資金繰りと経理の効率化
「資金繰りの悪化」とは何か?利益が上がっても黒字倒産になってしまうメカニズムとその処方箋
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資金繰りを把握することの重要性とは?業績好調の会社でも陥るリスクがある黒字倒産を未然に防ぐ方法を解説します。

こんにちは、ベストファクターの四ツ柳と申します。

会社の資金繰りは、人間の血液の循環にたとえられます。

人間は血液のめぐりが悪くなると気分が悪くなったり、病気になったりするように、会社も資金繰りが悪化すると経費にあてる資金が不足したり、最悪の場合は黒字倒産になったりします。

会社の手元に資金(=キャッシュ)がなくなったら、すぐに経費削減や資金調達といった具体的な対策が必要ですが、資金ショートになる原因を事前に突き止め、早期に対処することが、事業を継続していくうえではより重要です。

今回は、資金繰り悪化が招く黒字倒産とはなにか、事前に資金ショートの兆しを見抜き、資金繰り悪化を未然に防ぐにはどうしたらいいのか、資金繰り悪化のメカニズムとその処方箋について解説します。

資金繰りの悪化が招く黒字倒産

黒字倒産とは、儲けがあって黒字なのに、手元にキャッシュがないために倒産してしまうことです。

資金繰りが悪化すると、決算書の上では黒字であっても、手元にキャッシュが回ってこないため、事業を続けていくことができず倒産してしまいます。

黒字倒産のメカニズム

たとえば、手元に100万円の資金があるとして、原価80万円で仕入れた商品の代金をすぐに支払ったとすると、手元の残金は20万円(=100万円-80万円)です。

原価80万円の商品を120万円で売ったとすると、利益は40万円となり、決算書の上では「40万円の黒字」と表されます。

このとき、仕入れた商品が完売したとしても、すぐに売上が振り込まれることはありません。多くの商取引は、商品やサービスの提供が先、支払いは翌月末、翌々月末となる「掛取引(信用取引)」で成り立っているからです。

売上の120万円の入金が翌々月末だった場合、決算書の上では40万円の黒字でも、売上が入金されるまで、手元の残金は20万円のままです。

手元の20万円で、今月の従業員の給料や店舗の家賃など、事業で発生する経費を支払わなけなければ、会社を存続させることはできません。

事業のお金の収支バランスが取れていない状態を「資金繰りの悪化」といい、資金繰りの悪化が続くと黒字倒産となります。

逆に言えば、どれだけ赤字であっても、手元に十分な資金があれば事業を続けていくことができるのです。

企業の経営者や事業者は、とにかく手元の資金が尽きないように、資金繰りを悪化させないようにする必要があります。

資金繰りが悪化する原因

資金繰りの悪化にはさまざまな原因があり、複数の原因が絡む場合も少なくありません。

ここでは、資金繰りが悪化する主な原因を解説します。

赤字経営が続くことによる手元資金の流出|原因1

利益(=手元に入ってくるお金)が少なくなり、支出(=手元から出ていくお金)が多くなれば、赤字経営となります。

出ていくお金よりも手元に入ってくるお金が多く、資金繰り計画がきちんとしていれば、資金繰りが悪化することはありません。

しかし、出ていくお金が多くなり、資金不足になるまでの猶予期間が短くなると、資金繰りは悪化していきます。

急激な売上増加|原因2

商取引が現金一括払いでもない限り、売上代金を回収できるまでには、一定の期間を要するのが一般的です。

取引先からの売掛金を回収できるまでの期間は、売掛金を仕入代金や人件費に充てることができず、手元の資金で支払わなければなりません。

売上が急増すると、仕入れ代金や人件費等も急増します。その支払いの財源となる売上代金の回収が間に合わず、出ていくお金が入ってくるお金を上回り、資金繰りが悪化します。

逆に、売上が急激に減少した場合でも、仕入れ代金や人件費の支払額はいつも通りなので、これによっても資金繰りは悪化します。

資金の回収と支払のバランスの悪化|原因3

資金繰りの鉄則は、「回収は早く、支払いは遅く」です。

取引先から支払ってもらう期間(サイト)は早く、仕入先への支払いは長くする。つまり、お金が入ってくる期間を短く、お金が出ていく期間を長くすることが、自社の回収と支払いのバランスが取れている状態です。

たとえば、取引先からの売掛金の回収が60日後で、仕入先への支払いが30日後だった場合、売上が上がれば上がるほど、資金繰りは悪化します。

自社の資金繰りを悪化させないためには、入金までの期間は短く、支払いまでの期間は長くしなければなりません。

借入返済額の増加|原因4

「出ていくお金が入ってくるお金を上回る」のよくある要因として、事業を続けていく上で金融機関から借りるお金が大きくなり、その借入金の返済額が増加することが挙げられます。

