担保・保証人 | 原則不要 | 必要な場合あり |
ファクタリング手数料は「借入コスト」ではなく「売却コスト」です。
負債にならないため、財務改善を目的に活用する企業も増えています。
ファクタリング手数料の相場|2社間・3社間で一覧比較
ファクタリングの手数料は、契約形態によって大きく異なります。主な形態は「2社間」「3社間」「オンライン型」の3つです。
2社間ファクタリングの手数料が高い理由は、売掛先に通知せずに取引するため、ファクタリング会社側の未回収リスクが高くなるためです。
一方、3社間は売掛先も取引に関与するためリスクが低く、手数料も下がります。
| 種別 | 手数料相場 | 入金スピード | 売掛先への通知 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 2社間ファクタリング | 8〜18% | 最短即日 | なし | 急ぎで資金調達したい |
| 3社間ファクタリング | 2〜9% | 1〜2週間 | あり | 手数料を抑えたい |
| オンライン型 | 2〜12% | 最短数時間 | なし | 少額・スピード重視 |
相場はあくまで目安です。審査結果・売掛先の属性・利用者の状況によって変動します。必ず複数社に見積もりを取りましょう。
手数料を決める5つの要因
ファクタリング会社が手数料を算定する際には、主に以下の5つの要因が考慮されます。
| 要因 | 内容 | 手数料への影響 |
|---|---|---|
| ① 売掛先の信用力 | 上場企業・大手企業ほど回収リスクが低い | ↓ 下がる |
| ② 支払期日までの期間 | 期日が近いほどリスク期間が短い | ↓ 下がる |
| ③ 売掛金の金額 | 高額ほど交渉余地が生まれやすい | ↓ 下がる傾向 |
| ④ 契約形態 | 3社間は2社間よりリスクが低い | ↓ 下がる |
| ⑤ 利用者の財務状況・実績 | 業歴・財務が安定していると有利 | ↓ 下がる傾向 |
なかでも「売掛先の信用力」が最も大きく影響します。大手企業・上場企業への請求書であれば、手数料が大幅に低くなるケースがあります。
手数料の計算方法(シミュレーション付き)
ファクタリングの手数料は、以下のシンプルな計算式で求められます。
計算式
手数料額 = 売掛金額 × 手数料率
受取額 = 売掛金額 - 手数料額
(例)売掛金 100万円・手数料率 10% → 手数料 10万円 → 受取額 90万円
以下は代表的なシミュレーションです。申込前に受取額の目安を確認しておきましょう。
| 売掛金額 | 手数料率 | 手数料額 | 実際の受取額 |
|---|---|---|---|
| 100万円 | 5% | 5万円 | 95万円 |
| 100万円 | 10% | 10万円 | 90万円 |
| 100万円 | 18% | 18万円 | 82万円 |
| 500万円 | 8% | 40万円 | 460万円 |
| 1,000万円 | 3% | 30万円 | 970万円 |
手数料の内訳|見えないコストに注意
ファクタリングにかかる費用は「基本手数料」だけではありません。契約内容によっては、以下の費目が別途発生するケースがあります。契約前に必ず確認しましょう。
| 費目 | 説明 | 目安金額 |
|---|---|---|
| 基本手数料(買取手数料) | 手数料の大部分を占めるメインコスト | 売掛金の2〜18% |
| 登記費用 | 債権譲渡登記が必要な場合に発生 | 約2〜3万円 |
| 振込手数料 | 資金振込時に発生 | 数百円〜千円程度 |
| 事務手数料 | 契約手続きにかかる費用 | 0〜数千円(無料の場合も) |
登記費用は高額になるケースもあります。「その他費用は一切なし」と明示しているファクタリング会社を選ぶと安心です。
手数料を抑える4つの方法
ファクタリングの手数料は、申込み方法や条件次第で大きく変わります。以下の4つを実践することで、コストを効果的に抑えられます。
① 3社間ファクタリングを選ぶ
急ぎでなければ3社間ファクタリングが最も手数料を抑えられます。
相場は2〜9%と2社間の半分以下になることもあります。売掛先への通知が必要になりますが、コスト重視であれば最優先で検討しましょう。
② 複数社に相見積もりをとる
同じ売掛金でも、ファクタリング会社によって提示される手数料は異なります。
最低でも3社以上に査定を依頼し、比較することで最安値が見つかります。
相見積もりは費用がかからず、最も確実なコスト削減策のひとつです。
③ 信用力の高い売掛先の債権を選ぶ
複数の売掛金がある場合は、大手企業・上場企業への請求書を優先して申し込みましょう。
売掛先の信用力が高いほど審査で有利となり、手数料の引き下げにつながります。
④ 同じ会社を継続利用する
同じファクタリング会社を繰り返し利用することで、取引実績と信頼が積み重なり、手数料の優遇を交渉しやすくなります。
初回より2回目・3回目のほうが低い手数料が提示されるケースは少なくありません。
| 方法 | 効果 | 備考 |
|---|---|---|
| ① 3社間を選ぶ | ★★★ | 急ぎでない場合に最適 |
| ② 相見積もりをとる | ★★★ | 3社以上に依頼が目安 |
| ③ 信用力の高い売掛先 | ★★☆ | 大手・上場企業が理想 |
| ④ 継続利用・実績を積む | ★★☆ | 2回目以降に交渉しやすい |
手数料の勘定科目・仕訳(経理担当者向け)
ファクタリング手数料は、会計上「売上債権売却損」または「売上債権譲渡損」として処理します。
【仕訳例】売掛金100万円・手数料10万円のケース
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 900,000円 | 売掛金 | 1,000,000円 |
| 売上債権売却損 | 100,000円 | ― | ― |
消費税:ファクタリング手数料は金融取引(債権売買)に該当するため、消費税は非課税です。
※ 債権譲渡登記費用など付随費用には消費税が発生するケースがあるため、個別に確認が必要です。
よくある質問(FAQ)
ファクタリングの手数料の相場はいくらですか?
2社間ファクタリングは8〜18%、3社間ファクタリングは2〜9%が一般的な相場です。売掛先の信用力や売掛金額・支払期日などによって変動します。
手数料10%は高いですか?
2社間ファクタリングとしては標準的な水準です。即日入金が必要な緊急時であれば十分許容範囲内といえます。急ぎでない場合は3社間を検討することで費用を抑えられます。
手数料はいつ、どのように支払いますか?
ファクタリング会社が売掛金を買い取る際に、受取金額から自動的に差し引かれる形で徴収されます。別途現金で振り込む必要はありません。
手数料に消費税はかかりますか?
ファクタリング手数料は金融取引(債権売買)に該当するため、消費税は非課税です。ただし登記費用など一部付随費用には課税されることがあります。
まとめ
ファクタリングの手数料について、ポイントをまとめます。
- 手数料の相場は「2社間:8〜18%」「3社間:2〜9%」
- 手数料は売掛先の信用力・支払期日・契約形態などで変動する
- 受取額=売掛金額×(1-手数料率)で簡単に計算できる
- 費用を抑えるには「3社間選択」「相見積もり」「継続利用」が有効
- 勘定科目は「売上債権売却損」、消費税は非課税
ファクタリングは急ぎの資金調達に有効ですが、手数料をしっかり把握したうえで利用することが重要です。複数社に相見積もりを取り、自社にとって最適な条件を選びましょう。



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