毎月の売上や利益に対し、借入返済額の方が上回ってしまう場合、出ていくお金の方が多いため、資金繰りは悪化します。

在庫の増加|原因5

小売店などによくある資金繰り悪化の要因として、需要以上に仕入れた商品が販売できずに残っている「過剰在庫」が挙げられます。

過剰在庫は、簡単に言えば売れ残りです。それでも保管を続ければ品質は劣化し、あるいは商品の需要が落ちて不良在庫化します。

さらに、保管スペースが圧迫され、管理費用もかさんでいくので、結果的に資金繰りが悪化するのです。

売掛金の回収遅れや貸し倒れ|原因6

売掛金が期日通りに取引先から支払われなかった、取引先への請求を忘れていたなどの原因で売掛金の回収が遅れ、資金が手元に入ってこない場合があります。

さらに、取引先が倒産したり、売掛金を払わずに連絡が取れなくなったりすれば、貸し倒れとなって売上が手元に入ってきません。

商品やサービスの提供には、仕入れ費用や従業員の給料というコストを支払っているのに、売掛金だけが入金されないわけですから、貸し倒れが多いほど資金繰りは悪化します。

資金繰りの状況を把握していない|原因7

資金繰りの良し悪しに関わらず、中小企業の経営者や個人事業主の中には、自社の資金繰りを把握していない方が非常に多いです。

経営のトップが資金繰りを把握していない会社や事業は、いざ資金繰りが苦しくなったときに、スピーディーに対策を講じることができません。

税理士や経理担当に資金繰り管理を丸投げするのではなく、経営者自らが資金繰りを把握するための活動をしなければ、遅かれ早かれ資金繰りは悪化してしまいます。

資金繰りを悪化させないための処方箋

資金繰りの悪化に対して、どのような対策を講じれば良いのでしょうか?

具体的な「資金繰りを悪化させないための処方箋」をご紹介します。

資金繰り表を作る

資金繰りを改善するなら、事業自体を改善することが最も確実で近道ですが、経営者が早急に着手すべきは、手元の資金の流れを把握することです。

そこで、現在の資金繰りの要因となっている過去の収支や、いつ資金が不足するかを把握するために、資金繰り表を作りましょう。

資金繰り表は、資金繰りを「見える化」した書類です。会社の資金の出入りの時期と額を把握し、計画・管理することによって「将来的に資金ショートが起こるかもしれない」という可能性を事前に把握します。

事前に資金ショートの可能性が把握できれば、ファクタリングで売掛債権を資金化したり、買掛金の支払いを先延ばしにしたりなど、具体的な対策を練ることができます。

中小企業や個人事業の場合、経理担当者や税理士に資金繰りの管理を任せきっているケースも多いですが、自分が行っている事業のお金の流れを把握するためにも、経営者自身が作成・管理・運用することが望まれます。

経費の削減

手元に多くの資金を入れるために売上を上げることも大事ですが、回収までにタイムラグがあれば、ただちに資金繰りを改善させる処方箋とはなりません。

より資金繰り改善に効果があるのは、出ていくお金を少なくすること、つまり、仕入れ費用や人件費、在庫管理費用などの経費を削減することです。

まずは現在支出している経費が、会社の売上・利益アップに貢献しているかどうか、経費を一覧化して、ひとつひとつについて支出の意味を検討してみましょう。

たとえば、資金不足の解消を金融機関からの融資でまかなおうと計画しているのであれば、役員報酬のカットは必須です。他にも、在庫を余分に抱えているのであればセールなどで処分したり、社員を雇う代わりに外注を検討したりなど、経費削減策を実行していきます。

入金は早く・支払いは遅く

売掛金の回収よりも支払いが先に来ていることで資金繰りが悪化している場合は、仕入先に支払いを遅くしてもらう、取引先に入金を早くしてもらうなどの交渉が必要となります。

回収や支払いのサイトは取引を開始するときに決められることが多いため、途中で変更することは簡単ではありません。

しかし、資金ショートが目前に迫っている状況であれば、しっかりと状況を伝えて交渉しましょう。

黙って放置してしまうことで、仕入先への支払いが遅れたりすると、これまで築いてきた信頼関係が一瞬にして崩れてしまいます。

資産を早期に資金化する

土地や建物といった不動産のほか、工場内の機械など、事業目的で取得したにもかかわらず、何らかの理由で稼働を休止している資産はありませんか?

これら遊休資産を所有し続けると、事業所税や固定資産税なさまざまなコストがかかります。使う予定が無いのにコストがかさむくらいなら、早期に資金化しましょう。

回収前の売掛債権をファクタリングによって資金化すれば、期日前に手元にキャッシュが入ってくるので、資金繰り改善に役立ちます。

なお、余分な資産を減らしたことによって自己資本比率(自己資本÷総資産)が高くなれば、銀行からの印象も良くなり、融資の交渉が有利になります。

過剰在庫を抱えている場合も、売れるうちにセールなどで売って資金化、利益率の高い商品にリソースを注力しましょう。売掛債権・在庫担保融資(ABL)でつなぎ資金を融資してもらう方法も有効です。

借入金の一本化

借入の返済が資金繰りを圧迫している場合、借り換えをして一本化を行って返済負担を軽くできる可能性があります。

たとえば、2つの金融機関から以下の条件で借り入れを行っていた場合、

  • 金融機関A:月25万円返済×残24ヶ月=残高600万円
  • 金融機関B:月50万円返済×残12ヶ月=残高600万円

月々の返済額は75万円で、借入金の残高は1,200万円です。

そこで、金融機関Aに「金融機関Bの借入を一本化したい」と相談、次の条件で借り換えを行ったとします。

借り換え後:月25万円返済×48ヶ月=残高1,200万円

この場合、返済期間が長くなるので金利は上昇しますが、月々の返済額は25万円と負担が軽くなります。

完済までの期間は長くなるものの、出ていくお金を減らすことができる=キャッシュフローがプラスになるため、新たに借入をしなくても資金繰りが回ります。

資金繰り悪化の原因と対処法に関するQ&A

資金繰り悪化の原因とその対処法について、よくある質問をQ&Aでまとめました。

Q.得意先からの売掛金の回収状況を改善したいのですが、取引上の関係からあまり強い請求もできません。
A.取引先が「得意先だから」「社長とは仲が良いから」といったケースでは、口頭だけで受注をしていたり、受注時に支払条件を確認していなかったりという場合が少なくありません。こちらがいい加減な対応を行うと、取引先も「あそこは融通が利くから、支払いが遅れても許してくれるだろう」という姿勢になってしまいます。売掛金の回収状況を改善するのであれば、受注や納品の際にしっかりと書面を交わし、受注の段階で支払い条件を必ず確認するなど、取引の基本的な姿勢を見直すことが必要です。支払いが遅れている場合には、必ず催促や督促を行い、いつ支払いをするのか確認しましょう。
Q.資金ショートを未然に防ぐには、どのような経営を行えば良いのでしょうか?
A.現金収支を重視した「キャッシュフロー経営」が必要です。キャッシュフロー経営とは、売上よりも利益を重視して、会社が実際に使えるお金をどうやって増やすか(=キャッシュフロー)を考える経営手法です。具体例には、売掛金の早期回収、在庫圧縮や遊休資産の処分などでキャッシュフローを増加させる方法などが挙げられます。
Q.損益計算書と資金繰り表は何が違うのでしょうか?
A.損益計算書は会社の「利益」を把握するための書類であり、会社の実際のお金の出入りまでは把握できません。資金繰り表は会社のお金の出入り実態に基づいて作成するもので、お金がどのように動いているのかを正確に把握するための書類です。資金繰り表は金融機関から融資を受ける際にも提出を求められることがあるため、経営者自身が作成・管理することをおすすめします。 >>「資金繰り表の作り方」について詳しく見る
Q.銀行にリスケを依頼したいのですが、審査は行われますか?
A.リスケも審査が行われます。大前提として、実際に滞納が発生していないときに申し込みが必要です。さらに、金融機関から必ず「リスケが必要になった理由」「具体的なリスケの計画と、その計画通りなら返済が可能になる理由」を尋ねられるので、資金繰り表や経営計画書などの書類をもとに、具体的な数字で説明できるよう準備しておきましょう。金融機関との交渉は必ず具体的な数字が必要となるため、「1年間リスケしてほしい」と言ったあいまいな希望はNGです。
Q.売掛債権を早期に資金化したいのですが、ファクタリングとABLのどちらが良いでしょうか?
A.ファクタリングは、回収前の売掛債権をファクタリング会社に売却する債権売買契約で、ABLは売掛債権を担保に融資を受ける賃貸借契約です。どちらも取引先に知らせることなく資金調達ができます。選択の目安としては、ファクタリングは手数料が高めですが、最短即日の資金化が可能です。ABLは手数料は低めですが、融資までに時間がかかります。資金が必要なタイミングや手数料、資金繰り改善への効果(短期か長期か)など、自社の経営状況によって最適な方法が変わります。

資金繰り悪化の応急処置はファクタリングで

会社が手元に残しているキャッシュの額は、すなわち「緊急支払能力」を表しています。

今次の新型コロナウイルス感染拡大の影響では、休業を余儀なくされている業種が、休業中でも従業員に給与を支払い続けられるかの「緊急支払能力」が試されていると言っても過言ではないでしょう。

一般的に、キャッシュは「月商の3ヶ月分」が理想とされています。それだけあれば、取引先の倒産といった予想外のアクシデントが起きて資金繰りが悪化しても、しばらくは耐え忍んで次の一手を打つことができます。

しかし、資金繰りが悪化する原因を突き止めて対処しても、効果が現れて問題が解消されるまで、3ヶ月以内では足りない場合もあります。そんなときは、資金を調達して一時的にしのがなければいけません。

資金繰り悪化の短期的な改善策で、応急処置として最適なのが、回収前の売掛債権を早期に資金化する「ファクタリング」です。

ファクタリングは30日~60日後に入金される売掛債権を期日前に資金化、一時的なつなぎ資金に使えるキャッシュを最短即日で調達できるため、資金繰り悪化を改善する一手となります。

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